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焼肉擬人化漫画をこよなく愛する腐女子の由嘉里。人生二度目の合コン帰り、酔い潰れていた夜の新宿歌舞伎町で、美しいキャバ嬢・ライと出会う。「私はこの世界から消えなきゃいけない」と語るライ。彼女と一緒に暮らすことになり、由嘉里の世界の新たな扉が開く・・・・・・。推しへの愛と三次元の恋。世間の常識を軽やかに飛び越え、幸せを求める気持ちが向かう先は? 死にたいキャバ嬢×推したい腐女子――金原ひとみが描く恋愛の新境地。第35回柴田錬三郎賞受賞作!
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「ミーツ・ザ・ワールド」
2025年10月24日公開 出演:杉咲花、南琴奈、板垣李光人
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
他人と分かり合うことの難しさ、いや、そもそも分かり合おうなんておこがましいということが、よくよく分かった一冊でした。 腐女子の由嘉里と、死にたいキャバ嬢のライ。 全く違う世界で生きてきた二人が出逢い、影響を及ぼし合い‥‥というお話だと思っていたら、そんな単純な物語ではなかった。 読んでみて思ったこと...続きを読む、感じたことはたくさんあって、色々書き残したいのだけれど、とても難しい。 どんなに言葉を選んでも誰かを傷つけてしまいそうで 躊躇してしまいます。 由嘉里も最終的に自分がライに対してできることは彼女を傷つけないことだけだと気付きます。 相手をどんなに愛していても、決して分かり合えないことがある。愛していることが相手を苦しめることもある。 自分以外の世界は、どうやったって理解できない。でも、理解できないけれども存在しているということは分かりました。 読んで良かった一冊。
何らかの理由でいなくなった人が自分の中にいると温かい気持ちで読み終わったものの、それって嫌な奴も同じ……と不穏な考えが浮かんできた。
面白かったー。なんて優しい世界。この世界に合わなくてふっと消えてしまう人。でもその存在に救われる人。何とかしたいと足掻いたり、寄り添ったり。上手に言語化できないけど、良かった。金原ひとみがデビューした時、同世代だけど、その姿にも小説にも絶対に馴染めない人だなって思った。それが、40代になって共感でき...続きを読むるようになるんだから。その面でも面白かった。
腐女子苦手だから手に取るのを躊躇ったけど 映画の予告の花ちゃんを見て 読んでみようかな…って思った。 映画みてないのにゆかりんのセリフは花ちゃんで再生されてすらすら読めた。 個人的にアサヒがいい事言うな、って思った。 焼肉が食べたくなった。
軽い気持ちで読むものではなかった。鉛のように重く、深海に沈んでいくような感覚。 舞台は新宿、キャバ嬢、ホスト、SNSで見ているだけの世界——私には関係ないと思っていた場所だ。 そこには「普通」とは違う生き方をする人たちがいた。フィクションのようで、どこかノンフィクションのようでもある。金原ひとみさん...続きを読むの言葉が、それをリアルに感じさせた。 この作品を読んで、私は知らなかった世界をほんの少しだけ知れた気がした。 でも、理解はできない。人はそう簡単に分かり合えない。十人十色とはよく言ったもので、“幸せ”の形も人それぞれだ。 重くて深い話だったけれど、なぜか少しだけ、この世界に行ってみたいと思った。
登場人物の全員が生きづらさを抱えている。 生きづらさって比べられない。 容姿端麗のキャバ嬢に「あなたみたいになりたかった」と言う腐女子。 「あなたみたいになりたい」っていう「あなた」は幻想・妄想だよね。 「私の何を知っているんですか」ってドラマとかでもよく出てくるセリフのやつだ。 キャバ嬢ライは...続きを読む「死にたい」わけじゃないんだろうな。世界とは融合できない、無に戻るのが正しい感じ…だろうか。わかった気になるけど、これはライにしかわかんないのかもね。 金原ひとみさん自身も小中高生時代には生きづらさを抱えていたようで、「子供に向いていない人がいる」とお父さんに言われたのだそう。 「子供に向いていない人」って、ものすごくいい表現。さすが、金原さんのお父さん。私も幼稚園の時に、誰とも話す気にならなかったことを覚えている。笑。 心の病はすぐに良くなる人もいれば、何十年も良くならない人もいる。 理由なんてなくても、心を病んでしまう人はたくさんいる。 心の病は難しい。
映画前に読もうと思い手に取りました。 人によって恋愛観も死生観も様々で、けれどそういった当たり前のことを忘れてしまい固定観念を信じる、現代の"普通の人々"に向けた作品なのかな、と感じました。 緻密な描写、理不尽な展開、ハッピーエンドではないけれど温かさを残した終わり方、好きが詰ま...続きを読むった作品でした。
消えた方が良いと思っている女性に助けられた腐女子の話。これまで彼女の人生には登場しなかった人たちとの出会いをきっかけに人生が進んでいきます。 人を好きになることや別れや死というものを登場人物たちが考えながら生きています。登場人物はとても優しい人たちばかりです。 自分は人の死や別れについては悲しくなる...続きを読むし怖いので考えたくないと思ってしまうタイプなので、日々こんなに真剣に考えて生きている人たちってすごいなと思いながら読みました。この本を読んでいつも考えたくないと思っていたことに対する苦手意識を少し減らせたように思います。
入りやすいストーリー。自分の価値観をぶち壊して踏み出したからこそ出会える人間関係。綺麗な終わり方だった。
私の中で、「ブックスタンド使いながらドライヤー中も読みたい!となれば結構ハマってる」という基準があるのですが(笑)、本作はこれです(´∀`) 残りが15頁くらいになってきても、締め方が全く読めなくて。最後まで色々と予想をしながら読めて良かったです! レビューで、「ライのスピンオフが読みたい」とあ...続きを読むりましたがとても共感しました。 金原さんの文体が好きで、「ナチュラルチキンボーン」を機に2冊目。まだまだ読みたい作者さんです♪♪
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