【感想・ネタバレ】赤と青のガウン オックスフォード留学記のレビュー

あらすじ

女性皇族として初めて海外で博士号を取得された彬子女王殿下による英国留学記。待望の文庫化! 《赤と青のガウン。それは、私が博士課程を始めたときからいつか着る日を夢みてきたものだ。五年間の留学生活中、何人もの友人が博士課程を無事修了し、オックスフォードを旅立っていく様子を何度も見送ってきた。晴れ晴れとした表情でこのガウンを身にまとい、学位授与式が行われるシェルドニアン・シアターから出てくる友人たちの姿は、誇らしくもあり、またうらやましくもあった。オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか袖を通すことを許されない赤と青のガウンは、くじけそうになったときにふと頭に浮かび、オックスフォードに来たときの自分に立ち返らせてくれる「目標」だった。》(「あとがき」より抜粋)英国のオックスフォード大学マートン・コレッジでの、2001年9月から1年間、そして2004年9月から5年間の留学生活の日々――。当時の心情が瑞々しい筆致で綴られた本作品に、新たに「文庫版へのあとがき」を収録。 〈本書の主な内容〉●おわりとはじまり ●英語の壁 ●側衛に守られるということ ●子どものころからの習慣 ●外国でのハプニング ●授業のこと ●古代ケルト史を学ぶ ●マートン・コレッジの一日 ●フォーマル・ディナーの楽しみ ●海外で頑張る日本人留学生たちの進路 ●「浮世絵はどのようにみるものなのか」 ●アフタヌーン・ティーを女王陛下と ●バッキンガム宮殿へのお招きの連絡 ●英国の電車の思い出あれこれ ●二度目の留学 ●何をやってもうまくいかない日 ●法隆寺金堂壁画 ●英国の食あれこれ ●美術史研究者の試練 ●謎の侵入者 ●お雑煮とスコーン ●博士論文性胃炎 ●博士論文への二つの壁 ●人生でいちばん緊張した日 ●たくさんのおめでとうのあとで…… ●生まれて初めての猛抗議 ●心からの「最終報告書」 〔ほか〕

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

皇族の方の文章を読むのは初めて。自分も皇族側の立場で留学している体験ができた。あー、おもしろかったー!

0
2026年02月16日

Posted by ブクログ

皇室の方の日常を知ることなんてないから興味深く読み始めたけど、
それを抜きにして、ひとりの留学生のエッセイとして読んでも面白かった。
時々クスッと笑えてユーモアのある文章で読んでいて楽しかった。

0
2026年02月12日

Posted by ブクログ

皇族が庶民感覚を持つとか理解するのは大変だろうな。父にも尊敬語なのかあ。
研究に対して前向きさと懸命さ、素直で誠実な人柄はしっかり伝わる。皇族の清廉潔白なイメージは崩れないね。別の本も読んでみたい。

0
2026年02月11日

Posted by ブクログ

読んでて穏やかにつらつらと流れる時間が素敵でガンした( ; ; )特に最後のパッパの話は、滝涙流し候...

0
2026年02月09日

Posted by ブクログ

読み応えのある本だろうと身構えて、いざ開いたら……なんて、読み心地の良い本でしょう。。
澄んだ水をごくごく飲むように言葉が身体にしみこんでくる。その感覚がとても心地よく、読み進めるほど静かな力が湧いてきた。

どのエピソードにも深く心を揺さぶられた。研究に真摯に向き合うご自身の経験を描きながら、その歩みのなかには常に他者への、そして他者からの眼差しがあったからだろうか…

そんな素敵な本だったから、これをお友達が貸してくれたことが嬉しい。彼女に感謝したい。

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

皇族であっても野望を抱く一女子としての自分を貫くかっこよさたるや
何度も涙させられた
貫くために弱音は吐けない長女感と責任感。
やると決めたらやるのだと恐れ多いが自分を重ねてしまった。めちゃくちゃかっこいいし、娘たちにも夢に向かう前に読んでもらいたい1冊。
可愛い子には旅をさせよを体現している。

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この留学記には、彬子女王という人間の記録として、楽しかったことも辛かったこともすべて正直に書き綴ってきたつもりである。

0
2026年01月23日

Posted by ブクログ

エッセイ苦手な私でもこの本は面白いと思ったし、
偉大で愛に包まれてると思う

ことすら畏れ多いですがw

0
2026年01月21日

Posted by ブクログ

改めて私自身も周りの人に日々助けられて今日を迎えられていることを実感させられる一冊でした。

彬子女王の文章は輝いていて見えて本当に不思議です。

私もまだまだ自分のスキを深めたい!!

0
2026年01月16日

Posted by ブクログ

1年前に予約してようやく手元に届く。そしてまだ40人以上の方が予約待ちをしているのは皇室に関心があるからか、それとも彬子様の人がらゆえなのだろうか。
幼少期から厳しい躾、論理的に話をするとか欲しい物や反抗も何故かを納得させる筋道を立てるなど教育も厳しかったのと負けん気の強さ、所々に見える性格や身近に感じられる一面や尊敬する面など様々な彬子様をみれてどんな仕事をされているのかも知りたくなる。

0
2026年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

彬子女王のオックスフォード留学記。「皇族の留学」という華やかなイメージとは裏腹に、描かれていたのは泥臭い苦闘の日々でした。

​特に印象的だったのは「チュートリアル」のエピソード。毎週英語でエッセイを書き、議論するという胃の痛くなるような過酷な日々が、日本の大学の単位に換算すると「たった4単位」にしかならないと判明した時の絶望感。報われない徒労感や苦しみに、自分と同じ地平で悩む「一人の学生」としての姿を見て強く共感しました。

​一方で、イギリス特有の「食器の泡をすすがない」文化のため、洗剤の油が浮いた紅茶を恐る恐る飲むエピソードなど、ユーモアのある人間味あふれる文章も魅力的です。

​また、パソコンが使えないお父様(寛仁親王殿下)と、あえて「手書きの手紙」で喧嘩をする様子も素敵でした。LINEですぐに連絡できる現代において、海を越えて届く手紙でのやり取りは、不便だからこそ相手を想う時間の長さや、絆の深さを感じさせます。

​ラストの博士号取得の瞬間でさえ、日本への報道発表のタイミングで揉めるなど「皇族ゆえの特殊な苦労」からは逃れられません。しかし、喧騒をどこか客観的に眺めながら、静かに喜びを噛み締める殿下の姿はとても印象的でした。皇室へのイメージが変わり、背筋が伸びるような一冊です。

0
2026年01月11日

Posted by ブクログ

ずっと読みたかった本。期待通り、期待以上に面白くて素晴らしい内容だった。
プリンセスがジーンズとセーター姿で野菜炒めや納豆ご飯を食べているなど、想像できますか!? オックスフォードでのそんな暮らしぶり、交友関係、お人柄の良さ(そこかしこにお育ちの良さがにじみ出る)、ご研究内容(日本美術)や人間としてのご苦労や努力--に読者は惹きつけられるのだろう。それでこそのベストセラー。納得。
p102 「ジェシカからされたある質問に私は答えることができなかった。その質問とは、「浮世絵はどのようにみる(鑑賞する)ものなのか」である。当時はスコットランド史を専攻していた私。江戸時代の人が浮世絵をどのように鑑賞していたかなど考えたこともなかったのである。
西洋では絵画や版画は額に入れて飾る。基本的な絵画の用途とは場所を飾ることである。しかし、絵画の機能はそれだけではないと考えられている。有名画家の高価な絵を飾れば、富と権力を示すステイタスシンボルになる。(略)西洋の絵画は一度かけてしまえば、よほどのことがないかぎり取り換えられることはない。
でも日本の絵画の場合は少し違う。金箔や銀箔をふんだんに用いた白の襖絵のように、城主の権力を示すために使われることもあるが、一般的には、部屋のなかに季節感を生むという機能が中心となる。」
p219「ジョー・プライス。(略)「奇想の絵師」といわれる伊藤若冲を、日本の世界の人気者にした立役者の一人である。」
このプライスさんは実はディズニーランドがお好きで年間パスポートを持っているとか、彬子様にミッキーマウス型のパンケーキを作ってくれたという逸話がほほえましい。
p253「ジェイミーが出してくれた焼きたてのスコーンは目が飛び出るくらいのおいしさだった。外はカリッと、中はしっとりしてほわほわ、ほんのりした甘さの加減も絶妙なのである。(略)プレーン、シナモン味が基本で、ときどきリクエストに応じてチーズ味も作ってくれる。よくあるレーズン入りは「ジャムとの相性が悪い」という理由で頼まれても作らない方針らしい。」

0
2026年01月06日

Posted by ブクログ

ゼミの先生におすすめしてもらって読んだ本
大学生時代に卒論に追われていた自分と重なるところもあって、わかる〜と共感しながら読んだ
留学に興味があることもあってか、とてもわくわくする内容だった
1年間買えずにいたけど買ってよかった本

0
2026年01月01日

匿名

購入済み

努力の方

皇室の生活も包み隠さず書かれていて、驚きと若干複雑な気持も。

それでも異国の地で博士号を取ったのはご自分の努力。生まれ持った特権にすがるのではなく、自分のできる限りの努力を惜しまずに勉強した成果というのは文章を読めば伝わってくる。

0
2025年02月24日

QM

購入済み

1人で知り合いもいない、何にも知らない新しい街に飛び込むのは、国内/外だろうが、学業/仕事/家庭の事情だろうが、すごくエネルギーのいることであり勇気が必要なことだと思う。彬子女王は留学中のあれこれを読者が楽しめるように書き、どんな人に世話になったとかどんな人といい関係になれたとか、読んでいるこちらも明るい気持ちになるようなテイストだったけど、世界的のトップでもあるOxfordで博士課程を修めるというのは並大抵ではない。その勇気やガッツはただひたすら尊敬に値する。

0
2024年10月28日

購入済み

例に漏れず、X(旧Twitter)の呟きから本書を知り、読みました。

普段は遠い存在である皇族の方の皇族ならではのエピソード、そして私たちと何ら変わらない一人の人間としてのエピソードが、ユーモラスで丁寧な文章で綴られていました。
英国留学の日々がメインではありますが、お父様とのやりとりや、護衛官とのやりとりなど、随所に挿し込まれるこぼれ話もとてもおもしろかったです。

0
2024年06月30日

Posted by ブクログ

三笠宮家長女・彬子女王の留学エッセイ。なかなか長くて読み終わるのに時間がかかったけど、面白かった。
普段皇族の方と触れ合う機会もないから、側衛の方とのやり取りや、外国での暮らし方など色々な面から生活感が垣間見られてよかった。
私は研究者ではないけど、大学で卒論を書いた身。博士論文とは比較にならないと思うけど、外国で孤独に耐えながら書く論文は本当に大変だったと思う。
お人柄によっていろんな方が支えたいと思う方なのだなぁとほっこりした。

0
2026年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

彬子女王自らが記さねば知ることができなかった、宮家の生活や留学談。
「楽しかった話は相手を楽しませることができる。でも、辛かった話はいたずらに相手を心配させる。」
まさに!
お父様の三笠宮が、ゾロ目好きだったことに親近感。

0
2026年02月06日

Posted by ブクログ

女性皇族初となる博士号を取得された彬子女王のオックスフォード大学留学記である。
人生初の”一人で街歩き”は日本ではなく英国だったということから始まって、彬子さまのてんやわんやな留学生活がつづられている。
そもそも、皇族の方々の暮らしを知らない私は、へ~そうなんだ~という興味津々な気持ちがいっぱいになって、どんどん先へ先へと読みふけってしまった。

いやあ、しかし、博士号を取るのって、大変なんだねえ。
母国語で書くのだって大変なのに、何百枚も英語で論文なんて、考えられない。
彬子さまの英語力がどのくらいだったのかはわからないが、ご本人曰く「最初の留学の時には学友の会話が聞き取れなくて、ひとりぼっちだった」というのが本当なら、その状態から英語で論文が書けるようになるまでの努力は並大抵ではないよね。
本来の研究に加えて語学の習得も同時進行なのだから。

彬子さまは日本美術史の研究をされていたということで、この本にはいろいろなエピソードが書かれている。
その中で一番心に残ったのは、江戸時代の画家・伊藤若冲(じゃくちゅう)のコレクションで有名なジョー・プライス氏のエピソード。
彼は自然光での鑑賞しか認めなかったらしい。
江戸時代には蛍光灯のような人口の光は無かったので、その頃に描かれた絵を観賞する時、当時の人と同じ条件で観ることが大切だと考えていたのだ。
彬子さまは彼の言うとおりに、刻一刻と変わっていく自然光の中で若冲の画を見た時、動かない画なのに、光と共にその印象が、表情が、変化をしていくことに驚かれたのだった。
さらに、プライスさんは、こう言う。
「どうしてそんなに作者の名前を気にするんだ。目の前にこんなに素晴らしい作品があるのに。作者に失礼だ。」
美術品に対してこういうスタンスだから、埋もれていた若冲の魅力を世界中に広めることができたのだね。

先日、贋作師ヴォルフガング・ベルトラッキ氏を特集したテレビ番組をみていた時に、日本の美術館にも彼の作品があるということで、学芸員の方が「芸術に対する冒涜だ」みたいなことを言っていた。
けれど、ベルトラッキ氏が他の画家の名前で画を売っていた事はそりゃだめだけど、その画家の目録にはあるけれど実物が見つかっていない画をその画家のタッチで描き上げていたのだから、ベルトラッキ氏の作品だということもできるのではないか?
美術館が、「すばらしい絵画だ」という理由でなく、「著名な〇〇氏の絵画だから」という理由で購入するから、悔しい思いになってしまうのでは?と思うのだ。
私は、その絵画がいいと思ったら買えばいいのであって、それ以上の理由ってない気がするんだけどね。
だから、プライスさんの言葉にはとても同感だ。

話がそれてしまった。
この本には、彬子さまのお父様・寛仁親王殿下のことも綴られている。
お写真も数枚載っていて、とてもよい親子関係がうかがえる。
寛仁殿下が薨去(こうきょ)された当時のお話も書かれていて、ジーンと胸にしみるものがあった。

「赤と青のガウン」は、ベストセラーになっているのもうなずける、とても楽しく、とても温かい本だった。

0
2026年01月29日

Posted by ブクログ

承子女王の留学奮闘記。皇族が書いた本というのがまず面白いし、日常を知ることができて面白かった。
VIP待遇で形だけ留学なのかなって偏見で思っていたけれど奮闘されていて応援したくなった。でも時たま出てくるエリザベス女王とお茶をしたりするエピソードが承子女王にしか書けないエピソードで最高だった。

0
2026年01月28日

Posted by ブクログ

異国の地での慣れない日々の生活、博士号課程の中での沢山の友人、恩師との関わり全てが、彬子女王ではなく、特別ではない彬子様という人間として愛されていた事が伝わってくるエッセイでした。
日本の宮家の女王として生まれ育った特別な立場だからこそ直面する苦悩、葛藤もまた印象的でした。

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オーディブルで聴いた。

留学の話も面白いけど、一般人ではない、皇族特有の話も面白かった。
改めて、オックスフォードで博士課程ってすごいな…と思った。私も海外留学の経験があるけど、学部生だったので、それでも大変だったけどレベルが違うなと思った。しかも皇族ということでプレッシャーも一般人の私よりも相当あっただろうな…と。
周りの人に感謝していて、素敵だなと思った。でも母親については一切出てこないのが気になった。

0
2026年01月20日

Posted by ブクログ

皇室の方の生活は全く知らないし、留学についても知らないので、書いてあることにいちいちそうなのかー、と驚いたり笑わせてもらいました。ユーモアのある丁寧な文章で、好感を持って楽しく読めました。
優れた研究者だということがよくわかり、今はどんな活躍をされているのだろうか…と気になります。

0
2026年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新聞の広告欄で見かけたことがきっかけで手に取った一冊で、著者である彬子女王についても、まったく存じ上げなかった。皇室のお方による留学記ということで、堅苦しく読みにくいのではないかという先入観があったが、その印象は良い意味で裏切られた。留学当時の出来事や心情が飾らず率直に綴られており、非常に読みやすい内容であった。

私自身も短期間ではあるが留学経験があるため、異国で心細さを感じたことや、現地で出会った日本人に支えられた記憶など、共感できる場面が多々あった。そうした個人的な感情の描写が、本書をより身近なものにしていると感じた。

最終的に彬子女王はオックスフォード大学で博士号を取得されており、その学業面での優秀さにも強く感銘を受けた。皇族という立場から、何らかの特別な配慮があったのではないかと当初は想像していたが、本書を通して、そのような甘えは一切なく、論文執筆に必死に向き合われていた様子が伝わってくる。むしろ、一般の日本の大学生以上に努力を重ねてこられたのではないかと感じ、深い敬意を抱いた。

これまでほとんど存じ上げなかったお方であったが、本書を読むことで強い親近感を覚えた。留学記としても、人となりを知る一冊としても非常に満足度が高く、読んでよかったと心から思える本だった。

0
2026年01月13日

Posted by ブクログ

話題になるだけの事はある。
三笠宮家の長女、彬子様のオックスフォード大学留学記。

皇女という特別なお立場。
イギリスの国柄や人々、生活の違い。
オックスフォード大学という歴史ある特異な大学生活。
大英博物館の貴重な美術の数々。
普通ではない特別な事ばかりで全てが興味深い。

彬子様の七転八倒の生活ぶりと不撓不屈の論文作成の日々がコミカルに描かれ、追体験している気持ちになる。
読みやすいリズミカルな文章と面白い生活を切り取るエッセイストとしての優秀さ、小見出しの四字熟語など、知性と才能が溢れるばかりだ。
イギリスで蒐集された日本美術コレクションの研究とは、皇室の方にピッタリの研究テーマ。これを機に北斎や若冲に触れたくなった。

友人にも恵まれた事を思えば彬子様の人柄が素晴らしいのだろう。自由なイギリスでの生活に比べると現在はどうなのか。不自由なのでは?とちょっぴり心配してしまった。

一昨年だったかお祖母様の三笠宮百合子様がお亡くなりになった際に葬儀等を取り仕切られたのが確か…彬子様だった。お母様の信子様との確執もおありのようだが、本当の所は外部の者にはわからない。いろいろなご苦労も推察されるが、この本を読む事で彬子様を身近に感じる事ができ良かった。彬子様らしくお健やかにお過ごしになられる事を一国民としてお祈りするばかりである。

0
2026年01月11日

Posted by ブクログ

三笠宮彬子さまのオックスフォード留学記

ユーモア混じりの読みやすい文章で
失礼ながら、とても頭の良い方なのだな、という印象

親王のお嬢さんだから女王なのだろうけれど
最後までしっくりこない呼称でした(汗

0
2026年01月09日

Posted by ブクログ

p.187 食欲のないときによくつくっていたオリジナル料理がある。マッシュルームとプチトマトをオリーブオイルで炒め、希釈していない麺つゆで味付けをする。茹でて冷水でしめたうどんの上にそれを載せ、ルッコラやサラダ用のほうれん草などの緑の葉を周りに散らす。その上から黒コショウをがりがりっとかけ、最後にリンゴ酢を回しかけていただくサラダうどんである。うどんにオリーブオイルに黒コショウ?と思われるかもしれないが、意外と合う。先日久しぶりにつくってみようかと思ったが、日本に帰ってきてしまったいまではかえって高くつく料理になってしまった。

p.211 る。
フランス語できちんと作品名が付けられているものに関しては、それを英語と日本語に訳せばよいのでそれほど難しい作業ではない。でも、選んだ作品のなかには、リストに「Tsuba」とか「Netsuke」「Box」としか書いていないものがたくさんある。私の専門はどちらかといえば絵画なので、金工や漆器などに日常的に触れているわけではない。専門書を図書室に広げ、辞書を引きながら雨中竹鳥図視箱>とか、へ貝尽文透鐔>とか、それらしい名前を考える。そして、ひと通りタイトルが決まったらフランス語に訳してもらう。最初の調査時に、私が軽い気持ちで適当に付けた<菊とおじさん図)というタイトルがそのままになっているのを見落とし、展覧会直前に気づいたときは冷や汗ものだった。
そのあとは展覧会場で作品の横に置くキャプションをつくる。シンヤさんと手分けして一〇八点の作品にタイトル、作者、時代、サイズ、そして作品の解説を付けるのである。自分たちの専門分野外の作品がほとんどなので、銘から作者を確定し、その人について調べ、文章にし…・・・・と作業に恐ろしく手間がかかった。
とにかくへろへろになりながら、全部の作品に日本語と英語のキャプションを付けて、フランス側に送ったのだった。

p.302 もう一人のスーパーアドバイザーは、アンガス・ロッキャー先生。近現代における日本と万国博覧会の研究で博士号を取り、最近は「近現代の日本におけるゴルフの歴史」なんていう変わった研究もしている。いつも「かっちり」ではな
めがね
く、品のいいジャケットを上手に着崩している感じで、栗色の柔らかい髪に眼鏡がチャームポイントのおしゃれさんである。考え方はとてもシャープで理論的。
初めて暮らした日本の土地が山口だったので、日本語はちょっとだけ長州訛り。
そんなギャップがとてもチャーミングな、奥さま思いのとても優しい英国人であ
る。
アンガスは話し上手で聞き上手なので、一緒にいてとても楽しい。二週間に一度くらい、ロンドンのカフェでお茶を飲みながらおしゃべりをするのが習慣だった。ティムと同じように、「先生に研究の相談をする」というよりは「友達と雑談をしながらお茶を飲む」感じである。でも毎回一度は私の論文の進み具合を聞いてくれて、意見やアドバイスをくれる。彼にもらった数々のアドバイスのなかで、よく覚えている言葉が二つある。それは、「Think small. (小さなことから考える)」と「Always think about a question.(いつも質問を考える)」ということで
ある。
論文を書くときにまず必要なのは、仮説を立てることである。そして、その証拠を集めることが研究をするということだ。料理でたとえるならば、まずつくる料理を決めてから材料を買いにいくという流れが正しい。でも、私の「論文」という料理の作り方の手順は逆だった。おいしそうな材料を買ってきたあとで、「さぁ、何をつくろうかな」と考えるというものだ。あとで知ったことだが、この考え方をする人間は残念ながらあまり研究者には向かないのである。
たとえば、調査中に面白い史料を発見したとする。意気揚々と「すごい史料をみつけたよ」とアンガスに話すと、ひと通り話を聞いてくれたあとの彼からの返事は「面白いね。それで、その史料をどうやって論文に使うの?」である。たいてい私はそこで、その史料が「おいしいけれど使えない材料」だったと気づかされてしゅんとなる。ケーキをつくろうとしているときに伊勢海老をみつけてもケ

ーキをおいしくするためには使えない。それを私に説明するためにアンガスがいってくれた言葉が、「Think small」と「Always think about a question.」だった。大きいテーマから小さくしていくのではなく、小さいテーマから大きく話を展開させていくこと。「あなたはこの論文で何をいいたいのか」という問いにひと言で答えることができるようにすること。アンガスのこのアドバイスを聞いてから、私は少しずつ理論的に物事を考えられるようになっていった。そうして、完成した博士論文は、「すべての材料がお互いを引き立て合う料理」に近づくものになったのではないかと思う。
日本に帰国して以降、後輩から博士論文執筆のアドバイスを求められることがある。そのときはまず、アンガスからもらったこの二つのアドバイスを伝えることから始めるようにしている。

p.346 楽しかった話は相手を楽しませることができる。でも、辛かった話はいたずらに相手を心配させる。だから私は、帰国したときに会う人たちに積極的に苦労話をすることはなかったし、むしろ楽しそうにやっている姿しかみせてこなかったかもしれない。
わかってもらえなかったのは当たり前だった。説明責任を怠っていたのは私だったのだから。孤軍奮闘しているつもりになって、はるか遠方からの援護射撃に支えられていたことに気づいていなかった。「なんでわかってくれないの?」と泣いていた自分がいまとなっては恥ずかしい。

0
2026年01月08日

Posted by ブクログ

前から気にしていた本。皇族で博士課程の海外留学エッセイ。皇室という立場や博士習得する事は、想像以上に大変だなぁと素直な感想。丁寧な文体の中に、瑞々しい気持ちが込められて良い話です。

0
2026年01月07日

Posted by ブクログ

彬子女王のポッドキャストで知った赤と青のガウン、イギリスでの生活の様子がとても楽しそうで(辛そうに見えなかった)楽しく読めました。またイギリス行きたいな。宮家独特のエピソード、家族関係も面白かった。

0
2025年11月29日

Posted by ブクログ

皇族とあって、天皇陛下の『テムズと共に』と似たような体験記だけれど、興味深かった。微少だが若干マウント的な描写もあったけど、それもまた普通の人と変わらない感覚なのだと感じた。信子様のことは一切記載がなかったな、そりゃそうか。

0
2026年01月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 周りに皇族に対する忖度がない、ということはないだろうけど、それでも普通の、一般人の留学記としても読めるのではないでしょうか。オックスフォードに留学して学位を取るということはどういうことか。オックスフォードに限らず、海外の大学で博士号を取るということの困難さ、チャレンジ、学友や先生たちとの交流など、これから留学を考えている方にはとても参考になると思う。そして、チャレンジしてみようと思うことでしょう。

0
2026年01月22日

Posted by ブクログ

皇族の方がこんなに隠し立てなく、留学生活を中心に色々書いてくださった・・。ありがとうごさいます。それに加えて、さして勉強もしてきていない・留学経験もない私にとっては、そんな感じなのかーの連続であっという間に読めました。もちろん異次元ではあるし、感覚の違いは色々あれど、失礼ながらぐっと皇族方が身近に感じることができました。

0
2026年01月21日

Posted by ブクログ

刊行から8年後の2023年、ツイッターからバズって文庫化された本。
皇族のオックスフォード留学記である。
予想と大きく違って、一般の学生以上にガチで勉強して、研究して、孤独に耐えたり交友関係を広げたりする様子が素直に描かれている。

もちろん皇族ならではの特典も多いようだけど、逆に制約のほうが絶大で、学問や仕事に関しては甘くしてもらえることなどなさそうだ。
日本では考えられないフツーの扱いは、他国の王族がうようよいる欧州圏ならではなのか。皇族でも一人でLCCを駆使したり、節約するんだね。

人脈作りのうまさは、やはりいつも警衛なり職員なり他人に囲まれて育ったゆえなんだろうか。研究者は人脈作りも必要な能力なんだなーと感心した。

筆者の普通っぽい感覚は、天皇家からやや遠く、女性で、もし結婚すれば皇族から外れるという立場だからでもあるのだろうか。
しかし、自身が皇族である立場を自然なこととしつつ、まっすぐ生きている感じが高評価なんだと思った。普通に面白かった。

0
2026年01月12日

「エッセイ・紀行」ランキング