【感想・ネタバレ】牧師館の殺人のレビュー

あらすじ

嫌われ者の老退役大佐が殺された。しかも現場が村の牧師館の書斎だったから、ふだんは静かなセント・メアリ・ミード村は大騒ぎ。やがて若い画家が自首し、誰もが事件は解決と思った……だが、鋭い観察力と深い洞察力を持った老婦人、ミス・マープルだけは別だった! ミス・マープルの長篇初登場作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ミス・マープルの長編初登場作品。狭い村、狭い人間関係という舞台の中で、よくこんなに複雑なミステリーを作れるものだと感心。最後はアッと驚かされました。

0
2025年07月30日

Posted by ブクログ

最初から最後まで次々と場が展開し、退屈することなく読み切りました。
ドラマや映画化されていたら、ぜひ見たいです。

0
2025年06月07日

Posted by ブクログ

約100年前の作品とは思えないほど、人間模様が豊かで、目まぐるしい展開にシンプルな文章でとても楽しく読めた。奇抜なトリックはないが、だからこそいつまでも楽しめる作品。
ミステリーもだが、クレメンス牧師の冒頭と結末時の理性と情熱の振り幅や、思い込みでミスリードしたり勘違いしたり、牧師に情報提供する人々の滑稽ながらも現代も変わらない「人間性」、そしてそれらから事実だけを抜き取って繋げていくミスマープルの知性とちょっとの意地悪とユーモア、そして豊かな感受性がとっても魅力的でした。

0
2025年05月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どこかで聞いたことがあるトリックではあったけれど、それはむしろ逆で、この作品からありとあらゆるミステリーにオマージュされていったのだなと感じた。
疑いの晴れた人間は確かに誰も疑わない、その心理をついてトリックに用いたのはさすがアガサクリスティだなと思わせられるし、いい意味での裏切りが好きなので、謎の婦人が被害者の一人娘の母親というオチに「あ、そういうことか〜」と思わせられた。古典的じゃなくてここから始まっていったんだと思いながら読むと本当に感慨深いし、こんな奇抜な筋書きを次々思いつくアガサクリスティは本当にすごいと思う。

0
2024年03月16日

Posted by ブクログ

初めてのアガサ・クリスティー作品でしたが、これほど有名で永く愛されている理由が一冊でわかる事に、まず感動しました!

小さな村で起こった殺人事件をベースに村社会あるあるや人々の特徴などが、現代とあまり変わらない様子なので読んでいて古さを感じませんでした!
警察以外の推理好きが紐解いていく様は名探偵コナンを連想してしまい、余計読みやすかったです!

0
2024年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あーあ、面白いミステリが読みたいなーーと思って助けてクリスティー!と読んだら…最&高!笑
もー面白すぎる!これだよこれなんだよ〜〜!大満足。
犯人わかった時本を取り落とすかと思った。
この鮮やかな謎解きを待ってた。
変にグロくもなく特殊な設定とか余計なものナシ、静かな村で起きたひとつの殺人を追うだけでノンストップで読み切らせる物語の上手さにひれ伏しちゃう。余計なものがないんだよねー!

登場人物も多いから、読みながら推理するのも楽しいし、暇を持て余した老嬢(この単語すごい)たちの無益なおしゃべりも退屈すぎて笑える。

さすがに時代が違いすぎて、物語の中で当たり前に過ぎてくこまかな描写がわかんないことも多いけど、100年近く前に書かれたとは信じられない。

次はアクロイド殺し読むの楽しみだなー。

0
2023年10月14日

Posted by ブクログ

 愛すべきミス・マープルシリーズの長編一作目に当たる訳だが、マープルのお披露目には最適な作品である。
 マープルシリーズは短編からスタートしており、後々「火曜クラブ」が発売されるが、本当の意味でマープルの驚異的な推理力を知らしめられるのは「火曜クラブ」であり、長編としての面白さ、彼女がどの様な人物であるかを読み解くのであれば、今作「牧師館の殺人」が最適である。
 田舎の村、セント・メアリー・ミードで起きた殺人事件。長閑な場所で、十五年以上殺人等が起きていないこの土地で、一人の老紳士が牧師の家の書斎で頭を撃ち抜かれて殺害されている。若い画家が殺害を自供し、事件は解決されたかと思いきや、様々なトラブルが発生していきセント・メアリー・ミードは大騒ぎだ(まさしく文字通り大騒ぎだ。設定はありきたりなのだが、時代背景の違いが強く、警察が横柄だったり(なんてひどい捜査だ!!)婦人たちが煩わしかったり(なんて恐ろしい土地か!!)とにかく田舎の長閑さと比較して人間の内面、人間的な部分が存分に表現されている作品だ(田舎の人間であれば今作の様な人間的な煩わしさを現代でも経験した事があるだろう)
「ミス・マープルは常に正しい。」ある意味で住人達の中に彼女の全てを見透かしている様な態度について恐ろしさを感じているのは驚きだった。優しいオールドミス(オールドミスには皮肉もある様で優しい訳がないのだが(笑))のイメージがあったのだが、数作品読み進めると彼女の内面の強さや正義感優しさ等のバランスがわかる様になる。
 今作では犯人はとても意外であり、僕自身は再読のため、とある人物が犯人だったなぁと読んでいたら記憶が間違っており。ある意味で新鮮に衝撃を受けた訳だが、同じ様な構造の作品はクリスティの他作でも見受けられ、しかし良い意味で繰り返されており、クリスティがそれぞれの探偵やノンシリーズで上手に構成を当てはめてパズルの様にマネジメントしている事を尊敬している。それでいてストーリーは面白いし、トリックは新鮮、ドンデン返しもある為満足のいく作品だ。
 ある意味で読みやすく王道のミステリーといっても良いだろう。まず何を読むかを相談されればおすすめの一冊に今作が該当するだろう。
 セント・メアリー・ミードはこれ程恐ろしいむらだったのかと。衝撃的だったが、この様な環境かにおいて幼少からきたえられたマープルは必然的に人間性を観察するやり方を学んたのだろう。
 

0
2023年09月27日

Posted by ブクログ

「ミス・マープル」シリーズ。セント・メアリ・ミード村のヴィカレージ(牧師館)にて、村一番の嫌われ者の老人が殺害された。噂話や詮索が大好きな住民たちが興奮するなか、犯人と思しき人物が自首し事件解決と思われたが……という筋書き。
過去に起こった村内での出来事に当て嵌めて推理する彼女の方法にはまだ慣れないが、シリーズとして今後も楽しめそう。

0
2023年02月15日

Posted by ブクログ

マープルは、13の短篇からなる『火曜クラブ』で安楽椅子探偵として描かれていましたが、本作は長篇での初作品。そのためか図が3頁もあり、セント・メアリ・ミード村の様子がよくわかり、読みやすかったです。

あらすじ:
場所は、閑静なセント・メアリ・ミード村。語り手で聖職者であるクレメント牧師に「誰かがプロザロー大佐を殺してくれたら、社会にあまねく貢献することになるのに」と言わしめるほど、誰からも疎まれていた治安判事が殺されます。殺害現場は、牧師館の書斎。事件当時、クレメント牧師はイタズラ電話の呼び出しで外出して戻ってくるところ、門前で青ざめた画家のローレンスとすれ違う。書斎に入ったクレメント牧師は、撃ち殺されたプロザロー大佐を発見。翌日、ローレンスが自首しますが、やがてプロザロー夫人も事件への関与を自白し、詮索好きな村人たちを巻き込んで混迷を深めて行きます……。

と、牧師が死ねばいいのにと言うくらいなので、殺された人には同情はしませんが、村人たち皆に嫌われている設定なので、誰が容疑者としても考えられる状況は、著者にけむに巻かれているようでした。途中、あーこいつら絶対グルだなと思いながら読み進めつつも、のんびりした展開が進む中、読み進めるほど怪しい人が増えていき、犯人はなかなかシッポを見せない。マープルもほとんど登場せず、語り手のクレメント牧師が興味本意で奔走する様子は、まさか『アクロイド殺し』のようなことはないよねと思ったり。

終わってみれば、マープルの見事な推理やそのとき語られなかった残された謎もスッキリする、読後感の良い話しでした(特にラストの一行がいいですね)。意外だったのが『火曜クラブ』での椅子に座りっぱなしのイメージと異なり、終盤でのアクティブな一面が見られたこと。まだマープルの作品の入口なので、他の作品も楽しみです。

ところで、所々でクリスティーのコミカルなユーモアのセンスに笑えました。例えばP172のクレメント牧師によるスラック警部の印象、P262-263のクレメント牧師が画家のローレンス・レディングに、ニュースに飢えたセント・メアリ・ミード村の住人の特徴を語る場面、P283の牧師の甥デニスによるプロザロー大佐の娘を評する場面でのクレメント牧師が「実に魅力的な癖だな」と言う場面などが面白かったです。

正誤(7刷)
P190の11行目
ローレンス・レディグ

ローレンス・レディング

P253の6行目
どこなく感じが似ている青年

どことなく感じが似ている青年

P349の5行目
母親ははちゃんとした人間です。

母親はちゃんとした人間です。

0
2025年03月09日

Posted by ブクログ

途中までゆっくりした展開でしたが、副教師が登場してから流れが変わりました。ミス・マープルの推理はポアロとはタイプが違いましたが、洞察力は凄いものがあると感じました。

0
2025年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミス・マープルの長編初登場作。

セント・メアリ・ミード村におけるマープルの印象があまり良くないことに驚いた。
「あの人は村いちばんの意地悪よ。村で起きることを残らず知っているうえに、そこから、とっても悪意のある推測をするの」
マープルが村人にこんな風に思われているなんて、少しショック。地元の警察関係者にも胡散がられているし。アガサ・クリスティはマープルを何故もっと魅力ある女性にしなかったのか不思議に思った。

事件の真相には驚いた。それこそ胡散臭い村人がたくさん出てきた中での、まさかの真犯人。事件の謎解きも二転三転し読んでいて混乱した。
逆にずっと胡散臭い嫌な娘と思っていた女性が実は意外にいい娘だったことにも驚いた。

マープルがポアロと違うのは、あくまでも素人探偵という位置づけである点。ポアロのようにズバリ真犯人や事件の真相を言い当てるのではなく、あくまで自分の意見を警察関係者に述べて後は一任する。
これで事件が解決するのはマープルの洞察力と熟練された説得力によるものか。

マープルについて。
マープルはアガサ・クリスティの実のお祖母さんに似ているらしい。「気持ちのいい人間なのだけれど、あらゆる人、あらゆることで、その人やことの最悪の事態を驚くほどの的確さで予想し、それがたいてい的中する」
さらにポアロシリーズの『アクロイド殺し』に登場したシェパード医師の姉キャロラインの原型とも言われている。「気むずかしい老婆、好奇心いっぱいで、何でも知っているし、何でも聞いている、家庭内の完璧な探偵」
私のご近所にこんな鋭い洞察力を持ち近所の人たちを常に観察するお婆さんが住んでいたら嫌かな。

0
2024年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クリスティのミス・マープルシリーズ第一弾。
ポアロは映画などで何となく触れたことがあるが、ミス・マープルは本当に初めて。マープルのシリーズにも良作があるらしく、それを読むためだけに一作目を手に取った。

語り手は牧師。その牧師の家でセント・メアリ・ミード村一の嫌われ者が殺される。意外なことに犯人はすぐに自白するが。。。

思った以上にマープルが出て来ず、あれっという感じ。語り手がマープルの隣人というだけで、ある意味村人Aから見た事件、という体裁だから非常に淡白にストーリーは進む。クリスティらしい、適度に退屈で、適度に意外な犯人。当たりハズレもなく、シリーズの一作目としてはある意味普通すぎるのではないか。

何となく、語り手によって面白さが変わりそうなシリーズだと思った。

0
2024年06月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

嫌われ者の老大佐が静かな田舎町の牧師館で殺されるところから始まるミス・マープル初登場の作品。
物語は牧師館の主であるクレメント牧師視点で語られ、村のあらゆる人物たちの人間性と置かれた状況から「だれが大佐を殺したのか」を推理していく。
結局犯人はローレンス青年と大佐の妻アンであったが、最初に自首した二人が実は真犯人であったというのはよくありそうでなさそうな展開だ。犯人が偽の自首をすることで完璧なアリバイを確保し二度と疑われることがないよう好印象に振る舞うのは、実は現実によくあることで、珍しいのは彼らが殺人犯とその恋人であった点だ。
レティスは母と海外で静かに暮らすが、デニスはやはり船乗りになるのだろうか。そして気になるのはグリゼルダが宣言通り良妻賢母となるのか否か。きっと彼女は誰もが慕う牧師様の美しく慈愛に満ちた妻となるのだろう。

0
2024年01月02日

Posted by ブクログ

ミス・マープル最初の長編。面白かった! 翻訳も読みやすくて一気読みした。
趣味は人間性の観察というミス・マープル。ただのゴシップ好きお婆さんではなく、人間性を観察して類型に分けて分析するという本格派。プロファイリングか、とツッコミたくなる。意外とユーモアもあっていいキャラだ。ラストが良かった。

0
2023年04月18日

Posted by ブクログ

セント・メアリ・ミード村の牧師館で、嫌われ者のプロザロー大佐が銃殺される。すぐに画家のレディングが自首するが、プロザローの妻アンも自分が殺したと言いだす。二人は不倫関係にあり、相手を犯人と思い込んでお互いをかばおうとしたのだった。二人が容疑から外れると、捜査はふりだしに戻ってしまう。だが牧師館の裏手に住むミス・マープルは、どんな些細な違和感も見逃さない。マープル長編第一作。


面白い!会話の上手さ、キャラクター描写の上手さ、一人称視点での情報開示の上手さが組み合わさり、そりゃこのシリーズ人気でるよなぁと納得する隙のなさ。『火曜クラブ』ではマープルがナメられてる話も多かったけど、本作の語り手・レン牧師はマープルに一目を置いている人物なので、その辺のストレスも少ない。
メインのプロザロー殺しの他に、ミステリアスな独居女性の正体、牧師館の献金着服疑惑、考古学者と秘書の関係、匿名の手紙の差出人の謎などのサブプロットがあって、どれもが閉鎖的な村のせせこましさに溢れている。けれど新しい噂話が浮上してくるたびに、マープルの意見を早く聞きたくてしかたなくなる。現実にこんなばあさんが近所にいたらすごく嫌なんだが、読者としては茶飲み友だちに加わって一緒にゴシップを語りたい、ミス・マープルはそんな気持ちを叶えてくれるシリーズだと思う。
アン、レティス、レストレンジという秘密を抱えた女性たちの奥行きあるキャラ造形や、一見軽薄な牧師の若妻グリゼルダに好感を持たせて終わるラストなど、クリスティーの女性描写の技も光る。

0
2023年02月28日

Posted by ブクログ

初ミス・マープル!
ポアロは結構読んだが、マープルはなんとなく読んでなかった。
安楽椅子探偵の代表みたいに言われているが、思っていたよりも活動的な婦人だった。
冒頭の、孫であるアガサ・クリスティ社理事長の文が良かった。
「当時は、裕福でなくでも普通に誰もが使用人を雇えていました。」
階級社会のイギリスが感覚でわかった感じ。
ヘイドック医師について言及しているのも再読して腑に落ちた。
語り手の牧師の妻グリゼルダが魅力的。

0
2022年12月31日

A

購入済み

面白かった

気をつけて読んでるつもりなのに
どうしても見落としてしまう。
事実をありのままに見るというのは
難しいものですね。
面白かったです。

0
2021年08月23日

Posted by ブクログ

マープル
ミスマープルの長篇初登場作。とても面白かった。自分はポアロよりマープルが好きだ。
本編とは全く関係ないが冒頭のクリスティの孫による「『牧師館の殺人』によせて」に印象に残る文章があったのでメモ。マープルものの時代について「当時は、裕福でなくても普通に誰もが使用人を雇えていました」と描写している。現代日本の庶民からすると、え、使用人はその誰もには含まれないの?と思ってしまい興味深かった。因みに1943年生まれのアガサ・クリスティ社の理事長。

0
2021年04月30日

Posted by ブクログ

アクロイド殺しを読んだ後だったのである役割の人がとても怪しく思えたが、そんなことはなかったので良かった笑。でもこっちはこっちで考え方によっては反則技。
他のクリスティ作品に比べ終始のんびりしてる印象だけどミスリードを上手く絡めつつ展開していく手腕はしっかり発揮されている。
間違いなく面白いけど相対的に見ると星4つまではいかないかなーという感じ。

0
2025年07月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔読んだはずだけど、他作品の情報入り乱れて静かに没頭できなかった。語り手が犯人だったか?一度起訴されて無罪放免になったら同じ罪に問えないこと利用してわざと捕まる話だったか?などなど。
マープルさんのよさは火曜クラブの方がキラリと光る。

0
2025年04月25日

Posted by ブクログ

1930年の作品。
ミス・マープル長編一作目の作品。

イギリスの田舎の村、セント・メアリ・ミードでルシウス・プロズロー大佐が牧師館の書斎で何者かに殺された。若く美しい画家、ローレンスレディングが自分が大佐を殺したと名乗り出るが、ローレンスは大佐の妻のアン・プロズローと恋仲であり、アンを守るために自供したものと思われた。アンもまたローレンスを守るため自首するが、2人とも目撃情報などから無罪が証明された。牧師館の隣に住むミス・マープルは、牧師のクレメントと共に犯人の推理を始める。



ミス・マープルの初登場は『火曜クラブ』だと思ってましたが、出版されたのはこちらの方が先なので『牧師館の殺人』が一作目なんですね。

牧師館の主人、牧師のレナード・クレメントの視点から物語が語られます。
若く美しい妻を持ったこの冴えない中年男の情けない感じの語りがとてもいいんですよねぇ。
甥のデニスにバカにされたり、妻の手のひらで転がされたり、心の中のつぶやきみたいなものが語りに混じっていて親近感がわきます。決して聖人君子のような牧師じゃないんですよね。
この話の主人公はクレメント牧師で、ミス・マープルは脇役感あります。

アガサクリスティの孫のマシュープリチャードの前書きが大変興味深いです。
自身が幼少期に体験した古き良きイギリスの田舎の村への憧憬や、ポアロとマープルの好対照について語られています。

0
2025年01月16日

Posted by ブクログ

ミスマープル初登場作品。
意外にもマープルの登場時間はとても短く、基本的には司教さんが主人公で話が進んでいくのが斬新。
アガサクリスティの作品らしく、最後の最後まで犯人は分からず、最後に一気に謎解きが展開される。
ポアロと違ってマープルは、もっと素朴で当時のイギリスの日常が垣間見えるのが面白いところです。
また、マープルシリーズでは毎回お約束の最後にちょっと良いことがあるのも、すでにシリーズのお決まりパターンの萌芽がみられて興味深いです。

アマプラでミスマープルのドラマを見ているので、合わせて読むとおもしろさが倍増でした。

他の作品に比べると、飯テロ表現が少なめなのは残念!マープル作品ではそこをいつも楽しみにしています。

※英語版の原著を読んだ感想です。

0
2024年09月22日

Posted by ブクログ

探偵役が変わると作品のテンポ感が変わってなんか新鮮だった。
牧師館の書斎で死体が発見された。
すぐに若い画家が自首するも、その供述内容はどことなく怪しい。
さらには別の人物までもが罪を自白する。
混乱する現場をよそに、ただ一人ミス・マープルは冷静に状況を見ている。
やっぱ聡明な女性は素敵です。

0
2024年09月01日

Posted by ブクログ

【マープル】
初ミス・マープル。
冒頭でクリスティーの孫が、ポアロとマープルの違いや魅力をわかりやすく教えてくれた。

大きな違いは、ポアロがベルギー人で、マープルはイギリス人というところかな。

イギリス田舎の小さな村が舞台。
語り手の牧師が主人公で、マープルの出番は意外と少ない。初回だからか、マープルの扱いは他の村の人とあまり変わらない。

初回のマープルのキャラクターはかなり薄味。いたって普通のおばあさんだったので、少し面食らった。
『アクロイド殺し』のお姉さんみたいな、癖強めのキャラクターなのかと思っていたら全然違った。

小さい村で起こっているせいか、ポアロシリーズと比べると地味に感じる場面が多かった。
まだマープルをどうやって楽しんだら良いのかわからなくて、登場人物にもあまり感情移入できなかった。
これからのマープルの活躍を期待して次を読もう。
Audibleにて。

0
2024年07月17日

Posted by ブクログ

『鏡は横にひび割れて』を読んだところ、過去作に登場したであろう人やモノがたくさん出てきたので、これは最初から読もうと決意。マープルシリーズとしては4冊目になります。
『火曜クラブ』を読んだ時に、「セント・ミアリ・ミード村、なんて恐ろしい場所……」と震えたのですが、今作でそれがよくわかりました。しかし、田舎の人間にはゴシップしか楽しみがないというのは万国共通なのでしょうか。うちの田舎にそっくりです。これが「人間性の問題」ということか。

妙に愛嬌のあるクレメント牧師の語りに和みもするものの、村の人物が多く、誰がどんな性格で何を目撃していたかを把握するのが難しくて、なかなかページが進みませんでした……。そういった点では、再読の方がもっと楽しめそうですね。

今まさにマープルシリーズを発表順に読んでいる私ですが、これから読み進めるという方には『予告殺人』からオススメしたいところ。あちらに比べると、こちらは展開がややのんびりに感じました。でも、「最初期のマープルさんはこんな感じに見られていたのか〜」といった楽しみ方ができました。

0
2023年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作中で「人間性」の話題がよく出てくるから、登場人物全員を疑いながら読み進めていたけど、誰が犯人か見当もつかなかった。最後の謎解きでは「そこかーーーっ」と悔しい気持ちになった。

これの直前に読んだクリスティーの作品が「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」で、わたしはこっちの冒険とロマンスと謎解きがある方が好みかも…と、思いつつ、狭いコミュニティの中で繰り広げられる謎解きも面白く読めた。
これまで本を読んできて、少し前の時代のイギリスのイメージはぼや〜っとあったけど、今作ではよりくっきりイメージできるようになった気がする。

ミス・マープルをはじめとする牧師さんやグリゼルダなどのキャラクターがチャーミングでよかった。
村で起きた事件が題材だったので、この先のシリーズでミス・マープルはどんなふうに事件に遭遇していくんだろう?というところが単純に気になる。


0
2023年11月02日

Posted by ブクログ

久しぶりにクリスティでも読むかと思ってミス・マープル・シリーズを読み返している…といいつつ、この「牧師館の殺人」は初読な気がする。学生時代、ポアロは好きだったけど、マープルはあんまり読まなかったんだよな。

謎解きの要素は謎解きの要素としてあるのだが、そんなクラッシク・ミステリーを楽しむ年でもないので、イギリス田舎町の有閑婦人やメイドの、時代がかった描写が楽しい。1930年というから、ざっと100年ほど前の現代小説。

0
2023年10月15日

Posted by ブクログ

ミス・マープルの長編初登場作品。クリスティによって仕掛けられた罠によって、一読者の自分もあらぬ方向に推理を進めて、見事に欺かれた。田舎での殺人。人間性の問題。クリスティの作品はありし日の時代を追体験させられる。ただ物語の終焉まで、あっちこっちに振り回されるので、中盤あたりにしんどくなる。それでも完成度は申し分ない。一読あれ。

0
2022年08月15日

Posted by ブクログ

ミス・マープルの初読み。

平和な片田舎で起こった殺人事件。
容疑者の数が多いようで少ないけど、トリックは面白かった。

0
2022年07月09日

Posted by ブクログ

★3.6
ミスマープルの第一弾として読みました。ミステリー好きを自称しているけれど、クリスティーやポーなど基本の基本を全く読んでこなかったので、今後読んでいこうと思います。
そして、そう思わせてくれる一冊でした。
マープルが全員から好まれるお婆さんかと思っていたので、いい意味で裏切られました。

0
2022年05月25日

Posted by ブクログ

ミス・マープルの長編デビュー作品。まだクリスティーが若い時の作品のため、ミス・マープルのキャラのイメージが他の作品と違うというか、キャラが立っていない印象。

0
2021年09月18日

「小説」ランキング