【感想・ネタバレ】鎮魂のレビュー

あらすじ

世間を騒がせている半グレ集団「凶徒聯合」のメンバーが殺された。警察は暴力団や半グレ同士の抗争と見て捜査をはじめるが、それを嘲笑うかのように次々にメンバーが殺害されていく。疑心暗鬼になっていくメンバーたち。そして、犯人を持ち上げるSNSの住民たち。犯人の正体はいったい……。大ベストセラーになった『悪い夏』やドラマ化、映画化などで注目を集める『正体』の著者が「都会の闇」に斬り込む傑作社会派サスペンス。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

滅茶苦茶、悪い夏の後に。すごくちゃんと組み立てられていて、読者のもやもやも解いてくれるし上手く誘導されている。そして、純粋にエンターテイメント性が高い上に、はんぐれの人たちこんななんだろうなーとすごく解像度が高く、社会問題に対しての考えが一段深くなる。

1
2025年09月08日

Posted by ブクログ

素直に読んで作者のミスリードに気持ちよく騙されました!なんなら、犯人わかったしぃ!くらいにドヤりながら読んでたら、そっちー!てなりました。

三連休だったのでイッキ読み。
映像化は難しいだろな。小説ならではの犯人わからなくする感じ。

0
2025年11月23日

Posted by ブクログ

とても面白かった。
関東連合を題材にした話だと知らなかったが、あまりにも似ていてすぐに気づいた。
悪が無くなればいいのにて感じた

0
2025年10月01日

Posted by ブクログ

想像以上にハードボイルドかつミステリな一冊でした。様々な伏線もしっかり回収されて非常に面白かったです。ラストに改めて鎮魂というタイトルが繋がるのもよかった。

0
2025年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こういった小説では、最後の「取り返しのつかない事」が起こる前に犯人が逮捕され、周りの誰かに心に響くセリフを言われ、泣きながら果たさずに終わるという展開があるあるだと思います。
しかしながらこのお話しは、事件自体は考えうる最悪の形で幕を下ろしていますよね。
社会的にはこれは圧倒的に良くないことで、警察は無能だとたたかれるでしょう。
しかしながら、この展開で終着したことで、『鎮魂』という物語自体も完了したのだと考えています。

偉そうなことを述べましたが、天野=英介であることに全く気づかず、「天野英介」の文字列が出てきた瞬間には目玉が飛び出しました。

0
2025年08月23日

Posted by ブクログ

染井さんの本、山から取り出してと〜

半グレって怖いな。
別に貧困とかもなく、普通に育てられてるヤツが暴力とかヤバい事ばかりやる。
暴力団やないから、暴力団に対する法律も使えんし。
魂を鎮めるためか…
確かに、何もやってない弟、半殺しにされたらなるか…
もう復讐の鬼というか、修羅に堕ちてるからか、弟をやった半グレに憎しみながら、殺すって感じやなく、淡々と殺すのが逆に怖い。
もう儀式になってるんかな。鎮魂の。
怖いけど、あかん事やけど、やはり半グレが1人ずつやられていくのは、スキッとはする。

最後ら辺に、色んな事実が明らかになるんやけど、頭の中は鎮魂だけ…

唯一、許した半グレの一員もおるけど、どれだけの犯罪者がキチンと自分と向き合って、自分の罪を理解出来てるんやろ?
う〜ん。
ツラいわ〜(−_−;)

この先も犯罪はなくなりません。残念ですが、それが現実です。
ルールを守れる者と、守れない者。この玉石混淆の社会を思うと、気が遠くなります。(あとがきより)

******************

友達とファンタスティック4行くの来週になったんで、話題作を!

「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」

色々言っても、前作の劇場版も観たし。
しかし、人も上映回数も半端ない!
「国宝」が人気で、30億突破とかあるけど、3日で50億とかやし…

無限城って、エッシャーみたいな、上とか下とか分からんし、幻想的やな。
ボスキャラ倒したら、全て終わりってのが少し寂しいけど。吸血鬼そのもの。
猗窩座…煉獄さんを殺めたヤツ。
上弦ともなると、人間時代に色んな想いがあって、人間に絶望して…
回想シーンだけ観ると可哀想やと思ってしまう!
あかん!あかん!コイツは人いっぱい殺してんねんで!ってパターンにいつものめり込んでしまうなぁ…(−_−;)
泣きはしませんよ!

0
2025年07月27日

Posted by ブクログ

4.5/5.0

「復讐」と「正義」は相入れるのか。

絶対悪として描かれる「凶徒聯合」。この組織に弟の人生を壊された兄、英介が次々と組織の人間を殺害していく。
英介はこの連続殺人を弟の魂を鎮める為の行為だとして、それが人を殺す行為であってもその信念は一切揺らがない。
そして凶徒聯合のメンバーが殺されていくことに対して世間からは賛美の声が挙がるようになり、犯人である英介を神格化するような声を聞かれるようになる。

そしてこの連続殺人に誰よりも賛成の意を示すのが、聡之。個人的に一番気になったのがこの聡之だった。彼は人一倍正義感が強い。嘘を許で
ず、正義を信じて生きてきた自分が憂き目に遭い続け、悪事を繰り返す凶徒聯合はのうのうと生きていることが許せず彼はこの連続殺人を肯定する。個人的に彼にどこか共感するところがあった。持ち前の正義感により、匿名ではなく顔と名前を晒してSNSで発信を続ける。聡之の正義感は間違った方向に突き進んでいく。
この「正義感」の捩れこそがこの小説に通底したテーマだと感じた。
悪に対する復讐を正義と呼ぶのか?本当に復讐によって死者の魂は鎮まるのか?
読み応え充分のサスペンスを通して「悪」と「正義」が力強く描かれている。

0
2025年06月23日

Posted by ブクログ

今まで読んできた染井さん作品の中で一番読み応えのある作品だったと思います。
外部から当事者の気持ちを勝手に想像して正義の鉄槌を好きに下して気持ち良くなっている人、今の自分がどれだけ幸せな生活を送っていてもいつまでも自分の後をついて回る過去の悪事、等様々な思考を巡らされる作品でした。
作中で起こっている半グレグループによる事件というのは実際にあった事件をモデルにしていると思われますが、現実を知っているだけに余計に込み上げてくる感情が大きかったです。

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2025年05月29日

Posted by ブクログ

この最後の最後に真実が明らかになる感じが大好き
読むのが止まらなくなるくらい引き込まれた
似たようなトリックはどこかで読んだ気もするけど、それでも凄かった

0
2025年05月13日

Posted by ブクログ

初めて染井為人さんの作品を読んだのが「正義の申し子」で少しその時のことを思い出した作風でした。
決して嫌な感じとかではなく、色んな視点で描かれていて読みやすくて重厚な作品だと思いました。

0
2025年05月10日

Posted by ブクログ

半グレが題材の本と知ってずっと読みたかった。
疾走感のある文章で一気読み。
終盤は特にハラハラした。
染井為人さんの作品をもっと読みたくなった!

0
2025年03月15日

Posted by ブクログ

半グレとは、半分グレていて、指定暴力団には属さない新興の犯罪グループのこと。暴走族OBや地元の不良仲間などが主な構成員で、警察は「準暴力団」として取り締まりを強化しているとのことだ。また巷で話題になっているルフィを中心とした闇バイトも半グレの集団であるとの噂もある。

本小説は、反グレ集団の理不尽な暴力(ターゲットに間違われた)を受け、半身付随となり自殺してしまった弟のため、反グレ集団の壊滅を目指し復讐していく兄の話だ。

いろいろ調べてみると、実際に半グレ団体のターゲットに間違われて集団で暴力を受け人が死んでいる事件(六本木クラブ襲撃事件)があったり、カリスマ性を持ち半グレ団体を率いて行方をくらませているリーダーがいたり、フィクションとは思えないストーリーで、こういう人を殺すことになんのためらいも持たない輩に絡まれたら本当に怖いなぁと思えた。

0
2025年02月28日

Posted by ブクログ

関東一の半グレ組織凶徒聨合の幹部が殺された。
次々と幹部が殺されていき、生き残った幹部が次第に追い詰められていく。
また、刑事を志してから、ずっと凶徒聨合の犯罪と
対峙してきた古賀刑事、偏った正義感から凶徒聨合を憎む中尾聡之が絡んでくる。
犯人は誰かと読み進めるうちに、犯人は分かるのだが、意外な展開となる。

染井為人は、ストーリーがめちゃくちゃなものと、
シリアスで芯のあるストーリーと描き分けが出来る
稀有な小説家だと感じた。
今回の作品は、正体にあるような芯のあるシリアスな作品。
次回も期待してしまう。

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2025年01月13日

匿名

購入済み

フィクションですが、同じような被害にあった人達が実際にはいるんだろうなと感じました。それほどリアルで怖かったです。暴力をかっこいいと錯覚してる人達。怖いもの知らず。それに巻き込まれる一般人はたまったもんじゃない!関係ない人達を巻き込むのだけはやめてほしい。辛くて悲しい物語でした。

#泣ける

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

読者は読みながら比較的早めに犯人の目星をつけ、
それからまぁすぐにその推測が正しいと知らされる。
それは心して読み続けるんだけど、
『あなたでしたか』と終盤ドキッとさせられる。
これは文字だから成立するトリックで、
映像にはなかなか出来ないな…と至極残念。

染井為人さんのストーリーの推進力は凄い。
分厚めの文庫本だけど、どんどん読み進められる。
ラストはちょっと意外でした。

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2024年12月03日

Posted by ブクログ


半グレ組織『凶徒聯合』に復讐する青年のストーリー。犯人の正体は早々に描かれるが、様々な巧みな仕掛けがあり、予想外の犯人で想像を裏切られる。組織、家族、普察、記者、様々な視点でストーリーが進んで最初から最後までおもしろい!

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2024年10月20日

Posted by ブクログ

警察はどんなに悪い奴でも守らないといけない。理不尽を感じながら復讐する者を許さない。石神はどうしてあんなに非道な人間になったのか?不思議だ。子供の時に誰一人として本気で関わる人がいなかったのか?病気だったのか?それでも病気を治すことを誰かが取り組んだら。
誰も幸せでない話。
でも考えさせられる話。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

不条理な暴行が原因で自殺した弟の鎮魂のための復讐
半グレ集団の主要メンバーは40代前後のはずなのに、まるで不良少年がそのまま大きくなったかのような理不尽さや獰猛さにゾッとしてしまった
プロローグの自分勝手な正義感は、ネットでの私刑のようで、これまたいい意味?で嫌〜な感じでした

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

弟が亡くなった原因である半グレ集団に復讐をし、弟の魂を鎮めようとする兄。倒叙ミステリーですが、それだけではないのが、さすが、染井先生。
悲しい話のようなのに、面白いと感じてしまう。途中途中、読む手を止めるのが躊躇われました。

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

全体的に哀しみを帯びてはいるが、いわゆるシンプルな復讐劇として楽しめました。オチというか、悲劇的なラストシーン前後も、想定内と想定外のバランスも良くて、また伏線回収のキーワードがポツリポツリと登場するタイミングも心地よく。社会問題として捉えると虫唾が走るけど、素直にエンタメして読めれば、オススメしたいハードボイルド小説だと思います。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

犯人が分かっていながら 改めて名前を知った時の衝撃、後半は一気に読みました。真実がわかっていくと 怒りと切なさが…
映像でも観たい。 

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2025年06月17日

Posted by ブクログ

★4.1
復讐の連鎖が暴くのは、正義か、狂気か。
静かな町に忍び寄る影が、人間の本性を炙り出す。


半グレ集団「凶徒聯合」のメンバーが次々と命を落としていく。警察は暴力団や半グレ同士の抗争と見て捜査を進めるが、それを嘲笑うかのように続く殺害。疑心暗鬼に陥るメンバーたち、そして犯人を英雄視するSNSの住民たち。物語は、加害者、被害者、警察の三者の視点から進行し、それぞれの立場や感情が交錯する。

単なる復讐劇ではない。復讐というテーマの中に潜む、赦しや償いの難しさが巧妙に描かれており、暴力と破壊を超えた心の葛藤に引き込まれる。
登場人物たちの行動はどこから来るのか、何を求めているのか。その源泉を丁寧に描き出している。

ふと、昔誰かに冗談めかして言ったことを思い出した。
「俺が誰かに殺されても、ちゃんと法律に頼るんだよ。でもたとえば誰かに君が殺されたら、刺し違えてでも自分の手で終わらせる」と。

復讐の先に待つのは、赦しか、破滅か。

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2025年04月16日

Posted by ブクログ

染井キャンペーン継続。なかなか面白かったけどこんな復讐劇は悲劇的に終わるに決まってるよなーと思いながら読んでた。半グレ、犯罪被害者とその家族、更生とは、などいろんなテーマが込められてた。最初から犯人はわかってるんだけど、巧みな叙述トリックでどう犯行を実現してるのかわからないように描いてるのが良かった。半グレのボスの石神がどうもトーマンのマイキーのイメージだったな。

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2025年02月23日

Posted by ブクログ

2025/2/16

反グレ集団が一人ずつ殺されていき...
面白かった!

この人が犯人だ!と思って読み進めていたら「あれ?」となるのが最高に楽しかった。

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

染井為人さんの作品悪い夏にハマってしまい購入。
面白い。
半グレ集団「凶徒聯合」のメンバーが殺害。
半グレ同士の抗争と見て捜査をはじめるがだれが犯人かわからず難航する。

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

一気読み!!
今作もめちゃおもしろかったーーー
「っっっっっっ!!」
となった時の、あのゾクゾク!!
あの時のあれは、どうやったっけ?
あの時のあそこはどうやったんだろ??
とか色々ページ戻って、んで、またもう一回読みたくなる。そして、読み終わった後も、色々考えさせられる。人のそれぞれの生きる背景は、残酷だらけだな。

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2025年01月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『正体』の余韻をひきずったままの新年1冊目。没入しつつも『正体』の読み応えには敵わないと思っていたのに、あの人があの人だとわかってからは平常心でいられなくなりました。

復讐は誰も幸せにしないとは思う。だけど吹っ飛ぶ前のあの人の表情を想像すれば、復讐を成し遂げることでしか心が救われることはなかったとも思う。こんな奴らはみんな死んでしまえばいいと思う一方で、あの人と刑務所で面会した彼の様子に、改心や更生する場合ももしかしたらあるのではと思うのでした。

もっとも彼はもう生きることに執着がないけれど。なんだか切ない。

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2025年01月04日

Posted by ブクログ

なにかを代弁している、そんな風刺が込められていたように思います。
舞台装置はバイオレンスで、ダークヒーローは超絶クール、実に巧妙なレトリック、フィナーレもすっきりして閉幕。
のはずが…その舞台袖でねっとりと存在感を放つ「悪人」を裁きたがる善人、その対になる「悪人」から立ち直ろうとする服役囚とが陰影をつくっています。その視点だとラストがどうしても他人を信じきれず不安定で、自分が表面的な正義をなぞるだけの残念な側にいることを思い知らされました。

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2024年12月25日

Posted by ブクログ

1番大きな種明かしが弱い。読んでて、あれ?この大事な情報って前に書いてあったかな?それとも嘘ついてるのかなと不安になった。書き方や表現の仕方の問題かもしれない。しかしながらストーリーや構成は面白く作家の違う本また読みたいなと思わせてくれた。

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2025年05月25日

Posted by ブクログ

うん、やっぱりこの作者は物語の切り口が良い。恨みから凶行に走る犯人を初めは同情を誘うように書き、後半は恐ろしい殺人鬼として描く。面白かった。キョーレンの奴らも良い歳して引退したがってるが、リーダーの石神が怖すぎてずるずる…作中子煩悩な父親として出てくるアイツも、さっさと引退できていたら。そんな一面もありつつも、被害者はいる。やるせない話だった。

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2025年04月05日

Posted by ブクログ

ページをめくる手が止まらない止まらない。
黒幕にびっくり!
半グレたちにも半グレたちの人生があるんだなあ。

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2024年12月15日

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