あらすじ
鳥類学者、それは神に選ばれし存在である。スマートな頭脳に加え、過酷なフィールドにいつでも出張できる体力が必要なのだから。かわいいメグロからの採血。噴火する孤島への上陸。ある日は吸血カラスの存在に驚き、ある夜は蛾の襲来に震え……。美女たちよ、わたしに近づくな。やけどするぜ。生き物を愛する人にも、そうでもない人にも、絶対に楽しめる、汗と笑いの自然科学エッセイ。(解説・谷村志穂)
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川上先生、今回は小笠原諸島。鳥のことを話すには島のことを話さねばならず、島のことを話すには鳥のことから始めねばならない。(ちなみに、鳥と島の誤植はなかった。)
タイトルからして、読まないわけにはいかない。その話術も、その論の展開も、そのトリビアの披露のしかたもみごと!
修飾や修辞を取り去ったら、全身の毛を刈られたスタプーみたいに、かなり痩せちゃうんですけど、ね。
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鳥類学者。
存在しているだろうと言う事は想定しても、実際どんな人かは知らない?
著者は偶然にも自分と同い年。
なので、彼の自虐がストレートに伝わり面白かった。
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このエッセイを読んでみて一番感じたのは言葉の選び方がうまく、鳥類学という馴染みのない世界のことでも時に突っ込んでみたくなったり、時に専門家的に書いてありメリハリがあって読みやすかった。
途中で紹介のために鳥のイラストがあるけれども、鳥の名前のをほとんど知らない私はスマホ片手に名前を調べながら読んでいたが、調べながらの方が鳥がどんな色をしているかなど詳しく知ることができてよかったとかんじた。
途中で某お菓子の鳥について真剣に考察しているときには笑ってた
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ジャンルはなんでしょう?
お仕事体験談?ノンフィクション?いや、フィクションもあるかも・・・。
なんて、とても楽しく読めた。
昭和感たっぷりの、逆に知らない人は勝手に置いていく我が道を進む態度に好感を持つ。
知る人ぞ全く知らない鳥類学。
あってもなくてもいいのかもしれない鳥類学。いや、ないと気付かぬところで足掬われそうな、そんなニッチな学問。
楽しいから再読中。
恐竜も読むよ。
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書き口が巧みで笑ってしまう。軽くておもしろいです。研究のためなら絶海の孤島から熱帯雨林まで。過酷な環境で知への探求が止まらない。極めるってかっこいい。
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研究調査の大変さを思わせぬ軽快な語り口で鳥や自然のうんちくを教えてくれます。
それにしても、言葉遊びがすごい。多分その殆どに元ネタがあるはずで、わかるものはニヤリとするが、わからないものはもどかしい(検索してみたりして)。
飽きさせない1冊でした。
鳥大好きやん!
鳥類研究者の苦労や楽しみを面白く読ませてもらいました。
色々小ネタが入れ込んであって、これ笑うと歳がバレるネタが満載(笑)
知らないお仕事の裏側と現実、興味深かったです。
恐竜に関するエッセイを先に読んだんですが、そちらも面白かったです。
タイトルに偽りあり
タイトルが「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」ですが、これウソです
客観的に見たら、めちゃくちゃ鳥が好きだと思われます
犬・猫の本は読んだりしますが、鳥の本はあまり読んだことがありませんでした
この本ではユーモアを交えながら(かなり多い。1ページに数回出てきます)、鳥の生態や研究について伝えてくれる面白い本です
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え、何この題名?と手に取ってしまった本
本物の鳥類研究学者なのに、なんともふざけたノリで色んなところから引用してきて笑わせてくる
でも鳥については本当に勉強になりました
真面目に書かれた鳥類学の本だと読めないだろうけど、この本なら最後まで飽きることなく読めます!
Posted by ブクログ
タイトルが意外な感じがしたが、読んでいくとやっぱりそんなことはなく、著者は鳥を心から愛しているのだと理解できた。
鳥の研究と聞くとバードウォッチングのような感じでやっているのかなと思っていたが、実際は地道な作業や虫との戦い、現代人には到底住むことのできないような環境での生活、果ては害獣駆除まで。
そんな苦労をして鳥類の生態を世に広めてくれて感謝したい。
随所にジョークが混ざっているので、飽きずに読むこともできそう。
Posted by ブクログ
軽く読めてその分野に興味が湧く、それが、専門家の書くべき一般書の目的だとすれば、この著者の文体は本当にポンポンポンポンと軽妙で所々笑えて、きっちり目的を達している。
ただし、フィールドワークのドキドキワクワクするところだけを切り取った嫌いがあるので、実はフィールドワークのその後の分析とかじみーな仕事がメインなんですよ、と最後に正直に書いてある。そりゃ、そうですよね。
『鳥類学者無謀にも恐竜を語る』が面白かったので、本書も読んでみた。
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『トリノトリビア』をジャケ買いしてから、川上さんの本に興味が出て買いました。
鳥類学者の研究にまつわるエッセイは、鈴木俊貴さんの『僕には鳥の言葉がわかる』に続いて2冊目となります。
小笠原諸島の鳥を研究対象とする著者が、鳥にまつわる生態系や環境問題に加えて40代後半以上が身近に感じるモノたちを連ねて、楽しく書かれていて、すらすら読めます。
小笠原諸島に行ったら、アカポッポを探します。
Posted by ブクログ
鳥類学者のフィールドワークの大変さや鳥類学の有用性などを、とにかく面白おかしく知ることができた。
鳥たちの楽園である島は、必ずしも人間にとっての楽園ではなかったり。島での調査があっという間に灰燼に帰してしまったり。
いや~大変なお仕事だぁ〜。
キョロちゃんに関する脳内講座では、学者さんの思考過程を楽しくなぞらせてもらった。キョロちゃん、ナマズ丸のみの可能性、、、!?
受動的に鳥学道が始まり、舌先三寸と八方美人を駆使して、受け身の達人として、多くの仕事を引き受ける。でもそこには情熱もあって。心と体のフットワークの軽さに感心する。そこにシビれる!あこがれるゥ!
そして何より
鳥、、、めっちゃ好きですやん。
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題名に始まり文章の書き方もちょっと、ウケ狙いが過ぎる部分はありますが、そのおかげもあり非常に読みやすいです。鳥類学者って想像以上に行動力や体力が必要なんですね。
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感想としては、めっちゃ鳥好きやん、が最初に思い浮かぶ。
こういう本を自分も書きたいなと思う。日頃の自分の仕事や、自分の仕事の体験を切り取って面白く描く。他の人が気付きにくいことを伝える。ユーモアを交えて書く。面白くて気付きになる記事とか本を書きたい。
森見と似たような文体やなと思った。列挙の時に3.4個目からふざけ出す点とか、めっちゃふざけた内容をいかにも真面目なトーンで説明したりとか、自虐の中に自己肯定があったりとか。伝えたいことは伝わるようにかく。しかも面白く書く。そんな方針がありそうで良い。
この人はいっぱい本を出してる。たしかに売れそうな本やった。他にも読んでみたい。まあでもゆっくりでいいかな。
今回、エッセイ?をちゃんと読んだのは初めてかもしれん。思考の生理学はエッセイかもしれんが。こういう本を自分は書きたいと思ってるんかもしれない。いっぱい読みたいと思う。
今回の読書は堅苦しくなく、楽しく、気づくことが多くてとてもよかった。
Posted by ブクログ
おもしろかった!!!
川上さん、かなり文章を書くのがお上手。
ユーモアたっぷりな書きっぷりに、スルスル読めてしまう。
内容はしっかり鳥の本。学術的なこともたくさん書かれていて、この方の本じゃなければ絶対途中で読まなくなると思う。
研究者としての日常とか、そんな裏話的要素もまたおもしろい。
他にもいくつか本を書かれているようなので、ぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
鳥の種類、生態、分布、歴史について、面白おかしく教えてくれている教科書です。
本書の中に出てくる小気味良い小ネタの挟み方に笑いのセンスを感じました。
川上さんの鳥への愛を感じる本です。
Posted by ブクログ
世代が近いであろうことが予想されるユーモアを所々に散らし、鳥の生態や研究に言及する文章は非常に面白く退屈さを感じさせない。
ただ当たり前の話だが鳥が好きでなくては興味を惹かれないのも事実で、途中でその興味も少しばかり削がれてしまったように思える。
著者の活動や思いに応援の心を持つが、評価は少し辛めの星三つである。
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This is 鳥類学者の楽しい生活。
周りに鳥が好きな人はいても、鳥類学者はなかなかいないに違いない。そんな皆様のために鳥類学者とはどんな者かを詳らかにするエッセイ。古今東西のネタを引っ張ってくる語り口についつい夢中になって読めば、いつのまにか鳥類学者が友だちにいたような気がしてくる。そして研究って面白いな! という気持ちになる。キョロちゃんの考察は声を出して笑いそうになった。大変高度なお遊びである。ほかにもリンゴジュースの裏切り、吸血鬼、回し車などインパクトのあるツカミから研究の日々へとつながる文章は次へ次へとページをめくる手を止めさせない。
小笠原の島が噴火するのに一喜一憂する。なぜなら、島が誕生して生態系がどうなるのか観察するチャンスだから。鳥類学者とは名乗るが鳥だけを見ているのではなく、植物やほかの動物たちもひとつなぎで観察し、必要に応じて保護する。生態系という奇跡のバランスを知ることの大切さや喜びが詰まっている。鳥類が好きでたまらなかったから鳥類学者になったのではなく、ちょっとしたきっかけから鳥類学の道に踏み込んできた著者。受動的とはいえど目標を持って進む著者の姿は、ひとつの人生のモデルにもなりえる。
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ジョジョ、ガンダム、デビルマンネタなどが話に織り交ぜられていて、世代だったら余計面白く読めるんだろうなぁ。
文章は個人的には‘文を読んでる’というより‘話を聞いてる’感覚に近かった。
鳥について知らなかったことが書かれているのはもちろんのこと、カタツムリが植物でいう果実と種子のはたらきをしていることや鳥類学者なのに植物の話が多いのが驚きだった。
鳥類学者という仕事の内面的なことまでわかると思う。
Posted by ブクログ
挑戦的なタイトルが面白いだろうな、を予感させて読んでみる。
文体が結構異質なのとちょいちょいある飛躍した調子が、わからない人も多かろうとヒヤヒヤしながら読み進む。
2度訪問したことのある小笠原が多くのシーンの舞台だったが、私が行ったことのあるような人が住むエリアではなくて掛け値なしの原生林だったり、自然そのもののエリアなので、見てきたところは「整地された」自然だったのだなと思い返す。
「美しい大自然」「母なる自然」のようなイメージは、自然の光の側面だけの綺麗事である、という行は、行ったものにしかわからない真理なのだろうと思った。
生まれるものがあれば朽ちて行くものも同数あるのだ。
学者はタフでなければ務まらない、を強く感じる本。
Posted by ブクログ
バード川上の本。何年か前に聞いた子ども科学電話相談室でのダイナソー小林とのやりとりが好きすぎて興味を持った。
失礼ながら鳥類学者って鳥だけ調べているのかと思ったら、植物にも虫にも長けてらして驚いた。自然を研究する人たちは幅広い生態系の知識が必要なのね。
そして表題とのギャップ。なんだ鳥オタクじゃんという。オタクも推しだけじゃなくて、推しを取り巻く全てのことを知りたくなるもんね。分かる(?)。
キョロちゃんの考察でワクワクしたり、耳の中に(自己規制)が入った話でゾワゾワしたり、フィールドワークの話が沢山詰め込まれてて面白かった!
次はダイナソー小林読むぞ!
Posted by ブクログ
ラジオの子ども科学電話相談で軽快な語り口を披露した、バード川上こと川上和人さんの本。
ダイナソー小林(快次教授)と並ぶ、界隈の二大アイドルの片翼・川上さんであります。
その川上さんの本が面白い、というのは、この数年きいていたけど、なかなか機会がなかった。
ようやく機会を得て本書を手に取った。
不思議なタイトルだけど、中もけっこうすごい。
サブカル例え話は私には半分ほどしか分からず。
バッタを倒したウルド前野さんとか、土屋さん(哲学屋さん)の本を思い出した。
もう少し学術話が見たかった気もするけど、これは一般人向けに敷居を低くした入門書なのかも。
読み終わると、カールが食べたくなった気がします。
うちは西日本なのでまあいつでも食べられるわけですが。
そんな特権階級だったことを思い出させてもらいました。笑
余談
哺乳類はもともと夜行性だから、地味な色の生き物が多いとのこと。へーへーへー。
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独特のノリの文章のお陰で、楽しみながら各項を読めました。島への上陸や調査はロマンというのか?とにかく読んでてワクワクしました。キョロちゃん考察も面白かったです。
Posted by ブクログ
タイトル買いした本。
絶妙にわかんないネタが挟まることもある。
チョコボールでお馴染みキョロちゃんについての考察はわりと面白かった。
こういう科学的、生物的なものは発表された論文を報道でチラリと見る程度だったけど、その裏にある研究の様子が覗けて面白かった。
Posted by ブクログ
鳥類学者の饒舌・変幻自在なエッセー。自身の経験や思い出にとどまらず、アニメや漫画といったサブカルまで取り込んで、予告なしに話は飛躍しながら研究の日々を紹介してくれる。まあ、個人的には話が飛びすぎな気はするけれど、筆者は小笠原諸島・西之島の調査にもかかわっており、特に意外に厳しいフィールドワークの世界はなかなか興味深かった。