小説・文芸の高評価レビュー
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心がそわそわして疲れていたときに手に取った。温かいお話に心がじんわりあったまって、涙がぽろぽろ、ぼろぼろ流れて優しく洗い流された。読み終わりたくない。
毎日は過去になっていって、誰かに貰った優しさも、感謝の気持ちを伝えないまま小さくなって流れていってしまうんじゃないか。
小さい時の幸せな記憶、誰かに貰った言葉、優しい眼差しは今も大切に覚えていて、いつも思い出せる。きっと今感じてるありがとうっていう気持ちも忘れないしこれからだって大切に思えるんだ。そして感謝の気持ちはどこかで伝えたほうがいいんだ。
感謝も後悔も大切なドロップみたいに受け止めて、私の過去の大切を重ねて思い出せました。何回も読みたい。 -
Posted by ブクログ
殺人者少年Aの居場所を少年Bが娘を殺された母親に密告。そしてその母親は少年Aを殺害。
この殺人事件をライターの仮谷苑子が関係者にインタビューしながら事件の真相に迫っていきます。
少年AがN少年院で共に過ごした5人は社会不適合であるために、気づいたら犯罪に手を染めちゃったという感じの軽薄な印象の少年達。例外もいて1人はモンスター系のサイコでした(~_~;)
この5人の中に密告者Bはいるらしい‥
少年犯罪と被害者遺族の心情そして更生と贖罪。重いテーマの作品でしたが、最後には久しぶりに涙が(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
殺されたA少年を想い、悼む気持ちに救われた気持ちになりました。
O少年の更生を心から願います。 -
Posted by ブクログ
大好きな映画のアバウトタイムにでてくる、未来からタイムトラベルして来たと思って生きるってのにちょっと似てた。ホームステイしてるって考え方すきだな。人生に過剰に持ってる当事者意識みたいなのをとっぱらって気楽にいきようと思える。まあそんなのほぼ持ってなくて毎日のんびり楽しく生きてるけど。
小学校のボロい図書室が頭の中に蘇ってきて懐かしい気持ちを味わえたなあ。中学生になってからは本をめっきり読まなくなったけど、思い返してみれば小学生の頃に本を読むことを褒められたり中学生の頃に英語を褒められた事が自分の人生をすごく左右してたんだと思えて、そんな素敵な先生に会えてすごく嬉しいし感謝してる。 -
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常日頃考えていたことが言語化されるタイミングが、読んでいてとても多かった
また、高校生の時に授業で教科書版に省略されたものを読んで、よく記憶に残っているフレーズも多かった
明治の精神や、自分の心に殉ずることなど、考える余地のあるものが多い
自分の不純さを自分が一番理解していて、それでいて(そこを隠して)相手に自分を受け入れてもらおうとする自負に辟易していたのでよく刺さった
また、(法律的、実際的に)義務でなくても、そうしないといけないと強制的に(自分で)自分を縛り付けているものがあるのならそれは、ある意味それは義務であると常々考えていてそれの是非もよくわからない(明治の精神と一緒で)
正解の道から逸れてしまって、道に戻ることは可能ではあるが、そこには痛みが伴い、その痛みは自分にとって尋常でないということもよくわかる
叔父と私の本質的な醜さには違いがあると思ったけど、そこはまた考える余地がありそう
なんか容量をえない感想を書いてしまった -
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ベテラン刑事三上が広報官という立場になり、記者と刑事と上司と部下、さらに家族や過去の事件の遺族に板挟みにされる物語。
身近な職業ではないけれど人間の普遍的な悩みだから身につまされる。自分に置き換えると本当に胃がキリキリするような、大変な仕事です。しかもここに出てくるビジネスパートナーは一癖も二癖もある連中で、性善説なんて存在しない弱肉強食の世界。家庭を持ってなければこんな仕事即効辞めてるに違いない。
一文一文が短く、終始緊張感のある文章でページ内の文字量も多いので結構体力を必要とします。最初は登場人物が多くまた爽快な話ではないので、三上の一人称視点の単純な構成でなければ読みづらかったかもしれない。
でも後半からは事件を追う構図でミステリ色が強くなり面白くなってきました。特に64事件の自宅班柿沼を落とすシーンは圧巻です。刑事としての本懐と家族を守る気持ちの葛藤が見ていたたまれなくなりました。警察の話等全く縁がないと思っていたけど、その隠蔽の一部始終は大なり小なり誰しもが一度は直面しそうな問題で、どうするのが最善なのか、とても考えさせられるところです。正義と人間の弱さがせめぎあい、そこに翻弄される人たちに自分を重ねる。上巻だけでも心に衝撃を与える作品でした。 -
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【パンダのうんこ、縄文土器、マーシャル諸島、3月の滝業……異文化の大渋滞!】
まず、すごくいいなと思ったのは藤岡さんの異文化に対するスタンス。自分基準で世界を見るのではなく、世界基準で自分を省みることができる人なんだなあ…ということが強く印象に残った。尊敬。
自分の文化の境界線はあくまで自分だけの周りにある。そこに人を無理やり引き込んだり、排除したりしてはいけないんだと思う。
心のモヤモヤした部分をピタッと言語化してもらえた場面がたくさんあって、もっとこの人の作品読んでみたいなって思えた。
その一方で、3月の奥多摩で滝業をして凍えたり、パンダのうんこを掃除したり、ラスベガスで生ハムばかり頼んでしまったり、忍術の体験レッスンに行ったり……とおもしろい話も尽きない。なんだか、おしゃべりが上手な友人の話をお茶しながら聞いてる感じで、とても楽しい一冊だった。 -
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ネタバレ久しぶりに森見登美彦の作品を読んだ
四国に読書旅行?に行こうと思ってて、その旅のおともにしようかなと考えていた
せっかくなら旅行中は物語のピークを読みたいと思い、旅行前夜に数ページだけと思っていたら、ついつい読み終えてしまった
登場人物の岸田さんが長谷川さんと結ばれてしまうことがちょっと腑に落ちなかった
森見登美彦の怪談はビックリさせるとか、恐ろしい化け物が出てくるとかではなくて得体の知れないものに引き込まれていく、それと同時に物語の世界観()に引き込まれていく感じがいい
余韻もとても心地よかった
僥行よりも夜行の方が好きだった
夜がどこまでも続くなら、朝?昼?光?はどこまで続くのだろう、なんてね -
Posted by ブクログ
こんな、エロスな場面を爽やか?に書ける作家さんがいたんだな。突然の描写に、驚きながら、スッと入ってきて、下品さが一切感じない。
会話をしている場面。「」がないところがある。
ここの差はなにか?
気持ちが溶け出しているように感じるところには、ないように思う。
『夜空に~』夜の展望公園での会話が、まさしくそれだ。
「」ありの場面がその後きて、啓太と晴子の決意、みたいなものが、すごく伝わってくる。
『波間に~』愛、とはなにか。存在することの意義とはなにか。を問われているような感じ。
ただ与えてもらうことのありがたさも。
芙美の嘘が、これからどうなるのか。その嘘に、環の寄る辺になったことは間違いない。サヨの恋人の真意はわからないけれど、サヨに当てた最期の言葉が、人間の真理を現しているように思う。
人は、生き続けることができるのだ。ずっと。
『溺れるスイミー』
かなり、心にきた。
生活している場から離れたくなる。その気持ちは、誰しも一度はあるだろう。その衝動がずっと、止めたいのに止められない。他の人は、生活できているのに、なぜ。
朝井リョウさんの『正欲』に似ている読後感?
高校の時、バスで高校に登校しようとして、最後までのり続け、知らない駅に着いたことを思い出した。
最期、『海になる』での終わり。
凄いな。ここに繋がっていくんだ。と、連作短編の妙を見た、気がする。
最近、子を産んだばかり、ということもあり、桜子の境遇には、読んでいて身のすくむような気持ちになった。妊娠中でなかったのが幸いか。
でも、だからこそ。「苦しんでまで生きる意味が分からない」ことになっても、きっと、生き続けよう、とどこかで思うのだ。心でなくても。体だったとしても。そして、「ひとは誰かを育むものになれる」
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