あらすじ
超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。情報庁で働く官僚の御野・連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、道終・常イチが残した暗号を発見する。その“啓示”に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった。道終の真意もわからぬまま、御野は「すべてを知る」ため彼女と行動をともにする。それは、世界が変わる4日間の始まりだった――
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Posted by ブクログ
【この世の先を、検索する。】
あらゆる技術が発展しきった世界。
分からないことの方が少ない世界。
そんな世界で頭ひとつ、いや頭4つ抜きでた
異端な存在がいるとしたら、一体どんな
世界を見ているのだろうか。
ひとの底知れぬ欲求と探求心の行き着く先を
まざまざと見せつけられる本作。
ラストの静かな衝撃たるや、
胸打つものがありました。
知識欲をそのまま書籍化したような
最高濃度の1冊。
そう遠くない将来の日本の形なのかもしれない。
SFであり、リアルでもある本書。
ぜひ読んでみてほしい。
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面白い。知的好奇心をくすぐってくる作品。「知ること」とは何なのか?「知る」の向こう側に行きたくなる。死ぬまで、いや死んでからもずっと知り続けていたいなと思う
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野崎まど小説作品は初。アニメ『バビロン』の衝撃を受け観終わった後すぐに購入していたが他の読書に気を取られ積読。しかし、読み始めると止まらず久々の一気読みに陥る。
テーマは攻殻機動隊とかにも見られる、IT技術を脳に搭載して爆発的に扱える知識量が増大しているという世界。ではあるが、物語の幅とそのディテールが半端ない。縦横無尽に話題は移ろい、仏教の悟りからイザナギとイザナミの古代神話、果てはエデンの園までとその情報量の洪水で知的好奇心への刺激がいい。
そんな中にも一貫したテーマである知ること=生きることというへと収束させていくこの手腕。圧巻のストーリーテーラーです。ゾクっとする、手に汗握る、ふふって心が温かくなる、などなど感情が常に揺さぶられる作品です。
ラストの結び方もほんとに素敵。
SFなので理論的な難しい設定はあるけれど、発売当時よりも現代のほうがさらにこの作品の世界に近づいている実感があるからか、そこまで理解できないってことはなかったな。その感触に少し末恐ろしさはよぎるのですが。
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野崎まど劇場を見た後なのでただただびっくり。ライトノベル作家だと思ったらこんなにしっかりした文章を書かれるのかと感心しました。
内容は途中でラノベでいそうなイカレキャラみたいなのが出て来たり物理的に無理だろうとかいうところもありますが、文章の読みやすさと大枠ができていることでカバーされています。
最後の一文がとても好きです。こんな世界になったらいいのになぁと思う、綺麗なお話でした。
情報とは?を考えさせられるSF
電子葉を埋め込み、情報を格段に操る人が増えた社会。その電子葉を生み出した天才常イチ。
彼は何を考えていたのか。彼が育てた知ルはどうなったのか。情報の捉え方やこの情報化社会が突き進む先、処理能力の違いがどう影響するのか。この話から考えさせられることは多い。面白い。
情報と宇宙論、神話との結びつけ方も興味深かった。あたり作に出会った。
ネットで何でも分かる時代だから
主人公が生きる時代では、人類は脳にもう1つの演算装置である『電子葉』の装着が義務づけられており、ネットの情報がまさにSF的に、日常的に展開される。人々は仮想レイヤーを街に表示させながら歩くことができる……そんな時代だからこそ、主人公の恩師の残した一人の少女が証明するのだ。何でもすぐに調べられて、『知っている』と『調べる』のタイムラグがないそんな時代に。
それでも人間は、見て聞いて触って知るのだと。
本文は大きく分けて2部構成である。
1つは主人公が少女に出会うまでの、万能情報社会。
1つは出会ってからの、新しい階梯へ進む少女との、万能だと感じていたはずの情報化社会について。
我々はネットを通じて様々なことを知る。
しかしうすうす気づいては居ないだろうか?
『本当に知りたいことはネットにはないのではないか』と。
漠然と抱き続けてきた感傷をこの本は刺激する。
知識と知恵と体験と経験とはそれぞれ何もかも違う。
そんな思いを抱いているなら、ぜひこの本を読むべきだ。
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軽く読めてよかった。脳に情報を集められる機器を埋め込むことが義務の世界の話。最後の終わり方からすると、彼女は戻ってきたわけだね。その辺を知りたくなるな。
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タイトル通り、「知る」ことを書いた本。
本当になんというかこの人は本でカッコつけてるなという感じがする。カッコ良いです。
人間の脳に電子脳がついた未来でのSFの話でした。
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脳に情報処理・検索デバイスを搭載した電子葉を植えることが一般となった世界のSF小説。
世界観が良い!面白かった。
伊藤計劃のハーモニーに似てるなっていう第一印象。
少しラノベ感が強かった。
設定的に仕方ないのかもしれないけど、ちょっと異能力バトル感あった。もう少しキャラ立ちよりも世界観を楽しみたかった気持ち。
面白い設定だっただけに、もう少し楽しみたかったなあ。
最後の方は抽象的な部分も多かったけど、綺麗に纏まっていて素敵な終わり方だった。
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超情報化社会2081年 日本・京都
know 知ることについて とことんとんとん
言語化して追求を試みている小説
知ることは悟る事、それは真理
知らない事は、何か、それは未来
続編が出ない「革命のリベリオン」や
最後まで観ていない「PSYCHO-PASS」とか
内容忘れたけど確実に好きだった「東のエデン」
等々、小説の中では“走馬灯”という単語があったけれど 忘れかけてた過去に見た作品のイメージがあふれてきた
だから ストーリーに多少の強引さがあったとしても SFとして素敵な仕上がりなんだと思う
まあ、ひまわりめろんさんのレビューの二番煎じだけど 最後に「すべてを知る」先が
京都であり 日本の古代へ繋がりをみせたところが受け入れやすかったかと思う
Posted by ブクログ
最近は久しぶりに死後の世界とか霊とかおばけとな、そう言った類のことを考える機会がおおかったけど、今回もそんな感じの話にぶち当たって、やっぱり考えているものは引き当てるものなんだなと思った。2歳の息子は自分になる前を覚えてるっていうし(日本以外の国の男性で独り身だったらしい笑)やっぱり魂の生まれ変わりとか、死後の世界とか、あったらいいなって思う。知りたい!とは生きるということと言われて、ああ、良かったと思った。
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情報のやり取りは脳に埋め込まれた「電子葉」で処理がされるのが当たり前の未来社会。全知を手にいれるために行動する天才学者とその娘。
ブラックホールの中を覗ける場にいたら、覗きにいくだろうか?2度と戻ってくることができないとわかっていても。知りたいという欲求を叶えるために、天才はあらゆる準備を重ねるのだ。凡人には思いもよならい方法で。
今回も私の想像を超える世界を見せてくれた作品でとてもおもいしろかった。
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友人に教えてもらい手に取った。
今まで読んだ事のないライトノベルのようなジャンル。近未来SF.将来こんな脳葉電子葉をいれた世界が実現しそうとワクワクしながら読んだ。読みやすく映像化しやすい。
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人々の脳に『電子葉』というコンピュータを埋め込んだ近未来日本。
高度なユビキタス社会の描写も面白かったし、主人公たちの辿る物語も非常に面白かった。
終盤のちょいとアダルトな展開は蛇足に感じたけど、全体的にはとても楽しめました!
Posted by ブクログ
未来の日本には、あらゆる場所に情報センサーがあり、そのセンサーを通じてあらゆる情報が集められる。そして、人間の脳には、コンピュータチップが埋め込まれ、その情報を受け取ると同時に脳内で処理する。主人公の女子中学生、知ルの脳には、量子コンピュータチップが埋め込まれており、情報処理能力が、普通の人間とは段違いだ。色々な経緯を経て、世界中でもう1人だけ量子チップを脳に持った人間と、情報のやり取りをすることとなる。それは、世の中の全てを知るための対話だ。対話を通じて、世の中の全てを知り、その後、死後の世界に旅立った知ルは、死後の世界の仕組みを知り、それをこの世界に伝えることが出来た、ということを暗示する場面でストーリーは終わる。
ストーリー的にとても面白いSF小説。一気に読んだ。
でも、「全てを知る」ことというのは、世の中の情報を全て集めてデータベースとして一箇所に保管し、それを処理できる量子チップの力を借りた脳を持つことなのだろうか?
物語の中に、知ルが恋心を抱く場面がある。誰かを愛することは、経験してみないと、どういうことなのか分からないのではないだろうか。世の中全てを網羅する情報データベースに知ルはアクセス出来、愛するということの一般的な意味合いや定義を知ることは出来る。でも、それでは、「愛」とは何かを知ったことにはならないのではないか。そういう風に考えると、愛ばかりではなく、何かを失った悲しみや、何かを達成した充実感や、誰かを妬む気持ち等も同じように、経験してみないと、知ったことにはならないはずだ。とすれば、人間として生きるとは、何かをデータベース的に知ることではなく、どれだけ心を動かされる経験をするかに大きく依るのだろう。
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◼️ 野﨑まど「know」
ハードな本だった〜。電子葉取り付けが義務化された高度情報処理社会の話。
大きな流れは分かるので後半はサクサク進んだが、前半は話を内容を理解しようとして時間が
かかった。ハードでした。
21世紀中盤、人類は「電子葉」を埋め込むことが義務化され、パソコンや電子機器のいらない社会となっていた。情報処理能力によりクラス分けされた人間たち、孤児などクラス0はアクセスも制限され、プライバシーの概念なくすべての情報の公開が強制されていた。
日本に100人といないクラス5に若くして到達した情報庁審議官、御野(おの)・連レル。その恩師で電子葉社会を構築した道終・常イチは情報庁と懇意の関係にある大企業アルコーンに属していたが、14年前、重要なデータを消去して姿を消していた。御野は道終の残したソースコードを調べていて暗号に気付き、恩師と再会、そして道終の娘で14歳の道終・知ルと出逢う。彼女は、存在するはずのない「クラス9」だった。
情報庁とアルコーンの追っ手が迫る、舞台は京都。連レルと知ルは京都御苑で追い詰められ、そしてー。
ストーリーが長い笑。野﨑まどは「[映] アムリタ」がおもしろく、また脚本を担当した京都が舞台のアニメ映画「HELLO WORLD」を観に行って、その後も多少読んだりと気になってる作家ではある。今回もどこか「アムリタ」に似てる、また少女性と暴力性、見せ方や展開がラノベ風アニメ風かなと。
形而上に形而下、ブラックホールとシュヴアルツシルト半径、イザナギ&イザナミとオルフェウス&エウリュディケ。エデンの園の門番ケルビムと炎の剣ほかもろもろ。知識が回るけれども、結局昇華したのかスルーで終わったのか正直判然としないかな、と。答えを封ずるのは手法だけれど、どうも核心にまで行かないところにもどかしさを感じたかなと。
まあ次もたぶん読むだろうと思う。最新作「小説」も評判がいいみたいだし。どこかで著者らしさを結晶化した作品に出逢うだろうと期待している。
Posted by ブクログ
超情報化社会で、電子葉を脳に移植することが当たり前になった世界。《知る》とは、どういう事なのか突き詰めていく。良作。 途中のバトルシーン要らないよ。
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私たちが“目で見ている”ものは全て“脳が見せている”ものだ。
“脳”の働きは完全には解明されていない。それこそが“AI”がひとの脳を越えることができない理由だ。
舞台は高度に発達し、情報取得によって階層化された情報社会。
情報庁御野参議官は高度な階層にいながら、14年前に失踪した天才道終教授の痕跡をさすらっていた。
ある日、道終教授の残したメッセージを解読した御野は、次世代型情報器官を持つ少女と逃亡の旅をすることになる。
途中からアニメのエスパー(死語?)たちの戦いみたいになってやや興醒めしたが、さすがにエンディングまでのあいだに多少の修正がなされた。
ひとは情報を得ることが幸せなのか、何も知らない方が幸せなのか……
少なくとも、多過ぎる情報はただの模様のようで、感動は生まれない、と、思う。
Posted by ブクログ
人間の脳に情報通信することができる電子葉移植が義務化された未来が舞台のSF小説。
何となく「攻殻機動隊」を連想したが、本作はSFとは言え名前、文体などラノベ感が強くサクサク読める。ただ少女の目指す目的は、あんなに急がなければいけない問題だったのであろうか…と疑問が(汗)
Posted by ブクログ
電子葉を脳に装着し、常にネットに接続された未来を描いたSFサスペンス作品。「知る」ということを中心に、好奇心、宇宙、神話世界などのモチーフが複層的に重ね合わされていた。ヒロインの人物像の取り扱いや、所々の物語の進行のための仕掛けは少し気になった。
Posted by ブクログ
超情報化社会となった世界のSF小説。人々は脳に電子葉という人造の脳葉をつけており、それを使って様々な情報を瞬時全て知ることができる。
しかし、万能な人造脳葉をつけていても、生きている限り知ることができない情報がある。それは一体……
あかりんがおすすめしていたので読んでみたが、正直自分には合わなかった。
知ルが出てくるまで(前半)は停滞気味で読むのがつらかった。この作品の世界観に適応してないのもあいまって。
でもラストの終わり方は好き。
Posted by ブクログ
情報の処理能力を突き詰めるとまるで超能力のようになり、人間のまま神に近づいていくような知ルを見ているのが面白かった。
クラス5だと威張っていたエリートの連レルが、知ルに出会ってからはすっかり低クラスの顔をしているのもなんだか面白かった。
情景が浮かんできて読みやすいし、このコンビなかなか良いぞと楽しく読んでいたが、どうしても気になったのが終盤で二人が男女の関係になったこと。そしてそれを肯定する第三者が用意されていること。
成人男性と少女。今の感覚ではナシだけれど、10年前ならアリだったんだろうか。電子葉や情報処理の話、人智を超えた力を読むのはとても楽しかったのに、二人の関係ありきで話が作られているのだなと気づいて評価が下がってしまった。
Posted by ブクログ
薦められて読んだ。
設定が行き届いていて引っかからず読めつつ、情報素子や情報材などは星新一のようなざっくりしたSFっぽさで好みだった。
文体が小難しくなく平易なのもよかった。
うまいこと段階的に情報が明かされていって、主人公の独白のみかつ京都で4日間だけの話と限定された中で中弛みせず読ませられた。
知ルの倫理観が理解し難い場所に到達しており先生ともども死を厭わず、個人の生存欲求よりも上回る知識欲のための行動を命を捨ててまで選択させることで、人間の根源的に最も強い欲求は知識欲であることを強めに示していていいですね、と思った。自分もそれが起きたら自分はどうなるのだろう?ということを知りたいがために自分の身体を使うという感覚で何かを試すことがあるため、程度は違うが感覚的に共感した。
ちょっとあれだったのは、27歳と14歳に性行為をさせるのは2013年のラノベおい!!!と思った。水を差すようだが本当にどうかと思うしノイズになるから未成年を性的に扱うのは本当にやめて欲しい。痴漢だの最悪な目に遭わせられている実在する女性の苦しみについて考え、JKをユニコーンみたいな実在しない動物だとでも思ってんのかよ…とか色々本筋と関係ない言いたいことが湧き、無駄にノイズになる。本当にやめて欲しい。
序盤の悪役は品がなく短絡的で好みではなく若干テンション下がってしまったので、最期のやり合いはそのようなものでなく安堵した。
ドレスに着替えて踊りながら銃弾を避けるシーンは好きだった。ああいった周囲の空気感とメインキャラクターの雰囲気に乖離があるシーンは好きだ。ダンスといい、最期にキスをして一度目の死を迎えることといい、ロマンチックなのが好きらしいな。私が結構好みだったのはキスとセックスでキスをよりよいものとして捉えているらしいのは話のわかるやつだな、と思った。セックスは理性が欠けてコミュニケーションとしての側面が失われがちなので、愛情表現という意味ではキスはまさに最高の情報といえる。
独白で進むから没入感があり一気に読めた。エピローグでさらっと知ルが戻ったのが示されて、爽やかな幕引きで良い読後感だった。
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個人的初の野崎まど作品。舞台は今から約60年後、電子脳の移植が義務付けられた超情報化社会。あらすじから勝手にディストピア系作品を想像してましたが、全然違いました笑。正直なところキャラクターには全く共感できず、14歳の女の子とやり始めたときはちょっと引きましたが、世界観は非常に好きな作品でした。ラストは?って感じでしたが、エピローグ的に死後の世界の情報も仕入れて記憶引き継いで転生する世界ですかね。。(何度も転生してたら俺でも東大入れるかな。。あ、みんなするから無理だわw)。その後が気になる作品でした。
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人生で3冊目のSF、充分面白かった。圧倒的な世界観と設定の緻密さ。しかしそれだけで終わらず、しっかりとしたストーリー展開と素晴らしい読後感がある。途中から登場する1人の少女をキッカケに、前半とは全く異なる話になっていった。
設定も天才的ではあるが、全てを追おうとするとかなり難解であり、序盤は設定に入り込むのが少しキツかった。
因みに本題からはそれるが、SFの中でもより現実的に則したものもあれば、よりアニメっぽい、ラノベっぽいものもあるように思うが、自分はあまり後者は得意ではないのかもしれない。
それは個人的には良くない考え方に根ざしていると感じる。というのも読書とはアニメなどとは違うべき、といった無意識の思想がある気がする。さしずめ、せっかく読書をするのだから、身になるものを読まなければ、といった固定観念だろう。それはあまり好ましくないので今後もできる限り選り好みせず、幅広く読書をしていきたい。
Posted by ブクログ
世界観と物語の締め方は好き。ただキャラクターには全く魅力を感じられなかった。あえてそういう描き方かもしれないけど。終盤のロリコン的展開にはドン引き。部下の女性キャラもほぼ意味がなかった。
Posted by ブクログ
テーマも面白かったし、ところどこパンチもあるし、エンタメ小説として面白いと思ったのだけれど、最後まで「ノレ」ませんでした。
やっぱり一番無理だなって思ったのが、女性キャラの描き方・扱い方。フィクションとはいえ中学生のヒロインと…彼女に対して…というところが、まあ出だしのプレイボーイぶりからも結構うーんって感じだったんだけど、最後までうーーーーーーんでした。全然関係ないですが、チェンソーマン無理だなって思ったのと同じ理由で無理でした。他の作品もこういうテンションなんだろうか。
せっかくギミックやテーマは面白いのになあ…
最後の一文の「死んだ後のことなんて、子供でも知ってるよ」も良かったんだけどね…うーん残念。死んだ後のことってなんなんでしょうね?そういうところはすっ飛ばして綺麗にまとまった印象。
Posted by ブクログ
全ての情報を「知る」ことで行き着く世界とは何なのか。生きるために知り続けた少女が辿り着いた終着点と結末、それがもたらした新しい世界の在り方、そしてエピローグの締め方が本当に美しく、「いいSFを読めた」という高い満足感を得られました。どことなく「ハーモニー」に近い世界観(情報に管理された社会の在り方や、個性的な名前など)も好みでした。
ただ、割と展開が力技に感じられたことと、主人公が好みではなかったこともあって、途中までハマり切れなかったのだけ残念でした。とはいえこれは個人の好みの問題なので、間違いなく日本SF小説の傑作の一つだと思います。