ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ブルーボーイ事件

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    2025年11月公開の映画「ブルーボーイ事件」の脚本をもとに小説化された作品。
    性同一性障害を精神異常者の治療と考えることで性転換手術が正当な医療行為である、とする弁護士の論理は裁判に勝つためならあり得るが当事者は自身を精神異常者とはとても認められない。
    自分らしく生きることが阻害される人生を100%理解する事はきっとできないだろう。でも、自分らしさを素直に表現できないことの息苦しさ、生きづらさを理解する努力はこれからも続けなければいけないと思った。偏見がまた蔓延している世の中、LGBTQの人たちにとって少しは生きやすい世の中になっているのだろうか?

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    2025年12月31日
  • 空棺の烏 八咫烏シリーズ4

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    おもしろすぎてブチギレながら気絶した。
    いわゆる修行編みたいな回でこんな掻き乱されることある……?
    とんでもなく緻密な世界観と複雑なキャラクター造形。初めて出てくる専門用語がてんこ盛りでついていくのは大変だったけど、それを差し引いても余りある展開のおもしろさ、なにより雪哉という人物の深さ。
    もはやパターン化されたキャラクターの枠から外れその世界の中でちゃんと頭使って生きている感じが最高すぎ。わたしたちは雪哉という一人の自立した人物に延々と裏切られ続けるのだ……。

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    2025年12月31日
  • 殺し屋の営業術

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    ネタバレ

    なかなかに魅力的な営業トークでの始まり。
    タイトルからして、殺し屋が営業マンに扮してこのままターゲット殺害という展開になるのかと思った。

    なかなかどうして、そちらだったとは!
    序盤ですでに予想外。
    慇懃無礼がキマりまくってとても楽しかった。
    実写化してほしいくらいだ。

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    2025年12月31日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    丹野智文さんのことをもっと知りたいと思い、この本を手に取った。

    読み進める中で、専門職である自分が、認知症の当事者のことを本当の意味で理解できていなかったのではないか、と強く感じた。

    制度やサービスの説明ばかりしていないか。
    家族の話ばかりを聞いていないか。
    本人が「どう生きていきたいのか」を、きちんと聞けているのか。

    次々と自問自答が浮かんでくる。

    けれど、この自問自答こそが大切なのだと思う。
    それをやめてしまったとき、相手を理解しようとする視点そのものを失ってしまうのではないか、そんな危機感を覚えた。

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    2025年12月31日
  • 麦本三歩の好きなもの 第一集

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    三歩の身の回りの出来事は、いつも通り、でもかけがえのない思い出。自分も今の思い出を大切にしていきたいと思える一冊です。

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    2025年12月31日
  • 沈黙

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    ネタバレ

    自分の信じているものが虚構なのかという疑いが生まれることは、どんな絶望よりも深い。
    神が本当に存在しているかどうかは誰もわからない。存在しているかではなく、信じているか、が要。
    沈黙を続けていた神は、踏み絵の中でようやく口を開く。

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    2025年12月31日
  • 平場の月

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    アンテナを張っているつもりでも、本作のような名作を知らずに年月を経てしまうときがあります。今回映画の予告を見て、原作を読みました。

    「人生の酸いも甘いも経験した年齢」とよく表現される年齢ですが、実はそれほど経験しているわけでもなくて。
    本作を読みながら、昔の同級生と互助会みたいな間柄っていいな、と思ったり。
    付き合い始めでも、素敵なレストランへ食事に行くようなデートを重ねるより、近所の居酒屋で気兼ねなく飲むような間柄がいいなって思いながら読み進めました。

    でもね、もう最初の方で結論が出ちゃってまして…。
    結婚がゴールだなんてシンデレラストーリーを望んでいるつもりはなかったのですが、この年代

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    2025年12月31日
  • 正欲(新潮文庫)

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    「多様性ってなんだろう?本当に必要?」
    この本は、多様性が無条件に善として捉えられている社会に対して、ものすごい課題提起をした小説だと思う。

    私も日系大企業でグローバル組織に属しているため、日々感じていた違和感。私たちの言うダイバーシティって本当の全体からみたらものすごく限られたエリアの多様を語ってるに過ぎない。
    しかも限られたダイバーシティが新たな歪みを生んでいる。

    読み終えた後は、誤解を生まない表現が難しいが、アンチ多様性になっている自分がいました。

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    2025年12月31日
  • 変な地図

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    めっちゃ好き。大好き。強引だとか、推理がどうとかいう意見も分かるけど、それは置いといてめっちゃ好きでした。

    まず主人公の栗原さんが良すぎる。もともと他の雨穴さん作品でどんなキャラクターかは知っていたが、本作品では栗原さんの過去にも迫っており、
    あの他者との距離感を保ちつつ向き合う姿勢を見せている、それでも冷たいところは冷たい沼男キャラがどのようにしてできあがったのかを知ることができた。好き。

    警官のあかりちゃんも良すぎた。お互い、未知との遭遇みたいな感じで協力し合う感じがベタだけど大好き。

    肝心なミステリーも、めっちゃゾクゾクした。「地図の作成はむしろ集落の女性の数少ない楽しみのひとつだ

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    2025年12月31日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    どれも重い話だけれど、リアル過ぎて笑える表現がしれっと混ざってくる。日常的な動作を丁寧に説明されると主人公たちが滑稽にも思えて妙に面白い。

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    2025年12月31日
  • ナミヤ雑貨店の奇蹟

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    少しずつ読み進めることができる短編小説が好きで、東野圭吾さんの作品で、短編がないものかと探して辿り着いた一冊。
    1話目は個人的に読み進めづらく、長い間積読してしまっていましたが、2話以降からこれからどうなっていくのか楽しみで、思わずイッキ見してしまいました。
    誰もが抱いたことがある『悩み』について、考えさせられましたし、心温まるストーリーでした。
    生成AIに相談して自殺する人が出てきてしまった今だからこそ、読んでほしいと個人的には思いました。
    東野圭吾さん作品でミステリーではない作品に初めて触れましたが、おすすめできる一冊です。

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    2025年12月31日
  • 4アウト ある障害者野球チームの挑戦

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    小学生の息子が野球を始めたことにより、これまで興味のなかったスポーツに関する本を読み始めました。
    障害者野球があることはこの本で初めて知ったのですが、子どもたちもそうですが、大人であっても体に不自由な部分があっても、みんな大きな可能性を秘めていることを教えてくれた本です。
    大晦日に読み終わり、2026年に向けて何か大きなきっかけになった気がします。

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    2025年12月31日
  • ナモナキ生活はつづく

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    あんなすごい作品書く人はどんな人なのか、私はそういうことがとても知りたい類の人間なので、エッセイが出ると待ってましたとばかりに読む。
    初めは寺地はるなさんも普通の主婦であられたのか…と読んでいたら、やはり、ん?!という記述にぶち当たる。(当然)ただものではなかった。
    言葉えらびの鋭さに打ちのめされる一方、気さくな語りかけに安心したりする。
    一日中、起きている時はいつも小説のことを考えながら生活していて、その中で家事をこなすということの失敗談もあるが、そこから生まれる発想の転換、哲学とも言える考え方の方向がわかってとても面白かった。
    しかも、共感できる価値観が多かったのも、自分にしてみれば意外だ

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    2025年12月31日
  • 生殖記

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    語り手は、同性愛者の尚成の生殖器

    「所属する共同体に対する貢献度が高いほど幸福度が高い」とされる共同体感覚、共同体は成長し続けたがる故に同性愛者である尚成は共同体に参画できず、"しっくり"を求めて頭のなかを言語化し、そんな尚成を生殖器が語る

    なんとな〜くの「そういう時代だから」という風潮で性的マイノリティに施しを与える
    たしかにキレちゃうよね、マカロンの男の人

    賛否両論あるのかもしれないけど、斬新すぎて面白かった

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    2025年12月31日
  • らくだい魔女とゆうれい島

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     ちょこっとだけフウカの秘密に対してのヒントは出てるけどまだ完全にわからないのがもやもやする。
     後魔法は全部簡単に使えるんじゃなくてちゃんと属性の向き不向きがあるのがちゃんとしてるなぁと思った。
     あとチトセが「俺はお前に剣を向けられない」ってセリフ最高!!フウカの為なら大事な剣すらも捨てられちゃうっていうところも最高!もう絶対にフウカの事すきでしょ〜!

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    2025年12月31日
  • 生きる言葉(新潮新書)

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    全日本人の愛読書にしてほしいくらいよかった。同じ意味でも人を傷つける場面と傷つけない場面があることに気づかせてくれたり、◯◯ハラスメントへの違和感を言語化してくれたり、クソリプを事細かに解説してくれたり。相手の顔が見えなくてもコミュニケーションが取れる現代だからこそ言葉を大事にしたい。
    それにしても俵万智さんの息子さん、人間が出来すぎている。

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    2025年12月31日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    穏やかな文章で、読後も不思議な穏やかを感じました。悪い意味ではありません。ものすごく読後に感動的なものを感じた、というわけではありませんが、穏やかな中にも考えさせられました。
    中学生の主人公の女の子が多感な感情をかかえ、おばあちゃんとしばらく暮らす話です。ものすごい魔法が出てくるわけではありませんが、一度は読んでほしい本として紹介させる理由がわかる気がします。徐々に染み込んでくるような本でした。

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    2025年12月31日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    本を開いて最初に目に入ったのが、作者の受賞あいさつだった。
    その内容に、正直なところ強い違和感を覚えた。
    医者でありながら小説を書き、子育てもして、鮎川哲也賞まで受賞した――まるで「私ってすごいでしょう」と言われているように感じてしまったのだ。
    大谷翔平が二刀流なら、自分はさらに上の“三刃流”だと言わんばかりで、いきなりマウントを取られたような気分になった。
    作者の底意地の悪さのようなものまで想像してしまい、かなり嫌な感情を抱えたまま読み始めることになった。

    そんな状態で読み進めたにもかかわらず、気がつけば物語に引き込まれていたのは事実である。
    出生の秘密をテーマにした物語は重く、簡単に楽し

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    2025年12月31日
  • フェルマーの最終定理

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    『フェルマーの最終定理が解かれた』
    その事実に向かって、紀元前から続く数学の歴史を辿る作品。
    場所も時代も文化も違う様々な主人公が数学の難問を解き明かし、その知恵が受け継がれてまた別の強大な難問へと話が移っていく、もはや数学をテーマにしたファンタジー小説のような読み感の傑作

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    2025年12月31日
  • 産む自由/産まない自由 「リプロの権利」をひもとく

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    産む自由/産まない自由 「リプロの権利」をひもとく。塚原 久美先生の著書。産む自由/産まない自由がしっかりと認められない日本。産む自由/産まない自由についての理解がない日本。子供を産むことが偉いとされて子供を産まないとその理由が聞かれる日本。これではいつまでたっても日本は世界中の笑いもの。女性の人権後進国。産む自由/産まない自由が認められないと男女平等なんていつまでも来ない。

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    2025年12月31日