ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • スプートニクの恋人

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    ネタバレ

    学生時代に読み終えた本を再度手に取る。内容はすっかり忘れていた。

    小学校の先生である主人公と、小説家志望のすみれによる奇妙な物語。
    舞台が東京からギリシャ、そして東京に戻る。話の進行も主人公の一人称から、すみれの手紙への切り替わり、また戻る。

    読後に残った言葉は、喪失感。人との繋がりが、自分にどう影響するのか。
    失った後、手に入れる前に戻るのでは無くて、全くの別人になる。失う傷はあまりにも大きくて、繋がりは張り詰めた緊張感の中で今にも崩れそうなバランスを保っている。

    面白い読書体験だった。

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    2026年08月12日
  • 生存者ゼロ

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    バイオハザード、アクション、政治、ミステリ、スピリチュアル、中盤から出てくる美女、とエンタメ設定てんこ盛りだが、あまり違和感なくフワッとまとまっているのがすごい。途中の展開も、こっちか!と楽しく読めた。展開直前のフリが悲しく、少々後を引きずる。
    読んでいる途中に、これ結果どうなるんだ...?と考える時間も楽しめた一冊でした。

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    2026年08月12日
  • アンと愛情

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    成人式を迎えても、大人になった実感のないアンちゃん。「みつ屋」で働きながら、他店舗の同世代との出会いや百貨店の催事、友達との金沢旅行を通して、また少し新しい世界へ踏み出していくシリーズ第3弾。

    自分とは正反対の桐生さん。その長所ばかりが目に入り、自分の良さが見えなくなってしまうアンちゃん。でも催事を通して見えてくるのは、優劣ではなく、それぞれに得意なことがあるということ。まさに適材適所。二人が互いの良さに気づける場所を作った椿店長たちの温かさもいい。百貨店の催事の裏側を知る楽しさもあり、仕事小説としても面白かった。

    友達との金沢旅行では、仕事を離れたリラックスしたアンちゃんが新鮮。昔の彼女

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    2026年08月12日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    残酷な自然の中、こういうやつは嫌われる、みたいなものが描かれる短編が多い。
    やはり銀河鉄道の夜に触れたい。余韻がすごい。カムパネルラとの関係性が微妙になる中、博士の思考実験という体の世界で、沈没船や蠍の火を通して、みなの幸せに自分の人生を捧げたい、本当の幸せとはなにかをジョバンニが考える。現実に戻ってからの畳み掛けがすごい、感情が追いつかない。カムパネルラが死んでしまうことから、銀河鉄道は親友の死を受け入れるための通過儀礼としてのジョバンニの精神世界という解釈が自然そう(銀河鉄道の最後にカムパネルラがいなくなることからも)
    本当の幸せとはなにか?を考えさせられることが、すきとおったほんとうのた

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    2026年08月12日
  • 世界はフムフムで満ちている ──達人観察図鑑

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    読みながらフムフムという言葉自体の魅力がどんどん溢れていくみたいだった。

    達人の仕事っていうものに対して昔からすごく尊敬というか、凄すぎるなぁ絶対自分にはできないなーと思ってたんだけど

    この本を読んで、22年生きてきた自分なりに何かの達人にはなれているような感じがする。

    技術とかそういうものではなくて、自分が1番人生の中で大切にしていることの達人になれているようなそんな感じ

    自分にとっての芯を強く持てていることはすごく喜ばしいことではあるなーと再認識できた。

    1番印象的だったのはわかりやすいすごさとわかりにくいさりげないすごさのこと

    自分は何かと言葉が欲しくなってしまう人間だけど、

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    2026年08月12日
  • アルプス席の母

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    母と息子。それぞれが成長していく姿にぐっときます。母親目線で描かれますが、野球の試合に関する描写はほんのわずか。こういう形もあるんだなと、新鮮な気持ちで読み進めました。

    息子が、いい子すぎる…!どんどん成長していく姿にも心を打たれました。

    栄光と、挫折。そして成長。親子の絆。
    甲子園シーズンのこの時期に、読んで良かったと思える素敵な小説でした。

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    2026年08月12日
  • 宮廷医の娘8

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    偽物
    5度目の医道科挙
    新たな旅立ち

    の三作です。
    新たな旅立ち
    やっと王位についた劉淵 病に倒れる。
    白蓮がみても助からない
    でも 少しでも命を伸ばしたいと 香蘭はなんと敵地に生えている満月草をとりにいく。

    劉淵が愛したたったひとりの女性
    帰蝶
    香蘭が必死に探し当てる。
    本当に最後に会えた
    帰蝶の踊りをみて 美しい!
    といい 3日間 帰蝶に手をにぎられながら亡くなった。
    死ぬ前に 跡は 三男の劉決に跡を継がせ そのあとは 次男の劉盃の子供に継がせることを決めた。

    もう香蘭は 皇帝の医師ではなくなった。

    どうする?
    と白蓮に言われて 3年の間 全国を旅して 患者を治療することに決めた。

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    2026年08月12日
  • アンと青春

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    デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めて8か月。仕事にも少しずつ慣れてきたアンちゃんが、和菓子にまつわる謎や人々の想いに触れながら、成長していくシリーズ第2弾。

    世界は広がり、人物は深くなる。前作では「みつ屋」を中心にしていた物語に、柏木さんや立花さんの師匠、他店舗とのつながりが加わり、和菓子と洋菓子の対比も見えてくる。一方で、みつ屋の面々はさらに深く描かれ、完璧に思えた先輩・立花さんの弱さや迷いが見えたことで、人物にも作品にもぐっと奥行きが増した。

    もともと就職や仕事に積極的だったわけではないアンちゃんが、仕事の楽しさを知り、人と触れ合うたびに少しずつ前向きになっていく。その成長が嬉しく

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    2026年08月12日
  • 何者

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    ラストに仕掛けがあると思わず、面白かった
    就活を題材に何者かになろうとする、なりたい人々を描いており各登場人物の心境に共感できた
    周囲の目が気になったとしても、受け入れて自分の持っているカードで生きていがなければならないことを再認識させられた
    個人的には何者かになったとしても、次の何者になることを求めてしまうのが人間だと思った。

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    2026年08月12日
  • 0能者ミナト

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    高校生の頃に夢中になって読んでたシリーズ。
    10年以上経った今でも、あの頃みたいに夢中で読めるのが本当に嬉しい。
    3人が「久しぶりね。何年振り?」って話してるところで、( 私はみんなの歳を抜かしちゃう頃合いになったんだな〜 )ってちょっと切なくなったヽ(;▽;)

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    2026年08月12日
  • 私のことはほっといてください

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    ネタバレ

    現実と妄想(創作)の間を段差なく流れるような筆致で自由に行き来するわざ、お見事。宮下奈都さんの解説が言いたかったことをもれなく代弁してくれていてすっきりした。

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    2026年08月12日
  • 宙わたる教室

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    伊予原さんの小説を読むのは直木賞の「藍を継ぐ海」の続いて二作目。
    面白かったぁ。定時制を舞台に人間模様を描くドラマや小説は色々あるし、さまざまな背景を持つ人間が集まってくるのでドラマにしやすい。ただこの舞台に火星の研究を持ってくるとは。突拍子もないミッションを縦軸にドラマが展開され最後は大団円。火星実験は完全な創作かと思いきやこれがなんと実話を元にしたストーリー!驚きました。

    いろんな心に残るフレーズが散りばめてますが、「オポチュニティの轍」に出てきた火星探索機オポチュニティの話が好きで何度もそのくだりを読み返しました。

    最後の巻末の辻村深月さんとの対談も面白かった。この小説の執筆エピソー

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    2026年08月12日
  • 2.43清陰高校男子バレー部 1

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    灰島と黒羽が本音を言い合うことができて良かった。まっすぐな言葉がこいつには1番響くというフレーズも良い。最後の夏が卒業後の残りの一生分の時間を凝縮したような夏になるに違いない、今自分にできること、したいこと、すべてをまっすぐに注ぎ込もうというキャッチフレーズが良かった。

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    2026年08月12日
  • 火花

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    徳永のひねくれ具合、神谷の合っているかあっていないか正しいかどうかわからないけど、不安定にながらも自分を持とうとしている姿が人間味感じて面白かった。
    読み終わったあと知ったが、今YouTubeで又吉先生自身が火花を読み直している動画が更新されていて
    細かな描写とか作家しか知らないエピソードとか聞けて2度美味しい。
    ある意味今読む旬の本かもしれない

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    2026年08月12日
  • 最後の一色 下

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     のぼうや村上海賊よりも引用の説明が多い気がしてちょっと読みづらかったですが、下巻の半分を越えたあたりから頁をめくるのが怖いようなもったいないようなドキドキする作品でした。
     一色五郎さん。豪胆で大っきくて、恥ずかしがりやのとても格好いい武士でした。一城を構える城主たちの気持ちがしっかりと描かれていたと思います。

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    2026年08月12日
  • フーガはユーガ

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    【2026年読書記録No.7】

    恵まれない家庭環境に身を置きながら2人で共に生きていく双子の絆を感じた。誕生日に起こる不思議な現象という切り口から語られるその2人の人生にすぐに引き込まれてしまった。
    切なくもあたたかいそんな2人で1人の物語。

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    2026年08月12日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    このタイトルを思いついた時点で勝ちは確定。そして、そのタイトル通りの日常を過ごしながら少しずつ成長していく30代女性の物語。仕事の悩み、恋愛の悩み、親の介護の悩み、人生の悩み、様々な悩みを抱えながら、最後には一つの選択肢を選びとる。果たしてそれが本当の正解だったかは描かれないが、自分の気持ちに正直に、自分自身で決めたことで少なくとも後悔はないはず。この小説のあとがきで著者が亡くなったことを知ったが本当に残念に思う。

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    2026年08月12日
  • 多類婚姻譚

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    5つの章からなる短編集。
    1章目の『Thank you for your understanding』がすごくよかった。
    華が実家へ帰った時の母親の気持ち。素直なリアクション。こちらも読みながら一緒に驚き、その場にいるような感覚になった。
    そりゃそうなるでしょう。
    ショックでしばらく距離を置いてしまいそうなところだけど、華の母親は違った。
    まっすぐであったかくて泣けたー。
    見習わなきゃな。いい母親だなぁ。

    「どれだけ社会人としてがんばっても、結婚という一点をクリアできない限り永遠に合格点をもらえないのは理不尽だと思う。」
    これに共感する人は多いはず。ここでは少し違った意味を持つんだけど。

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    2026年08月12日
  • エピクロスの処方箋

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    スピノザに続く第2弾!読みやすくスイスイ読めてしまいます。
    人間がどう生きて、最期をどのようにするか(なるか)。生きることは苦しいこと?嬉しいこと?色々考えながら読みました。
    心の余白が少しだけ広がったような気がします。

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    2026年08月12日
  • すべての美しい馬

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    10年以上振りに再読した、16歳の少年のメキシコ放浪譚

    「おやおや、とペレスはいった。おやおや。犯罪者なき犯罪は存在すると思うかね?犯人を見つけ出すのが問題じゃない。誰を選ぶかということだ。店でちょうどいい服を選ぶみたいに。」

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    2026年08月12日