あらすじ
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!
1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
おもしろかった!全然見破れずすごくびっくりしてしまった。これは映像化できない作品だね!いやあすごかった。もう1回読みたい。ヴァンが死体を本気で嫌がってるところが、演技じゃないからこそ騙された〜。
Posted by ブクログ
辻村深月さんのエッセイでペンネームは綾辻行人さんから一字戴いていると読み、綾辻行人さんの作品が気になって手に取った綾辻さんのデビュー作。
とても読みやすく、情景もイメージしやすい。
そして最後のタネ明かしまで「犯人」も「動機」も「殺害時に何故そんなことをしたのか」というところも予想を覆してくる。見事にミスリードにひっかかる。
記憶がホカホカなうちに犯人の行動を全部振り返りたい!
Posted by ブクログ
方舟、十戒に続き、ミステリの王道を読みたくなって探しました!ちょうどSNSで1行でひっくり返ると話題になっていたので楽しみにしてました。
ひっくり返りましたね〜〜
エラリイが途中から犯人を断定していたのが、気になっていてヴァンを少し疑っていましたが、まさか森須とは…気づかなかった……
縁ある土地だったので、想像しながら読み進めていましたが、森須すごい仕事量してますね(笑)
ヴァンが途中メンタルやられるのもそういう理由か〜と納得しました。
しかしながら森須の種明かしパートからのエピローグでさらなるどんでん返しが?と構えすぎていました。プロローグの伏線をさらっと回収して終了。なんだかもう少し登場人物たちの続きが見たいな〜と思いつつ、蛇足になるなと自己完結。
余談ですが、知的なキャラを好きになりがちで方舟の翔太郎や十角館のエラリイを好いていました。もしかして探偵役が死ぬのは鉄板ですか?喪失感を抱えています…
ところで、この作品が40年前のものとは気づかずに読み進めていました。連絡手段がないということで少なくともスマホはないと思っていましたが、まさかそんなに長く愛されている作品だとは…納得です。
言葉や女性の扱い、煙草や電子機器等時代を感じるものが多く、文明って進化しているのだなとしみじみしました。
他の館シリーズも読んでみたいと思います。
とても楽しい時間でした。
Posted by ブクログ
なぜかこれまで読んでなかったので新装版を気に。
まるごと「そして誰もいなくなった」のオマージュのようなので、先にそちらを読んでからの方が楽しいかも。
今から35年ほど前の作品と言うこともあり、その後似たようなトリックも出てきているような気がするし、読んでて怪しむところもあったけど、それでも衝撃を受け、やっぱりミステリーって良いなと再認識。
そして何より、これの醍醐味はやはり活字本ならでは。
Posted by ブクログ
名作と言われているので読んでみようと購入。
名前がカタカナなので覚えられるかと心配になるも問題なく読み進めることができた。
そして終盤に、うわ!そういうこと!これ本じゃないと無理なやつ!とテンションが上がった。
面白い。
Posted by ブクログ
確認するために、もう一度読みたくなる一冊。
読み始めは、登場人物がカタカナであり、入り込みにくいかな?と感じましたが、途中からどんどん引き込まれました。
とても楽しく読めた一冊でした。
Posted by ブクログ
小さな島にポツリと立った館で起こる殺人事件に隠された愛と憎悪の物語___
失うものがない人間は怖いと思った。
ヴァンは不慮の事故で家族を亡くしている。そんな中、愛する千織までを失った。
それも、仲間内の飲み会で…
ヴァンはかなり自暴自棄だった。
正常だったはずの人間の精神状態が壊れていき、衝動に駆られ事件を起こすことは、ニュースでもよく目にするし、現実に有り得ることだ。
でもまさか、〇〇が〇〇〇だったとは…
叙述トリック初体験だったので、かなり驚いた。
新しい読書体験が得られたことが喜ばしい、!
Posted by ブクログ
衝撃の1行がちょうどページをめくって1行目に書かれてるからページをめくってから驚きすぎて時間止まった。最初は海外の名前覚えずらいから嫌だなって思ってたけどこのためだったんだ、、、、。けっこう長いけどおもしろすぎてあっという間に読めちゃった。
Posted by ブクログ
硝子の塔の殺人で知りました。
あの人が犯人だったらそのままだよねと思ってたら、やはりあの人ではなかった。
まさか、まさか、そんなことだったなんて。
Posted by ブクログ
大学のミステリー研究会のメンバーが孤島にある「十角館」に行くと、そこで連続殺人が起こる。本土と島で展開するストーリーが絡み合い、謎が明らかになっていく。
前に読んだことがあったのに”あの一行”を忘れてしまっていた。久しぶりに読み返し、人生2度目の衝撃。ある意味忘れていたことが幸運だったかもしれない。
館シリーズの他作品を読んでみたい気持ちもありつつ、本の厚さにビビってる自分もいる。気が向いたら読みたい。
Posted by ブクログ
おすすめミステリランキング常連の本書。
面白くて一気に読めた。
角島と本島が並行して語られる構成だから
あの1行で全てが繋がった時の驚きは◎
ただ、"ニックネームが代々引き継がられる"から
例の1行の理解、消化スピードが
え!!!!というよりかは
ん、、?、、、、、、は!!!!!!?だった笑
(伝われ)
人がどんどん死んでくからどきどきはらはらページを捲る手が止まらない感じが、ストレスフルな退勤後の就寝前に最高でした。
たくさん本を読んできても、このミステリ面白かったな〜って思える作品!
最後まで気付けないトリック
クローズドサークルもので多数の書評でおすすめされていた本作ですが、今回始めて読みました。犯人の正体は早くから気付くことができるものの、テンポの良い展開に読み進める手が止まらず、最後のトリックには舌を巻かされました。未読の方には是非読んでいただきたいです。
館ミステリー最高峰
読み始めは、なんてことない館ミステリー系だと思っていたが、本土と島で時系列で進む話の中で、その結果への結びが衝撃的だった。登場人物を海外作家の宛名にしてあるのも、意味があることを知らされる。とても上手い組み立てだと思った。
匿名
難しい
重いような軽いような本でした。
読んでるうちに濃い青色と黒、そして最初と最後に出てくる薄緑色の壜の色がずっと頭の中に想像されていました。
衝撃の一行
2024年 一冊目
館シリーズ 第一作目 十角館の殺人
シリーズ物だったので敬遠していた作品でしたが
読んでよかったと思える一冊でした。
数々の伏線回収、終盤に出てくる衝撃の一行
本当に綺麗な締め方で出来ることなら記憶を消して再読したい作品です。
展開が目まぐるしく変わる
ミステリー小説を初めて読みましたが、こんなに展開が目まぐるしく変わるのかと驚きました。後半は時間を忘れて読み進めてしまった…
悔しい
様々なミステリー小説のランキングにおいて絶対的上位にあるこの作品をずっと気になっていて、この度映像化されるということで手に取りました。
やられたーー!
伏線は多々拾えていたのに、それをうまく繋ぎ合わせることができなかったのがめちゃくちゃ悔しいです。
叙述トリックの完全なる勝利。お見事。
それにしても叙述トリックは文字だからこ成り立つわけだし、トリックとアリバイの中にはその時代だからこそというものがあったと思うのですが、これを今の時代にどうやって映像として成立させるんでしょう?
小説の完成度が高かっただけに映像版がどう来るのか楽しみです。
あと個人的に小野不由美先生のお名前を拝見してほっこりしました。改めてすごいご夫婦だなぁ。
敬意を表するにふさわしい一冊
孤島の館で起きる殺人。
ミステリは知的なパズルであると。
やまいだれはもちろんつくはずがない。
そう捉えたら、古典とか海外ミステリはそんなに読まないけれど敬意を表するにふさわしい作品に間違いない。
いまだに語り継がれるあの一行。色褪せない。読者レビューを読んでも、これだけ有名なのだから読者もそのつもりで読んでいるはずなのに「途中でわかった」という意見をほとんど見かけないのが凄すぎる。
その1行で鳥肌が立つ
ここでのレビューの評価が高かったこと、また、ミステリー小説の歴史の上でもとても重要な作品、とどこかで聞いたので、興味が湧き読みました。
映像ではなく小説だからこその犯人像、読んでいてゾクッとしました。
友人達に勧めたいです。館シリーズを順に読んでいきたいと思います。
Posted by ブクログ
犯人が判明する一文を読んだ瞬間、思わずお前がその人やったんか‼︎と叫んでしまいました‼︎孤島の十角館で起こる推理小説研究会のメンバーの殺人事件と、本土での「中村千織は殺された」との手紙についての調査が並行して描かれることで、中々全容が掴めない作りの物語になっています。だからこそあの一行は読者の先入観を覆す衝撃を与えるのだと思います‼︎平穏だった十角館の合宿を一変させた殺人予告のプレートという小道具の使い方が、解説にもあったように『そして誰もいなくなった』を思い起こさせ、読者の恐怖を煽る様は見事でした‼︎
何度読んでも面白い
本屋さんで見かけて、いまだに人気だと知り、久しぶりにまた購入しました。
ストーリーをわかっているのに面白い。
読み出したらもうノンストップ、一気読みしてしまいます。
何度読んでも面白かったです。
Posted by ブクログ
本当に、本当に大好き
登場人物はメモするのがおすすめ
初めて読んだ時の衝撃はもう4、5年くらい前だけど忘れられない…記憶を消して読みたい…
母が綾辻先生好きだったから喜んでシリーズ全作買ってくれてそこから一気に読み漁った記憶
面白かった
読んでる途中で、なんだか既視感あると思ったら、以前にサスペンスドラマで観ていたようです。思わず「あー、この本だったのか」と納得。読みたかった作品なので結果オーライです。
面白い
本格ミステリの流行りを作ったとされる作品。本をあまり読んでない人、たくさん読んでいる人どちらの人にもおすすめできる作品。
あー、面白かった!
再読。あー面白かった!
何年振りだろうか。
大筋を知っていても、面白い。
あー。よくできてるなぁ、と感心した。
人に勧めたら、自分がスッカリ再ハマりしてしまって、続篇も再読しようかしら!と思っている、
夜明け前(やめられずあさを迎えてしまった)
すごいミステリー
かの有名な綾辻先生の十角館の殺人。
初めて読んだときのこの衝撃をきっと忘れないと思います。
被害者と一緒になって犯人に騙されて夢中になれる作品でした。
十角館の殺人
話の順番がとても素晴らしかったです
犯人が誰なのかを自分も探ってたのですが見事にどんでん返しされました。
でも今考えたら最初からおかしかったんですよね
余韻に浸ってます
最初に読むならこれかな
館シリーズが好きで全作何度も読み返してますが、最初にどれから読んだら良いのと聞かれたらいつも十角館かなと言ってます。並行した時間の流れの場面展開がワクワクドキドキを高めていって何度読んでも楽しめる作品だと思います。
まーーーじか
本格的なミステリー小説は初挑戦でしたが、非常に読み応えのある良い話でした。
動機や主犯などは正解していたのですが、思いもよらない仕掛けがあり、最初から最後まで楽しめる美しい話の組み方だと思いました。
ぜひ著者の他作品や全く別のミステリにも手を伸ばしてみたいです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
どんでん返し
綾辻行人氏の作品を初めて読みました。
最後の方で、この作品あんまりかな…?と思ったところまさかの衝撃展開が…!!
思わず最初から読み返してしまいました(笑)
ミステリー好きには必読です。
騙された!
十角館の殺人
最初はあだ名(名探偵の名前)とキャラクターが一致しなくて全然読み進められなかったけど殺人が起こったあたりから続きが気になって一気に読了!島で起こる事件と本土で明かされる過去の事件、純粋に事の解決を急ぎ前のめりで読み進めたばっかりに完全に騙された!!
島に行った大学生メンバーと全く同じ気持ちで準備されたプレートの文字や作者の書き方に違和感を覚えることが無かった、彼らの中に犯人はいると思い込んでいた。事実彼らの中に犯人はいたのだけれど、島にいる彼と本土にいる彼が同一人物だと最後の最後まで気が付かなかったのでこれは本当に言葉にできない。気持ちいいほどしてやられたり(笑)こういうミステリは最後犯人が捕まらないのが定番なのかな?と思って終わり方を気にしていたけど最初に罪のすべてを書いた瓶を流した伏線が回収される終わり方は最高!としか言いようがない!名作だった!
だまされたー
読み応えあって面白かった!
似たような話(こっちにほうが先やとおもうけど)金田一少年の電脳山荘があるね。
ミステリー好きなら読むべき一冊でした!
Posted by 読むコレ
発表当時はミステリー界に大きな影響を与えた作品らしい。
名作であることは間違いないので読んでみることを勧める。
未読の方は、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』を読んでからにするとより楽しめると思う。
Posted by ブクログ
初め登場人物多くて
聞き慣れないカタカナの名前で
諦めそうになった
が束の間、
本土の話も島の話も続きが気になって
しかたがなかった
し読みやすかった!
衝撃の1行はこれか!ってなった!
島の話は衝撃だったが
四重殺人の真相に期待しすぎてしまった
こともありちょっと残念だった
(考えすぎてしまった)
でも考察も楽しくてしっかり騙された!
Posted by ブクログ
十角館の設計者である男性が焼死した、
いわくつきの角島を舞台にしたミステリー作品
興味本位で十角館に訪れた
ミステリー好きの大学生たちが
"館の狂気"に飲み込まれていく、、、
この先にはどんな"惨劇"が待ち受けているのか?
先の展開がまったく予想できず、
いつ事件が起きるのかわからない緊張感も相まって
夢中で読み進めました!
『十角館の殺人』をきっかけに
ミステリー作品をどんどん読みたくなりました笑
当分はミステリー沼が続きそうです!
Posted by ブクログ
ページ数の多さや、冒頭の登場人物の名前が分かりにくそうな印象から「内容も難しそう」と身構えてしまったが、実際はまったくそんなことはなく、とても読みやすい作品だった。
会話を中心に物語が進んでいくため、展開もテンポがよく、想像以上にサクサク読み進められる。
ラストの犯人の動機にはやや納得しきれず、評価は星4としたが、結末直前までは文句なしの星5。
『方舟』(夕木春央)のような「えぇ!?」と驚かされる衝撃的なラストではないものの、読者自身も一緒に謎解きを楽しめる、非常にシンプルで王道のミステリーだった。
Posted by ブクログ
綾辻行人のデビュー作であり、今も語り継がれるザ・クラシックな傑作。
まさにミステリーの金字塔と呼ぶべき作品。
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリー研究会の7人が訪れる。
館を建てた建築家の中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。
やがて学生たちを襲う連続殺人。
ミステリー史上最大級の、驚愕の結末が待ち受ける。
確かにそれぐらい誇張して宣伝したくなる作品ではある。
よく言われる、衝撃の一行。
これはまさにその言葉の通りだった。衝撃の一行。
目にした途端、ひっくり返ってしまった。
物語は島にいるミステリー研究会の7人。
それぞれかのミステリー作家の名前をあだ名にしており、
エラリイ、カー、ルルウ、ポウ、ヴァン、アガサ、オルツィと呼び合っている。
そんな外部との連絡を断たれた島での出来事と、
本土にいて謎の脅迫状を受け取った元部員の江南と
その友人であり現部員の守須、
そしてひょんなことから知り合った謎の男・島田潔。
その三人が半年前の角島での事件の謎を追う様子が
一日ごとに交互に描かれていく構成となっている。
情景も浮かびやすく、非常に読みやすい文体。
そしてこの緻密な構成と、これがデビュー作とは恐れ入る。
ミステリー好きだからこそのミスリード。
まんまとこれに引っ掛かってしまったのは自分だけではないだろう。
Posted by ブクログ
好きなら絶対読んどけ、という話なのでようやく手に。
大学生男女6名が孤島、角島へ。
そこでは過去に凄惨な殺人事件があった。
十角形の不思議な館で次々と起こる不審な殺人と謎のプレート。
あの「一行」の破壊力たるや‥。
恐るべし真犯人。
Posted by ブクログ
図などがあり、本格ミステリーだなと思った。
登場人物の名前がカタカナな点もあり、少し難解だが、だんだんストーリーに引き込まれ、最後の結末では思わず唸らされた。
この作者さんの別の作品もぜひ読みたいです。
Posted by ブクログ
「読み手のミステリー経験をフックにして騙してくる」という趣旨の評に接し、きっとそうなんだろうなと思った。自分はまだまともに読んだの名探偵コナンと『そして誰もいなくなった』くらいなのだが、それでも、『そして誰も』をあからさまに土台にした作品なのもあって、その構造に重ねて読んでしまい、きっちりミスリードされた。物語の閉じ方などに『そして誰も』の犯人像と重なるような情緒もあり、偶然ながらいい順番で読んだな自分、って感じでした。
Posted by ブクログ
素晴らしい、名作、、!!
カタカナの登場人物が多く、全員覚えられるか自信がなかったけど、段々と人間性や輪郭が分かってきて、
解けそうで解けない謎と、ページをめくったときのあの一文、、、、!!!!
鳥肌が止まらない。面白かった。
匿名
面白い
本自体あまり読んだがこと無かったけれど面白かった。
図がところどころで挟まれているのでイメージしやすい。最後の一文でこんなにどんでん返しあるんだって思った。
匿名
面白すぎた
言い回しもかなり好みな作品でした。
映像化不可の文言に惹かれて購入した読みましたが、そういう感じなんだ!!!と感動するくらいどんでん返しがありました。
映像も楽しみです。
さすが
綾辻行人さん作品の中で
読もう読もうと思って今まで温めてしまっていた一作。漫画版の試し読みをきっかけに原作を読み始めました。
漫画版とはことなる展開(漫画版はさわりしか読んでいないので想像ですが)というか、小説ならではの巧みな技術でさすがだなと思いました。気持ち良く騙されたい人におすすめです。
予想だにしていなかった真犯人
全く見当もつかなかった人物が真犯人だったので、読み応えがありました。本土と島の話のバランスが丁度良くて、とても読みやすかったです。
真犯人が警察の口から告げられた際に初めて、学生サークルの皆があだ名で呼ばれていたことの面白さを最大限に感じました。
あの1ページの1行目に彼のあだ名が明かされたのは、作者の趣向なのか偶然なのかは分かりませんが、どちらにせよ天才的な演出でした。
ただ、トリックに感心させられる代わりに、描写が淡々としており、登場人物への感情移入は難しかったです。本編が唐突に終わってしまって、消化不良になるところでしたが、エピローグにて瓶が彼のもとに流れ着き、子どもに島田へ渡すように声をかけたところで終わったところが、綺麗に物語がおさめられているという印象を受けました。
日本版そして誰もいなくなった
最近漫画版も出版されたので、両方を読み比べると、文字で本を読むことの楽しさを味わえる作品だと思う。
言葉による表現から物語の場面が頭の中に映像化される楽しさを実現してくれる表現力、描写力が備わった作品である。
ストーリー自体は、アガサクリスティのそして誰もいなくなった仕立てかと予想はしながらも、独自のトリックとアリバイ工作、謎解きから結末への物語の終息のさせ方が綺麗で充分に楽しめた。読後の余韻が心地よいミステリーだった。
匿名
どんでん返しものということで購入しましたが、イニシエーションラブのようなラスト一行で話の見方が変わってくるものを想像して読んだので個人的にはそこまでの衝撃はありませんでした。
しかし犯人は予想もしなかった人物でしたし、ミステリーは事実が判明していく内に先の展開が読めてくることも多いのですがこちらは先の展開も読めず、ラストの回収も好きでした。面白かったです。
十角館の殺人
綾辻さんのデビュー作と言ったらこれ。
高校の時、初めて読んで再読したく買いました。
アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」がモデルかな?
特に、読んだ当時は記述トリックといものを知らなかったので、これは騙されたという作品。
舘シリーズは有名なので流石に名前は知っていましたが、読んだことはありませんでした。
ですがふと推理小説が読みたくなり、評判の高い今作を購入しました。
亡くなった中村氏やその弟は犯人としては在り来りですし、本土の登場人物が皆本名で描写されているのに対して島にいる学生の本名は頑なに出てこない(結び付けさせない)辺りに何かヒントがあるのだろうとまでは思いましたが、それでも他の皆さんのコメントの通りあの一文は驚きました。
いや、他の学生より先に島に来ていると言う点では少し怪しいとも思ったのですが、この人物の描写を見て違うのかなと感じてしまいました。
冷酷で残忍な犯人、と言うイメージに縛られていたのかもしれません。
全体としては面白かったのですが、個人的にはあれほどの殺人を犯したことに対して肝心の動機が犯人のある種の妄想に過ぎずこじつけっぽいというか身勝手(故人の死を悼んでいる者まで殺している。またその理由もただの自己満足の範囲を出ず偽善的)なのが少しだけスッキリしませんでした。
そもそも被害に遭った学生達は亡くなった千織が中村氏の娘であることは知らず、つまり十角館が千織と関係があることも知らなかったのでしょう。
なのにも関わらず、自らが十角館に呼ぶように仕向けておきながら何も知らずに喜んでいる学生達を憎むと言う一連の行動には些か疑問を覚えます。
結局のところ、自分で千織を救えなかった自己嫌悪を他者に責任転嫁したに過ぎないでしょう。そう言った点が多少納得出来なかったため星4です。
十角館の殺人
何となく後回しにして、結果、積本化してたけど…。もっと早く読んでおけば良かった‼︎後発の他の作品で同じ系統のトリックを使ったものを先に読んでいたので、驚きは半減してしまった。勿体無い…この本ほど鮮やかのものは中々無いというのに。この本の紹介でよく聞く一文、『衝撃の一行』とは良く言ったものだと思う。デビュー作だけあり、鼻息の荒さがモロに感じられる。それがまた心地良い。
Posted by 読むコレ
ミステリを読んでいると聞くともなしに聞こえてくる伝説の一冊。
ということで少し佇まいを正して取り組みましたが、結論から言えば非常に僕の好みに合っていて面白かった。
つまりリーダビリティに気を遣った大変「読ませてくれる」作品でした。
ただ引っかかるのが、本格的なミステリ読みが読んでも同様に満足いく内容だったろうかという点。
殺人の動機、背景にある青屋敷事件との絡み、探偵の役割などが、パチッとピースが嵌っていく感じをさせなかったのがその理由です。
云わばミステリ入門編といった印象。
楽しめるミステリをお探しの方には是非。
匿名
最後まで一気に読ませる展開なのは流石プロって感じだけど、かなり前半から犯人の行動が絞れるし、最後の三人になって一人が足跡についてしゃべり出した時点で、誰が犯人でなぜ二ヶ所で物語が同時進行していたかが決定的になる。(果たして残りの二人のうちどちらが犯人だったのかは一瞬迷うが、体格や印象からもほぼ確実)
後はダレて行くだけ。犯人発覚後の犯行説明もつまらないうえに、殺人の動機がストレートで意外性もない上に薄すぎて、読んでて心が動かない。プロローグの瓶もエピローグに登場するのに全く意外性なし。
最後に犯人が裁かれるニュアンスなのは良し。
こんなことで何人もの人を殺した身勝手な奴が裁かれずに終わっていたら非常に後味が悪かった。
退屈はしなかった。それだけの小説。
でも一気に読めるくらいの勢いがあった作品なので同著者の他の作品に期待したいです。
Posted by ブクログ
初めてのミステリー小説。評価が高いので読んでみる。
「あの一行」がよく紹介されているが、てっきり前任者かなと思い、読んでいる時はピンとこなかった。
◯害方法も同じ手段が多く味気がなかった。
毒◯が起きたのにあっさり食事するか?
しかし裏を返せば、難しいトリックがなく分かりやすいのでミステリー初心者にはおすすめとも言える。
難しい単語もなくすらすら読めた。
消化不良感は否めないが、処女作でこれだけ読みやすいなら充分かなと。
今後の作品に期待したい。
Posted by ブクログ
登場人物にカタカナが多く読みにくいと思ったが後半からは慣れてきた
守須(ヴァン ダイン)だった
島と家と行ったり来り大変だな
7名参加なのに6名参加と見せかける
薄緑色の小さなガラス壜 島田さんに自供したかな
Posted by ブクログ
十角館の殺人
綾辻行人
その名の通り十角形をしている館でのクローズドミステリー。ミステリーに疎いため、第一章の数ページは神目線か何かかと思った。。登場人物の名前をよく出している書き方のおかげか、あまり混乱せずに読めた。
借りたものが新装改訂版のそれも第101刷で、書籍紹介にも「衝撃を与え続けた名作」と、ハードルが上がりきってしまってた。
普段は通勤時間の読書で、強制的に終了時間が訪れるが、、今回は先が気になりすぎて珍しく家で読み、区切りも付けられずにいっきに読み切ってしまった。
古き良き時代かな
作中の時代は、私も学生の頃であった時でした。推理小説を乱読してかつバイクに乗り、友人達と楽しい時間を過ごしていました。
そのような風景が目に浮かぶ素晴らしい情景描写でした。
ミステリーたのしい
ミステリーをあまり普段読まないので王道ミステリーを、と思い。まったく頭が切れないので、最初から推理することは放棄し、ぷかぷか流され、純粋に真相を楽しませていただいた。おもしろかったのでよしとしようね。