あらすじ
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!
1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
「衝撃の一行」では、思わず え? と声を出してしまった。この感覚がたまらなく快感で、本を読むことがやめられない。
¯¯¯
ミステリーの原点回帰、とも言える作品。
昔読んだ気になっていたが未読であることに気づいたため慌てて読んだ。ラスト含め随所にアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」へのリスペクトを感じる。(そして〜のネタバレまで書かれているのには戸惑ったが)
クローズドサークル、叙述トリック、どんでん返しの大好物詰め合わせセットに加えて、現在と過去の事件が次々と繋がっていく構造がどストライク。
登場人物はミステリー界の作家たちの名前をとったあだ名で呼び合っている大学生たちで、そのある種の若気の至り的なノリを微笑ましく読み進めていたが、それ自体がトリックの種にもなっていたことに衝撃を受けた。
過去の犯人も現在の犯人も、動機は愛する人を失った(奪われた)ことであり、特に現在の犯人はかなり骨の折れるトリックを使い、時には危ない橋を渡り、復讐を果たすことへの思いの強さが伺える。十角館は人の愛を狂気に変える不思議な力があるのかもしれない。
それでも、死体を見て嘔吐してしまう犯人に人間らしさを感じ、」ボトルメッセージに託した秘密」を一生一人きりで抱えて生きていく辛さを手放すことができたラストには、安心感さえ覚えた。
Posted by ブクログ
ミステリーの王道なのに今更読んだけど最高に面白くて一気読み。
なるほど、そう来るのかー!って。後から思えばヒントはちょこちょこあったのでミステリー好きなら気付けるのかな?
Posted by ブクログ
一気読み。多分2回め。
登場人物の区別ができずやや混乱するが、スピード感あり面白い。
古典ミステリの影響を受けたこれぞ王道シチュエーションからの意表をつく結末。
Posted by ブクログ
丁寧に怪しい人から殺されていった。全員怪しかったが、守須だけがアリバイがなさすぎると思っていた。守須がヴァンだとは思わなかったが、守須が犯人だと気づけたことは褒めて欲しい笑
Posted by ブクログ
初のちょっと前の本!
難しい漢字があって、いちいち調べてはなるほど〜と思いながら読み進めた。笑
エラリイたちと一緒になってすでに死んでいる青司との戦いに心躍らせていた笑
最後の最後まで騙された。まさか最初からずっとそこにいたなんて。
Posted by ブクログ
「そして誰もいなくなった」を想起させる王道ミステリ。綾辻行人作品初めてだったけどめちゃミステリ好きなんだろうなって思わせてくれる本だった。しかもこれがデビュー作だなんて。1987年の本と知ってびっくり!ほんと、たった1行で鳥肌が立った。面白い!
Posted by ブクログ
再読。当時本格ミステリにハマり始めたときに読んだ衝撃といったら!
館シリーズなんて、そりゃワクワクしますよね。
以前実写ドラマ化されていて、それも見事な映像化だったなぁ。
Posted by ブクログ
作者が施した叙述トリックに見事に騙された。
冒頭の語りが最後の最後で伏線として回収される流れや角島と本土が交互に展開されていくプロットが秀逸だった。
どんなあだ名だったんだろうと、何も疑わずにページを捲った時のあの驚愕さは忘れられない。
ミステリは納得と驚きを両立させなければいけない。
最初から最後まで没頭してしまうくらい面白い作品でした。
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた名作ミステリー『十角館の殺人』をついに読破した。
「衝撃の一行がある」という噂は聞いていたものの、いざその瞬間に直面すると、文章にあまりにも自然に溶け込んでいて危うく読み過ごすところだった。
しかし、次の瞬間「……ん?」と強烈な違和感が頭をよぎる。そこから一気にパズルのピースがはまり、すべての謎が解けていく感覚ときたら。ミステリーの醍醐味が詰まった、極上の読書体験だった。
Posted by ブクログ
中盤あたりから一気に読書速度が加速した。人物描写が詳しく、臨場感を持って読むことができた。文庫本で読んで正解だったかも。着地は微妙だったが、それが人間らしさ、ということなのだろう。
Posted by ブクログ
前評判でハードルが上がりすぎていたからか、ひっくり返る一文をまだかまだかと読み終えてしまった。
例の一文は、おぉまじか位のテンションで過ぎてた。
海外ミステリの作者をよく知らなかったのも気づけなかった要因かも。
それを差し置いても面白い作品だった。
Posted by ブクログ
ミステリ本の中で必ず名前の挙がる名作。積読として寝かせてたのを意を決して読んだ。なぜ... なぜもっと早く読まなかったのか... ! あんなに分厚いのにあっという間に読み終わってしまった。上質なミステリってこう言うのを指すんだろうな。かの有名な1ページでは、思わず「うっそやろ」と言ってしまった笑
ってか、これドラマ化してる の? え? 出来るの? hulu登録か...?
評判通り
ミステリと言えばでタイトルの挙がる本書。
小説ならではの薄氷の上をゆく上質なトリックには脱帽です。
読めば最高の体験が出来ることが確約された作品となります。
Posted by ブクログ
失うものがない人間は怖いと思った。
犯人はかなり自暴自棄だった。
正常だったはずの人間の精神状態が壊れていき、衝動に駆られ事件を起こすことは、ニュースでもよく目にするし、現実に有り得ることだ。
物語の構成についてだが、叙述トリック初体験だったのでかなり驚いた。
新しい読書体験が得られたことが喜ばしい、!
Posted by ブクログ
例の一行を目にした時は息が止まった。ミステリー好きになるきっかけになった一冊。
登場人物がそれなりに多いのにキャラクターはきちんと個性が出ているし、全てが十角形というパンチの効いた舞台設定も面白い。トリックも絶対に思いつかないけど、誰が読んでも一発で分かるシンプルさが素晴らしい。そして、それらがすべてあの一行に詰まっているのが更に素晴らしい。
最後まで気付けないトリック
クローズドサークルもので多数の書評でおすすめされていた本作ですが、今回始めて読みました。犯人の正体は早くから気付くことができるものの、テンポの良い展開に読み進める手が止まらず、最後のトリックには舌を巻かされました。未読の方には是非読んでいただきたいです。
館ミステリー最高峰
読み始めは、なんてことない館ミステリー系だと思っていたが、本土と島で時系列で進む話の中で、その結果への結びが衝撃的だった。登場人物を海外作家の宛名にしてあるのも、意味があることを知らされる。とても上手い組み立てだと思った。
匿名
難しい
重いような軽いような本でした。
読んでるうちに濃い青色と黒、そして最初と最後に出てくる薄緑色の壜の色がずっと頭の中に想像されていました。
衝撃の一行
2024年 一冊目
館シリーズ 第一作目 十角館の殺人
シリーズ物だったので敬遠していた作品でしたが
読んでよかったと思える一冊でした。
数々の伏線回収、終盤に出てくる衝撃の一行
本当に綺麗な締め方で出来ることなら記憶を消して再読したい作品です。
展開が目まぐるしく変わる
ミステリー小説を初めて読みましたが、こんなに展開が目まぐるしく変わるのかと驚きました。後半は時間を忘れて読み進めてしまった…
悔しい
様々なミステリー小説のランキングにおいて絶対的上位にあるこの作品をずっと気になっていて、この度映像化されるということで手に取りました。
やられたーー!
伏線は多々拾えていたのに、それをうまく繋ぎ合わせることができなかったのがめちゃくちゃ悔しいです。
叙述トリックの完全なる勝利。お見事。
それにしても叙述トリックは文字だからこ成り立つわけだし、トリックとアリバイの中にはその時代だからこそというものがあったと思うのですが、これを今の時代にどうやって映像として成立させるんでしょう?
小説の完成度が高かっただけに映像版がどう来るのか楽しみです。
あと個人的に小野不由美先生のお名前を拝見してほっこりしました。改めてすごいご夫婦だなぁ。
敬意を表するにふさわしい一冊
孤島の館で起きる殺人。
ミステリは知的なパズルであると。
やまいだれはもちろんつくはずがない。
そう捉えたら、古典とか海外ミステリはそんなに読まないけれど敬意を表するにふさわしい作品に間違いない。
いまだに語り継がれるあの一行。色褪せない。読者レビューを読んでも、これだけ有名なのだから読者もそのつもりで読んでいるはずなのに「途中でわかった」という意見をほとんど見かけないのが凄すぎる。
その1行で鳥肌が立つ
ここでのレビューの評価が高かったこと、また、ミステリー小説の歴史の上でもとても重要な作品、とどこかで聞いたので、興味が湧き読みました。
映像ではなく小説だからこその犯人像、読んでいてゾクッとしました。
友人達に勧めたいです。館シリーズを順に読んでいきたいと思います。
何度読んでも面白い
本屋さんで見かけて、いまだに人気だと知り、久しぶりにまた購入しました。
ストーリーをわかっているのに面白い。
読み出したらもうノンストップ、一気読みしてしまいます。
何度読んでも面白かったです。
面白かった
読んでる途中で、なんだか既視感あると思ったら、以前にサスペンスドラマで観ていたようです。思わず「あー、この本だったのか」と納得。読みたかった作品なので結果オーライです。
面白い
本格ミステリの流行りを作ったとされる作品。本をあまり読んでない人、たくさん読んでいる人どちらの人にもおすすめできる作品。
あー、面白かった!
再読。あー面白かった!
何年振りだろうか。
大筋を知っていても、面白い。
あー。よくできてるなぁ、と感心した。
人に勧めたら、自分がスッカリ再ハマりしてしまって、続篇も再読しようかしら!と思っている、
夜明け前(やめられずあさを迎えてしまった)
すごいミステリー
かの有名な綾辻先生の十角館の殺人。
初めて読んだときのこの衝撃をきっと忘れないと思います。
被害者と一緒になって犯人に騙されて夢中になれる作品でした。
十角館の殺人
話の順番がとても素晴らしかったです
犯人が誰なのかを自分も探ってたのですが見事にどんでん返しされました。
でも今考えたら最初からおかしかったんですよね
余韻に浸ってます
最初に読むならこれかな
館シリーズが好きで全作何度も読み返してますが、最初にどれから読んだら良いのと聞かれたらいつも十角館かなと言ってます。並行した時間の流れの場面展開がワクワクドキドキを高めていって何度読んでも楽しめる作品だと思います。
まーーーじか
本格的なミステリー小説は初挑戦でしたが、非常に読み応えのある良い話でした。
動機や主犯などは正解していたのですが、思いもよらない仕掛けがあり、最初から最後まで楽しめる美しい話の組み方だと思いました。
ぜひ著者の他作品や全く別のミステリにも手を伸ばしてみたいです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
どんでん返し
綾辻行人氏の作品を初めて読みました。
最後の方で、この作品あんまりかな…?と思ったところまさかの衝撃展開が…!!
思わず最初から読み返してしまいました(笑)
ミステリー好きには必読です。
騙された!
十角館の殺人
最初はあだ名(名探偵の名前)とキャラクターが一致しなくて全然読み進められなかったけど殺人が起こったあたりから続きが気になって一気に読了!島で起こる事件と本土で明かされる過去の事件、純粋に事の解決を急ぎ前のめりで読み進めたばっかりに完全に騙された!!
島に行った大学生メンバーと全く同じ気持ちで準備されたプレートの文字や作者の書き方に違和感を覚えることが無かった、彼らの中に犯人はいると思い込んでいた。事実彼らの中に犯人はいたのだけれど、島にいる彼と本土にいる彼が同一人物だと最後の最後まで気が付かなかったのでこれは本当に言葉にできない。気持ちいいほどしてやられたり(笑)こういうミステリは最後犯人が捕まらないのが定番なのかな?と思って終わり方を気にしていたけど最初に罪のすべてを書いた瓶を流した伏線が回収される終わり方は最高!としか言いようがない!名作だった!
だまされたー
読み応えあって面白かった!
似たような話(こっちにほうが先やとおもうけど)金田一少年の電脳山荘があるね。
ミステリー好きなら読むべき一冊でした!
Posted by 読むコレ
発表当時はミステリー界に大きな影響を与えた作品らしい。
名作であることは間違いないので読んでみることを勧める。
未読の方は、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』を読んでからにするとより楽しめると思う。
Posted by ブクログ
登場人物の多くはお互いをカタカナのあだ名で呼び合っており最初は変わった小説だなと考えていた。
しかし、最後の方で刑事から述べられる十角館のある島にいたとされる人数と当時の登場人物に相違があることから違和感を感じはじめ、あだ名と本名が繋がった場面で突然犯人が分かるところでその変なあだ名の効果が存分に発揮されていることに気づいた。
ずっと犯人の行動が記載されていたのに本名とうまくつながらないことから1人の行動を2人いるのだと錯覚してしまっていた。
しっかり騙されたがとても面白かった。
Posted by ブクログ
面白かったですね。さすがに。そしてこれがデビュー作というのが何よりのミステリーだと心から思います。
あり得ないですよ。こんなの持ってこられたら、わたしが出版側の人間だったとして、腰抜かすと思います。立ってられない。完成されすぎてますよね。これが京大ミステリー研の力ですか。26歳でこんなの書きあげちゃうんだもんなぁ。大御所の所業。貫禄がありすぎる。
綾辻先生の本はこれで三冊目ですが、これが最も好きですね。前二冊が短編集だったからかもしれません。先生は長編向きなのですね、よく分かりました。
本当に面白かったので星5!!と叫びたいところですが、一点、いや三点か、すみませんが。
180ページあたりまで誰も死なないんですね。総数を考えた時、序盤に一つの死が見たかったなというのがあります。一日目、さっそく誰かは死んでほしい。スタートで差をつけろ。
もう一つはエラリィですか。エラリィが果たして、真犯人に気づかず騙されたまま殺されるだろうかと、いやまぁ、そこに書かれていることが当たり前に全てなのですが。エラリィの竜頭蛇尾感に少しモヤついてしまいました。
それから千織の件。ここの死をもっと詳細に知りたかったです。動機が復讐ですよね。ならばしっかり教えてください、あの夜何があったのか。誰が何を言い、どう動いて結果千織が亡くなったのか。
Posted by ブクログ
このミステリの秀逸なところは、何より十角館にあると思う。
ミステリってどうも登場人物が多くなってややこしいし、読者自身も状況証拠を追いかけないといけないから地図や平面図を何回も見返すことが多い。
でも十角形という潔い形にすることで、誰もが一意の形を思い浮かべられる。余計なところで頭を使う必要がないから読みやすい。
「新本格派」と呼ばれたらしい綾辻さんのデビュー作だが、今読むとこれぞ王道と感じる。ミステリを書く人はこの本を意識せざるを得ないよなと。
Posted by ブクログ
物語は、角島に訪れた大学生7名のシーンと、本土で事件を探る大学生2名と教師1名のシーンが交互に書かれている。
角島の十角館に訪れたミステリー小説研究サークル7名が次々と殺害され、誰が犯人だろうと考えながら読み進めたが、最後まで残った2人のうち1人であるヴァンが、本土で操作をしていた守屋と同一人物であったと分かったシーンでは驚いた。
同じサークル内にいた中村千織が、過去にサークルの飲み会で亡くなり、その父親である中村青司がこの十角館の元持ち主であったことが本土側の展開の中で分かり、亡くなったと言われていた中村青司が生きていて殺人をしているのかと思われたが、それは犯人の守屋が仕掛けたダミーだった。
十角館でヴァンが具合が悪そうにするシーンや、遺体を見つけて気分が悪くなるシーンなど、犯人だと分かってから見返すと、見え方が変わり繋がりが見えてくる。
よくできたストーリーだった。
Posted by ブクログ
ドラマも原作も2周しました。時代設定も80年代、90年代?ってとこも現代とはちょっと違った雰囲気がいいです。そして、まさか犯人があの人だとは思わなくて、ただただ衝撃でやられた!って感じです。
Posted by ブクログ
ありとあらゆるところで勧められて読んでみた名作ミステリ。1980年代に書かれたとのことで、最初は文章に少し年季を感じたがすぐに気にならなくなった。
クローズドサークル…かと思っていたのに実は違うというのがミソ。ある意味ではこの作品は全員が怪しく、中でも島に前乗りしていた、などの要素から当初ヴァンを疑っていたのに読むうちにすっかり迷宮入りしてしまった。その手法もさすが。
それにしても終盤、守須がヴァンを名乗った時には当分理解できなかった。ヴァンの名前を継承した後輩があのヴァンだったのかな?などと検討はずれのことを考えたが、次ページで死亡した人数を把握して一気に全身熱くなった。
あとうまいな、と思ったのは、結局最後まで内部に犯人がいるのかいないのかはっきりせず、どちらも疑ってしまったところ。
守須なんて冷静に考えたらめちゃくちゃ怪しい。絵を描きにいくから会えないってなんだ。
でも外部のメンバーでも島田やら紅さんやらみんな均等に怪しく、しぼりきれなかった。
(紅さん宅訪問しても出なかった件は、本当に原稿がんばってて引きこもりだっただけなのか?笑)
今でこそそこら中に転がっているどんでん返しな話だし、トリックも深く考えれば偶然に頼る部分があったりするが、そこがまた良い。
名作の名に恥じない、時代を超えて継がれるエンターテイメントの本だった。
匿名
面白い
本自体あまり読んだがこと無かったけれど面白かった。
図がところどころで挟まれているのでイメージしやすい。最後の一文でこんなにどんでん返しあるんだって思った。
匿名
面白すぎた
言い回しもかなり好みな作品でした。
映像化不可の文言に惹かれて購入した読みましたが、そういう感じなんだ!!!と感動するくらいどんでん返しがありました。
映像も楽しみです。
さすが
綾辻行人さん作品の中で
読もう読もうと思って今まで温めてしまっていた一作。漫画版の試し読みをきっかけに原作を読み始めました。
漫画版とはことなる展開(漫画版はさわりしか読んでいないので想像ですが)というか、小説ならではの巧みな技術でさすがだなと思いました。気持ち良く騙されたい人におすすめです。
予想だにしていなかった真犯人
全く見当もつかなかった人物が真犯人だったので、読み応えがありました。本土と島の話のバランスが丁度良くて、とても読みやすかったです。
真犯人が警察の口から告げられた際に初めて、学生サークルの皆があだ名で呼ばれていたことの面白さを最大限に感じました。
あの1ページの1行目に彼のあだ名が明かされたのは、作者の趣向なのか偶然なのかは分かりませんが、どちらにせよ天才的な演出でした。
ただ、トリックに感心させられる代わりに、描写が淡々としており、登場人物への感情移入は難しかったです。本編が唐突に終わってしまって、消化不良になるところでしたが、エピローグにて瓶が彼のもとに流れ着き、子どもに島田へ渡すように声をかけたところで終わったところが、綺麗に物語がおさめられているという印象を受けました。
日本版そして誰もいなくなった
最近漫画版も出版されたので、両方を読み比べると、文字で本を読むことの楽しさを味わえる作品だと思う。
言葉による表現から物語の場面が頭の中に映像化される楽しさを実現してくれる表現力、描写力が備わった作品である。
ストーリー自体は、アガサクリスティのそして誰もいなくなった仕立てかと予想はしながらも、独自のトリックとアリバイ工作、謎解きから結末への物語の終息のさせ方が綺麗で充分に楽しめた。読後の余韻が心地よいミステリーだった。
匿名
どんでん返しものということで購入しましたが、イニシエーションラブのようなラスト一行で話の見方が変わってくるものを想像して読んだので個人的にはそこまでの衝撃はありませんでした。
しかし犯人は予想もしなかった人物でしたし、ミステリーは事実が判明していく内に先の展開が読めてくることも多いのですがこちらは先の展開も読めず、ラストの回収も好きでした。面白かったです。
十角館の殺人
綾辻さんのデビュー作と言ったらこれ。
高校の時、初めて読んで再読したく買いました。
アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」がモデルかな?
特に、読んだ当時は記述トリックといものを知らなかったので、これは騙されたという作品。
舘シリーズは有名なので流石に名前は知っていましたが、読んだことはありませんでした。
ですがふと推理小説が読みたくなり、評判の高い今作を購入しました。
亡くなった中村氏やその弟は犯人としては在り来りですし、本土の登場人物が皆本名で描写されているのに対して島にいる学生の本名は頑なに出てこない(結び付けさせない)辺りに何かヒントがあるのだろうとまでは思いましたが、それでも他の皆さんのコメントの通りあの一文は驚きました。
いや、他の学生より先に島に来ていると言う点では少し怪しいとも思ったのですが、この人物の描写を見て違うのかなと感じてしまいました。
冷酷で残忍な犯人、と言うイメージに縛られていたのかもしれません。
全体としては面白かったのですが、個人的にはあれほどの殺人を犯したことに対して肝心の動機が犯人のある種の妄想に過ぎずこじつけっぽいというか身勝手(故人の死を悼んでいる者まで殺している。またその理由もただの自己満足の範囲を出ず偽善的)なのが少しだけスッキリしませんでした。
そもそも被害に遭った学生達は亡くなった千織が中村氏の娘であることは知らず、つまり十角館が千織と関係があることも知らなかったのでしょう。
なのにも関わらず、自らが十角館に呼ぶように仕向けておきながら何も知らずに喜んでいる学生達を憎むと言う一連の行動には些か疑問を覚えます。
結局のところ、自分で千織を救えなかった自己嫌悪を他者に責任転嫁したに過ぎないでしょう。そう言った点が多少納得出来なかったため星4です。
十角館の殺人
何となく後回しにして、結果、積本化してたけど…。もっと早く読んでおけば良かった‼︎後発の他の作品で同じ系統のトリックを使ったものを先に読んでいたので、驚きは半減してしまった。勿体無い…この本ほど鮮やかのものは中々無いというのに。この本の紹介でよく聞く一文、『衝撃の一行』とは良く言ったものだと思う。デビュー作だけあり、鼻息の荒さがモロに感じられる。それがまた心地良い。
Posted by 読むコレ
ミステリを読んでいると聞くともなしに聞こえてくる伝説の一冊。
ということで少し佇まいを正して取り組みましたが、結論から言えば非常に僕の好みに合っていて面白かった。
つまりリーダビリティに気を遣った大変「読ませてくれる」作品でした。
ただ引っかかるのが、本格的なミステリ読みが読んでも同様に満足いく内容だったろうかという点。
殺人の動機、背景にある青屋敷事件との絡み、探偵の役割などが、パチッとピースが嵌っていく感じをさせなかったのがその理由です。
云わばミステリ入門編といった印象。
楽しめるミステリをお探しの方には是非。
匿名
最後まで一気に読ませる展開なのは流石プロって感じだけど、かなり前半から犯人の行動が絞れるし、最後の三人になって一人が足跡についてしゃべり出した時点で、誰が犯人でなぜ二ヶ所で物語が同時進行していたかが決定的になる。(果たして残りの二人のうちどちらが犯人だったのかは一瞬迷うが、体格や印象からもほぼ確実)
後はダレて行くだけ。犯人発覚後の犯行説明もつまらないうえに、殺人の動機がストレートで意外性もない上に薄すぎて、読んでて心が動かない。プロローグの瓶もエピローグに登場するのに全く意外性なし。
最後に犯人が裁かれるニュアンスなのは良し。
こんなことで何人もの人を殺した身勝手な奴が裁かれずに終わっていたら非常に後味が悪かった。
退屈はしなかった。それだけの小説。
でも一気に読めるくらいの勢いがあった作品なので同著者の他の作品に期待したいです。
Posted by ブクログ
まず感じたのは、登場人物たちが互いを海外の名探偵の名前で呼び合うという独特の設定だった。
日本語名であれば自然に人物像が頭に入ってくるが、馴染みの薄い外国名が並ぶことで、誰がどの発言をしたのかを把握するのに余計な労力がかかり、疲れて読み進めるテンポが乱されてしまった。
登場人物が多いことも相まって、場面ごとの発言や行動を整理しきれず、推理小説として重要な情報を追いかけるのが難しかった。
また、物語の舞台となる角島に7日間も滞在するという設定にも疑問が残った。
特に明確な目的があるわけでもなく、ただ「7日間滞在する」という前提だけが置かれているため、読んでいて「なぜ7日間なのか」という必然性を感じられなかった。
登場人物たちも島で特別な調査をするわけでもなく、ぶらぶらと過ごしている印象が強く、物語の緊張感と行動の必然性が噛み合っていないように思えた。
さらに、読後に改めて考えてみると、犯人が六人を殺害していく順番にも違和感があった。
ミステリーサークルの中で最も頭の回転が速く、推理力に優れているエラリーが最後に殺される展開は、犯人の目的と矛盾しているように感じた。
犯人は六人全員を殺害する計画を立てていたはずであり、その計画が推理されてしまうリスクを考えれば、最も警戒すべき人物を最初に排除する方が合理的だと思えた。
一方で、最初に殺されたオルツィは大人しく、犯人の計画を見抜く可能性が低そうな人物であり、むしろ後回しでも問題なかったのではないかと感じた。
この点は物語の構造上の都合が優先されているようで、推理小説としての説得力が弱まってしまっている。
とはいえ、物語を読み進める過程では、角島に集められた七人がどのような運命を辿るのかという興味が途切れることはなかった。
孤島という閉ざされた舞台設定や、次々と起こる事件の緊張感は強く、ページをめくる手を止めさせない力があった。
しかし、読後感としては「???」という戸惑いが残った。
犯人が6人を殺害し、そのまま物語が終わってしまう構造は、推理小説に期待していた「探偵役が真相を暴き、犯人を追い詰める」というカタルシスに欠けていた。
まるで「完全犯罪が成功しました」というだけの物語のようで、長い時間をかけて読んだにもかかわらず、起承転結の「結」が存在しない印象を受けた。
推理小説としての完成度が低く感じられ、読後の満足感は得られなかった。
舞台設定や雰囲気づくりには魅力があるものの、人物設定や物語構造の必然性に疑問が残り、私にとっては消化不良の一冊となった。
Posted by ブクログ
最初からこいつが犯人じゃんと思うのだが、読み進めていくうちになぜかその考えが消えていた。島と本土での日々は割と淡々と進んでいく。犯人がわかるところでやっぱりこいつだったのかとなった。最近本を読み出して思うことだがミステリーの傑作と呼ばれるものはある程度ミステリー小説に慣れた頃に読むのがいいのではないかと思う。そのほうが作者の構成や書き方を深く考察、楽しみながら読み進んでいけると思われる。初心者だと何が何だかわからず読み終えてしまうので楽しみが半減してしまうのではないかと。。
最後の終わり方については犯人はあるものを見つけ、それを他人に見せることを選択したことから、やはり懺悔したかったのではないかと思う。
総合的にはあまり衝撃というものはなかったが、よく作られた作品だったと思う。
Posted by ブクログ
傑作と名高い本作。古臭さはなく、孤島のどんよりした空気感が伝わった。最初、ドイルがいないのはおかしいと思ったけど、登場人物のニックネームにヒントがあったように思う。これをどう映像化したのかドラマも観てみたい。
Posted by ブクログ
島では渾名しか登場しないことによる叙述トリック?は確かにミステリの金字塔と呼ばれているのも分かる衝撃だった。
結構エラリィ好きだったから最後に殺されてしまったのは悲しい。
古典的かもしれないけど、結局こういうクローズドサークル物が一番面白い。
一方で、この殺人事件は復讐によるものだと最初から示唆されていたけど、計画に邪魔だったという理由で犠牲者と親しかったオルツィまで殺し、さらに証拠を消すために腕まで切り落とすというのはどうかと思った。
復讐ものならもっと登場人物の悪辣さや犯人がただの殺人鬼ではなく信念を持っている所を見たかった。
もっとも、死なせてしまった同級生の親が住んでいた屋敷に行くのに、殆どそれを思い出さずに楽しんでいたという時点でオルツィ以外の登場人物らは十分カスなのかもしれないけど…
Posted by ブクログ
⭐️3.5
館シリーズの記念すべき第一作
これをどう映像化したのか…
期待があまりに膨らみすぎてしまっていたなとは感じたが、ミステリーとしての完成度の高さはさすがすぎる
古き良き時代かな
作中の時代は、私も学生の頃であった時でした。推理小説を乱読してかつバイクに乗り、友人達と楽しい時間を過ごしていました。
そのような風景が目に浮かぶ素晴らしい情景描写でした。
ミステリーたのしい
ミステリーをあまり普段読まないので王道ミステリーを、と思い。まったく頭が切れないので、最初から推理することは放棄し、ぷかぷか流され、純粋に真相を楽しませていただいた。おもしろかったのでよしとしようね。