小説・文芸の高評価レビュー
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朝日新聞「be」で連載していた(2020~2021年頃)のを途中から読むようになって以来、いつか全編読みたいと思っていたのをようやく読んだ。しっとりと落ち着いたところで読みたいと思い、小池さんと夫の藤田宜永さんが暮らしていた軽井沢ではないけど、奥日光のホテルに泊まった冬の夜から翌朝にかけて読んだ。
自分は伴侶をなくした経験はないしこのままだと今後もそんなことなさそうだけど、親や友人とは違う存在で長いこと人生をともにした存在が亡くなったときの悲嘆や戸惑いなど心のもちようが静かに伝わってくる文章だとあらためて思った。小池さんと藤田さんがかたちだけの夫婦として長く暮らしてきたのではなく事実婚の期間も -
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最高。今年読んだ小説でナンバーワン。
とにかく人間ドラマがいい。箱根駅伝のランナー1人ひとりにしっかり物語があって、1章読むたびに胸が熱くなるし、普通にうるっとくる。箱根駅伝を走るって、ただ速く走るだけじゃなくて、それぞれの人生や覚悟を背負ってるんだなって思わされた。世間とか外野が簡単にあーだこーだ言うのは本当にナンセンス。
読み終わった今、箱根駅伝を見る目は完全に変わった。年明けは絶対に箱根駅伝を見るし、この小説を読んだ状態で観るのが今から楽しみ。箱根駅伝好きな人はもちろん、今まであんまり興味なかった人にこそ読んでほしい。今年読んだ小説の中でナンバーワン。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天皇(大王)を取り巻く100の氏族(ウジ)の活動を、記紀の伝承、系譜、最新の考古学的知見から多角的に描き出し、古代国家形成の実像を解明する事典型研究書。本書の特色は、豪族は天皇にゴマをすったり裏切ったり、葬式での「先祖自慢」スピーチ(誄)や、床暖房付きの渡来人住宅(オンドル)など、古代の生々しいディテールが満載である点にある。
氏(ウジ)の政治的本質が主要論点の一つ。ウジとは始祖から自分に至るまで代々天皇に「奉事」してきたことを存在理由とする集団である。
渡来系豪族の役割も重要な論点。倭漢氏や秦氏などは、蘇我氏などの下で財政・土木・外交などの官僚的実務を一手に引き受けていた。
天智期関連 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ人と人との優しく温かな繋がりに、心が洗われた
描写がとても丁寧で細やか、言葉選びも素敵で情景が隅々まで目に浮かぶようだった
珈琲と音楽と悦子さんの人柄が、訪れた人々のこれからの生き方を前向きにしてくれて、こちらまで晴れやかな気持ちになった
四章のタニさんのお話が特にじんわりと切なく、大人を超えた老男女の淡くほろ苦い想いと関係性に心が揺さぶられた
月面の土地をプレゼントして、天体望遠鏡でそれを覗いてみる……なんてロマンチックなんだ
その後に描かれるタニさんの最期は胸が苦しくなり、思わず涙がほろりだった
悦子さんの気持ちもとてもよく分かるけれど、あまりにも素敵な二人だったからまたいつか会ってほ