ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 肩ごしの恋人

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    るり子と萌とどちらにも共感する気持ちがあった
    萌の仕事を頑張って、男に依存しないというのは、強がりで思っている時もあり、改めて文章で見ると寂しい気持ちがした
    るり子の自分が1番という真っ直ぐな素直さは、純粋に羨ましいと思った。本当はそう振る舞いたい羨ましさと軽蔑の気持ちに揺れた
    リョウはどんな美形なんだろうかと妄想が膨らむ
    たまに読み返したい本

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    2026年09月22日
  • 今夜 誰のとなりで眠る

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    あっという間に読み切ってしまった
    秋生、どんなひとなんだろ
    真以子に1番共感した気がする
    先読みして感情を置き去りにしてる
    どの女性も素敵だった

    ***
    いいや、秀一は何もわかってない。この世の中に、悪気のない女など存在するはずがないではないか。

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    2026年09月22日
  • 可燃物

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    好きだなぁ。
    Who Why Howと、それぞれおもしろ要素はあるのだが、私はとくにWhyに関心が向いた。それは殺害だけでなく、供述にも言える。被疑者、被害者、目撃者そして、警察関係者。その発言に、理由背景がある。『ありえそう』とリアル感を味あわせてくれた。もちろん、んー?みたいな理由もあったかもしれない。でも、ひとの行動は、大概そんなものだろうと思うのである。

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    2026年09月22日
  • 容疑者Xの献身

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    あまりにも、あまりにもの後に続く適切な表現がおもいつかない。せつないは稚拙で、悲しいは烏滸がましく、むなしいわけでもなく、もどかしいはあまりにも他人事すぎる。どうか、人を愛したその先が心健やかでありますように。かなり前に観たこの映画のワンシーンが忘れられないように、一生心に残る。

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    2026年09月22日
  • 硝子のマンション

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    今回の物語も面白かったー
    続きが気になりすぎて一気に最後まで読みました
    色々突っ込みどころはあるかもしれないけど、深く考えずに読めるエンタメ小説

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    2026年09月22日
  • アリアドネの声

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    人間讃歌に溢れていてめちゃくちゃ良かった。電車で読んでいたのに思わず泣いてしまった。作者が『その可能性はすでに考えた』と同じ方だと知って驚くくらいにテイストが全然違う。常に臨場感たっぷりで面白かった。脳内で容易に映像が流れる作品。好き。

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    2026年09月22日
  • 変な家2 ~11の間取り図~

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    ネタバレ

    『メスのシラサギが、死んでいるのです。きっと、誰かがいたずらで、閉じ込めたのでしょう。そうして、外に出られないまま餓死したのです。その状態になってから、長い時間が経過したのだと思われます。毛は抜け落ち、片方の羽の先は失われ、体は腐り、赤黒い液体が床に染みておりました。』
    この文に違和感ありましたか?
    私は違和感なく読み進めていたので後で違和感を知った時に特に面白さを感じました。
    この本の中にはこのような違和感がたくさん出てきます。それに気付かされる度に本に吸い込まれるようにハマっていきました。

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    2026年09月22日
  • 女の一生 一部・キクの場合

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    600ページあったけど一気に読んだ。キクの一途な想いも、伊藤の葛藤も、すべて引き込まれた。
    自分はキリスト教徒ではないが、ミッション系の学校にいた頃、神父の一人が「神はみんなの心の中にいます」と言っていたことを思い出した。
    キク、清吉、プチジャン、そして伊藤。彼らはそれぞれ、心の中にいるマリアやイエス、あるいは名前のつかない何かに問いかけているように感じた。
    特に印象に残ったのは、キクがマリアに怒りをぶつける場面だった。信じているからこそ祈るというより、「なぜ助けてくれないのか」と怒っている。その姿がとても生々しい。遠藤周作がこういう信仰の姿を描いていることも意外だ。
    人は報われたかどうかを、その瞬間だけで判断できるのだろうかと考えた。
    キクは報われたとは言いにくい。だからといって100%報われていなかったとも言えない。
    キクがどう生きたか。その生き方そのものまで含めて考えると、報われたかどうかなんて一生かけても判断できないと思う。
    今この瞬間には苦しみしかなく、救いがないように見えることでも、人生全体の中に置き直したとき、その意味は変わるのかもしれない。ただし、苦しみには必ず意味がある、という単純な話でもないと思う。苦しみは苦しみのまま残る。それでも、その人生を「無意味だった」と簡単に言い切ることもできない。
    「沈黙」もよかったが、こちらは神がなぜ沈黙するのかという問い以上に、愛とは何か、善とは何か、人はどう生きるのかを考えさせられた。
    私たちは日々、自分の中の何かに問いかけながら生きているのだと思わされた小説だった。

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    2026年09月22日
  • かがみの孤城

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    ネタバレ

    違う年代を生きていることや喜多嶋先生の正体については途中から察していましたが、ほぼ毎日会っているのに曜日が合わないことや年代ごとの流行語の違いに全く気づかないのは現実的ではないと思いました。狼面の少女の正体には最後まで気づきませんでした。

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    2026年09月22日
  • 追憶の夜想曲

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    楽しい!!御子柴シリーズ楽しい!!最後、予想外でした!少年時代の罪は消えないけれど。。御子柴の人間性に惹かれてしまう。。現実の少年犯罪は許せないけどね。本の中だから良いのかな。

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    2026年09月22日
  • 痴人の愛

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    大正13年(1924)春の連載が原作なので100年経っています。しかし現代でも通用する愛憎劇と思いました。愛欲に溺れまくる姿は失楽園を彷彿とさせました。西洋化、風俗や思想の転換期という時代背景も題材として取り込んでいるようで面白い。赤裸々な性の描写と告白は衝撃的なのに、理性的に淡々と語る文章は、潔くも清々しく読めました。
    ナオミのモデルは谷崎潤一郎の妻千代の妹で、谷崎の体験に基づいているとされます。谷崎自身も3度結婚し、細君譲渡事件など社会をお騒がせして、最後の妻には『隷属する幸せ』をやっとつかんだ、と言われる御仁だったそうであります。
    大正期の話題作って、当時の身分社会のなかの富裕層・知識層の男が描く男女のドロドロが多くて退屈な印象がありますけど(漱石とか)、本作品はスラスラと面白く読みました。

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    2026年09月22日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    著者本人がこの作品について紹介している映像を見て興味を持った作品。相変わらずの内面描写の濃さよ。よくこんなにたくさんの登場人物の関係性を管理し内面を描き分けられるなと、感嘆しながら読んだ。人間心理の解像度が高い。おそらく著者自身とはかけ離れた登場人物もいるだろうに。凄まじい観察眼と解釈・分析力だ。

    本作は出版業界における性加害を巡る物語(と括って良いかいささか迷う)。出版社の社員、作家、その子どもたち、恋人、作家になれなかった作家志望の者、など、様々な人物が出てくる。一章ごとに違う人物が語り部になり、その人物の生活や心の内が描かれ、ある事件があぶり出されてゆく。

    この事件とはなにかというと、編集者が作家志望の女子大生に対して過去に働いたセクハラを、何年も経って本人(元女子大生)に暴露され、世間を巻き込み大炎上するというものだ。表に見えるのは言葉にするとそういうことになるのだが、立場や思想の異なる登場人物を通して様々なことが見える。読者としては事象には反吐が出るものの、悪がなんなのかがわからなくなる。

    女性である自分は、社会における性加害にはかなり関心がある。社会が成熟し、自身の認識も成熟し、それに伴いある日ふと過去に自身が受けた行いが性被害だったのではないか?ということに思い当たり、時を経て初めて傷つき悲しみ怒りが湧くという経験は、多かれ少なかれ女性は共感するのではないか。

    一方で、SNSを使うことで人はすぐ訴え・訴えられることができ、それにより人はいとも簡単に社会的に抹殺される。自身の過激な思想には見知らぬ無責任な応援者がつき、ますます思想と正義感はよりシャープになり、自身は非寛容になる。

    ラスト、加害者とされていた編集長の男と、この物語の狂言回しの役割だった著名女性作家は、それぞれショッキングなラストを迎える。章を重ねて様々な登場人物の内面描写を夢中で渡り歩くなかで、一瞬でもこんなラストを迎えるとは果たして予想していたか。否。

    否?いや、していたかもしれない。

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    2026年09月22日
  • 星を編む

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    ネタバレ

    『汝、星のごとく』で描かれなかった物語
    「春に翔ぶ」
    櫂と暁美を見守り続けた北原先生の過去編
    明日美との出会いや結を育てるようになったきっかけが描かれている。親の教育方針に逆らうことをせず従ったために自由を選べなかった北原先生。そんな人が、20代でそれを悟って、10代の教え子たちにその道を選ばないように諭すところに教師になってくれてありがたいな、と感じた。

    「星を編む」
    櫂と尚人の才能を信じた2人の編集者、植木さんと二階堂さんの話
    2人がタッグを組んで、櫂と尚人の作品の復刊と遺作の刊行に奮闘する作品
    仕事の一方でプライベートのことも描かれて考えさせられる作品だった。

    「波を渡る」
    暁美と北原先生のアフターストーリー
    互助会から夫婦へと変わっていく様を、瞳子さんや結の結婚と離婚を通して描いていく。

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    2026年09月22日
  • 本日は、お日柄もよく

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    スピーチライターという馴染みのない職業を題材とした小説。
    主人公こと葉自身が全くスピーチライターを知らないところから、言葉というものの魅力、引力、影響力に魅せられて、スピーチライターという世界に飛び込む。
    その中で要なのがスピーチライターの師匠久美と幼馴染家族、初恋の篤志ともと議員の故篤郎。政治の中でも政権交代を目指した選挙を題材としていて、言葉が伝えるものの重要さ、見え方などがよく沁みる作品だった。
    終始心に訴えかけるものがあり、涙が溢れるところも沢山あった。それも、親を亡くすという痛みが私にもわかるからなんだなというのを感じた。
    恋の部分も少なからずあり、主人公自身のコミカルさも相まって、読みやすい作品。

    結末がわかっていてもまた読み返したいと思える作品。

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    2026年09月22日
  • 普天を我が手に 第三部

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    第三部になると、第一部・第二部に比べてかなり「歴史小説」寄りの硬さを感じるかもしれないが、4人がとても情熱的で、四郎と志郎の演説には泣き笑いし、昭和天皇崩御のシーンには込み上げるものがあった。

    敗戦からまだ15年も経たないのに、世界では米ソ対立、朝鮮戦争、キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争と大きな出来事が続き、国内でも共産党や新左翼をめぐる抗争が続いていた。それなのに、日本人はすっかり平和ボケし、国外の情勢には無知で、自分たちには関係ないというムードだったというのには驚いた。

    戦争で未来ある青年たちを苦しめないためにも、四郎や志郎のように戦争体験を伝えていくことが大切だと思う。戦争を知らない私たちだからこそ、この100年の歴史をしっかり知っておかなければならないと痛感した。

    奥田さん、やっぱりさすがです。これは一人でも多くの若者に読んでもらいたい。

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    2026年09月22日
  • 体は全部知っている

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    中学生の時の読書時間で、学校が配った本だと思う。ほとんど忘れていたけど、再読したら、やっぱり良い。悲しみと優しさが入り混じる。

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    2026年09月22日
  • 新装版 赤い人

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    博物館網走監獄で紹介されていたので、手に取った。
    明治初期、新政府の敵となった旧幕府軍などの政治犯が全国的に増えており、それらを収容する施設が不足していたので、極寒の北海道に新たな監獄を作るという背景から始まる。
    監獄の建設は、赤い囚人服を着た囚人によって原野の森林を伐採し、それを材料にして作られた。
    北海道月形という地名は、初代監獄となった月形潔の名前に因む。
    樺戸郡月形の監獄は、樺戸監獄として、北海道監獄の中心となる。
    その後も、囚人を使った監獄の建設が北海道各地で行われ、空知監獄では三笠で危険な炭鉱作業に従事させて多数の死傷者を出したり、釧路監獄では、アトサヌプリ(硫黄山)で硫黄の採取により失明者を多数出したりした。これらの鉱物を運搬するために鉄道が敷かれ、それは幌内鉄道や釧路鉄道となる。
    また、網走から旭川に至る道は、鎖を繋がれた囚人が開いた道であり、工事の過程で亡くなった囚人が葬られている鎖塚が、沿道にひっそりと佇んでいる。
    北海道は、広大な風景、美味しい食べ物、全ての体験が魅力的である。しかし、北海道開拓の歴史はこのような囚人の存在があるということを忘れてはならないと思った。

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    2026年09月22日
  • 探偵小石は恋しない

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    神本である。
    ライトな感じでいて、実際はよく組み合わされている。評判になるのも納得。怪しいと思った箇所が確実に回収されていくのが見事。

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    2026年09月22日
  • 夜明けのはざま

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    不条理発言をする登場人物が、まるで垣谷美雨さんの小説から飛び出してきたような人々でした。

    葬式なんて面倒だ。
    直葬で十分です。
    と思っていたが、遺体の前で一晩思い出話も悪くないかも。

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    2026年09月22日
  • フィクサー

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    真山作品では出色の傑作で評価6にしたいほど。ハゲタカシリーズ以外では最高傑作ではないか。元検事の名うてのフィクサーが、複雑に絡み合った国際情勢と国際人身売買組織の情報戦の最中を泳ぎ切ることができるのか。ウクライナ(ユーラシア共和国)問題に見事なインテリジェンスで対抗するロシアスパイ、日本の難民支援とその裏側で起こる国際人身売買組織の暗躍、日本の安全保障とマスコミリークの鬩ぎあい、これらにフィクサーの娘の誘拐まで絡んで、二転三転で終わらないプロットの緻密さは読んでいて興奮が抑えきれなかった。シルバーウイークに良いものを読ませてもらった。

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    2026年09月22日