【感想・ネタバレ】地球星人(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

恋愛や生殖を強制する世間になじめず、ネットで見つけた夫と性行為なしの婚姻生活を送る34歳の奈月。夫とともに田舎の親戚の家を訪れた彼女は、いとこの由宇に再会する。小学生の頃、自らを魔法少女と宇宙人だと信じていた二人は秘密の恋人同士だった。だが大人になった由宇は「地球星人」の常識に洗脳されかけていて……。芥川賞受賞作『コンビニ人間』を超える驚愕をもたらす衝撃的傑作。(解説・小林エリカ)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かった。たしかに面白かった。でも、「もう一回読もう」とはしばらく思えない。そんな妙に胃に残る読後感の本でした。最後のシーンは衝撃、という一言では足りないかもしれません。読み終わったあと、しばらく天井を見てしまうタイプのラストでした。

0
2026年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村田沙耶香の作品は読んでる最中に物語に没入しすぎてしまうことがある。とてつもなくおぞましいことを書いておきながらそれが急展開として襲ってくるのではなく、1歩1歩不穏の欠片を私たちに与えてくれるせいで、徐々に作品の奇抜な思想が自分自身に馴染んでいく感覚が素晴らしいと思う。地球星人でも、主人公達がいびつな思想であることは理解しながらも、それに至るまでの敵であったり思想を細かに与えてくれるおかげで作品に没頭してしまう。要約をしてしまうとカットされるような細やかな描写によって作品が光り輝く、純文学の極致であると感じた。

0
2026年04月28日

Posted by ブクログ

吐き気でトイレに駆け込んだくらい気持ち悪かった。読んだことを後悔したけど1日経ったらなんかめちゃくちゃ面白かったなと思った本。
コンビニ人間もだけど、いわゆる普通を逸脱した人物の行動や考え方に気持ち悪さを感じつつ、共感できる所が1ミリだけある、そんな村田沙耶香のストーリーがとても好き。

0
2026年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の奈月が、同作者のコンビニ人間の主人公と同じく、超合理的で論理的な考え方をしているから、その思想に納得ができてしまって、段々と地球星人の方が気持ち悪く見えてくる。
主人公サイドからは我々地球星人が狂っているように見えて、地球星人サイドからは主人公サイドが狂っているように見える。我々読者サイドからは、どちらのサイドも等しく狂っているように見える。ともすれば、登場人物は全員一般人とも言えるのだろうか??考えれば考えるほどオモシロイ。
やっぱり村田沙耶香大好きだ。

0
2026年03月29日

Posted by ブクログ

村田ワールド全開の作品
コンビニ人間もそうだったが、
人が当たり前と思っている生活に常に懐疑的な目線を向けている主人公の魅力に引き込まれます
手が止まりませんでした

0
2026年03月22日

Posted by ブクログ

生に、性に、ひたすら根源的な問いを投げかけてくれる本です。
いやーーー、面白いという一言では表現できないほど頭の中がえぐられるというか、しばらくは胸がいっぱいです。

私たちが当たり前としている事の方が気味が悪く滑稽で狂気じみていることなのではないか?と問いを投げかけてくれ、考えさせられます。
そして考えれば考えるほど矛盾している世の中だと感じます。

私も宇宙人の目で物事を見ている節があり、自分は宇宙人だーなんて話のネタで言ったりしていましたが、この本を読むと私は結局地球人の目を沢山持っていて気分転換程度、憂さ晴らし程度に宇宙人の目を持っているだけなのではないかと思いました。

まだまだ私は地球星人だ。
完璧な宇宙人の目ではない。
そのことに関して今は失望も喜びもありませんが、新たな発見でした。

0
2026年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

奈月が子供の頃セックスをしているところが見つかった時、大の大人たちが阿鼻叫喚しているところを冷めた気持ちで見ているところが印象的だった。
『大人は子供を性欲処理に使うのに、子供の意思でセックスをしたら馬鹿みたいに取り乱している。笑えて仕方がなかった。お前たちなんて世界の道具のくせに。』
↑ここかっこよすぎて痺れた 奈月マジでかっこいい

子どもが子どもの意思でセックスしたら可笑しくなったと暴れ狂うのに、大人が大人の意思でセックス“しない”と言ったら同じように腫れ物扱いなのおかしすぎるだろ。大人になったら、結婚したらすることがセックスしかないんですか?
ていうかセックスを『仲良し』とかいう奴ら全員きもい!!!!!!!!!ちゃんとセックスって言え!!!!!!!!!!!!

旦那が性行為自体や人との接触を必要としないタイプの男性だったけど、村田沙耶香の小説にしては珍しいなと思った。こういう考えを持つ男女が連帯するの今までなかったかも。世界99もコンビニ人間も男尊女卑極まり男でかなりしんどいからちょっと希望だった。ラストのカオスは村田沙耶香ワールドさながらで凄まじい。

大人になっても世界から監視されるという表現はあながち間違っていなくて、結婚して子供を産んでという普通とされる人生を送っているかどうか、親が家族が友達が同僚が社会が世界が監視している。誰も放っておいてはくれない。


最近弁論見たばっかりだから『義務も果たさず権利を主張する人間が、俺は大嫌いなんだ』と偉そうに言ってる舅がアホすぎて笑えて仕方なかった。
権利の前に義務は発生しないんですよ……。権利はそれだけで保証されてるものなんですよおじいちゃん……。

0
2026年04月29日

Posted by ブクログ

私たちは社会という工場で真っ当に魔法をかけられて、疑問にも思わなかったことを奈月たちは素直に疑問に思う。
それは子どもの時のなんで?と同じ感覚であり、その純粋で素直さには恐怖を抱きつつも羨ましく思う自分がいる。
私も疑問なことには疑問を抱きたい。
自分は自分であることに誇りを持ちたい。

0
2026年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

妄想が極限まで肥大化してしまった者たちの行く末といった感じだ。秋級に戻ってきてからの、ポハピピンポボピア星人としての3人の暮らしがファニー過ぎて、電車の中なのに読みながら笑ってしまった。自分達で生き延びることを選んだにも関わらず、結局光熱費を支払ったり、盗みを働かなければ生活が維持できないという皮肉

とはいっても、自分も奈月のようなストレスMAXな幼少期を過ごしていたら、こんな風に世界を歪んだ目で見ることになったのかな…奈月がちゃんと親から愛情を与えられ、異常性愛者に絡まれることなく育っていたらこんな結末にはなってなかったのかな…
という1地球星人としての感想でした。

0
2026年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村田沙耶香作品5作目。
タイトルを見て、地球人ではない主体からの視点の物語か?と妄想しながらスタート。初めは子供のファンタジー的なストーリーになかなか入り込めなかったが、あの事件の後からはスルスルと読み入ってしまった。お腹が大きくなるという結末に直ぐに飢餓が結び付かず、突然のファンタジー?と思ってしまったのだけど、よくよく考えて飢餓によるものだと分かる。異星人を選んだ彼らの行く末が絶望的過ぎたのだけど、果たしてそう思うのは自分が地球星人だから?

村田沙耶香さんの作品を幾つか読んで、SFタイプと写実タイプがあるように思う。SFの中にメタファーを見出す手法では新たな気付きがあるし、リアリズムを描くコンビニ人間では生きづらさを抱える人に対して理解をしたいという気持ちが芽生える。しかし、この作品は写実タイプであるが故に社会不適合者の極地には絶望しかないことを突きつけられた気がした。ただ、村田さんは絶望を伝えたいわけではなく更にその先の何かを見てほしいのかもしれないけれど、今の自分にはここまでだった。

0
2026年04月22日

Posted by ブクログ

殺人出産ぶりの村田沙耶香作品


自分は地球人ではないと思ってる少年少女の物語
村田沙耶香作品に共通して自分たちとは全く異なるの脳内なのに本人たちはコミカルというか重々しく描かれていないから脳内がバグる

0
2026年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ


重かった……非常に重い……。
でも読んだことを後悔はしてない。村田の小説はいつも社会の「あたりまえ」に無垢な疑問を投げかけて、読み手に新しい視点をくれる。
自分の中で言語化できていなかった疑問や違和感に、村田はいつも言葉で応えてくれる。その形はちょっと刺激的ではあるけれども。

主人公の奈月の、少女期に置かれている環境が過酷で辛い。
病気がち(?)な姉に依存する母の母子カプセルから放り出されて、言葉と暴力の両方の虐待に晒されながら、自己防衛のため唯々諾々と思考停止してる子供を狙って手を出す塾講師に性的虐待まで受けている、その闇。果ては、その辛い経験を同性に打ち明けた時、地球星人に洗脳された彼女たちからは「お前が誘った」「見初められて羨ましい」と酷いセカンドレイプを受ける始末。

そんな過去があるから、34歳になって夫ができても性的な関わりには潔癖で、夫婦関係に過干渉な社会に対して「自分の生殖器は世界のもので、自分のものではない」と感じている奈月。

描かれ方は露悪的だけど、現実を誇張しているに過ぎないと思う。
親の虐待も、小児性愛による歪んだ性的虐待も、日常茶飯事で起こっている。守られるべき人が守られず、「普通の大人」は「異常を無視するのが仕事」。

それに事実として、小さなレベルでこういう「パートナーの有無についての探り」「生殖に関係する行為の探り」は当たり前に、現実で、身近に、起こっている。

もしも奈月が、両親から正しい愛情を注がれて、周囲にも常識的な大人だけがいて、もちろん性被害にも遭わずに大切に社会に守られ、環境に恵まれて育っていたらまた違ったのか。
地球星人に洗脳された人間は、むしろそういう環境下で育っているのかもしれない。

幼少期に、家族との確執や、性的虐待といったような癒えない傷を負った生物は、ポハピピンポボピア星人に感染するポテンシャルが高いのかもしれない。

村田の小説にシンクロしやすいのは、私自身もそういう闇の一部を掌に抱えて生きているからかもしれない。
奈月とは違って、半分は地球星人の洗脳に上手くかかっているものだから、ここまで極端にはなれないけれど。

0
2026年04月19日

Posted by ブクログ

コンビニ人間、しろいろの街の、その骨の体温のを読んだあと3作目の作品です。

あらすじからどんな話なんだと思ってたけど読んでいる間終始眉間に皺がよる‥

私も恋愛という要素が人生の中で不必要でどう頑張っても社会の中にある軸をインプットし切れないなという共感と性被害へのトラウマへの辛さを感じました。

現実逃避の最高レベルというか想像し得い展開と納得できるセリフが入り混じっていて混乱するけど引きつけられる作品で凄い面白かった!

あと、女性間だとセックスしたかどうかみたいな生々しい話が普通にされるのでフィクションだけじゃない気持ち悪さを思い出してゲンナリしました涙

0
2026年04月15日

Posted by ブクログ

「世界99」で耐性がついたと思っていたが、これもなかなかヒドい。宇宙人設定は、虐げられた子供達が自分たちの心を守るギリギリの防衛メカニズムなのだと同情しつつ、その狂気と壊れ具合に恐怖と嫌悪でドン引きしてしまう場面が何度か。最後、やり切った三人が彼らなりの安息の地に辿り着けたなら、このシュールな結末もハッピーエンドなのかなとも思った。

0
2026年04月14日

Posted by ブクログ

常軌を逸してる面と納得感のある面が混在する。
何を良しとするか、倫理観に対する問いかけ。
倫理観を固執しすぎる社会への投げかけでもあるのかな。
今の時代多様性が言われるので、ある種受け入れやすい内容なのかも。いや、それでも結構エグい内容だけど。

0
2026年04月09日

Posted by ブクログ

とんでもない本。同じ世界でも、見方によってこんなに変わるのか。地球は工場で私たちは働く道具か繁殖のための生殖器のどちらかを目指す。たしかにそうだ、納得。その恐ろしさ、気持ち悪さ、不気味さに気づかず、工場の目的を押し付けている地球星人が自分に重なりゾッとする。私はそれは生き物である以上仕方ないことだと思うし、将来家族を持ちたいとも思うけれど、それを他人に押し付けないようにしようと思った。すごく社会的なテーマを孕みつつも、寓話にせずファンタジーホラーとして描ききっていて凄い。ポハピピンポボピアにとってはハッピーエンドなのかな。性描写が生々しく、飢餓の場面もホラー。正直気持ち悪かった!!けど面白くて一気読みした!!

0
2026年04月01日

Posted by ブクログ

胸糞悪いシーンもあって、お勧めする人を選ぶ作品だけど個人的には好きな作品だった
読み進めていくうちに、だんだんと「この人達はなに言ってんだ?」という気持ちと、「そもそもこの人達の発言に疑問を持つのはなんでだ?」という気持ちが交互に押し寄せてきた

0
2026年03月28日

Posted by ブクログ

受け入れられない世間の風潮だったり、理解のない家族だったり友人だったり。彼女が「ああなって」しまった要因が多すぎる。現代でも似たような感覚を持っている人は多そう。

それを踏まえても村田沙耶香さん作品の中でかなり「ヤバい」作品であるのは間違いないと思います

0
2026年03月26日

Posted by ブクログ

この世を人間工場という見方でしか見られなくなるくらい、希望や喜びがない状況がどれだけ過酷なことか。その痛切な世界観に圧倒された。
物語の中で繰り返される「何があっても生き延びること」という言葉。命の主導権を大人が握っている以上、極限まで追い詰められた子どもがどうなってしまうのか、その行く末が残酷なまでに描かれていた。
人の肉を食べて主人公が自分を全て取り戻したシーンは、想像するとゾッとする状況であるにもかかわらず、不覚にも感動してしまった。
それは単に恐怖からの解放だけでなく、隣にいる二人が「自分の味方でいてくれた」ことの大きさが、究極の形で表現されたからなのかなと感じた。
作中でピュートの声が聞こえなくなる描写は、全てに対して心を閉ざしてしまったことの表れのようで胸が締め付けられた。姉妹間の格差や親戚の目、そしてセクハラ教師。逃げ場のない苦しみの連続で、彼女はずっと「生きている心地」がしなかったのではないかと思う。
大人はあまりにも簡単に子どもを追い詰めることができてしまう。その事実を改めて突きつけられ、背筋が伸びる思いだった。親戚の視線や教師の行為は、一つひとつは「世間体」や「個人の歪み」に見えても、子どもにとっては逃げ場のない監獄を構築するレンガのようなもの。本当に心がきゅっとなった。結構リアルで悍ましい描写もあるけど、臭いものに蓋をしがちなこの世の中だからこそ、こういう小説は意味があるなと感じた。

0
2026年03月20日

Posted by ブクログ

コンビニ人間に次いで読んだけれど、改めて凄い作品。
何気ない違和感がさらっと強調されることなく書かれて語りかけてくる。登場人物たちが異常なのか、はたまたこんな違和感を抱えてしまう自分の方が洗脳されているのか、どっちがどっちか分からなくなってしまう。
最後までピュートの正体はわからなかった。主人公にとっての過酷な生活の中で作り上げられたイマジナリーフレンド?なのかなとは思ったけれど、。
いたずら、という安易な言葉で済まされてしまうけど、そのいたずらは主人公を永遠の呪いにかける恐ろしい所業であるにも関わらず、主人公の告解は残酷にもいたずら程度に、軽く流れてしまう社会に少し絶望してしまう。
登場人物は先天的に異星人だったのか、後天的に異星人になったのかと考えた時に、彼らは後天的に、社会や環境によって異星人になるしかなかったのではないかと思った。

0
2026年03月08日

匿名

購入済み

少し大人びた少女の恋を描いた物語かと思いきや、全然違った。人間の壊れ方を見てしまった気がした。
狂気で震えた。

0
2025年05月20日

匿名

ネタバレ 購入済み

地球星人

読んでいて不愉快だか探究心がくすぐられるようなそんな内容だった
コンビニ人間とは違う不愉快さが堪らない

#怖い #ダーク

0
2024年07月15日

購入済み

すごい世界が…!

社会という工場の中で主人公たちは道具として生きることに疑問を感じているのだけど、
それは今を生きる私たちにも通じる部分があり、
理解したくないという思いとその一方で納得できる自分もそこにいて、
いっそ道具として生きるということを消化してしまった方が楽に生きていけるだろう。

0
2021年04月19日

購入済み

不思議な感覚

社会などの物事の捉え方、それを表現する言葉・文章などかなり独特
オーウェルの1984的なフレーバーも感じさせます
確かにちょっと踏み込み過ぎの部分はあるけれど総合では◎!
次は「コンビニ人間」を読んでみます!😊

0
2021年04月11日

Posted by ブクログ

「コンビニ人間」がとても面白かったので、2冊目として購入。
この本を読み終えるまで村田さんが「クレイジー」と呼ばれているのは知らなかった。
が、、、確かに読み終えて「まさにクレイジー!」という感想でした。
昔の筒井康隆さんを彷彿とさせる物語の展開で、「これ、本当に女性作家さんが書いたの??」と思えるような、連想不能なストーリー展開が特に後半からグイグイと来て、「あれ?残りページこんなに少ないのにどうまとめるんだろう?」と不思議に思っていたら、そのままエンディングまで狂気なストーリーが続いて終わった。

まあ、もうちょっとソフト目な内容を思い描いていたので、色々と度肝を抜かれる内容の本でした。
また、村田さんの本は読んでみたいです。

0
2026年05月07日

Posted by ブクログ

ラストシーンは読んでいて気分が悪くなるほど強烈だった。
自分は「地球星人ではない」として、一般的な生活を完全に放棄していく姿にはとても衝撃を受けた。
もう一度読み返すには時間がかかりそう。

0
2026年05月09日

Posted by ブクログ

コンビニ人間に近しい独特の世界観、最後は恐怖すら覚える展開。著者の生命、性事情に関する疑問がこの上なく表現されてると感じた。自分も仕事で行き詰まったらピュートと会話し、ポハピピンポボビア星人となって暴れ回ったろ、と思う。

0
2026年05月04日

Posted by ブクログ

コンビニ人間と似てる部分はあるが、より過激な動物実験してるような印象を受けた。
中盤までは社会の常識から外れた人間像を描きながら、普通の人間との対比が面白く感じた!
終盤はカオス。ツッコミ不在のコント見てるみたいで空いた口が塞がらなかった。
定期的に読みたくなる村田沙耶香さんらしい魅力的な作品でした

0
2026年04月19日

Posted by ブクログ

ラストはかなりおぞましかったのですが、途中までは共感できる部分も多かったです

この本を読んでから、自分がいかに人間らしいかを立ち止まって考えるようになりました

0
2026年04月15日

Posted by ブクログ

現代で"当たり前"とされる価値観や生き方に対して、生きづらさを描く作品は沢山あるけれど村田さんのような描き方をする人は他にいないと思わされる。
私は周りに変だとよく言われるし、生き方も少し人とズレていると感じることがある。
そのため小説を読んで、生きづらい登場人物達を見て「こういう部分私にもあるなぁ、わかるなぁ」と共感をすることがある。
しかし村田さんの作品を読んでいる時は、本来共感する側の生きづらい登場人物達に対して「やばい人達じゃん」と自然に思う。
村田さんの描き方というのも勿論あるけれど、それほど私は現代の"常識"に染まっているんだなぁと思わされる瞬間でもある。
村田さんの作品は警鐘という感じがする。
『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『生命式』など短編を読んでから今回『地球星人』を読んだので、今までの短編での村田さんの価値観がギュッと一冊に詰まっていて、さらに濃度も増していて、そういう意味でもとても面白かった。
私も立派な地球星人だなぁと思ったけれど、地球星人で良い部分も悪い部分もあると思う。

0
2026年04月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村田沙耶香ワールド炸裂!

世界99から村田沙耶香デビューを果たした初心者ですが、やはり村田沙耶香さんにはこの世界は”人間工場”に見えているのでしょうか。

主人公の奈月はポハピピンポボピア星人の魔法少女で、地球星人に擬態して生活している。
これはただの女児の妄想だと思うだろう。実際このような妄想をしたことがある人も多いだろう。
しかし、彼女にとってこれは妄想ではなく現実なのである。その証拠に彼女は折り紙で作った魔法のステッキと変身コンパクトを持っている。

この作品はこの前提が常にある状態で話が進んでいくため、現実と魔法の奇妙な融合世界が実に村田沙耶香らしいと感じさせられる。
性犯罪も、殺人も、友情結婚も、カニバリズムも、すべては自分はポハピピンポボピア星人であるというアイデンティティに基づいて肯定されている。
いつか奈月も由宇も智臣も宇宙船に乗って自分の星へ帰らなければならない。
信じて疑わない奈月、奈月の世界観に陶酔する智臣、妄想であると気づいてしまった(奈月たちに言わせれば洗脳されてしまった)由宇。
この三人は地球星人の工場で息を潜めている。

そしてラスト。ここの感想は三者三様で私もよく理解できていない部分なのであるが、私は洗脳による事件を連想してしまった。奈月のカリスマ性(奈月自身は洗脳して自分の世界に二人を引きずり込んでやろうという意図があったわけではないためこの言葉は少しニュアンスが違うと思われるが)に智臣と由宇は洗脳され、自分たちだけが人間工場から解放された人間だと信じるようになる。彼らの中では、盗みも、裸体も、殺人も、何があっても生きのびるために合理的な手段として採用される。はたから見れば異常者の集まりだが、彼らはこれが幸せであった。特に奈月は両親から肯定されず、性被害に遭っても助けてもらえず、味覚は失い、現実逃避のために妄想で自分を守るしかなかった。そんな幼少期を過ごしたからこそ、ポハピピンポボピア星人の妄想は防衛本能であり、大人になっても強い指針として彼女の中に存在している。そんな奈月を肯定してくれる人がこの世に二人いるのなら、奈月にとってそこ秋級は楽園だったのかもしれない。そういう意味ではハッピーエンドともとれるラストなのではないかと捉えた。

誰が悪いのかと議論を始めれば全員が悪いと言えるが、
伊賀崎先生だけは絶対許されないし、当然の報いだとすら思ってしまいました。

0
2026年03月28日

Posted by ブクログ

地球星人と宇宙人。
社会とは、倫理感とは、なんなのだろう。人間としての感覚を覆してくる。気持ち悪さでくらくらするような話だった。当然の顔して倫理感のずれたものを差し出してくる感じ。そっちが正解な世界かもしれない。どこかでそう思っている自分にぞっとする。本のその先を知るのはいけないことのように感じつつ、知りたくてどうしようもなく、隠れてページをめくっているような感覚で一気読みした。

0
2026年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだか上手く言えないけど、突然条件がそろってしまい化学反応が止まらなくなっていく感覚に近いものを感じました。

読み進むと地球星人がすごく窮屈な存在に思えてくるから不思議ですね。

最終的に奈月は地球星人として生きていくんだろうと思いきやそっちに行くんかい!(笑)
不思議で怖いお話でした。

0
2026年03月13日

Posted by ブクログ

★3.4
重大な出来事をあまりにもサラッと描いているからか狂気を感じる。
ありえなさそうなこともありえそうと思わせるから村田沙耶香ワールドすごいと思う。

0
2026年03月09日

「小説」ランキング