あらすじ
現存する最古の日本語訳聖書を追い、その謎を紐解く古書店の女店主・栞子(三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」)、「ゴッド オブ 、神様 団子」と言い残して倒れた青年と、あるミステリー作家(似鳥航一「下町和菓子 栗丸堂」)、パパ活中の女子大生と『人間失格』(紅玉いづき「カミサマは待ちぼうけ」)、落ちぶれた元人気作家が「本の神様」に導かれ、宮沢賢治の物語世界に迷い込み……(「深夜0時の司書見習い」)、天国にある出版社が聖書の矛盾を修正すべく神の監修のもと奔走(杉井光「ハレルヤ出版編集部」)、光源氏の最期を記したといわれる『源氏物語』幻の帖「雲隠」を求め、神と御用人の良彦が大奔走!(浅葉なつ「神様の御用人」)
温かくほろりと泣けて、時にユーモラスで大胆。豪華執筆陣が「神×本」というテーマで紡ぐ、珠玉の6編。心満たされる至福のアンソロジー。
【参加作家一覧】
三上 延/似鳥航一/紅玉いづき/近江泉美/杉井光/浅葉なつ
感情タグBEST3
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まぁまぁ面白かった。
ビブリオ書店に続編が出ていたとは驚いた。
最初のシリーズは全部読んだけど、今回の短編を読んで改めて思ったけど、そんなに好きなだけ文体じゃないので、続編は読まなくていいか笑
近江泉美さんの話が良さそうなので読んでみよう。
あとやっぱり、神様の御用人は良き!
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ビブリアの新作を目当てに購入したものの、どれも楽しく読めて満足度の高いアンソロジーでした。
シリーズ物のスピンオフ的なお話もありましたが、シリーズ未読でも読めましたし、逆にシリーズも読んでみたい!と強く思うようになりました。
各々にとっての「神様の本」の違いが面白く。聖書という"みんなにとっての神様"をテーマにしたものから、"私にとっての神様"を描いたものや、シンプルに"神様"というワードのパワーで物語を引っ張っていくもの…同じテーマでも雰囲気が違っていて、それぞれが味わい深かったです。
個人的には、杉井光さんが刺さりました。なるほどセンスがいい!というのが率直な感想です。編集という過程や本の形態を活かして書くのが上手い、得意な方なのかなぁという印象。
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神様に関する短編を集めた一冊。ビブリア古書堂シリーズの新作が読めると聞いて購入。未見のシリーズもあったが、読み進められた。最古の日本語訳聖書の在処を探す「ビブリア」、記憶喪失の男の謎を解く「栗丸堂」、パパ活する女子大生と太宰治を巡る「神様は待ちぼうけ」元作家が宮沢賢治の世界に入り込む「深夜0時の司書見習い」まさに神が原稿を書くように求められる「ハレルヤ出版編集部」源氏物語の巻名だけで本文が存在しない雲隠れを巡る神と人間、そして猫「神様の御用人」一番、描写が詳細で推理の行き届いていたのはやはり「ビブリア」だ。鎌倉の旧宅の様子や物の配置など描写が見事でイメージしやすい。切なさというかやりきれなさを感じるのは「神様は待ちぼうけ」だ。現代社会のグレイな部分を生きる女性達の悲哀や虚しさを淡々と描いている。「深夜0時の司書見習い」は神秘的な宮沢賢治の世界観を現代側から見つめていると言っていいだろう。「神様の御用人」は最後に紫式部の原稿だとわざとらしく思わせるシーンが少々鼻につく。それぞれのシリーズの入門というか試し読みにもいいかも知れない。
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タイトルに一目惚れ
めっちゃ良作だったー!いただきものの有名焼き菓子と紅茶みたいな本だった!!
読みたい本が増えました!
ビブリア古書堂は久々に読んだけど、時間は進んでも空気が変わらなくて暖かい和紅茶みたいだった
栗丸堂はちゃんと本編読んでみたくなった!優しくて美味しい!
紅玉先生はやっぱり、好き。冷えた手で心臓掴まれたみたいな面白さ。美しいんだけど怖い。
司書見習いもシリーズ読みたい。言葉が鋭利で色がある感じ。多分好きだと思う
ハレルヤは大爆笑した笑笑 電車でよんじゃダメ
御用人はもう1回最初からシリーズ追い直したいな、やっぱり面白いしあたたかいし、切なくて明るい
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神様にまつわるアンソロジー。
全体的に豪華なアンソロジーで、大満足でした。
お気に入りはビブリア〜と下町和菓子屋 栗丸堂。
ビブリアは栞子と大輔が新婚の頃の時系列。
短編ながら、読み応えあるキリストに纏わるストーリーでした。
扉子は赤ちゃんながら、現在と変わらぬ本の虫の片鱗が垣間見えました。
栗丸堂は、結婚後のエピソードで、まさか読めると思わなかったので嬉しかったです。
今だに「栗田さん」呼びの葵がらしくて、それに耐えられない栗田とのやり取りが微笑ましかったです。しかし、なぜ「女豹」呼び希望なのか…
続編希望です!
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ビブリアや栗丸堂、御用人など、シリーズで読んでいる作品があり、購入しました。はじめましての作家さんの作品も面白く、一気に読み進めました。
短編なのでもう少し作品世界に浸っていたい思いもあり、初めての作家さんの作品も読んでみようかな。
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紅玉いづき先生目当てに購入。今回のお話も大変良い作品でした。やっぱり紅玉いづき先生の作品は全て蒐集したい。あと何年後かには、紅玉いづき先生作品の本棚が出来ているかもしれません。いつまでも応援しています。ずっと大好きな少女文学作家さんです。
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ビブリア古書堂の事件手帖が含まれていたので。
「神×本」をテーマにしたアンソロジー。
ビブリア古書堂は安定の面白さだったが、
神様の御用人が含まれていたのは嬉しかった。
下町の和菓子屋さんの話は刺さっても良かったと思うが、
ちょっとちがった。
個人的には聖書をテーマにしていた「ハレルヤ出版編集部」が面白かった。
アダムとイヴの息子、カインとアベルの捧げもののうち、
アベルの方しか受け取らなかったことを
「肉好きだからな!」と神が一言で切って捨てたのとか。
「俺は二次創作には寛大だから」と発言したり、
全知全能なのに金に困っているとか。
矛盾だらけの聖書について突っ込むのは野暮なことと思いつつ、笑えた。
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読んだことあるシリーズも未読のものも混合していたが総じて面白かった。特に日本史をやっていたのでビブリアシリーズの話は勉強したことも多く、特にささった。
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最近、アンソロジーは読まないことにしていたのだけど、タイトルに惹かれて読んでみた。
三上延さん以外は未読の作家さんばかり。
三上延さんの作品は、予想通り素晴らしかった!
不信心で愚かな者の祈りにも神様は耳を傾けてくださる。
奇跡は、それを信じる者の身にしか起こらないのだろう。
そして全く想定外だったのだけど、杉井光さんの作品がめちゃくちゃ面白かった!!
全知全能の万物の創造主がちっとも全知全能じゃなくて、これじゃ設定が破綻してるだろっ!と、ツッコミどころ満載で面白過ぎて、完全に冒瀆かも?www
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神様×本をテーマにしたアンソロジー
中でも杉井光氏によるハレルヤ出版編集部は秀逸だった
聖書を校正するというシチュエーションでコメディが綴られる
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<ビブリア古書堂の事件手帖>シリーズの書下ろし短編を目当てに読んでみた。最近はアンソロジーを多く読んでいるが、本書は神様をテーマにしたアンソロジーである。表紙カバーは、前述のシリーズの主人公の栞子さん。
<ビブリア古書堂の事件手帖)、<神様の御用人>、<下町和菓子 栗丸堂>と<深夜0時の司書見習い>の四つの人気シリーズから一編づづ、書下ろしが二編の計六編からなる。気に入ったのは、巻頭と巻末をかざる<ビブリア古書堂の事件手帖)と<神様の御用人>の二つです。
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アンソロジーだけど、他のシリーズからの出展されていて、ビブリアと深夜0時は読んだこと有、栗丸堂と神様の御用人は読んだことし。こんな感じなのか!という楽しみ方をしました。話しは、短編とタイトル縛りで明らかに優劣あります。
Posted by ブクログ
「神×本」というテーマ6編。
「ビブリア古書堂の事件手帖」が読みたくて。
他にもシリーズ物2つのスピンオフもあり。
ビブリアは、聖書に纏わるお話。
娘よりやはり栞子さんの方がお話が広がる気がする。
「神様の御用人」は、日本の神様がコミカル。
初めて出会う作家たち、アンソロジーは貴重な文庫本だ。
匿名
ビブリア古書堂、下町和菓子栗丸堂、神様の御用人は、面白かったけれど、その他が、酷かった。くだらないし、面白くないし、取って付けたような内容で、読むに堪えない。
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6名の作家が「神様×本」をテーマの短編集
浅葉なつの「神様の御用人」が読みたくて手に取ったが、やはりこのシリーズは面白い
黄金たちが真剣に「ハッピーターンの旨味の粉の正体について議論する」姿がほほえましい
「ふりかけおかか専門家、命婦の御許殿」の土産が笑えた
Posted by ブクログ
メディアワークス文庫創刊15周年記念企画のアンソロジー第2弾です。本書に対して失礼かもですが、日頃の読書の箸休め(あ、漬物ではなく和物ですね、アンソロジーだけに…)感覚で選書し、するする読めました。
6名の作家が、「神様×本」のテーマに時々謎解きを加え書き下ろした短編集です。内容はいかにも日本人特有ですね。それは、神を否定しないけれども特定宗教を信仰しない「無宗教」からくるのかと…。何にすがるかは人それぞれね、だからこそ関心も楽しみも多岐で、許容範囲も広いんでしょう。
実際に関係する神様も、全知全能の神、キリスト教、日本の神様、本の神様、都合のいい人まで様々で、内容もコメディタッチでちょっと謎解きも含めたラノベ系です。「本」と「神様」だけに略して「本とカ」…え?ホントか!(はい、ドン引き) 私「本とコ」としては、他人事とは思えなかったんです笑。
かなり前に読んだ三上さん(ビブリア)、似鳥さん(栗丸堂)、浅葉さん(御用人)のシリーズの番外編?で、懐かしさを覚えました。
シリーズ未読の方も問題なしですね。各作家さんのシリーズ未読でも、本書をきっかけにシリーズ制覇もありかな、と思いました。