【感想・ネタバレ】うつくしい人のレビュー

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Posted by ブクログ

人からどう見られてるとか、こんなことしたら笑われたりダメな奴って思われるとか、自分の中の「周りにこう思われてるのでは妄想」が悪化するときがあるので百合の気持ちがよく分かる。だから百合がダメな自分があってもいいんだと受け入れられたり、重たいものを置いていくことができて救われた。考えすぎちゃうときは、自分のこと甘やかしまくろうと思えた。

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2024年05月19日

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常に周りの目が気になって、素直になれなかったり、思い詰めてしまうことはすごく良くわかる。特に1人の時はそうで、頭の中でぐるぐる考えて、マイナスから抜け出せなくなって、気づいたら暗闇の中から抜け出せなくなってる。
なんでこんな性格なんだろう、なんでこんなに生きづらいんだろうって、何も気にせず生きてそうな人を横目に、自分のことが好きじゃなくなって、他人をただ羨ましがってしまう時がある。
でも、この小説を読んで、そういう人を客観的に見ると、案外、なんだ可愛いなとも思った。
繊細で、周りを気遣えて、人をよく見てる。愛される箇所がたくさんある。

「私が誰かを美しいと思う時、私も誰かにとっての美しい人でいれる」という一節が印象に残った。こういう素敵な一文を見つけるために西加奈子の本を読んでる気がする。私を救ってくれる魔法の言葉。

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2024年05月14日

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自分自身をうつくしい人の対照と決めつけ、世の中に溶け込むことが正しい生き方。という主人公のやるせなさを痛いほど感じて、私も息苦しくなったけど…。ありがとう西さん、救われました。私も誰かのうつくしい人であれるように。

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2024年01月28日

Posted by ブクログ

西加奈子、めっちゃ好きだなって思いました。
不器用な人間を描ける人間だからこそ、西加奈子自身もきっとすごく不器用で、けれどそれをまるごと自分と捉えて向き合って生きていこうとしているんだろうな、、。

あとがきにもありましたが、自分以外の人が全員キラキラして見えるときって、誰にでもあると思うんです。
私もそんなことしょっちゅうで、だけど周りがみんな私よりも優れて見える時期でも、自分最高!ってなってる時期でも、西加奈子の小説は読める、それってすごいことなんじゃないのかなって思いました。

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「海も変わるのだ。こんな立派な海が。では、私が変わることくらい、環境によって自分を見失ってしまうことくらい、起こりうることなのではないか。」

「吸収すること、身につけることだけが、人間にとって尊い行為なのではない。何かをかなぐり捨て、忘れていくことも、大切なのだ。」

「どこへ行ったって、日常から逃れることはできない、と。それは恐怖を呼び起こすだけのものではない。日常が続いているからこそ、その残酷さがあるからこそ、私たちは生きていける。
何かを忘れ、思い出し、悲観に暮れ、笑い、怒り、消えてしまいたいと思う。どんなときでも、ふと我に返ると、自分が圧倒的な日常に浸っていることに気付く。」
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2023年11月09日

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旅行、バカンス、リゾート。そんな模写が丁寧なので自分も心を癒す短い旅に出たような気分になれた。
3人のアンバランスな掛け合いが好き。
百合と同じく仕事、周りの人、自分の思考などなどに疲れてモヤモヤしている時に読んだので、とても響いたし、癒された。
読書ってすばらしいな〜

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2023年08月06日

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ネタバレ

とても良き。
特に序盤の妄想レベルの人目で神経をすり減らす感覚、心底被る。不登校から母の可哀想を独占した私自身の姉。姉がそれで幸福だったとは思えないが、娘としての強烈な劣等感と人間としての甘い優越感はぐっさり。とても似ている。
今、私はたくさん話せる、聞いてくれる、でも程よく他人事でいてくれる人がいる。第三者との間での自分自身の暴露でやっと気づけるところもある。自分自身を外の別の角度から眺めている感覚になれる小説。
みんな面倒くさくて、でも生きていく。勇気をもらえる。私も誰かのうつくしい人なのかな。だといいな

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2023年05月28日

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百合の回復前と後の世界の見え方が
同じ場所で対比されることですごく変わってて嬉しい
姉を求めて、羨ましくて、コンプレックスで
でもそんな気持ちに自分にも気付かぬうちに自分がダメだと思い込む
行き先がいつの間にか辛い道のりになってる時ってあるけど
でもたぶんそんな道半ばの自分も誰かの行きたい場所だったりするんだろうな

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2023年05月23日

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日常が続いているからこそ、その残酷さがあるからこそ、わたしたちは生きていける。
何かを忘れ、思い出し、悲観に暮れ、笑い、怒り、消えてしまいたいと思う。
ゆりちゃんが満タンになった

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2023年05月23日

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久しぶりの西加奈子さん!最高でした。
自意識で自分がどう振る舞うべきなのか、他人を見てどういう生き方が正解なのか模索してしまうことがある私にとって、この本は感情移入してすぐ読み終えてしまいました。
旅を通して自分の中の抑圧や自意識を振り落とすことができたまきさんがうらやましい!自分がどうしたいのか心の声に耳を傾けようと思えた小説でした。

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2024年05月22日

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日常の延長線にあるような物語。読みやすく、ところどころ共感できる。作者の他の作品も読んでみたくなりました。

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2024年04月10日

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人と比べて生きづらい30代女性が、仕事を辞めて瀬戸内海の島に旅行に行く話。誰かからの評価を気にしてあれこれ考えてしまうのがリアル。その描写に胸がぎゅってなるけど、最後に明るくなって良かった。
ちょうど仕事を辞め無職になり、先月瀬戸内海の島に旅行に行ったタイミングで読めてはまりました。きっとこれからも劣等感に苦しみながら自分は生きていくんだろうけど、そんな時はふらっと島に旅行したいと思う。

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2024年04月03日

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「自分が思っているほど人は自分を気にしていない」という言葉があまり好きではなかったが、この本を読むと、この言葉を良い意味として捉えられる。

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2024年01月21日

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旅先で出会った人との物語。西さんの世界観で読めるのを楽しみにしていました。鬱々とした心を晴らしてくれるきっかけは、実は本当に些細な出会いだったりするのかもしれません。原田マハさんの「旅屋、おかえり」が好みの方には、是非こちらも手に取っていただきたいです。

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2024年01月21日

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もっと自分の短所に対して寛大になってもいいんじゃないかな。その方が、回り回って他人にも優しくなれるよ。たぶん。

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2023年12月17日

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「私は誰かの美しい人だ。
私が誰かを、美しいと思っている限り。」

文中のこの言葉にずーっと励まされて生きていたいので、他人の良い部分を素直に認められる心を持ち続けようと思いました。

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2023年10月24日

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・感想

社会の中で「自分が自分のままでいい」と思えない、人の顔色を伺いながら、人からどう見られるかを気にしながら生きている自分と主人公の苦しみが重なって、こちらまで苦しくなった。
しかし、旅先で出会った不器用なままで生きる人との時間の中で、主人公が自分を取り戻して変化していく過程が素敵だった。
も一緒になって、笑って元気を取り戻しているような気持ちになった。
私も、誰に気兼ねすることなく自分の幸せを追求していいんだ。

私にとっての美しい人って誰だろう、私ら誰かにとって美しい人になれているんだろうか。

主人公が感じていることの描写が、自分と重なる。他人の苛立ちに敏感で、ささやかな仕草でそれが分かる。相手の私に対する評価が下がることの恐怖で居ても立っても居られない。そんな感情。

・手にとったきっかけ
西加奈子が好き、読んでいない本は読みたい、タイトルと装丁に惹かれた

・好きな言葉
海だ。海の青さ、その「ただそこにある」無機質な佇まいが、胸を打った。「そこにある」だけのことが、どれほど難しいか、私はよく知っている。

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2023年08月16日

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ネタバレ

「辛い時に読む本」として特集されていたので手に取ってみた。

周りの目を気にしながら生きてきた、自分を確立できずにいる主人公。そんな彼女が旅先の離島ホテルで変わった二人と出会い、交流を深めるうちに、心の重荷が解けていくという物語。
序盤の主人公は見ていられないくらい自暴自棄だったのだが、ホテルでの出会いを通して、ありのままの自分を受け入れ、何事もポジティブに捉えられるようになっている。人間は「誰か」と支え合いながら生きていることを改めて気付かされたし、その人次第で景色は変わって見えるのだと思えて元気を貰った。
あとがき対談の「自分で不幸になれる人は自分で幸福にもなれる」はお気に入りの一言。

西加奈子さんの作品は初めて読んだが、綺麗な文章を書く方だなと思った。読んでいてとても心地が良かった。

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2023年07月04日

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1人の女性が、旅先で変な2人に会うことで、回復していく。彼女の精神状態は本当に良くなくて、過剰に周りを気にしたり過去を離れられなかったりしている。その対比で、旅先の2人は良い意味で鈍感で、女性のことを気にしていない。日常の社会生活には存在しないような2人に、浄化されていく後半は良くて、私もまた浄化されていくような感覚があった。物語自体は特に進展なく終わって、特に変化も成長もないんだけど、そういう時間も人生に必要だよね、それに明るい未来を期待できる最後だったことが救いだ、と思う。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物が助けてくれて、後半物語は進んでいった。
「うつくしいひと」を読んでよかった。私も同じような経験がある。「疲れているのね」と言われたらそれまでのこと。他人の苛立ちに敏感になってしまっているのだ。

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2023年06月20日

Posted by ブクログ

共感できることもあったし共感できないこともあった
何か行動を起こす一歩と、何より人との出会いで心も人生も変わるんだなと思う

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2023年06月09日

Posted by ブクログ

4月新学期が始まって、気分が下がってしまうかもなあと思ってこの本を買った。というのも主人公百合が驚くほどの豆腐メンタル女子だから。

自分自身と百合とを重ね合わせて読んでいくと共感できる部分があって面白かった。そんな百合を救うのはやはり「自分以外の誰か」であって、現実の世界でも同じことが言えると感じた。

特に人と比べてしまう百合のこの言葉が個人的にグサグサきた↓↓

「気になるの、人の目?自分が社会的にどういう位置にいるのか。どう思われているのか。自分のことを見ている自分の目が、何重にもありすぎて、自分が自分でいることがどういうことか、分からなくなるんです。分からないんです。だから、誰の目も気にせずに、自由に、行動している人を、私は本当に羨ましいとおもうんです。」

西さんはやっぱり、繊細な心を持つ人の描写が上手いのだなと感じる。他の本も読んでみたいと思った。

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2024年04月07日

Posted by ブクログ

前半苦しかった〜〜。
人の目を気にし過ぎてしまう百合に自分を重ねて読む部分もあって、、、だからこそ百合の前に坂崎とマティアスが現れて、二人のおかげで百合が光を見出せるようになれてほっとした。

''私は誰かの美しい人だ。私が誰かを、美しいと思っている限り。''
''自分で不幸になれるんやったら、自分でも幸せになれるんだ。トンネルが長い人とか、うぅーって悩む人ってやっぱり、パワーがある人やからね。''
本文にもあとがきにも刺さる言葉が沢山あって。辛くなったらまたこの本を開いてみよう...!

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2024年03月30日

Posted by ブクログ

まさかあの人が…

ってな事で、西加奈子の『うつくしい人』

西さんの本を読む時はワクワクした気持ちで読み入るんじゃけど、あれ? この本、西さんの本よね

って感じで読み続けるけど、闇が深い…。

ワクワク感は無くダークネス。

3分の2は闇に引きずり込まれる感じじゃったが、残りの3分の1から徐々に西加奈子ワールドがジワジワ出てきて、闇から救い出して貰った感覚と自分らしく生きてかないとなっと再確認

あとがき読むと、これを書いてた時の西さんもかなり深い闇に沈んでいたらしく、これを書きながら闇の毒を吐き浮上して行ったそうな。

何時も明るく楽しそうな西さんでもそんな時期があったのね。

能天気なわしは深い闇には入った事が無い……はず

何かに悩んでる人が読むとちょっと前に進める気分になるかもな本かな

2021年57冊目

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

主人公の息苦しさが伝わる
いくつか共感してしまった気持ちは、あんまり共感したことを自分で認めたくないものだった

そうしたい自分が、本当はそうしている自分でありたいだけ、さらにはそういう人だと思われたいだけなんじゃないかとか、嫌われたくない人の言うことに流されて、流されていることにも気づかない自分とか、自分の嫌いな部分がチラついて蓋したくなった

(ブックイヤー)
・「社会」の環境によって、たやすく自分を見失ってしまう私。ただそこに「自分」として立っていることが、出来ないということ。

•人の目が気になることはある?「自分」がどういう「自分」であるか、分からなくなるときは?誰かを「美しい」と思い、その対極にある自分の醜さが、嫌になるときは?嫌で嫌で、仕方がないときは?

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2024年01月02日

Posted by ブクログ

主人公の考え方、恋愛の基準が自分と重なる部分があり、自分を見つめてるようで少し辛かった。
他人の目を気にして生きてきた自分のことを認めて、何かが大きく変わることもないけど、そんな自分でもいいと思えることが大事なのかもしれない。

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2023年12月24日

Posted by ブクログ

自分がどう見られているか他人からの正しいでありたい百合が仕事を辞め島に行く。そこのホテルで出会ったバーテンダーの坂崎は他人のことを気にしないし、マティアスは百合とは少し違うけど、ずっと母親の正しい息子として生きていたいと思っている。そんな3人が出会い百合が自分の感情に正直になっていく。最初にみた自分の景色でこの人は不満を抱えていると決めつけていたものが、自分の思い込みが大きいこと、百合の内面の負の部分を写しているようだった。きっと百合からみた他人の評価は決して現実的にあっていないところもあって自分の状況も大いにかかわっていると思った。

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2023年12月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初、人間の嫌な部分があまりにも赤裸々に出ていて、読むのがしんどいかも。でも心を病んでいる人の頭の中はこんな感じなんだなとか、自分にもこの感情はあったけどそれは解き放っていいんだなとか、主人公と共に心の整理ができる。
要は自分が思っているほど、他人は自分のことは気にしていない。自分がやりたいと思ったことを素直にやればいいんだと思う。
それが難しいんだけど。

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2023年08月15日

Posted by ブクログ

思い込みが激しく落ち込みやすい30代女性主人公が一人離島のリゾートホテルに泊まり不思議な人達に出会い少しだけ自分を取り戻すという話。あとがきでネタバレがあるもののちょっと入りにくい世界。

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2023年06月14日

Posted by ブクログ

不思議な本だった。
主人公とそれ程似ているわけでもないのに、幽体離脱して遠くから覗いているような気分で読み進めました。

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2023年05月26日

Posted by ブクログ

主人公が繊細すぎて、前半部分はちょっと読むのがしんどかったですが、3人の蛋白だけれど温かみのあるやり取りがじんわり広がりました。

吸収するばかりでなく、置いていくことも大切。
まさにそうだと思いました。

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2023年05月12日

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