【感想・ネタバレ】うつくしい人のレビュー

あらすじ

他人の目を気にして、びくびくと生きている百合は、単純なミスがきっかけで会社をやめてしまう。発作的に旅立った離島のホテルで出会ったのはノーデリカシーなバーテン坂崎とドイツ人マティアス。ある夜、三人はホテルの図書館で写真を探すことに。片っ端から本をめくるうち、百合は自分の縮んだ心がゆっくりとほどけていくのを感じていた-。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

とても好きだった、何度も読み返したい
置いていく、っていうのがすごく良かった
たまらないくらいしんどいことばかりだけど、その度ごとになんとか乗り越えていくしかなくて、この先もそうやってどうにか生きていくんだろうけど
そんなことがあるたびに読みたいと思った
同じ星の元に生まれた人に紹介したい本

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

すごい刺さった。
承認欲求だったり、人にどう思われるかを考えちゃうことが多かったのでこの本のおかげで私もその島に行けた気がする。マティアスとバーの坂崎さんに会ってみたい。

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本屋さんでたまたま出会った本。
主人公ほど重症ではないけれど周りの目を気にしすぎてしまって自由に好きなように自分のしたいことをする人には憧れを持っていたからとても共感できた。2人と出会ってから少しずつ心が解けていくところは読んでいて気持ちが良かった。

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

読み終わって率直に苦しかったです。
というのは、人の感情の描き方がとてもリアルだったから。

その中でもクスッと笑えるところもあって。

子供時代の過ごし方、親との関わり方の大切さも学びました。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

苦悩や生きづらさが共感できて好きだった。かなり前にたまたま手に取ったが、ずっと本棚に置いておきたい本。

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

異常に他人の目が気になる女性が会社をやめて離島のホテルで徐々に心を取り戻していく話。気持ちがよくわかるし、最後に救いもあって良い。

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2025年02月01日

Posted by ブクログ

常に周りの目が気になって、素直になれなかったり、思い詰めてしまうことはすごく良くわかる。特に1人の時はそうで、頭の中でぐるぐる考えて、マイナスから抜け出せなくなって、気づいたら暗闇の中から抜け出せなくなってる。
なんでこんな性格なんだろう、なんでこんなに生きづらいんだろうって、何も気にせず生きてそうな人を横目に、自分のことが好きじゃなくなって、他人をただ羨ましがってしまう時がある。
でも、この小説を読んで、そういう自分みたいな人間を客観的に見ると、案外、なんだか愛おしいのかもとも思った。
繊細で、周りを気遣えて、人をよく見てる。愛される箇所がたくさんある。

「私が誰かを美しいと思う時、私も誰かにとっての美しい人でいれる」という一節が印象に残った。こういう素敵な一文を見つけるために西加奈子の本を読んでる気がする。私を救ってくれる魔法の言葉。

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2024年05月14日

Posted by ブクログ

自分自身をうつくしい人の対称と決めつけ、世の中に溶け込むことが正しい生き方。という主人公のやるせなさを痛いほど感じて、私も息苦しくなったけど…。ありがとう西さん、救われました。私も誰かのうつくしい人であれるように。

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2025年05月03日

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ちょうど海が見える旅館に泊まった後だったからすごく良かった。悩んでるときにもう一度読みたい。私が誰かをうつくしいと思っていればわたしも誰かのうつくしい人。文庫の対談の自分で不幸になれる人は自分で幸せにもなれるという一節が好きだった

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

たまには小説でも読もうかーっと初心者に人気の高い作家さんだったのでたまたま手に取る。読み進めると、アラサーただいま無職、就活中の自分に刺さりまくってしまった。周りと比べたり自分が価値がないんじゃないかなーって思ったりちゃんとできてない自分を抱えている時ほど深く共感できる作品。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

最初は百合のこと大分精神異常者だなぁと思って読んでいたけれど、読み進めていく内に「あぁ〜わかるわかる。」と思うような節もあった。
学校での自分の立ち位置、目立たないように身を潜めるように過ごしていた時期が私にもあったから、自分で自分が解らなくなるような感覚が今思えばあったのかも。

旅先ならではの大胆な行動や発言、いつもと違うことが出来たり、時には日常から離れた環境に身を置くって大切なんだな。日常に戻ってまた似たようなことで苦しくなっても何度でもまた旅に出てその都度自分を取り戻せばいいじゃない。
そして何かを得ることも大事だけど、何かを置いていくことも大事。
少し勇気を貰えたような読後感だった!

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2025年11月12日

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ネタバレ

この作家の人はいつかの自分を投影して文章書いてるんやろか?と思うぐらいに心情描写が細かいしリアルだと思った。ゴルフカートで帰るとこはすごい楽しかった。ここだけ映像化してほしい。

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2025年10月09日

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そんなに簡単に人が変われるわけではないけど、こうやってたまに大切なことを思い出しに旅に行くのはいいなと思う。旅で開放的な気分になる様子が読んでいて心地よい。

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2025年07月28日

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身内に苦しむ人を描くのが上手だなぁと思う。
身近な人への嫉妬は愛の裏返しだったりする。
読んでて苦しかったけど、最後あとがきまで読んで救われるいい物語でした。

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2025年05月16日

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前半、読むのがとてもしんどかった。自分と重なるところがあったからだろうか、一回読むのをやめるほど。でも、解きほぐされていく百合の姿が見たくて、読み終えた。
自分の内なる声に耳を澄ましてあげたい。何かに縛られて苦しむこともあるが、そのままの自分を信じてあげたらそれでいいのだ。私も旅に出て、誰かと出会い、何か置いていきたい。
心が「きゅうきゅう」する、という表現はすごい。

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2025年04月30日

Posted by ブクログ

本の表紙に惹かれて購入。一気読みでした。作中の百合の考え方ほど強くは思っていないが、生活してくにおいて少なからず一回は考えたことがある内容で、共感できたりできなかったりした。静かな話という印象だった。百合があの二人と出会えてよかった。

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2025年04月26日

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1人の女性が心の毒を少しずつ、穏やかな島の空気に流して行く物語。登場人物がみんな魅力的で、百合の些細な心情描写がとてもリアルな作品だった。西加奈子らしい一冊。

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2025年04月21日

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4.2/5.0

物凄く温かい物語だった。
完璧な姉を疎ましく思い、常に人の目を気にして生きてきた主人公の過去が、短い一人旅に集約されていき、人と触れ合うことで徐々に心が解けていくヒューマニズム溢れる小説。
AIの発達等で人間の存在意義みたいな価値観が揺らぎつつある今の時代にこそ、何度も読みたい人間らしさに溢れた物語。

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2025年04月03日

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読み始めは結構重たく、正直辛かったが読み終えると主人公と共に気持ちがスッキリ前向きになりました。何か自分が停滞気味になったり、落ち込んだ時は旅に出るようにこの本をまた手に取ろうと思います。

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2025年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

百合は、常に他人の評価を軸に生きている。
他人の苛立ちや不快感を敏感に感じてしまう。
だから、学生時代から人から変に思われるような行動はとらないし、人から羨ましがられるような彼氏を作る。
しかし、そのせいで本当の「自分」がわからない。

百合がこんなにも他人の評価を気にする原因となったのは、「引きこもり」の姉の存在があった。
容姿も可愛く少女趣味で、いつも正しい姉はかつて人気者でみんなの憧れの的だったのだが、思春期になると相手にされなくなり、それでも「自分」を曲げなかったため社会に適合できなくなってしまったのだ。

ある日会社で小さなトラブルを起こしたことを気に病み、即座に仕事を辞め旅に出たが、その道中でも船で一緒になった人やホテルのフロントの人の顔色を伺い、疲れてしまう。
そんな中、ホテルへのシャトルバスに同乗したマティアス、ホテルのバーで働く坂崎と出会う。
他人にあまり興味がなく、自分がどう見えているかにも鈍感そうだが、それぞれに悩みを抱えて生きている二人と過ごすうちに百合は無意識に押さえ込んでいた「自分」と「姉」への気持ちに気づく。


旅行先で読みたい話。
内容は暗いし、大きな展開もないけれど、海に面したホテルで自分もゆったりと過ごした気分になれた。

百合の自意識過剰な性格にはとても共感する。
私も、複数の選択肢がある場合にそれぞれを選択した場合の周りの反応を考えてから選んでしまうので、実際に自分がやりたいのは何か、思ったことは何なのかわからなくなるときがある。
それ故に(百合ほどではないけれど)「自分」を貫いている人を憧れの反面疎ましく感じることがあるし、切羽詰まっている時は世界を性悪説でしか捉えられなくなる。

けれど、マティアスや坂崎の天真爛漫だったりマイペースだったりする様子に、百合が肩の力が抜けてがんじがらめだった価値観から少し解放されたように、私も少し楽になれた気がする。

考えすぎたり自己嫌悪したりしたときに読み返したい本。

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2025年03月03日

Posted by ブクログ

先日見た大喜利ライブに西加奈子さんが出ていて、
その回答がすべておもしろく、その上優しさやあたたかさも感じられて、西さん、なんて素敵なんだ〜!と西さん熱が高まって読んだ

ずっと苦しそうな百合がだんだん息をしやすくなる姿がよかった

美しいものに対するざらっとした感情には
かなり共感してしまった

他者からの欲求と自分の気持ちを区別する難しさ、
きょうだい(生まれ持ったもの)への嫉妬や愛情、恥ずかしさ
そういうテーマが多いような気がして、
西さんはそういうものを乗り越えてきたのかなあと勝手に思ったり。

あとがきに、自分がしんどい時にこの小説を書いていて、しんどさそのものを書くことに救われた(意訳)と書いてあってかっこよかった

この前見た西さんはすごく強くて明るくて優しいひとに見えたけど、こういう風に苦しさをたくさん味わってそれを昇華させてきたからこそあんなに素敵なんだろうなあと思った。西さんの最近たくさん読みたい!

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吸収するだけじゃなくて、置いていくのも必要
ゆりちゃんが満タンになった

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひとり旅したいなぁ。

読み始めは、わぁ主人公病んでる。かわいそう。と思いながら読んでいたけれど、上手くいかなくて疲れて悪いサイクルにハマってしまって…という時は誰にでもあるから、刺さる人は多いだろうなぁと思う。
私は、価値観を示していた人が突然いなくなって迷子になってしまっているマティアスの方に感情移入した。マイペースなところも自分に似ている。私もあの頃もがいていたけれど、もがくのをやめてフワフワしていたら少しづつ好きなものだけを選べるようになっていった気がする。

スッキリ解決!ではなくて、少しの光が見えてちょっと元気になって帰っていく終わり方がイイ。きっとまた鬱々とした気持ちに戻るに違いないけれど。
「自分で不幸になれる人は 自分で幸せにもなれる」

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2025年12月07日

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百合にマティアスと坂崎がいてくれてよかったなぁって思った。
百合の行き詰まり感みたいなもの、読んでいるとこちらも息詰まってきて、途中まではつらいなぁと思っていたんだけど、ふたりと交流していくあたりでそれが少しずつほどける感じ。
ホテルから家に戻ったら何か変わっているかというとそうではないと思うけど、でも百合の心持ちは少し身軽になったんだと思いたい。

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2025年10月27日

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周りの視線が気になってしまう主人公。共感できるところもあるけれど、ずっとネチネチとしていて前半は読むのが辛かった。

旅行で劇的に変わったわけではないけれど、少し前向きになれたのかな。読み終わった時はホッとした。

「人生は、私が思うほど悪意には満ちていない、難しいものではないのではないか。」

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2025年07月28日

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西加奈子さんの著書は初めて。
若い頃夢中で読んだ吉本ばななさんと山田詠美さんを足した感じだなぁという印象。

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2025年06月18日

Posted by ブクログ

地味だけどジワジワと心が穏やかになるというか安心する感情が広がってくるような作品。
他人の目が気になってしょうがない、ネガティブな思考の女性が主人公。仕事を辞めて四国の島に1人で旅行に出掛けてそこで出会った不思議な2人の男性と繰り広げられる平凡でちょっと不思議な日々。その何の特徴も刺激もないような日々を過ごすにつれて、主人公の過去のトラウマ的な感情や凝り固まった心がほぐされていく。読み進めていくうちに自分の心もなんだがほぐされるような感情になる。
人は誰でも過去の嫌な思い出や、長年凝り固まったネガティブな感情があると思う。そんな感情を昇華させてくれるような作品だった。著者の文章はすごく表現が綺麗で心地よい読感を与えてくれる。他の作品も読んでみたい。

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2025年04月27日

Posted by ブクログ

 
 グルグルと考えてきゅうきゅうに苦しくたって
 きっと少しずつ少しずつ日差しが差し込んでくる
 

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2025年04月18日

Posted by ブクログ

西さんの行間には個性があってとても好き
心に触れてくるというか
気づきもくれてホッとする気持ちもくれるような

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2025年03月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

西加奈子さんのサラバ!を読んだすぐ後に読んだからか、それともたまたま系統が似通ってるからか、どちらも主人公が「姉」に対してコンプレックスを抱いていたり、自分そのものではなく客観的に見て問題ない自分でいるかに脳内が支配されてる子たちであったり、物語自体はだいぶ違うけど主人公が似てる感じだったからすんなり読み切れた。サラバ!よりも軽く読める本だから、手に取る順番は逆のがよかったかな〜という個人的感想です。

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2025年03月16日

Posted by ブクログ

主人公が少し悩みがち。あんまり悩みは共感できなかった。
マティスの悩みも含めて、人の悩みってそれぞれだなーと感じた。
こんなに幸せそうな人にもこんな悩み(自分は全く考えもしないような)あるんだ、と実感。

主人公がだんだん心を開いていく様子が美しかった。こんなバケーション休暇取れたら良いな。

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2025年02月07日

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