【感想・ネタバレ】風の歌を聴けのレビュー

あらすじ

「あらゆるものは通り過ぎる。誰にもそれを捉えることはできない。僕たちはそんな風に生きている」1970年8月、帰省した海辺の街。大学生の〈僕〉は、行きつけのバーで地元の友人〈鼠〉と語り明かし、女の子と知り合い、そして夏の終わりを迎える。過ぎ去りつつある青春の残照を鋭敏にとらえ群像新人賞を受賞した、村上春樹のデビュー作にして「初期三部作」第一作。

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村上春樹の原点にして頂点 村上春樹の本はほぼ網羅してきたが、やっていることが最初から最近までずっと同じことをしているのだなと気づいた。構成もどこか似ている。ノルウェーの森や一人称単数と似ていた。だからこそ、村上春樹文学がずっと面白く次々と読んでしまう。
一番衝撃だったのはハートフィールドが実在しないことだ。素晴らしいフィクション作家である

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2025年12月06日

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悪い風が吹くばかりじゃない。風の歌を聞きながら、良い風が吹くのを待とう。それがテーマなのではないかと私は受け止めた。孤高な主人公の生き様が、そしてそれがどこに向かうのか、関心を持ってページをめくりつづけた。風変わりな登場人物。翻訳調の文体。乾いた空気感。私小説的な体裁を取りながらも、どこかファンタジックで、その独特の世界観にとりこになる。

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2025年10月04日

購入済み

タイトルに惹かれて

タイトルに惹かれて読んでみました。
最後に伏線が回収されていたり、所々で(様々なことにおいての)正解のない問いがあるので、考えさせられるような気がした。
一気に一通り読み終えたが、もう一度読み返したいと思いました。
区分けされているので、描写が変わりがわりに描かれていてそれもまた読みやすかったです

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2020年09月06日

購入済み

何度でも

神戸の高校生が18でこの三部作を読んで、人生が変わった様に思います。この小説は何度も買い直して読んでます。ATGの映画も見たいです。小林薫、巻上公一、真行寺君江と震災前のあの町を撮ってくださった、大森一樹監督に哀悼の意を示します。

#癒やされる #深い

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2022年11月27日

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村上春樹の処女作。短いページ数に収められた、生きることや歳をとることの哀しさと矛盾、戻れない過去の虚しさ。私が一番好きな村上作品です。

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2025年08月11日

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ネタバレ

鼠について語ろう。この本から知りえた情報を羅列してみる。

①金持ちである
鼠の実家は神戸の山の手にある。三階建ての一軒家で、車は二台。

②パンケーキにコーラをかけて食べる
この食い物の優れた点は、食べ物と飲み物が一体化していることだ。

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2025年12月03日

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滲んでよく覚えていないような感覚になった。
時代が違うのに何処か懐かしく思えた。
少し自分の人生にかするような、胸がギュッと苦しくなる瞬間があった。

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2025年11月15日

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単調に進んでいき、心を奪われる展開などはないはずなのに、なぜか読みやすい。
何十回も読めない漢字を調べた。こんなにも読めない漢字が日常の中に潜んでいたのかと思った。
なんか分からないけどまた読みたくなるんだろうなって思った。

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2025年10月27日

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あらすじを問われても答えられない。
この本からは、なるようになるっということを感じた。タイトルどおり。
友達とビールを飲んで、女のことで頭を悩ませて、でも女に振り回されずに、自由に生きてく。結果その女性とは2度と会うことはなく、別の女性と結婚した。
他人のよく分からない夢をのぞいているような小説。
————————————
村上春樹さんの小説は、電子ではなく紙で読むのがおすすめ。

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2025年10月17日

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洋画の翻訳のような口調で紡がれる平凡な青春の物語。
ストーリーを大きく動かす出来事や伏線回収などもない淡々とした青春。
何か起きそうで、起きない。若者が現実に抱く期待と無気力を混ぜたような作品。

断章形式で語られているが、それぞれがつながっているようでいないようで、題名どおりに風の歌の様な気まぐれさが良かった。

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2025年10月16日

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音ではなく歌なのがなんとも言えず良い

人生で一番読んでる作家だし、私が小説を読むようになったきっかけの作家
平日夜更けに読み終えて明日も仕事だけど、無性にビール飲みたくなったのでコンビニで2缶買ってベランダで風浴びで飲んでる

やっぱ春樹好き、あと個人的に世界観は好きだけど尻すぼみと感じてしまうから、こんくらいのページ数ありがてえ
続編もあるくさいから読みます

この人まじで読んでる時間もセットで大事と思わせてくる

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2025年10月09日

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村上春樹のデビュー作。当時30歳かな。

センスの塊。1980年代のアメリカ映画のような空気感。人が死なないタランティーノのような。漫画で言うなら松本大洋。

すっごいふざけてる。シュールな笑いが散りばめられてる。ユーモアのセンスがすごい。海外の小説読みまくってたんだろうな。アメリカンジョーク的なのが多くて、それが独特の空気感を作っている。
書いてて楽しかっただろうなぁ。そして群像新人文学賞取るとは思ってなかったんじゃなかろうか。そのくらい自由気まま。

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2025年09月28日

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村上春樹さんの作品を実は全く読んだことがないと思い読みました。大学生の夏休みの18日間をを描いてる本なのにここまで知的で味わい深い文章をかけるのがすごいなと思います。確かに物語自体には面白さがあるかと言われると微妙ですが、主人公や鼠の言葉の数々に心打たれる場面がありました。
何年後かに読んでみたらまた感じ方が違う小説な気がします。

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2025年09月26日

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久しぶりに読み返しました。
村上春樹のデビュー作ですごくさっぱりとした小説。

抽象度の高い描き方をしているので、頭に入りづらいところもありますが、おしゃれでポップな文体に心地よさを感じました。

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2025年09月16日

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今まで村上春樹さんの作品は好きでちょこちょこ読んではいたのですが、ここにきてデビュー作を読んでみました。
ある男性のひと夏の出来事をつづった物語。
少し風変わりな友人や恋人とのやり取りが村上春樹さんらしく爽快な文体で描かれていて日本の出来事のはずなのにまるで海外のような雰囲気を感じました。
度々作中に海外文学が引用されていたりして、レイ・ブラッドベリやヘミングウェイ、フィッツジェラルドなど読んだことがある作品などが出てくると嬉しくてワクワク感もありました。まだ読んだことのない作品も読んでみたくなりました。
そして何度も登場したデレク・ハートフィールドなる作家。
架空の人物にもかかわらず、当時、実際に本を買い求める人が殺到したと知って当時から村上春樹さんの影響力って凄まじかったんだなと感慨深かったです。
さすがですね。。

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2025年08月29日

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「何かを持ってるやつはいつか失くすんじゃないかとビクついてるし、何も持ってないやつは永遠に何も持てないんじゃないかと心配してる。みんな同じさ。だから早くそれに気づいた人間がほんの少しでも強くなろうって努力するべきなんだ。振りをするだけでもいい。そうだろ?強い人間なんてどこにも居やしない。強い振りのできる人間が居るだけさ。」

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2025年08月11日

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女の子との会話やジェイズ・バーでのやり取り、立ち振る舞い…まるで映画や海外ドラマを観ているかのよう。女の子と鼠と過ごす一夏は、何か起きそうで起きずに、ただ色々なことを考えて感じながら過ごす日々。それがとても良かった。女の子とのどこか不思議で掴みきれない会話もテンポが良くユーモアも感じて心地良い。1970年代だけど、古臭く感じない。ノスタルジックでちょうどこの季節にぴったりです。

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2025年08月08日

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東京の大学へ進学した主人公が関西へ帰省している期間の話。読んでいる途中なのに、この本を貸してくれた彼がどうしても私にこの本の考察を聞いて欲しくなり、残り3ページ、自分で感想を書く前に他人の感想を頭に入れられてしまった。純粋に感想が書けないのが悲しいけれど、いつも他人の感想を聞くと自分では思いがけないところまで思いを馳せてる人がいるなと驚く。

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2025年07月21日

匿名

ネタバレ 購入済み

 図書館の本で一度読んだことがある。電子書籍で2回目を読む。
 村上春樹の処女作である。物語は「1970年の8月8日に始まり、18日後、つまり同じ年の8月26日に終る。」
 その後の村上作品に受け継がれていく、遠回しで比喩に富んだ翻訳調の語り口はもうこの作品で完成している。受ける印象は都会的で、若々しく、病的になりそうなところでぎりぎり健全さを保っている。
 鼠が食べるホットケーキにコーラをかけて食べる食事はノーベル週間にハルキストが恒例行事のように再現している。
 この作品で後のすべての作品を代表していると感じる。

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2019年11月27日

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デビュー作からハルキ節が全開、ハルキの文体もある程度完成されつつあるよう。

大学生の僕のひと夏の青春。親友の鼠との会話がウィットに富んでいて、当時、高校生だった僕はあこがれたものだ。

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2025年12月02日

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数年前に読み、今年に『羊をめぐる冒険』を読み、デビュー作からの三部作になっているということを知り、再読した。
淡々と時が流れていくし、何がどう発展していくのか見当もつかないが、間違いなく雰囲気がお洒落だ。

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2025年11月14日

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もう一度村上春樹を読み直そうと思って第一作から手を出し直したが、不思議なことに私がまだ産まれていない70年代の空気感を随所に感じることができ、ノスタルジックな感覚に陥る。

第一作目ということで、春樹要素は比較的薄いが、異様にビールとタバコを嗜みながら女性と無意味なひと夏を過ごしたい気持ちにさせてくれる。
(私自身タバコは吸えないんだけど…)

「本なんてものはスパゲティーをゆでる間の時間つぶしにでも片手で読むもんさ。」という一言がやけに心に残った。

次は『1973年のピンボール』。

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2025年11月09日

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登場人物自身の言葉や性格、描写が全体的にクールだった。日本文学を読んでる感じがしなかった。
指が4本の女性との関係が変化していくところはオモロいなって思った、けど、え?今誰の話?ってなるところがめっちゃあった。

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2025年10月16日

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村上春樹のデビュー作ということで読んでみたいと思って手に取った1冊。読む場所と時間、季節によっては感じることが違ったのかなとも思う。文章量の割にかなり読みづらい。それでも1日で読み切れてしまうあたりが凄いところなのかもと思う。それぞれのエピソードが独立しているようで繋がっているようでどうにも纏まりきらない感覚に陥ったのでまた色々な文を読んで感受性が豊かになったら挑戦したい1冊。

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2025年10月07日

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羊をめぐる冒険を先に読み、不思議な世界の謎が明かされていく楽しみを感じた。
シリーズの一部目ということで、その世界の始まりを知ることができた。

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2025年10月05日

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ネタバレ

可もなく不可もなく。学生時代に読んでいたらまた違う感想を持ち感動を抱いたかも。外国風な描写が個人的には中途半端に感じてしまい集中しきれなかった。物語としてはきついけど、ひとりの青年の思い出として読むにはポップさもあり面白くはあったかな。刺さる言葉や好きな言葉の引用もありワード的なセンスはさすがでした

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

すごく惹き込まれる。なんか好き。不意に村上春樹が読みたくなってアフターダークに続きデビュー作を読んでみた。やっぱりなんか好き

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2025年09月25日

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相変わらずやれやれ系の主人公
テンポのいい洋画見てるような感じ
鼠の美しいものを知っていて、人として弱い優しそうな感じ好きだった。

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2025年09月04日

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村上春樹のデビュー作。彼の小説を読むのは2作目。

売れてからの小説を読んだ後だと、まだ「散文」のと感じられるような、とっつきにくさがある。
でも、彼の魅力的な文章、会話センスは変わらない。
彼の魅力の根幹はしっかり存在していると思う。

基本的には悪友「鼠」とのバーでの会話がメインでそのオシャレな雰囲気を味わう作品だった。あまりにも文学的すぎて、自分には少しハードルが高かったかなとも思う。

文学的なのかもだけど、この作品は三島とか漱石みたいな、何度も読み込んで解読してやろうと思えるようなパワーは感じられなかった。
まぁ処女作だし、仕方ないかなとも思うが。

さらっと、いい小説読んでる感じを楽しめるので、そこはオススメかも。ライトノベル純文学。

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

私が生まれるよりも前の作品で、正直なところその時の若者の感性がどういったものなのか理解できないまま読み進めたのだけれど、この独特な雰囲気が好きだった。
読んで良かった。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

四十数年ぶりに村上春樹のデビュー作を再読。

十九歳から二十歳にかけて本屋でアルバイトをしてた頃、文庫本コーナーの整理をしていると、
なぜかいつも目に止まる黄色の背表紙とタイトル。

当時何に惹かれて村上春樹を読みまくってたのか、
このデビュー作を読んだら思い出すかな、と思ったけど、あの頃の自分の気持ちは何も思い出せなかった。

この物語の少し気だるくクールで、
取り立てて事件は起こらないけど
最初から最後まで漂う
ずしっと重みのある苦しさと切なさが
わたしを不安な気分にさせる。
読み終わったあとも残るこの重さが印象的。

なんとなく未消化なこの気持ち。
再読は続きそう。

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

「ホットケーキのコカ・コーラ浸し」のフェティシズム!

1979年に発表された、村上春樹のデビュー作です。令和の今、中年になったわたしが初めて触れる村上春樹作品。読む前から「村上春樹」に対してなんの先入観もなかったかと言われれば、当然そんなことないわけで。世界的に有名で、有名すぎるがゆえ時にネタにされる(村上春樹構文、「やれやれ」、特徴的な性的描写など)村上春樹なので、さぞかしそのイメージ通りなんだろうと敬遠していたところがあったし、個人的には文学界におけるクリスチャン・ラッセン的な位置にあるような気がしていました(ただし、ラッセンは画壇・美術界からは無視されているけれど、村上春樹は文壇・文学界では巨匠の扱いです。圧倒的な知名度+ネタにされる対象、という部分において似てるかも、と)。

しかしページを開いてみれば意外や意外、難解さはなくすいすいと読みやすい。先入観のとおり、トレンディドラマのような舞台や登場人物、海外文学の和訳調の不自然にカッコつけたような台詞などが出てきて、リアリティのないふわふわした不思議さはあるものの、眉間にシワが寄るようなことはありませんでした。

登場人物の台詞や行動からリアリティは感じませんが、作品全体から漂う、ほんのり浮かれてるのにあえてサラっと白けてみせるような雰囲気については、「当時の大学のリアルなモラトリアム感ってこんな感じだったのかなあ」と思わせるだけの磁力があります。若い時分の非生産的な倦怠感って、今も昔もこんなもんかもなあ。でも今の若い人は、これほどまでに「ちゃんと」暇だろうか?誰もがスマホを持って、誰とでもオンラインで共有ができてしまうこの時代に。

現実的なアクションは一切描写されないので、登場人物に生活臭を感じません。ただ女性キャラに関しては妙に生々しいアイテムや設定が出てきました。タンポンとか、片方の手の指が4本しかないとか。男性の描写はあまりにも超然としてます。女性に憎まれても主人公はまるで他人事のように涼しい顔。自殺した元カノのことを、トラウマとしてでなく、単に過去の思い出としてぼんやり考えたり。大学生でここまで悟れるものかな(少なくともわたし自身は無理)? あと帰省中の話ですが家族は登場せず、父親の「靴」しか出てこないし、服はクリーニングとありますから洗濯母ちゃんは出てきません。お金持ち設定ですから家事は外注かも。

一番心惹かれたのは、主人公の友人「鼠」がホットケーキを食べる場面です。深い皿に焼きたてのホットケーキを数枚重ね、ナイフで4つに切り分け、上からコカコーラ一瓶をまるまる注ぎかけるというもの。うっすら湯気が立ち上る十字の断面の、その甘いスポンジに泡立ったコーラがじゅわじゅわ染み込んでいくのを想像すると、えもいわれぬフェティシズムを感じます。ホットケーキと瓶入りコカ・コーラというアイテムが醸すアメリカンでポップでジャンクなテイストに、現在絶賛リバイバル中のシティポップ・アートワークにも通じるような「令和的エモさ」を感じました。でもこれがコカ・コーラだからカッコいいわけで、まっ黄色いオロナミンCだったら、途端に昭和日本の匂いで充満しますね、、、ちゃぶ台の上のホットケーキが目に浮かぶ、、、でもレトロでB級な「ダサ愛しさ」があってけっこう好きかも、、、村上春樹的オシャレ感はチリほども残らないけど、、、なんて想像がとまらないほどには好きなシーンです。

村上春樹が日本文学界に登場するまで、日本文学界に村上春樹はいなかったわけで(当たり前!)、村上春樹のデビューの新鮮さは当時を知る人にしか分からないのだろうと思います。物心ついた時から村上春樹が有名だったわたしには、どうしたって味わえません。当時の市井の読書家は、どんな風にこの作品を受け止めたのかな。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

2023.4th
村上春樹の原点の作品をやっと読みました。
なかなかに難解ですね…!
正直解説を読んでやっとそういう話だったのか…と合点がいったくらいです(*´ω`*)
デビュー作なのに作風が完成されてるのはさすがだなぁ…という感想くらいしか出てこず…(汗)

2025.15th
再読。

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2025年12月03日

購入済み

ものを書くヒントには

ものを書くヒントにはなった。内容は派手なセクシーンーンはないが恵まれた生活をしているお坊ちゃん大学生の遊びが中心、ひけらかす西洋文化の知識、若者向きの書籍としておこう。中年にはノスタジックな作品かも。風の歌を聴けのタイトルから期待したが残念、今後は試し読みしてから購入する。

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2020年02月23日

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