小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ外村のひたむきな姿勢に打たれた。
職場の引き出しに入れようと思う。
羊のフェルトでできたハンマーが鋼の弦をたたき、ピアノの音が出る。
ピアノを弾くので、心に響いた。
全体的な雰囲気が、通奏低音のように薄暗い霧の中にいるようだった。
2025.12.30 再読
調律とともに再読した。
いくつか刺さるフレーズがあり、時を経て再読するとまた深みを増すと思った。コンサートピアノと家庭用ピアノは別物だという記述に目が留まる。
ピアノに謙虚であること、真摯な姿勢で一音に向き合う姿勢はまさしくプロだと感じる。
背筋が伸びる思いがした。と同時に、ピアノにも真剣に向き合いたいという気持ちが湧き上がってきた -
Posted by ブクログ
おすすめ作品、お借りしました!
「麦の海に沈む果実」を思い出させるような、少年少女たちが閉鎖的な空間で未知と出会い、大人の陰謀めいたものに巻き込まれる話かな〜
菜智と同じく読者は、「さとばらってなに?」「なんのために外海に行くの?」「自分の両親はどうしてそんなに噂されてるの?」と疑問ばかりだったけど周りに聞いていくうちに明かされる衝撃的な事実。
まだまだ上巻だから何も分かってないけど、気になるのは帰ってくる舟がどんな悪い知らせを持ってくるのか?ということと、なぜ忠之が奈津を殺したのか?
ミステリーの謎解きが不得意な私は、下巻でもただ話の流れに身を任せて、真実が解き明かされていくのを見ていきたい -
Posted by ブクログ
「家族」や「血のつながり」は色々な要因で多くの人を縛り付けるものだと思う。それは本書のような強固な絆であることもあれば、呪縛のようなものになってしまうこともある。ただ、そんな枠組みも考え方ひとつで、すべては自分次第になる、そう考えればそこまで気負いするものではないのかもしれない。
春の内面や考え、思想をもっと掘り下げてほしいと感じなくもないが、そこをやり始めるとこの読後感にはならないだろうし、そういうのをある程度排するのが伊坂幸太郎の良さとも感じる。
あとはとにかく、軽快でウィットに富んだ会話が心地よいので、伊坂幸太郎節を浴びるにはぴったり。