あらすじ
人気作家が腕によりをかけて紡いだ、
24篇の「とっておきのお話」。
生きていくためには
必要ではないかもしれない。
でも、日常を繰り返していくためには
はならないものたち。
喫茶店〈ゴーゴリ〉の甘くないケーキ。
世界の果てのコインランドリーに通うトカゲ男。
映写技師にサンドイッチを届ける夜の配達人。
トランプから抜け出してきたジョーカー。
赤い林檎に囲まれて青いインクをつくる青年。
三人の年老いた泥棒。空から落ちてきた天使。
終わりの風景が見える眼鏡──。
全作品、原稿用紙10枚程度。
寝る前の5分間、この本をめくってみてください。
必ずお気に入りの1篇が見つかるはずです。
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Posted by ブクログ
私にとって、肩の力を抜いて心地よい時間をすごすのにぴったりな本が、吉田篤弘さんの物語です。
実はこの本は、読むのがもったいなくて今までとっておいた本です。装幀は、クラフト・エヴィング商會。味のあるイラストがまたとてもいいんです。
本を開くと、寝る前に一話ずつ読むのにほどよい長さの短編が、24編紡がれていました。
とるにたらないもの、忘れられたもの、世の中の隅の方にいる人たちのお話は、どれも心を穏やかにさせてくれました。時にクスッと笑えたり、なるほどねと思ったり、物語の続きを思い描いたりしながらの読書でした。
あとがきには、吉田さんのこの本への思いが書かれていました。私にとっての「月とコーヒー」はなんだろうと思ったりしました。
次は『月とコーヒーデミタス』へ。
わくわくがとまりません。
Posted by ブクログ
これは地球?それとも他の星?
掴みどころのないようなキャラクターたちだが、どうも魅力的でならない人たちが紡ぐ短い物語。
この短さがなんとも良い空白と余韻を残してくれる。
お気に入りの音楽を聴きながらでもいいし、家の中、外から聞こえてくる音に耳を澄ませながらでもいい。
日常と非日常の間を行き来しながら、人生に大切な、でも見落としてしまいそうな、そんなことを静かに伝えてくれる。
Posted by ブクログ
ここから展開が変わる?と思ったら「ここで終わるの!?」とびっくりもしたけど、なるほど『一日の終りに読む短いお話』というだけあって、ひとつひとつの話がちょっとした時間に少しずつ読むのにちょうどいい長さかもしれないですね。この『少しずつ』ってのが心地よい。
一つ一つがほっこりするお話たちばかりで、秋の夜長にぴったりですね。コーヒーとともに、癒やしアイテムとして何度でも読み返したくなるお話です。疲れた心に効きそう。w
Posted by ブクログ
短い時間でさらりと読める、ほっこり温かな短編集。
架空の国の架空の街を舞台にした、大人のための童話みたいな雰囲気の話が多いです。
休憩時間やティータイムにリラックスした気持ちで読んで癒されるような本です
9月にオーディオブックが出るらしい。
寝る前にゆったりした気分で聴くのよさそうだなー。
Posted by ブクログ
朝や夕方のちょっとした時間に読めるファンタジーのあるお話で、
いつも楽しく読めました。ちょっとふしぎで、ちょっとすてき。
作者のあとがきにもあるように、もうすこしふくらませられそうなのに、
ここでおわりなの!?という終わり方のお話も多いけど、そのあっけなさがまた好きでした。
Posted by ブクログ
短編で読みやすい
ちょっと心があたたまるお話がたくさん
いいことがあった日、疲れた日、眠れない日、寝る前に1つ読んでじんわりあたたかい気持ちで眠れた
Posted by ブクログ
不思議な世界観
物語が簡潔に終わることはないのだが、それがまたよい、心地よい想像の余地がある
個人的好みは、「空から落ちてきた男」と「熊の父親」
Posted by ブクログ
とある本がキッカケでもう10年近く本が読めずにいましたが、この本を紹介している方のSNSを見て「もう一度読んでみよう」と思い、短編集ならいいかな、と思って読み始めた本です。
短編集なので好きな話、そうでもない話とありますが、それでも心癒されたお話もたくさんあり、気に入ったお話もあり、また本を読もうと思えたお話です(,,ᴗ ͜ ᴗ,,)
今、月とコーヒーのデミタスもありますが、そちらも気になるところです♡
Posted by ブクログ
短い話がたくさん。
今どこかで起きているかもしれない日常の延長で、何かが起こるのかな?というようなところで終わるので想像の空白が大きくて、寝る前に1節読んでぼんやりその話について考えながら寝る…みたいなのが楽しい。
Posted by ブクログ
特別なことをしなくても幸せはすぐ近くにある。
読書できることは人生において最大の歓びなのかもしれない。
ここ最近自己啓発、実用書ばっか読んでたから
心穏やかになれる本久々に読んだな〜って思った。
Posted by ブクログ
ひとつひとつの物語はとても短くて、その先が気になるところで終わる。
それが絶妙に心地よい
一気に読む読み物ではなくて、1日一杯のコーヒーのような感覚。
たまに、終わったはずの物語がふっと戻ってくることもあって、それがまた、良い感じでした。
Posted by ブクログ
これはぜひとも紙で読みたい本。一日一話ずつ、コーヒーを入れながら読む時間が、毎日のちょっとした楽しみになった。一話ごとの長さも物語の世界観も一日の小休憩にぴったりで。
もう終わり?!呆気なさすぎる…どうか続きを…!ってなる話もいくつかあったけど、それはそれでいいんだきっと。想像が膨らむ。
ちょっと不思議な世界に住む誰かの生活の一部をちょっとだけ覗かせてもらったような、ちょっとした物語たち。
良い時間を過ごさせてもらいました。もう一冊も買おうと思います。
Posted by ブクログ
久しぶりの短編集。
どちらかと言えば普段は最初から最後まで物語にどっぷりつかれる長編集が好み。
今、本を読みたい、だけど読書に重きを置かずに気が向いた時にさらっと読めるものがいいと思い選んでみた。
まさに選んだ時の気分にぴったりだった。
作者の後書きに、「とるに足らないもの、忘れられたもの、世の中の隅にいる人たちの話を書いてみたい」とあった。無くてはならないものでもない、スポットライトが当たる人でもない、でもそういったものや人は世の中に必要だしそれが生活に安らぎを与えてくれる、そんなことを想わせてくれる短編集だった。
Posted by ブクログ
国語の教科書にあったような、エネッチケーの1コーナーで朗読アニメでもやってそうな感じの短編集
作者は寝入り話を想定していたようで納得
肝心なところ語らんのかーいと物足りなく思ったり、数十ページ先で進展があってうれしくなったりする
青いインクと万年筆の彼ら
くっついたんかい(嬉)
「(要約)書くことで言葉にならない気持ちがペン先から出てくるで。カオスがコスモスに変わるで」
ワイ万年筆ユーザー、首がもげるほど頷く
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれたけど、期待通りの短編集で胸が温かくなった。
一つ一つはとても短く、少し不思議な世界観で、まさに寝る前にうってつけ。
もう少し先が知りたい、というところで終わってしまうので、ずっと心に残っていて、日常のふとした瞬間に思い出すのが嬉しかった。
Posted by ブクログ
世界観が素敵だと思った。短編だからこその余韻が残る。個人的に好きだったのは三人の泥棒の話。長い間泥棒だったからこその能力とその能力でしかできないことで街が失ってしまったものを再び返還するというのが良い。どんなものを盗んできたのかは知らないけれど、「泥棒」という言葉には悪いイメージが付いている。彼らはとても悪い人たちには見えなくて、それでも泥棒と呼ばれていることに言葉の不自由さを感じた。一気に星たちが空に放たれた夜空は言葉にできないほど綺麗なんだろうな。
Posted by ブクログ
初めての感覚に陥った本でした。
言葉の選び方や構成が独特で、まるで絵本のような温もりと優しさを帯びていて、それが一つ一つの世界観にもきちんと反映されてました。
続きが気になるようなお話ばかりでしたが、世界の片隅を見ているような感覚にもなり、変な表現かもですが、あ〜こうやって世界のどこかで自分以外の人が生活してるんだなぁ〜と何度も思いながら本を閉じました。
この素敵な世界観、ぜひ体験していただきたいです。
Posted by ブクログ
全24話、1日1話ずつ寝る前に読み進めた。
その中で3つあった青いインクの話が好き。
変に考えることもなく、すぐ内容を忘れてしまいそうな話ばかりだけど、毎晩読むのが楽しみになってた。
Posted by ブクログ
全体的にふわふわしてて、ゆるいファンタジーって感じ。
中身は薄いかも。
物語から何かを得るとか、何かが刺さるとかそういうのを期待すると肩透かしを食らう。
ただ、寝る前に読むとものすごく眠くなるので睡眠導入剤としてはいいかも。笑
Posted by ブクログ
特典のコースターが欲しくて購入した本作
ホッコリとした雰囲気の不思議な世界の短編集。この手の話は向いてなかったです!笑すっごいホッコリするのになぜだかほとんどの話が頭に残っていない。本当にもったいない笑
『鳴らないオルゴール』と『バナナ会議』と『三人の年老いた泥棒』は好きでした!
Posted by ブクログ
喫茶店の甘くないケーキ、青いインクをつくる青年、三人の年老いた泥棒、終わりの風景が見える眼鏡。彼らの日常を淡々と追いながら、静かな時間が流れている短編集。それぞれのお話が余韻のある終わり方なのも良い青いインクをつく青年のお話が好き。
Posted by ブクログ
あまりに穏やかで、はらはら冒険もなく、ドキドキの恋物語があるわけでもない。
ふと見上げた時にだけその姿を認識できる、昼間の月のような物語。
暗い夜には、その明るさは夜道を照らす導になったり、夜の暗い室内で電気のスイッチを探す手助けになったりするけれど、必ずしも必要というものではない。
でも、傍らにあればその柔らかさと穏やかさで、なくてはならないものになる。
そんな物語かもしれない。
読み始めた時は、あまりに平坦で、退屈かもと思ったのだけれど、読み進めて行くうちに、少しズレた世界だけどすぐ隣にいる誰かの日常を感じているようで、それがなんだか愛おしく思えてきて、病室のベットの上で一気に読んでしまった。
日常から離れてしまったからこそ、きゅうに日常が愛おしくなったのかもしれない。
コーヒーも大好きだし。
なくてもいい。
でも無くてはならない。
そんな矛盾を抱えながらも、なぜだか穏やかになってしまう不思議な本だった。
青いインクの話の、インク職人と万年筆の販売員の二人は会えたのか気になっていた所で、ちゃんとその話の続きがあってすっきりした。でも、きっとその結末を知ることができなくても、それはそれで良かったのかも?
隣町へ旅行に行くという発想は、なるほどやってみたいと思えたし、黄色い卵ケーキの話しは、少し悲しく怖い話だなぁなんて思った。でも、二階の虎の絵の中には大切な人たちがちゃんといるのだとしたら希望もあるのかも?
物語の中のコーヒーが美味しそうだからこそ、コーヒー片手には読めない本かもしれない。
Posted by ブクログ
全部で24篇の作品が収録されてますが、どれも不思議な感覚にさせてくれます。登場人物や物語全体であの人は何だったのか?これからどうなったのか?と思わせる魅力があります。
Posted by ブクログ
5分程度で読める短編小説が何話もあり、隙間時間に楽しめる1冊でした。
ほぼ全ての話にコーヒーが出てきており、どの場面でどんなコーヒーが出てくるか楽しみながら読めました。
正直内容としては薄く、特に盛り上がりがあるわけではなかったため待ち時間の暇つぶし程度になら良いかもしれません。
また、ここで終わるの?その先どうなったの?と中途半端なところで話が終わりますが、そもそも気になる展開になる前に終わるので、なんだったの…?感が強い短編小説でした。
Posted by ブクログ
クラフト・エヴィング商會だったか。
自分の好みそうな名称?なのに、以前読んだ本ではあんまりだった印象がある。
著者の吉田先生は日本人だよね?なんか、外国の物語を訳しているような文体に思える。
読みやすかった、んだけれども、好きな話もあまり好みでない話もあった。宇宙系はちょっと苦手。インクの話はよかった。