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Posted by ブクログ 2023年08月29日
これは面白かった。
それぞれの女達のキャラがいいのはもちろんのこと、ストーリーもすばらしい。
時代を感じる部分はあるが、それがまたかえって良い。
Posted by ブクログ 2023年06月23日
25年振りに再読。
ぞくぞくするほど面白く、(ほぼ)忘れていたエピソードのお陰で新鮮な気持ちで読むことできました。
それにしても高々25年で世相ってこんなに変わるものでしょうか。
若い世代にも「歴史書」くらいな感じでお読みいただきたいです。
Posted by ブクログ 2021年11月22日
個人的に共感したのは紗織。現状を変えたくて動くところも、焦る気持ちも、わかるなあ〜と思った。20年前のこの時代に、女性として生きるって大変だっただろうな。2021年の今は、女性の社会進出が叫ばれて久しいけど、実際は小説の時代と同じような壁や、女に求められるプレッシャー等まだまだある。20年後は今より...続きを読むもっと女性の生き方がフリーになっていてほしい。
Posted by ブクログ 2021年10月26日
ずっと積んでいた本…こんなに面白いのに何故早く読まなかったのだろう?
はじめから最後まで本当に面白かった。20才からアラサーまで男女とも大きく環境が変わる事が多い10余年間。
こういう話を読むと、男性に比べて女性の選択肢が意外に多くて、その10余年間のちょっとしたきっかけが、その後の人生の振れ幅に...続きを読む簡単に大きく響いてしまうのも男性より女性の方なんだろうなぁと思う。だからこそのジハード。
OL5人がそれぞれの強い思いを持って奮闘する。10年後20年後、この5人はどうなってるだろうか?幸せになっていてほしい。
Posted by ブクログ 2021年08月17日
篠田 節子 3作品目。
保険会社の5人のOLの女性ならではの自分との闘い(聖戦)の物語。
「バリバリ仕事する訳でも、結婚する訳でもない。人生設計ってあるんですか」
人生設計というものは、いつのタイミングで立てるのだろうか?そして、どれだけの人がその設計通りに人生を送るのだろうか?
本書は、昭和...続きを読む末から平成初期の話だろう。男性社員は、きっと、”会社”と運命を共にするんだろう。しかし、管理職でもないOLが責任感とか義務感とかで”会社”のために働いて、会社はどれだけ報いてくれるのだろうか?だから、「ジハード」で、会社の中に自分を求める女性はいなかった。この状況は、令和の今、変わっているんだろうか?
それぞれの生き方に「ん?」という部分はあるが、けなげに、一生懸命あがいている姿に思わず応援したくなる。
ひょっとしたら、男女雇用機会均等法のなかで、企業は大きな間違いや無駄をしているのかもしれない。会社の中で、求める自分の姿を描けない現実に。
「男の人って、考えてみればキビシイよね。道が一本しかなくて、そこから外れたら脱落するしかない人生って」こう言われてしまったら、会社としておしまいかもしれない。
Posted by ブクログ 2020年08月20日
登場する女性たちがみんな個性的でキャラが立っている。それぞれの意志があり、長所と短所があり、人生は上手いこといかなくて、それでもなんとか足掻いて前に前に進んでいこうとする。
人生設計が急展開すぎて、えっ?と思ってしまう場面もあったけれど、とにかく全員の前向きなパワーに魅了された。
篠田節子は当たり外れが大きい(と思ってる)のですが、これは文句なしに大当たりです。
20年前の小説なのでもちろん色々と古いところはあるのですが、出てくるキャラクターが皆生き生きとしていて、古臭さを感じさせません。
何より読後感が素晴らしいです。
Posted by ブクログ 2016年09月09日
分厚い本だけどどんどん読まされてしまう。面白い! タイトルと装丁と篠田節子の他の作品からしてとっつきにくいイメージだけど、内容はそうでもない。唯川恵が好きな人なら絶対楽しめると思う。ストーリーが丸く収まるかと思いきや、そう簡単には行かないところが何度も出てきてリアル。
Posted by ブクログ 2015年10月22日
初篠田節子!面白かった。解説に直木賞選考委員の男性の間で1番人気だったのは紀子だって書いてあったけど信じられない。なにもできなくて現実を直視しようとしない態度にめっちゃ腹立ってたのに1番人気か。守りたくなる女ってこういう女のことなの。理解できない好みだわ。
Posted by ブクログ 2024年04月04日
結婚がすべてではない今に読むと、90年代ごろの結婚観や文化を知ることができて非常におもしろかった。現代ならセクハラ・パワハラになることのオンパレード。しかしこれがその当時の当たり前。
三者三様ならぬ四者四様と言おうか、主な登場人物となる女性たちの性格はさまざまで、でも共通しているのは誰かを見下して...続きを読むいるというか、無自覚に自己評価が高くある点。
いろいろなことがある中で、女性たちがそれぞれの道を選んでいく様が丁寧に描かれていて、すっきりとした読後感を得られた。
Posted by ブクログ 2023年10月02日
当初は、" 何なの男も女も" と目くじらを立てたいような・・・、呆れて、ため息が漏れたり・・・。 上手に読者の感情を右へ左へと揺さぶる。 篠田節子さんの小説は、面白い。 上手いなあーとワクワクしなから読んだ。
そして、物語は二転三転・・・。 だけど、彼女たちの、アレもコレも可...続きを読む愛く見えてくる。 結局のところ、女たちは逞しいのだ。 それぞれの逞しさに魅了され、気が付かぬ間に、ホロリとさせらせている。 ほんとうに、上手い小説だと想う。
Posted by ブクログ 2023年04月20日
バブル期が終焉を迎えようとする時代、実績でしか評価されない厳しい状況のなかで自立を目指す5人の物語。結婚、企業、海外留学などいろいろなエピソードが語られ読み応えがあった。
Posted by ブクログ 2023年01月14日
「貴様いつまで女子でいる問題」などという本を読んだ後にこれである。時代にして、こちらは15年前なんだけど、女性はかくあるべき、みたいな気持ちと、自立した女性、みたいなのの狭間で大変ちゃあ大変。
しかし欧米のいつ捨てられても良いように、というスタンスで自立を目指す世界の大変さよ。日本の男性は甘すぎなん...続きを読むじゃねーか、とも思ったり。いやしかしそんな善悪二元論で語りだしたら炎上間違いなしですな。
皆さん頑張るぞとなる中で、圧倒的な存在感を示すのは紀子さんで、ていうか紀子さま?嫌いなんか、偶然か、ともかく異彩を放ちつつも、こういうのも現実の一部であろうところが、いや苦しい。
Posted by ブクログ 2021年10月30日
登場する女性たちは、風変わりな男性に出会うことで、思わぬ方向に人生が進んでいく。よくある女性の強さを表現する作品とはまったく違う。新しいと感じた。これが人生なんだ。
男は紀子みたいな女性が好きだ、と解説に書いていた。私も同感である。
Posted by ブクログ 2021年07月04日
面白かったー!爽やかな読後。特に、康子の競売の話から一気に面白くなった。そして、5人の女性(主人公でない純子をいへたら6人だけど)が出てくるから、思わず自分に似ている人を探してしまった。ちなみに私は紗織8割リサ2割位のタイプかな…笑 そして、紗織の当初の自己研鑽の中途半端さは非常に耳が痛い話だった。...続きを読む康子、リサ、紗織のそれぞれの転機は正直出来過ぎな気もするけど、それにしても面白かった。痛快でした。
Posted by ブクログ 2020年09月04日
一気に読みました。
篠田節子さん、第117回直木賞作品。私は篠田さんは初めて。
5人の個性あふれる女性の良い意味での現代女幸福論の数々。
解説の田辺聖子氏も『いい意味での女手(男性作家の手に合わぬ分野)の小説群』とおっしゃってます。
痛快で面白かった。
結婚が幸福のカギとならなくなって...続きを読む久しいが、さりとて何がそれなのかと悩んでいる人間の性が女性となると戦いとなる!!
しかし、深刻な人生論をぶつのではなく、実際的で、頭脳を働かせつつ、かつ色気もあって、この作品は飽きさせない。
5人の中で私は誰が好きか?
康子。どじな観音様みたいなんだけれども、実務派。
ひそかにオムニバスでなくて、康子が主人公ではと思いました。
それに、田辺聖子氏の解説がすばらしい。
私は解説マニアでもあるが、こんなにぴったりなのは初めて。
ところで、田辺聖子氏の作品いろいろ読みました。
「感傷旅行」も好みですが、
「姥ざかり」シリーズがとてつもなく面白うございましたよ。
今、手元にない(人にあげなきゃよかった)ので残念!
はや姥予備群でなくなり、もう一度読んだら面白いのかしらん。と思う。
Posted by ブクログ 2019年08月15日
時はバブル崩壊直後。康子・リサ・紗織・紀子・みどりの保険会社OL達の生きざまを描く。メインは康子とリサと紗織の三人の物語で、三人とも迷い、悩み、それでも邁進する姿はたくましい。時にヤクザまがいの男との戦い、時に死体とも対面し...男らしさすら感じる。ありがちな女同士のいざこざが描かれていない所もサバ...続きを読むサバしている。惜しむらくは紀子とみどりの描写が極端に少ない。みどりは影が薄すぎるし、紀子は確実に女に嫌われるタイプ。つっこみ所は多々あれど、女性が社会で生きることに勇気をもらえるような、なかなか面白い話だった。
Posted by ブクログ 2019年06月20日
6月-14。4.0点。
直木賞。損保会社の一般職女性4人の奮闘を描く。
結婚やら、夢やら。面白い。吸い込まれるように読んだ。
さすがの筆力。時代は少し前だからOL像も少し古いが、心理描写が秀逸。
Posted by ブクログ 2018年09月04日
結婚や仕事、夢といった人生の岐路に立ち、
幸せを掴もうと奮闘するOLたちの物語。
東京タラレバ娘の一時代前のような作品。
女が自分の城を持ち、定年まで勤め上げてなにが悪い。
男を諦め、1人で生きていくと息巻いた矢先、
トマトに引き寄せられて、
仕事も恋も、予想外の実りを見せていく康子
自分が本...続きを読む当にやりたいことを模索し、
飛び出したアメリカで新たな夢を見つける沙織
スペックもルックスも完璧...
やっと巡り会えた運命の人には、
未開の地で、どうしても叶えたい夢があった。
理想の結婚を追い求めた先に、大きな決断を迫られるリサ
みんなが羨む結婚の裏には、夫の暴力?
家事能力0、社会適合力0でも生きる道を探す紀子
社会人の抱く多くの悩みは、彼女たちも同様。
仕事なんか辞めて留学でもしようか、
農家に嫁いで田舎暮らしはどうだろうか、
想像はしても、実現するには1歩が踏み出せない、
そんな決断を彼女たちを通して体験できる。
そこに失敗も含めたリアリティがあるからおもしろい。
あらゆる選択肢と可能性に囲まれている今だからこそ、
やりたいことへの熱量がどれほどのものか、
より試される時代なのかもしれない。
Posted by ブクログ 2016年09月11日
内容は少し林真理子の描く女性たちの人間模様・人生観ににている部分があるなぁと思った。どの女性も結婚適齢期を迎え、何としてでも良い相手を見つけるという強迫観念にとらわれているような…
しかし、篠田節子さんが文章にすると、それはそれは下品なものではなく、一生懸命に生きている女性達の純粋な姿として浮かび上...続きを読むがってくる。
どの女性の話も良かった。サクセスストーリになっているから、後味が良いのかもしれない。
田辺聖子さんがあとがきで、男性に一番人気だったのは紀子と書いてあった。
うへぇ、しんじらんねー。私には無理。
篠田節子さん、好きだな。読みやすさと娯楽性の中にも少し知性を感じられる様な文章。
他にも読んでみる事にします。
Posted by ブクログ 2016年05月09日
僕はバブル世代じゃないけどこの本に出てくる女性たちの話はなかなか良くできていて楽しめた。
ほとんどのキャラが最後は明るい未来へ向かってエンドな感じですがすがしいね。
Posted by ブクログ 2012年10月25日
女性たちが元気である。
その元気さは、この小説を読んで理解した。
康子という女性が、鮮やかな生き方をしている。
バラを作っている「男の品位」のなさ
女性の位置とマンション購入をめぐる闘い
ボランティア活動のあり方。ファーストクラスの客。
個人のネットワークの大切さ。
女性が生きていく上での方向性...続きを読む。
英語を勉強して。
Posted by ブクログ 2022年04月04日
すっかり忘れていた直木賞受賞作。記憶する限り、著者の作品を読むのも初めてか。
コレが期待以上に面白かった。主要登場人物4人それぞれの書き分けがスバラシイ。ぼくは、中でも康子と紗織の二人のキャラクターに強く惹かれた。30年前だったらどちらにもホレてしまいそう。それらキャラクター一人一人に関し、安直であ...続きを読むりきたりではなく、かといって荒唐無稽に過ぎることのないリアリティも感じられる物語を演じさせた筆力にも感服。
Posted by ブクログ 2022年02月17日
この作品が刊行されたのは1997年1月。そして今は、2011年11月。
14年前も今も、働く女性の立場はなんにも変わってないんだなー。
男女雇用機会均等法だのなんだのと、建前だけの法律が作られたってだけで、実際社会に出て働く女性のポジションなんて今も昔も全然変わらず、昭和の時代で時間が止まっている...続きを読む感じ。
それでも社会に出て働きたいと思う女性たち。
結婚して家庭に納まれば納まったで、世間に取り残された感があり、働き続ければ続けたで、これまた女としての人生のレールから外れてしまった感は否めない。
どっちが幸せなんて決して結論はでないけど、自分が後悔しない生き方をしたいっていうのが根本にあるんじゃないかなー。
女性が働く環境なんて、昔も今も、多分これからも、ずっと変わることなんてないかもしれないけど、もしかしたらその変わらない環境が女性をより一層逞しく育てているのかなー。なんて思ったりしました。
Posted by ブクログ 2021年03月27日
1995年くらい。バブルが終わり会社が変わりつつあるけど、寿退社や御局様、異動やセクハラなど、女性に対する意識や扱いはまだまだ変わらない、そんな時代。
会社からの財形やボーナスまで男女格差があったとは。25才で結婚を焦り、30才で諦めの境地に入る、わかるけど分かりたくない。それぞれの女性が前向きに、...続きを読むそしてみんな思い切った道を進み始めたけど、やっぱり女性の人生は「結婚」と切り離すことはできないこと、そして会社での成功は望めないことが実感された。1人くらい会社で成功する人はいなかったのだろうか。
Posted by ブクログ 2020年08月08日
中堅保険会社に勤める5人の女性たちの生き様を描いた小説。
500ページを超える分厚い本ではあるが、それぞれの女性を主人公とした短編仕立てになっているので、それほどボリュームは感じさせない。
1997年に直木賞を受賞。
その頃の日本は、会社に勤める女性は「女の子」と呼ばれ、オフィスの机で、男性だけが...続きを読むタバコが吸えた。「女の子」は交代で毎朝早く出勤し、男性陣みんなの机を拭き、前日の灰皿を片付けて洗い、部長にお茶を持っていった。食事に行っても遊びに行っても、男性がお金を払うのは当たり前だった。
そんな時代に、女性が自分の人生を自分のために生きるのことは難しい。
自分のことを棚にあげて心無いことを言う男の人がたくさんいて、会社は女性に若さしか求めていない。女性は「人間」ではなく、「女性という生き物」として、限定された狭い場所でもがくしかない時代だ。
ジハードとは、アラビア語で『ある目標を目指した奮闘』という意味のようだ。タイトルの響きの格好良さは秀逸だと思う。
ここに出てくる5人全員が、自分らしさを求めて悩み、傷つき、苦しい戦いの上に勝ち取ったそれぞれの勝利が爽やかな読後感をもたらしていると思った。
Posted by ブクログ 2020年04月24日
内容(「BOOK」データベースより)
中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。家事能力ゼロで結婚に失敗する紀子。有能なOLでありながら会社を辞めざるをえなくなったみどり。自分の城を持つことに邁進するいきおくれの康子。そして得意の英語で自立をめざす紗織。男性優位社会の中...続きを読むで、踏まれても虐げられても逞しく人生を切り開いていこうとする女たち。それぞれの選択と闘いを描く痛快長編。直木賞受賞作品。
Posted by ブクログ 2019年08月21日
篠田節子作品 第117回 直木賞受賞作
この作家さんは「肖像彫刻家」に続き2作目
1997年に直木賞をとっているということで、読んでみた。
篠田節子のWikipediaを読むと ホラー・SFと出てくるのだが、
この作品はお年頃のOL 女性5人(メインは康子とリサと紗織)の生き様が興味深い
それぞれ...続きを読むのキャラが立っていて、
様々なエピソードに対する行動や考えが話を推し進めていき、
読んでいるものが 共感したり、
(いやいや それ駄目でしょう)なんてツッコミを入れたくなったりする。
私が面白かった章は「シャトレーヌ」
気弱な康子が自分の城を獲得すべく、裁判所の競売で危ない輩と渡り合う。
勉強にもなったし、その後のエピソードにも続いていく。
人生の選択を迫られた時 あなたならどうするか?
一緒に ドキドキしながら悩んでいくのも楽しい。
働く女性におすすめの1冊。
(ドラマチックな内容なので、なかなか現実には起きないけどね)
Posted by ブクログ 2017年05月19日
自分も登場人物と同時代にOLだったけれど、こんなに野心を持って極端な女たちばかりだったかな?20人居たら、こういう女いるよな、と納得するけど。
Posted by ブクログ 2016年08月14日
20160814
ここ数ヶ月、慣れない仕事に終われ、せっかく買ったこの本も読むのに数ヶ月もかかった。
久しぶりに纏まったお休みが取れたから、後半から一気に読破。だから、後半部分しか印象に残ってない。
沙織の、「自分が求めていたものがわかりかけてきた。それは漠然とした英語力でも、キャリアを誇れる仕事...続きを読むでもなかった。情熱をぶつけられる何か…。生きている証となるものだった。」という言葉。私は何かに情熱をぶつけているだろうか?
康子の、「世の中に普通のOLなどという人種はいないし、普通の人生もない。いくつもの結節点で一つ一つ判断を迫られながら、結局、たった一つの人生を選び取る。」という言葉。私は判断を迫られるような行動をしているだろうか?
二人に共通する部分は行動力。
仕事は上手く行ってても、それ以外でだらだらすごしてるだけじゃダメだなー