カスガの作品一覧

「カスガ」の「コミケへの聖歌」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • コミケへの聖歌
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    二十一世紀半ばに文明は滅んだ。山奥の僻村イリス沢に生き残った少数の人々は原始的な農耕と苛酷な封建制の下で命を繋いでいる。そんな時代でも、少女たちは《イリス漫画同好会》を結成して青春を謳歌していた。文明の放課後を描くポストアポカリプス部活SF。 第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作

ユーザーレビュー

  • コミケへの聖歌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    火山噴火によるカタストロフィーを契機に核戦争が勃発、日本は反知性・科学主義の独裁国家になり、その後内乱の結果東京はじめ都市は消滅。山間へき地にかろうじて人が生き残るも文明は後退し、領主ー大借地農・中借地農ー作人ー野盗等からなる身分制・封建社会になったディストピア。
    マンガ同好会の部活のまねごとをする4人の少女の話から始まるが、4人にも身分の差と身分による役割が隠されている。現状打破や一時的逃避のため、村を脱出し廃京のコミケに行こうとする。

    0
    2025年11月26日
  • コミケへの聖歌

    Posted by ブクログ

    ポストアポカリプス小説は古今東西多々あれど、文明が崩壊した日本において、お伽噺と化してしまった在りし日のコミケを夢見る4人の少女を描いた作品はまずないのではないでしょうか。
    通常よく見るポストアポカリプスSFの展開としては、原因となったAIの暴走との人類存亡をかけた戦いや、核戦争後の生存者を見つける旅や、種の保存を命題とした壮大なものが多くみられますが、本作は表題にあるように「コミケ」へ行くことが題材。とても日本的で、サブカルチックな命題であり、これこそジャパニーズSFでしか成しえないSFといえるでしょう。
    かといって、内容は決してコミカルでライトなだけではありません。
    むしろ、徐々に失われて

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    2025年03月08日
  • コミケへの聖歌

    Posted by ブクログ

    文明が衰退しディストピア化した未来の日本、4人の少女たちはコミケを目指す
    ディストピアでもそれが普通なら、中にいる人たちはそれなりに暮らしている
    その様子に歯痒くなるけど、彼女たちもそれにうっすら気付いていく
    文明と文化、自己実現、自立、封建制、色んな問題を孕みながら歩く
    「俺たちの戦いはこれからだ」

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    2025年09月28日
  • コミケへの聖歌

    Posted by ブクログ

    個人的にはとても面白かったです!
    特に、物語が大きく動き始める30/52章あたりからは夢中で読み進めてしまいました。

    物語は、カバーイラストからは全く想像できないポストアポカリプス(=文明崩壊後)のお話。
    現代なら高校生くらいの年代に当たる四人の女の子が主人公。

    文明が廃れてしまい生きることすら大変な辛い状況だと思うのに、この話に出てくる女の子たちは「部活(漫画同好会)」を楽しみ、青春を謳歌している、、、ように見えて、四人がそれぞれに悩み、生きている様子が描かれていたこともとても良かったです。

    そういえば「ポストアポカリプス」の物語を初めて読んだかもしれません。
    後半に文明崩壊に至る流れ

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    2025年04月04日
  • コミケへの聖歌

    Posted by ブクログ

    人類が激減。文明が衰退した世界。
    集落で暮らす10代の女の子たちが部活と称して漫画を描く。
    閉鎖的な村社会に毒親。重い内容だけれどそれをあまり感じさせない。明るく希望が持てるところが良い。
    ディストピアじゃないポストアポカリプト。

    0
    2025年03月30日

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