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ミュージカル女優、つかさのファンクラブを束ねる美知代。小学校の同級生の出現によって美知代の立場は危うくなっていく。美知代を脅かす彼女には、ある目的があった。つかさにあこがれを抱く、地味で冴えないむつ美。かつて人気を誇っていたが、最近ではオファーが減る一方のつかさ。それぞれに不満を抱えた三人の人生が交差し、動き出す。私の人生は私だけのもの。直木賞作家朝井リョウが、初めて社会人を主人公に描く野心作!
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Posted by ブクログ
やっぱり朝井リョウは裏切らない。 嫉妬や独占欲、承認欲求などの感情の変化を言語化するのが上手すぎる。女性の感情や機微な人間関係を、なぜ朝井リョウはこんなにも的確にそして面白く書けるのだろう。 すべての注目をかっさらってその場の主人公になっちゃう目障りな人っているよね〜、誰かのためっていうフリをしなが...続きを読むら実際は全部自分のために行動してるってこと結構あるよね〜、と共感しっぱなし。 そして登場人物たちに共感している自分の性格の悪さを突っつかれているようにも感じた。 朝井リョウの小説を読んでいると、毎度自分の腹黒さや性格の悪さなどを指摘されているようで、「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝罪と反省の言葉ばかり頭に浮かぶけれど、でもそんな読書体験がクセになってむしろ快くも感じられて、もう朝井リョウの世界から抜け出せないんだな、これが。
朝井リョウの文章は、あぁ、こういう感覚って言語化するとこうなるんだ、と気づかされる。そんな文章がたくさん散りばめられている。 ポジションに縋る優等生、環境と共に自分も変えてやるという実は強い意志を持った地味な少女、人生に何も物語がなく主人公にはなれないとライバルに引け目を感じる舞台女優。 こんなに...続きを読む色んなタイプの人の心情や言動を書き分ける文章力は素晴らしいと思う。 そして、誰でもこんな部分少しはあるよなっていう、あんまり自慢できない感情やできれば知られたくない奥底に沈んでる思いも描かれるので、ひっそりと共感を得やすいのでは。
朝井リョウさんの女子視点の話は女の私よりも女子のドロドロとした感情を良く捉えて描写されていると思う。今回の話もよかった。 今回は3つの連作短編集。 ・スペードの3 学級委員、ファンクラブのリーダー。集団を率いて、時に人の嫌がることを率先してやることにより自分は集団を動かせるほどのすごい人間だと思い込...続きを読むみたい女の感情が露になっている。終始仲良くしていた子達を「取り巻き」と呼んでいたのが印象深かった。美千代にとってはあの子たちは自分を持ち上げる人間A、人間B程度のものだと思っているのだろう。最終的に、呼び名を上司に伝えることで、プライドを捨てきれないけれどそれでも1歩踏み出した美千代。終わり方がいいと思った。 ・ハートの2 中学時代のむつ美の話。弟を助けるためという大義名分を得ることによりようやく思い切り進みたい道へと進めたむつ美。愛季と再会した時の「神様はいる。むつ美はそう思う。神様はこうして、たまに、忘れられないようにしてくれる。自分が生きていくべき場所を、勘違いさせないようにしてくれる」という文が好きだ。くれるを使うことにより、むつ美が世界の在り方、視点をどうしようもなく冷静に見ていて、自分は愛季のようなキラキラとした女の子にはなれないしなってはいけないということに自覚的なことが伝わってくる。 ・ダイヤのエース つかさ様の話。果たして、むつ美が思った通り、つかさはむつ美に似ていた。同期の、人々に憐れみを誘う物語を背景にゆらめかせる円に、嫉妬を抱かせていた。確かに順風満帆な人よりも、悲劇的な背景をもつ人物の方が世間では評判をうみやすい。安易な不幸話はその人を見る目に物語を育ませることはよく共感出来たので、ずるいというつかさの気持ちには何度も頷いた。ずるいことを自覚していることが1番ずるいと思うのもよく分かる。ただの不幸な女の子なのではなく、不幸で、だけどそれに甘えることなく確かな実力と努力をも併せ持つ円は本当にずるい。全体的に特に共感する部分が多い話だった。
何でこの人はこんなにも人の心を言語化するんが上手いのだろうって作品読むたび思う。今回もグサグサ刺さりました。 カタカナの部署は漢字2文字で表記できる仕事をして漢字2文字の部署がカタカナの仕事をするっていうの面白かったな
読んでて心がざわざわした。 女性たちの集団の中での感情ってすでに小学生の頃から方向付けられてる気がして、その中での立ち居振る舞いは大人になった今でも基盤になっているような…。 どうしてもそう振る舞ってしまう、そんな主人公たちのままならない心情が描かれているからか、私の心がぎゅーっと苦しくなる場面、い...続きを読むくつもありました。 面白いけど時折つらい、またすぐ読み返したい!とは思わないけど魅力的な本です。
第1章・第2章も良い意味で度肝を抜かれたが、私はなによりも第3章に心を惹かれた。私はあまり芸能の世界には明るくないが、自分の人生すら切り売りして生きる芸能人も少ないながら知っている。その切り売りされた「物語」が事実なのか虚構なのか、ファンはそれをどちらに捉えているのか私は知らない。だが、どっちにしろ...続きを読むその「物語」も含めてファンは彼らに惹かれているのだろうし、そうやって彼らを「消費」しているとも言える。そういったやり方は彼らを追い詰めるのか、はたまた栄光を手にする手段となり得るのだろうか? 第3章の主人公・つかさは最終的には自分の人生にファンの心を掴む「物語」がなくとも舞台に立ち続けることを決めた。そういった決断ができるつかさは芸能人としても人間としてもひたすらに強いと言える。「推し活」が叫ばれて久しいこの頃だが、これは「推し活」のあり方を問う小説でもある。少なくとも生身の人間を「消費」するような推し方はしたくない、そう思わせる物語であった。
ミュージカル女優のつかさのファンクラブのリーダー的存在の未知代、 ファンクラブに途中で入ってきたメンバー、 つかささ自身 それぞれの視点での物語。 学生時代とかの、自分の立ち振る舞いや考えの恥ずかしいところがブワーッと思い出される。。 心理描写のリアルさに、自分のこと書かれているかと思うような心の...続きを読むざわつきがある。 心の中のずるさに気付かされる。 学生時代に読んで気づきたかった!って思うけど、 学生時代に読んでもわからなかっただろうなとも思う。
面白かった。 3人の視点から描かれた話。 ファンクラブを取り仕切る立場の美知代、昔はいじめられていたむつ美、スターのつかさ。それぞれ、自分が自分らしくいるために朝必死にもがいている様子がよく伝わった。
主人公になりたくてなれなかった人の話。人間の汚いところを描くのがやはり上手いなと感じた。スペードの3の話は心当たりのある部分もあってきつかった。物語のないことがあってもいいと思う。
浅井リョウの描く繊細な心理描写が好きだ。 きっと誰もがもっているであろう人間のずるいところ、醜さ、自己保身、それらをこうも匠に言語化して炙り出せることに毎度脱帽する。 第一章なんかは小学校の頃のスクールカーストを鮮明に思い出して切なくなった。 この本を通して何かを得られるということはないけれども、娯...続きを読む楽としてよかった。
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スペードの3
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朝井リョウ
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