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ミュージカル女優、つかさのファンクラブを束ねる美知代。小学校の同級生の出現によって美知代の立場は危うくなっていく。美知代を脅かす彼女には、ある目的があった。つかさにあこがれを抱く、地味で冴えないむつ美。かつて人気を誇っていたが、最近ではオファーが減る一方のつかさ。それぞれに不満を抱えた三人の人生が交差し、動き出す。私の人生は私だけのもの。直木賞作家朝井リョウが、初めて社会人を主人公に描く野心作!
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Posted by ブクログ
自分が持っていないもの。誰かが持っているもの。
他人が持っていない何かを持っていると、優越感を覚えるし、自分が持っていないものを誰かが持っていると羨望や嫉妬を覚える。
「モテる」「モテない」の対立構造の中でわたしたちは「モテる」側に立とうと、意識の中で自分を正当化したり他者を貶めたりしてしまう。
社会の中で自己を位置付けるのは生存に不可欠だからこそ、わたしたちは他者よりも優位に立とうとする。
でも、ほんの一側面しか知らない他人と、(自身ですら理解できているとか限らない)自分の比較なんて、本当に意味に乏しい思考なんだろうなあ。
わたしたちは自分のためにしか生きることができない。
だから自分で自分の生き方を選ぶしかない。そんな勇気がほしい人に。
Posted by ブクログ
推し活はあくまで物語の舞台というだけであり、本筋は他者への嫉妬や羨望、劣等感など、誰もが心の奥で抱いてしまう、だけど認めたくないような人間の歪みと言える部分だった。
3人の登場人物が交わっていくようで、交わり切らないところが少しもどかしくなる。
もっと長編でもいい。
うわっそういうこと?やられたー!が何個かあるのが楽しい。
3章目。いじめや病気、恵まれなかった家庭環境など、物語になるような過去を持っていないことに劣等感やコンプレックスを抱くつかさの描写が印象的だった。
それを自分も考えたことがあったから。
自分の人生にはこれといった挫折や不幸がないなぁと思ってたんだよな。
ないからなんなんだろう?なんでそんなこと思ったんだろう?と、自分でもわかっていなかったことが、少しわかった気がした。
こんなことまで小説にしてくれていたのかよ、リョウ!いつもありがとう!
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