【感想・ネタバレ】流浪の月のレビュー

あらすじ

【2020年本屋大賞受賞作】【映画化決定 2022年5月公開 監督・脚本 李相日 出演 広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子ほか】最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。/解説=吉田大助

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「せっかくの善意を、わたしは捨てていく。
そんなものでは、わたしはかけらも救われない。」

温かい両親の元で幸せな暮らしを送っていた家内更紗(かないさらさ)は
ある事情で両親を失い、伯母の家に引き取られることになった。
自分の居場所がないと感じるようになった更紗は、ある日公園で一人の青年・文(ふみ)に家に来ないかと誘われーー……。

男と女。大人と子供。加害者と被害者。
人をカテゴライズし、勝手な解釈で物事を把握してしまうことの危うさに気づかされる作品です。人を「かわいそうな人」だとラベリングし、保護しようとすることが本当に正義なのか。善意は無条件に正しいものなのか。当事者たちにしかわからない「本当」があるのではないだろうか。

主人公二人の静かな幸せを祈りたくなるような、そんな一冊です。
ぜひ読んでみてください。

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感情タグBEST3

QM

購入済み

文が警察につれていかれる時に泣き叫ぶ更紗の声が脳内で再生されるようでとても辛かった。文の家に転がり込んだ傍若無人な更紗に文が少しでも救われていたならよかった。梨花が2人の良き理解者になってくれてよかった。最終的に亮と完全に関係を終わらせることができてよかった。一筋縄ではいかないけど、更紗と文がまた一緒になれてよかった。いろんな感情がごちゃ混ぜになって、ひどく悲しくもどかしく、悔しく、じれったかったけど、これは悲しみの行き場のない女の子と男の子の美しい話だった。

1
2024年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃ面白かった!
感動系かと思ったけど、色々と考えさせられる物語だった。
真実と事実は異なるね
現実世界でもこんな感じだよね
みんなが表面上だけで受け取ってる事実で、叩いたり褒められたりしてるけど、本当の真実を知ってるのは当人同士のみで、第三者の優しさが当人からしたら重く余計なお世話になるこ
難しいことだよね

外側から見られる自分と内側の自分
自分が見えてる範囲での正しさ
一度、持たれた印象を覆すのって簡単じゃない
善意が正しいとは限らないね

読んでよかった‪ ·͜·

0
2026年04月11日

Posted by ブクログ

『汝、星のごとく』がとても良かったので、凪良ゆう先生の他の作品も読みたくてこちらを選びました。
こちらもとても面白かったです。
世間的には理解されない関係の二人が、お互いだけを居場所にしてる。どうかこの二人が幸せに暮らせますようにと祈らずにはいられません。

0
2026年04月10日

Posted by ブクログ

友達からおすすめされて読んだけれど、今までで1番好きかもしれないです。それぞれ抱えた辛さがあってそんな2人がなにか特定の言葉では表せないようなでもいい関係がとても心に残りました。

0
2026年04月06日

Posted by ブクログ

この作品を読めてよかったと心から思います。
ずっと読んでいたい気持ちになりました。

どなたかこの作品のような恋愛感情なんかよりもっと大きい感情をお互いにぶつけ合っている作品を教えてください。

0
2026年04月06日

Posted by ブクログ

物事の大枠だけを見て、勝手に被害者や加害者を決めつけてしまう風潮があるこの社会に、一石を投じる小説だと感じた。「真実と事実は違う」というフレーズがとても印象に残っている。
確かに、文と更紗の関係に名前をつけるのはとても難しいと思った。個人的には少し悪い言葉にも聞こえるけれど、「共依存」という表現がいちばん近いのかなと感じた。
読めば読むほど簡単に善悪で分けられない関係性について考えさせられる作品だったし、本屋大賞に選ばれたのも納得の一冊だった。

0
2026年04月05日

Posted by ブクログ

この本に出会えてよかったと思った。

真実が簡単に捻じ曲げられている今の世の中で、本当に大切なことは何か教えられた気がする。

更紗、文、梨花が幸せでありますように。

0
2026年04月05日

Posted by ブクログ

真に悪い人は1人も出てこないのに、幸せな人物も1人も出てこない珍しい本だと思う。登場人物みんなが何かしらのトラウマ、悩み、病気を抱えていて、そのせいで傷つけあいもするけど、誰かと一緒にいたいと思い生きてる。DVや育児放棄、ネットや週刊誌で瞬く間に広まる情報などなど、現代の問題がたくさん詰まってた。なぜ、文が誘拐事件を起こしたのか、理由が明らかになったときは衝撃を受けた。

0
2026年04月04日

Posted by ブクログ

内容を忘れてしまっても
読んだ時のこの感情はずっと残り続けるような
とても読後感のいい小説だった。

男女を主人公にするなら胸キュン一択!恋愛最高!という私の今までの価値観が覆された。
恋人、友達、なににも当てはまらない名前のない関係に胸を打たれた。

0
2026年04月04日

Posted by ブクログ

真実と事実は違う。

この言葉がとても心に響きました。
たくさんの視点でストーリーが書かれていて、読んでいてとても面白かったです。

0
2026年04月04日

Posted by ブクログ

事実と真実は違うということを痛感した
凪ゆう先生の描く、居心地が良いからその相手と一緒にいるという男女の関係が好きだ

0
2026年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世間が勝手に作り上げた「被害者」と「加害者」というレッテル。インターネットの憶測が、真実とは無関係に二人を追い詰めていく描写には、言いようのない恐怖を感じた。
けれど、家族でも恋人でもない、ただお互いがそこにいるだけで救われるという二人の関係性は、何よりも純粋で尊いものに見えた。
決してキラキラしたハッピーエンドではないけれど、世間の「正しさ」に馴染めない人たちが、自分なりの居場所を見つけて生きていく。その光景に、胸が締め付けられると同時に、じんわりと心が温まる一冊でした。

0
2026年03月30日

Posted by ブクログ

誰かにとっての当たり前は誰かにとっての非常識で、誰もがみんな自分は優しいと勘違いしてしまっていたことに気付かされた。物事は、だれがどこからどう見るかで人の数だけ解釈の仕方がある。当事者から見た物事と関係のない第三者から見た物事は事実は同じでも真実は当事者にしかわからないということを学ぶことができた。
私は今まで、いつでも誰にでも優しくできている自信がありましたが、私が思う私の優しさは誰かからしたら本当に辛いことだったかもしれないと思った。
誰にでも自由に考えたり行動する権利があるのに、個人が思う勝手な優しさが人のそれを制限してしまったり、人生をめちゃくちゃにしてしまうことがある。
これから生きて、たくさんの人と関わる中で、この物語が伝えたかった「事実と真実は違う」ということをちゃんと考えようと思った。
誰かにこういう人だというレッテルも貼らず、誰かに何かを強制することも干渉しすぎることもせずこれから人と関係を築こうと思った。

0
2026年03月29日

Posted by ブクログ

言い出す勇気が出なかったとはいえ、何年経ってもありもしなかった出来事をあった事かのように扱われ、二人を苦しめる。外からの情報だけで判断してはいけないのは、今のSNS事情も同じですね。

0
2026年03月25日

Posted by ブクログ

やはり凪良ゆうさんの作品は良い…

心の情景を文書化するのにここまで美しくかける作家さんは稀有かと…

0
2026年03月24日

Posted by ブクログ

登場人物たちがみんなまわりに振り回されてて苦しくて胸が詰まる。

先入観や思い込みで勝手な型に押し込まれ、どう足掻こうとも出られない。
どれだけ声を張り上げても、先入観や思い込みでできた分厚い壁の向こうに届かない。

壊したくても善意や正義を含んだそれは壊せない。
どこに持っていけばいいのかわからない行き場のないやるせなく、もどかしい気持ちでいっぱいになって苦しかった。

大人になった梨花が2人の過去を知っても変わらずいてくれて、やっと理解してもらえたんだと涙が止まらなかった。

人は誰かに肯定してもらいたいものだと思う。
更紗も、文も、文の元彼女も、更紗のお母さんも。

どれだけ人と違う〈普通〉を持っていても、そのままを肯定し受け入れられたい。
更紗は文に、文は更紗に、そして2人の関係は梨花が肯定してくれた。

物語のその後はわからないけれど、2人はもうひとりじゃないからきっと大丈夫、と思える明るい結末なのが嬉しかった。

0
2026年04月01日

購入済み

人はみな弱さを抱えて生きている

めちゃくちゃ情景が思い浮かぶいい表現をするんだけどそのせいでものすごく心の内側に感情や心象風景が入り込んでくる
だからかなりしんどい気持ちとめちゃくちゃ羨ましいなという気持ちになった心に残る1冊

#深い

0
2025年12月29日

ネタバレ 購入済み

考えさせられる

実際に自分を投影できるような内容では無いが、人間関係、大切にしたい人、その人にとって本当に良い対応をできているのか、幸せとはということを再度考えさせられた。LGBTQについても自分には関係ないからと思っていたがこれからの人間関係において少し考えてみようと思った。

#泣ける #切ない #深い

0
2025年06月02日

購入済み

事実とは

凪良ゆうさんの作品は初読。更紗や文の気持ちや言葉が丁寧に書かれていて、繊細さとか、儚さをすごく身近に感じた。映画公開時に簡単なあらすじは知っていた。読もうがどうか迷っていたが、読んでよかった。事実を知ってどうなるのか?それを伝える意味はあるのか?色々、考えさせられた。

#切ない #深い #シュール

0
2024年07月24日

ネタバレ 購入済み

深い

読んで良かった。
当事者にしか分からない真実が、上手く伝わらなく、真実ではない事が事実として広まっていく辛さが読んでて少し苦しかった。

#ほのぼの #切ない #深い

0
2024年06月13日

購入済み

最高でした…!

凪良ゆう先生は美しい彼きっかけで読み始めるようになったのですが、この本もめちゃくちゃ良かったです。本当にこの作者の本はハズレがないです。更紗と文の物語が実際に身近で起きているかのように感じられ、何度も感情移入し、感情を揺さぶられました。紡がれていく文章がとても美しく、読んでから一日だった今でも、いくつか好きな文章を思い出せるほどです。非BLで激しい内容も少ないため、他人に気兼ねなくおすすめしやすいところも良いです。

#泣ける #切ない #感動する

0
2024年05月15日

Posted by ブクログ

自分の価値観や一部の情報だけで、物事の善し悪しを判断することの怖さを考えてしまう作品。
表面だけどみると嫌悪感を持ってしまいそうな設定で、きっと現実にそういったニュースを観たらきっと肯定はできないかもしれないけど
後半はもう、主人公2人が報われてほしいという一心で読み進めました。
第三者が分かることなんてほんの一部で...
そのほんの一部で善悪を判断するなんて勝手なことだな...
そういう感想を持たずにはいられない本でした。

0
2026年03月24日

購入済み

一人一人の荷物

「彼女の話Ⅱ」、「彼の話Ⅰ」までを
一気に読んだ。
こういうことかと思った。
私たち人間は一人一人が自分にしか
上手く扱えない荷物を持っている。
自分の弱さが相手を傷つける。
だが、そうそう荷物に見合った力が
与えられる、あるいは力があることに
気づけるものでもない。
この話には、一番意地悪なめぐり合わせがある。
でも、一面では最上の相手に会ったともいえる。

結末は明日読もう。

#切ない

0
2023年05月08日

匿名

購入済み

良かったです。

面白くて一気読みしました。
胸に突き刺さる言葉が幾つかあり、切なくて涙しました。映画も観てみようと思います。

0
2022年12月25日

ネタバレ 購入済み

更紗の思いや事件の真実が、世の中に受け入れられず違った解釈のままである事に対してもどかしさを感じると同時に、これが現実なんだというやりきれない思いで複雑な心境になった。
そんな事件を経験した後で、共に生きて行くという選択をした2人を誇りに思う。
堂々と生きていって欲しいと願う。

#切ない

0
2022年05月23日

ネタバレ 購入済み

良い作品と出会えました

真実を聞いてくれる誰かが現れないか、この2人が自分らしく生きることは許されないのか、読みながらとにかくもどかしくて苦しい気持ちでした。自身の物事の見方や考え方、受け取り方を考えさせられる場面が幾度もあり、また、言葉選びに良い意味で何度も衝撃を受け、読了後は何とも言い難い気持ちになりました。良い作品に出会えました。

0
2022年05月21日

購入済み

せつないけど優しい

優しかった世界に、近づいてきた黒いもの。そこから逃れようとしても落ちていく闇。ただ静かな場所に居たかっただけなのに許されなくて壊される。
最後に辿り着いた場所はいつまで優しく静かにいられるのだろう。
そんなことをしみじみおもいました。

#切ない

0
2022年05月13日

ネタバレ 購入済み

流浪の月

文と更紗、お互いが支えとなり生きてこれた事、2人の思いが同じだった時、ホッとし泣きそうになった。世間の目は辛いものだったけど。
読み終わるのがもったいなくて途中で読むスピードをゆっくりにした。凪良ゆうさんの他の作品も読んでみようと思う。久々にハマった作品でした。

#切ない #深い

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2022年03月05日

Posted by ブクログ

2日半?で読んじゃった!登場人物も多すぎず、切なく可哀想なラブストーリー(?)。少女誘拐事件というのがすこし湊かなえさんに似ていて読みやすかったし、最後にちょっと プロットツイストがあって文が本当に可哀想に思えた。亮と平光が嫌すぎた笑

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2026年04月13日

Posted by ブクログ

言葉で言い表すことのできない関係性のふたりの行く末が気になり、ページを捲る手が止まらなくなった。
普通であることに囚われすぎなくても良いのかな…
ふたりが今日も幸せでありますように。

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2026年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

凪良ゆう先生の小説は初めて!やはり本屋大賞を受賞するだけあっておもしろかった。

更紗と文、外部から見ると誘拐事件の被害者と加害者だけど、本人たちからするとお互いにヒーローであり、2人だけの世界があった。文サイドの章お互い長年心の拠り所にしてることが分かって安堵した。もっと違う形で出会えていればもっと平和に暮らせていた2人だったはずだけど。動物園で離れ離れになってから、読みながらドキドキ止まらなくてすぐ読み進めてしまいました。

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2026年04月11日

Posted by ブクログ

亮のDV描写は読んでてひたすら苦しくなった…
四章で暗幕が開かれるように真実が明らかになっていく様子は素晴らしかった。
世間って色恋ごとというように恋愛を一つ下に見るような価値観もある一方で恋愛(性愛)関係を結べること婚姻関係を結べることは間違いなく社会的信用である矛盾がある。
そういうロマンティック・ラブイデオロギーを是としない作品が好き。
この2人のように同盟のように生きていける誰かがいたらいいなと思う。

0
2026年04月07日

Posted by ブクログ

【名前のつけられない関係性が育まれる本】

両親を亡くした小学生・更紗と家族の中で厄介者にされた大学生・文の物語から始まる。

大学生の文は公園で出会った更紗を独り暮らしの自室に招き入れ、二ヶ月もの間、匿うことに決める。伯父や伯母に愛されなかった更紗は、文との生活に居心地の良さを感じていた。しかしながら、動物園に連れて行った際に、当然のことながら世間の目に晒され、警察に捕まってしまう。ロリコン大学生が小学生を監禁した内容が報道され、二人は自分の名前と今後の人生に傷を負う。

そこからは一度も会うことがなく、15年の月日が流れた。当時小学生だった更紗は社会人となり、亮と婚約寸前までの関係となる。亮との生活に不自由はないが、自分の過去を正しく理解してくれない疑問を持ちながら、文との生活が忘れられない更紗。たまたま立ち寄ったカフェで偶然、15年の時を経て文と再会する。

カフェに寄る頻度が増え、ようやく文と会話することができた。そのきっかけは、婚約相手の亮がDV気質であることが露わになり、文との関係を問い詰めた際に更紗へ暴力を振るったことが原因だった。更紗は亮との別れを覚悟し、文の隣の部屋に引っ越す。

文の彼女である谷や未練の残った亮との警察沙汰があり、職場を辞め、マンションを引っ越さざるをえなくなる。しかし、更紗は文とこれから共に歩むことを決意する。恋人でも家族でも友人でもない特別な関係。遠く離れた誰も知らない土地で二人は連れ添って生きていく。

15年前の罪科を背負いながら、周囲からの目をずっと気にしながら生きていかなくてはいけない度し難い辛さには、胸が押しつぶされる気持ちだった。特に婚約相手の亮に対しては、強い嫌悪感を抱く。それに果敢に立ち向かう更紗はとても勇気のある女性であると思った同時に、小学生の頃のお転婆な部分が垣間見られて、変わらない気質が嬉しく思えた。

この物語の幕引きはハッピーエンドだったと思う。更紗と文の、言葉に表すことのできない関係が、とても美しく純粋で綺麗なものに見えた。この関係性に容易く名前はつけることはできない。

0
2026年04月07日

Posted by ブクログ

幼い頃の無邪気な更紗、大人になってからの自分の気持ちに正直な更紗に対する文の受け入れながらの優しさの掛け合いが全体に暗く重い生きづらい現実の中で光ある空間として書かれている。恋人同士でもなく家族でもないけど居心地の良さは読んでる自分にも充分伝わった。
様々なトラウマや葛藤などで生きづらく生活をしている人も平静を装って生きているんだな…と
その人の本質なんてちょっとした付き合いでは理解することはできないしわかったようなふりをするのもよくないことだな…と痛感する。
文中で登場するファミレスの店長や同僚が良い例で我々日々の生活の中での仲間意識、コミュニケーションという名ののお節介も気をつけないといけないなと…

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

昨年、映画を観て「まあ面白いな」という印象だった。
でも今週、原作を読んで一気に心を持っていかれた。

その流れでもう一度映画を観たら、前とは比べものにならないほど深く刺さる。同じ作品なのに、見える景色がまるで違う。

映画はどうしても物語が端折られている分、やはり原作の描写のきめ細やかさ、心の奥まで届く深みが圧倒的。

それでも映画には、映画にしかできない力がある。
俳優陣の演技、特に感情ややるせなさがあふれ出す瞬間は、
映像だからこその生々しさと迫力があって、強く胸を打たれる。

原作を読んだからこそ、最初に映画を観たときには気づけなかった登場人物たちの“心の揺れ”や“行間”が見えてくる。
そしてもう一度映画を観ると、その余白を想像しながら味わえる。

不幸な被害者と、悪どい加害者。
そんな単純な話ではなかった。

事実はひとつ。
でも、真実はひとつじゃない。

好きとか恋とか、抱き合いたいとか、
そういう名前のつく関係じゃない。
それでも「一緒にいたい」と願う気持ちが確かにある。

世間のジャッジなんてどうでもいい。
自分たちが望むかたちで生きること。

それこそが、この物語の“真実”であり、
凪良ゆうが伝えたかったことなのだと思う。

【あらすじ】
最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

普通てなんだろう…自分の普通が相手の普通なのかな…事実と真実は違う…いろんなことを考えさせられた。多面的に物事を見ていく人でありたい。

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2026年04月02日

Posted by ブクログ

誘拐された女の子と誘拐した男の人という側から見たら少し可哀想に見える2人だが、2人だから惹かれあって、わかり合えたのだろう。

一番の味方であり理解者でいてくれるはずの家族が、自分が求める居場所をくれなかった人たちの苦しみは、彼らにしかわからないのだろう。

あとは人の偏見や固定概念がいかに誰かとの円滑なコミュニケーションを妨げることを感じる一冊。

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2026年04月01日

Posted by ブクログ

小児性愛者と彼に連れ去られた少女の15年後を描いたストーリー。事実と真実は違う。他人から見た事実は本人にとっての真実ではないし、事実が幸せとは限らない。
なぜこうなったのか、その背景を知らずして論評していることは限らずどこでもあり得るし、押し付けほど迷惑なものはない。
恋愛のかたちは様々ですね。面白かったです。

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

内容が重いと言われてたので、身構えていたが、思っていたより清々しい終わり方。
目に見えているものが全てではないし、部外者は出ている情報だけで判断すべきではない。
事件に対して部外者が口出しするからSNSは汚いものだなと思いつつも、自分自身も興味本位で色々調べてしまうのは人間の性なんだろうと思ってしまう。

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2026年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

良かれと思って、という暴力に逃げ道をふさがれるような息苦しさがつきまとっていた。
当人たちの真実は周りからはわからず、更紗たちは周りから差し出された手を取らず、安易な同情や理解を拒絶するようにも見えるのかもしれない。たとえ他人には理解されなくても、当人が「それでもいい」と思えるのなら、それでいいのかもしれない。同じシーンが最初と最後で違って見えるのが印象的だった。更紗たちはどこへ行っても逃げ続けることになるのかもしれないが、さわやかで解放感のあるラスト。とても良かった。

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2026年03月25日

購入済み

しんどい描写もあるのだけれど。

とても滑らかな文体で、また表現される心の細かな描写に引き込まれる。こんなふうに表現できたら、この気持ちの表現を知っていたら、もっと相手に優しくなれたかもしれない。自分にも。言葉で人を傷つけることは少なくなるのかもしれない。。。そう思った。心配して声をかけることも、無神経にしないかもしれない。事実と真実は違う。私を取り巻くニュースや出来事をそのまま受け取ることを躊躇してしまいそうだ。でもそういう人が増えたら、心無い振る舞いや発言、言葉ははもっと減るかもしれない。読んでいてしんどい描写もあるのだけれど、読み終わって少し優しい気持ちになれた気がする。

#深い #ドロドロ #憧れる

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2025年04月11日

購入済み

映画を先に観ました。

映画で理解できなかったところなどの答え合わせがしたくてこちらを読むことにしました。私の中では映画より活字でのこちらが深く心に刺さりました。

#泣ける #切ない #深い

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2024年07月01日

購入済み

良作です

現実に対するもどかしさは残るものの、そこはリアリティーとして受け入れれば良作だと思います。
でも思う。
「それでは世界はあまりに救いがないではないかと」

#切ない #深い

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2023年07月19日

購入済み

切実な女の子の話を読んで

文章が優しめな表現によって構成されているため非常に読みやすい。主人公の心情描写にも心惹かれるが、彼女を取り巻く人間関係にも注目して欲しい。

#切ない #深い

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2022年08月19日

購入済み

居場所

居場所がどこにも無い、二人の物語。心の置き所や平穏な生活を与えられない二人の行き着く先はお互いを理解し、赦しあえばそこが二人にとっての安住の地であり最良の居場所を見つけた二人の物語。

#切ない

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2022年04月16日

Posted by ブクログ

え、あんま好きじゃない
男のことが好きな主人公の母親はおもしろかったし、安倍さんのキャラも良いと思った
なんか暗い主人公が得意じゃないんだろうな

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2026年04月08日

Posted by ブクログ

映画を見たことがあったので、本で読んでみました。
内容はほぼ同じなのかなと思います。
主人公の女の子が、自分不幸感が押しだされていて、不快感がありました。
どうしてそんな行動をするのか、優柔不断なところにも、モヤモヤして感動はできなかったです。

0
2026年03月25日

悲しくて切ないが、すがすがしい

かなり特殊なシチュエーションだが、15年後のいろんな展開の中にあっても、更紗のフェアな考え方がすばらしい。

#泣ける #切ない #ドキドキハラハラ

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2022年04月24日

匿名

購入済み

本屋大賞だから買ってみたけど

私は夢中になって読むことはできなかった。途中で真面目に読むのをやめた。登場人物の行動や思考の流れに共感することはできずなんでそうなるの?と疑問が湧いた。思ってたのと違う方向に進んでいく物語は読むことに疲れた。多数派の感想が面白いと支持してる内容なので面白いのだろうと期待していたが勢いで購入して後悔を感じ泣きたい気持ちになった。私は少数派の読者だった模様。本屋大賞が面白い本ではなく売りたい本を推すということであればこれを売りたいという事なんだろう。今後本を選ぶ時は受賞作品よりも自分の信用に値する人の声を参考にしようと思う。この作品がつまらない訳ではなく自分には合わなかった。それだけです。人にはオススメしない泣ける作品

#泣ける

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2024年05月29日

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