【感想・ネタバレ】ラブカは静かに弓を持つのレビュー

あらすじ

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘樹は、ある日、勤務先の全日本音楽著作権連盟の上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉桜太郎のもとに通い始める。師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り・・・・・・。第6回未来屋小説大賞、第25回大藪春彦賞受賞、第20回本屋大賞第2位。大反響を巻き起こした、心に響く“スパイ×音楽”長編。文庫版特典スピンオフ短編も収録!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

2023年本屋大賞2位の作品。
前から気になっていた作品だったけれど、面白かった。

少年時代、チェロ教室の帰りにある出来事に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘樹が勤務先の全日本音楽著作権連盟の指示でミカサ音楽教室への潜入調査を行うというストーリー。目的は著作権法演奏権を侵害している証拠を表明すること。チェロの師となる浅葉桜太郎や仲間との絆を描いた作品。
スパイ作品としては肩透かしかもしれないけれど、心の動きや昔通った音楽教室を思い起こす作品だった。

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2026年10月03日

Posted by ブクログ

物語の結末に至るまで主人公・橘の人格を掴みきれず、何度も「橘はこういう人間だったのか」と驚かされた。
橘が過去のトラウマから自己開示が得意でない人物であることが、読者の私にも影響したのかもしれない。

ただし、これは主人公のキャラクター像が揺らいでいるという批判ではない。

これは、はじめ深海に深く潜ってしまっていたような橘が、浅葉という光に照らされて様々な角度から姿を現したというだけの話だと思う。
また、深海にいた橘が浅葉と出会って光に導かれるまま浮上し、一度底へ沈みかけてまた海面を目指すような、変化し続けた物語だったからとも言える。

私が捉えきれない位の橘の感情の変化を浅葉は当たり前のように受け止め、浅葉の言動に影響された橘が更に変わっていく。

あくまで私の場合だが、橘の変化についていけなかった箇所もあった。だが嬉しかった。それが気持ち良かった。

読者という第三者が預かり知らぬところで講師と生徒が絆を深め、影響し合って、次の場面では知らない橘がいる。そのおかげで、橘は凝り固まったキャラクターでは無い、その世界に生きる人間に見えたからだ。

孤独に会社の地下で働き俯いたままだった橘樹という人間が、音楽教室の3階で恩師と仲間と居場所を見つけ、自らの意思でその居場所に戻ってくるまでを見届けられて本当に嬉しかった。
未来を信じられるお話をありがとうございました。

1
2026年08月29日

Posted by ブクログ

少年期のトラウマを抱えた孤独な主人公が、上司の命令で音楽教室の潜入調査をすることに。良い先生と仲間と音楽に出会い心が癒やされていくけど、仕事との板挟みに葛藤する。
はぁ〜辛いな…どうするの?!とハラハラしながら読みました(^_^;)
めちゃくちゃ面白かった!人との絆と音楽はやっぱり素晴らしい!

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2026年10月29日

Posted by ブクログ

この本の流れがAメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、でまたサビ…と言った感じにまるで一つの音楽のような美しい構成でした。素人が賞について言うのも難ですが、本屋大賞1位でも不思議でないとも思いました。最初は音楽って素晴らしい!みたいなことが主題なのかと思っていましたが、それだけではなく信頼とは何か、というテーマをスパイという題材を通して私たちに問いかけているのを感じました。橘は行動に一貫性がない所があるけれど、その弱さがむしろ人間らしくて私は共感できました。

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2026年10月06日

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音楽教室への潜入捜査という設定が面白く、最初から引き込まれた。音楽を通して人との信頼を築いていく姿に胸が熱くなり、葛藤する気持ちには切なさも感じた。人を信じることの大切さを改めて考えさせられた一冊。

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2026年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著作権管理団体で働く青年が、チェロ教室に潜入調査に入る。人との繋がりを持たない孤独な青年が潜入先で出会う人との絆、葛藤の物語。
瑞々しく張り詰めた空気感と透明感、人との絆の暖かさを描いた作品、とても面白かったです…!
浅葉先生が人間味がありとても魅力的。展開の緊張感と最終的に主人公が選んだ結末、全て含めて読ませる展開でした。

学校、習い事含めて恩師という存在は自分にはいないですが、こんな人脈があったらな、と思わせるような活き活きとした人物像でした。
面白かった!
スパイがバレた後の、言い訳を挟まない関係再構築の展開が良い。彼が奏でる音楽同様、それは純粋なものだったのだろう。
出てくる人物、全て魅力的でした。

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2026年08月19日

Posted by ブクログ

文句無しの5.
感動した。この後の展開があるなら知りたい。
橘は全著連の社員で、音楽教室の教材としての曲の著作権についての裁判で優勢になるため、音楽教室の生徒として潜り込む。
そこで出会う先生や生徒とのコミュニティ、そしてチェロの演奏の楽しさを再認識する。

理屈や正しさ云々では、表せきれない
『講師の生徒のあいだには、信頼があり、絆があり、固定された関係がある。それらは決して代替なきくものではないのだ(p242)』のセリフがすごく素敵に、そして心に染みた。最後に信頼が回復方向に向かい、読み切ってなおこのセリフがより刺さった。

優しい人の信頼は大事にしたい。

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2026年08月15日

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スパイ小説と思って読んだら違った。いやスパイ小説だ。私が思っているのとは違うけどスパイが主人公だ。
私も大人になってから音楽教室に通ったことがある。私は不器用なので個人レッスンにしてもらい、3畳もないような防音室で講師からレッスンを受けた。あんな密室でスパイ活動だなんて私には絶対できない。と、まあ状況が把握できるだけに主人公にヒヤヒヤと感情移入をしてしまう。途中で「さっさと任務放棄しろ」「そんな会社辞めちまえ」と檄を飛ばしてしまった。小説なのにね。
実際にモデルとなった事件があったようで潜入調査員の精神的犠牲はいかほどかと察せずにはいられない。
良い本でも内容を忘れてしまうこともあるが、この本の感動はこの先忘れることはないだろうと思った。

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2026年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シンプルにとても面白かった。そして久しぶりに気持ちよく泣けた。

私は楽器を何もやったことがない。文字通り音楽とは無縁の世界で生きてきたのだが、最近何かひとつくらい楽器を習ってみたいと思っていた矢先にこの本に出会った。結果としては、良いタイミングだった思う。

本著では演奏シーンも勿論だが、常に嘘を付き続けている自分と、純粋に音楽を、チェロを楽しむ自分との狭間で揺れ動く主人公の心理描写も見事である。

また、第一楽章があまりにハッピーな終わり方だったため、あと半分も残っているのにこんなに大団円な展開なのは胸騒ぎがする…と思いつつ、第二楽章に進んだところ、上記の板挟み状態がすごいスピードで加速したので、こちらの情緒もジェットコースターのようになった。

そのほか、この作家さんの本は今回初めて読んだのだが、比喩表現や言い回しが個人的にはすごく好みだったので、他の本も読んでみたいと思った。

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

浅葉先生や他の生徒たちが良い人たちだし
橘君もチェロに入れ込むことができて
良い感じだったのでこのままでは終わらないだろうと
思いつつスパイであることがバレないようにと
祈りながら読み進めたが最悪のタイミングでバレた。
音楽についての小説だとコンクールや演奏などが主題になることが多いが著作権についての裁判に焦点を当てるのが
面白かった。
最後また橘君がチェロを弾き始めて
先生も生徒も温かくて気持ちよく読み終わった。

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2026年10月29日

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主人公の人間味溢れる感情が本当に共感できた。自分の気持ちに嘘はつけないよね。
そして自分が没頭できるものを通して出会える仲間っていいよね。

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2026年10月25日

Posted by ブクログ

音楽教室への潜入調査を軸に、過去の傷を抱えた主人公が、チェロやそこで出会った人たちとの交流を通して少しずつ変わっていく過程がとても丁寧に描かれていた。潜入先で人間関係が自然に深まっていくため、仕事との板挟みに苦しむ姿にも感情移入できた。それまで受け身な部分が多かった主人公が、自分の意思で誰かのために動こうとする変化も良かった。一方で、周囲の人たちが少し良い人すぎて、関係の修復があっさりしているようにも感じた。それでも、壊れた信頼にもう一度向き合おうとする姿勢には前向きさがあり、最後まで温かく読めた。

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2026年10月22日

Posted by ブクログ

今まで読んだ中で新しい題材の本だったなぁ!
お気に入りのカフェがいつもチェロ流れてるから、またそこでも読み返したいなぁと思う、、、

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2026年10月05日

Posted by ブクログ

苦しい時も、好きなことや大切な人に出会うことで、必ず救われることができるという、希望を与えてくれた。
音楽教室の人たちがみんな良い人すぎるんじゃないかと思ってしまったけど、人の痛みや背景を想像することができたり、世間に流されず自分の感覚を信じて人と関係を深められる人たちっていうのは案外多いのかもしれない。生きている限り希望はある。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

面白かった。本屋大賞2位という肩書に引かれて全くどんな話なのか知らずに読みはじみました。良くある音楽の小説とは違い演奏するシーンの表現はあっさりしていましたが、ストーリーはなかなか読み応えがありました。余韻もよかったです。

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2026年09月16日

Posted by ブクログ

自分も趣味で楽器を弾く身で、しかも一度離れてから再開した身でもあるので、主人公に強く共感するものがありました。
特に1章最後の発表会のシーン。あの感覚がたまらないんですよね。生きていてよかったとすら思える恍惚感は、経験した人にしかわからないと思う。

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2026年09月15日

Posted by ブクログ

読み進めていくうちにどんどん引き込まれていく。それこそラブカのような主人公橘に深海の底へ誘われているようだった。序盤の率直な印象としては、何か抱えた暗い橘と掴みどころのない塩坪の、陰気なやり取りにページが進まなかったが、浅葉が出てきてから印象がぐっと変わった。橘と対照的な陽気さ人懐っこさのお陰で、橘だけでなく読み手も明るく導いてくれるようなキャラクターでとても好ましい。
浅葉や他の生徒との交流と、塩坪との描写の切り替えが、作中に緩急を作っていてとても良かった。
スパイ×音楽の割にスパイ描写が少なく感じていたが、社内で証拠隠滅することになった時の緊張感たるや。
潜入していくうちに段々と居場所ができてというのはよく聞く話だが、自分でついた嘘のせいでその居場所すら崩してしまっても、そこから嘘では繕えない人となりでまた再構築しようと歩み寄れるようになった橘の成長が素敵だった。

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

人に明かせない過去を背負った、孤独なチェロ弾きのイケメンが主人公、そして彼は潜入調査に入るスパイ…それだけでもう、魅力的!読みたくなる!
サラリーマンの悲哀、大人になってからの習い事、趣味の集まりでの飲み会、なにかと絡んでくる美人な同僚、可憐な女子大生……こう書くとなんだか大衆的だけど、実際はとても繊細で脆くて、抒情的な小説。しかも、楽器のチョイスが絶妙……彼の孤独、トラウマ、深海の悪夢、裏切り、そして決断、復活を代弁できる楽器はもはやチェロしか考えられなくなってくる。存在感があって、でも主役ではなく、深い響きがあって、落ち着きとある種の暗さもある楽器。
個人的には、橘が最後まで恋心に鈍感なのが無念でならなかった…(笑)

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

潜入もののような緊張感があって、先が気になりどんどん読み進められた。

登場人物それぞれのキャラクターも立っていて、特に音楽を通して少しずつ人との距離が変わっていく感じがよかった。

読んでいるうちに、私も何か楽器をやってみたくなった。
大人になってから新しいことを始めて、練習して、少しずつできるようになっていく楽しさっていいなと思った。

ミステリーとしても、人間ドラマとしても面白かった。
読んでよかった一冊。

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2026年09月08日

Posted by ブクログ

人の信頼を裏切ることって裏切られた側だけじゃなくて、裏切った側もずっと心の中に悔いが残ることもあるのだな…。
そして人の温かさこそ心のトラウマや無意識の苦しみから救ってくれるのでしょう。

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2026年09月07日

Posted by ブクログ

バッハ無伴奏組曲が聴きたくなってYouTubeで検索した。曲を聴きながら読むと世界観に浸れてとても良かった。

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2026年09月05日

Posted by ブクログ

橘君は人に興味がなく、土日も洗濯物を干すだけで1日が終わるような日を過ごす。そして、幼少期の誘拐未遂の経験から世の中自体に猜疑心を持っている。そんな男に舞い込んだ音楽教室への著作権使用状況確認のスパイ。前述した正確なため難なくこなせると思ったが人の優しさや過去のトラウマを克服していく中で訪れる心境の変化はとても良いものがある。
自分の内側から飛び出し、目の前の信じることが大事。信頼関係は長い時間をかけて構築される。崩壊したあと再構築にも時間がかかる。

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2026年08月28日

Posted by ブクログ

描写が大袈裟ではなく繊細で、登場人物も身近に感じられるリアルな描写がとても好みだった。
綺麗なラストではあったけれど、橘の葛藤や終盤の手に汗握る怒涛の展開と比べると、少しまとまりすぎているように感じた。
でも、とにかく面白かった。チェロを習いたくなってしまうくらい。

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2026年08月21日

Posted by ブクログ

「音楽×スパイ」という目新しいテーマが気になり読みましたが、とても読みごたえのある作品でした。スパイもの特有の臨場感と緊張感と、音楽の安堵感、そこに広がる人間ドラマが重なり、独特の世界観がありました。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

組織によって送り込まれたスパイとチェロ講師の不思議な絆。

組織に壊されてしまった両者の信頼。
今後どのようにその信頼が立ち直っていくのか。
物語の終わりに、その先の彼らの未来を知りたくもあり、想像したくもなる。

出会いはいくつになっても素敵だなと思った。

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2026年08月14日

Posted by ブクログ

良かった。
最後の展開は、ちょっと出来すぎ感はあるけど、橘君がこれ以上傷付いてほしくないので、最後は大団円(笑)って感じで上手く収まったかな。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2023年本屋大賞第2位。スパイ×音楽という異色の組み合わせの小説。
全日本音楽著作権連盟に勤める橘は、音楽教室の著作権法違反の証拠を掴むために潜入調査することを命じられる。
まず、斬新ながら有り得そうな設定に興味をそそられる。橘とチェロの関係についても不穏な雰囲気が漂うなか、スパイ業務が始まっていく。相手や自分の一挙手一投足が気になるスパイのドキドキハラハラを感じつつ、大きな起伏を感じさせない文体で物語は進んでいく。過去のトラウマにより橘は不眠症を患っていて、常時服薬していたり、食生活も良くなさそうな描写もあったが、そこに関してはあまり深く描かれていなかった。だからこそスパイのドキドキ感と音楽に集中できて読みやすい。落ち着いた文体ながらもスパイの葛藤や苦悩には心動かされた。
チェロは人の声の音域に近い楽器らしい。なぜこの物語の楽器がチェロなのか、このことがすごい意味を持っている気がする。小野瀬のコンサートに行って音楽を聴くことでなにかが変わるのかと思ったけど、そうではなく、そこでかすみと出会うことで物語が動いていく。音楽小説というと、音楽の力を感じさせるような展開になるような気がするけど、この小説で橘を救ってくれたのは音楽より人の言葉や思いだった。チェロを再開してチェロの音色に包まれることで、人の声が届きやすくなっていったんじゃないかなあと思う。

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2026年09月03日

Posted by ブクログ

著作権違反の証拠を掴むため、音楽教室に潜入する話。
チェロには馴染みがなかったけど、人の声に最も近く癒しの音色であり、4オクターブ超えの音域を持つ表現力豊かなかなりできるヤツ!

作中の出てくるクラシックも一度は聴いたことある曲ばかり。ただちゃんと一曲通しで聴いたことなかったので新鮮だった。

あと音楽教室のようなサードプレイスがあることは、人生を豊かにしてくれるだろうし、現代社会には必要な場所なんだろうなぁ。

オルデンバーグの「ザ・グレート・グッド・プレイス」も機会あれば読んでみよう。

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2026年11月01日

Posted by ブクログ

スパイ×音楽というポップだけを見て、ヨーロッパが舞台で国家機密をめぐる諜報員の話かと思い込んで敬遠していた。
しかし実際には、日本が舞台で、著作権を管理している会社で働く主人公が上司から音楽教室への潜入捜査を命じられるというもの。
講師の浅葉を始め、音楽教室の仲間たちが温かい人で、心に傷を持つ主人公がチェロを始めることでその傷を癒していく。周りの交流を通して良い方向に転がっていくのに、スパイであるが故にいつか終わりが来ること、周りを裏切っていることに苦しみ始めるところで主人公を応援せずにいられなかった。
読み終わって、戦慄きのラブカという映画も曲も小野瀬晃も雨の日の迷路も存在しないことに衝撃を受けた。そして検索したらラブカはめちゃくちゃ怖い顔をしていて更に衝撃を受けた。

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2026年08月28日

Posted by ブクログ

チェロ教室に全日本著作権連盟の橘が著作権法の演奏権を侵害している証拠を掴むために音楽教室への潜入調査を命じられる話

幼い頃に誘拐されかけた経験から夜眠れなくなった橘が、その時以来弾いてなかったチェロを弾くことで不眠症が改善していく。一方で教室のみんなを騙している罪悪感から不眠症が悪化していく。会社からの命令はどこまでも聞く必要があるのか考えさせられる。

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2026年08月16日

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