小説・文芸の高評価レビュー
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京都の街なかの小さな病院で看取りの医療と向き合う医者の話。シリーズ2冊目。この医者はもともと大学病院の医局の出世頭だったが、病死したシングルマザーの妹の息子を引き取るにあたり退局し、最先端とは程遠い医療に邁進する内科医。しかし彼は凄腕の内視鏡遣いなのだ。
神様のカルテの著者による小説なので、主人公は哲学の教養がある。前作はスピノザ、本作ではエピクロス。人は快楽を求めるべし、ただし快楽とは娯楽や欲望のことではなく、苦しみのないことだ。主人公は、医療を信じてない。人の運命を医者が左右できると思うなんておこがましい、人は必ず死ぬ、抗えない運命の前で人間ができることはほとんどない。それでは医者はどう -
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突然夫に離婚を言い渡された沙也加は、夫が週に二、三回ここで食べるのが生きがいと言っていた定食屋「雑」に偵察に行く。そこは常連客から「ぞうさん」と呼ばれる背の低い老女が一人できりもりしていた。夫が出て行った後の家賃の工面のため、沙也加はこの「雑」でアルバイトをすることになるのだった。
最初はぎこちない関係の2人だったが、故郷を離れ老いた身1つで店を営む孤独なぞうさんことみさえと、夫に出ていかれブライドを傷つけられていた沙也加は互いに歩み寄り心を開くようになっていく。この店の常連客の高津さんも加えて、それぞれの困難を乗り越えていく様子が描かれている。
店の名前は雑だけど、ヒューマンドラマとしての描 -
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ネタバレハートの話題になったデビュー作。やはりじっくり読ませて厚みがある。
ジョン・ハートは1965年生まれ。
この本は2006年発刊 当然パソコンも携帯電話も出てくる。海外のミステリは、過去の名作、というのを最近読んでいるので、一気に今の世界に戻った。
分厚い文庫で600数ページ
ワークは弁護士の父が持つビルの中に、自分も事務所を持つ弁護士だった。
父親は極貧から身を起こして、今では町で知らないものはない最も裕福で、有能な成功者だと見られていた。
だが、家庭では低俗な見栄っ張りで、傲慢な専制君主だった。
ある夜、不幸な結婚から自殺未遂を繰り返す妹(ジーン)が、療養施設時代に知り合った女性と同 -
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【読むきっかけ】
3作目。止まらない。なんて読みやすいんだ。
【読後】
個性的なキャラクター達が、命の炎を燃やしていく。熱いぜ。
生き残るキャラクター達は想像できるので、おそらく、このキャラクターは
ここで脱落するだろうな…とか思いながら読み進む。
生き残ると思っていたキャラがピンチになったり、え?ここで死んじゃうの?
とか、結局ハラハラさせられている。
3作目はあっという間に読み終えた。ああ、とうとう次が最終巻か。東京でどんな結末が訪れるのか…。きっと、あのキャラもあのキャラも、死んでしまうんだろうな…とか、あそこで別れたあのキャラが、きっと後半で助け舟を出してくれるに違いない -
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また最高の作品に出会ってしまった。この小説を書いた作者の熱量に何度も唸った。入念な取材と下調べに捧げた時間は途方もないものだったはず。
こんなに知識欲を満たしながら愛や倫理観も考えられるところが贅沢だった。
この小説は主人公が複数人いる。そしてほとんどが魅力的だ。特に私は門田と貴彦が好きで、不器用だけど仕事に真面目なところに惹かれる。
ネットの普及で実態が不明確なものが取り上げられる時代に、事実を追い求める門田と写実を作品にしようとする貴彦。最終的にたどり着いた両者の落とし所が綺麗だった。
序盤は神奈川県の地名や警察の専門用語が頻繁に使われて難解に感じる部分もあったが、絶対に最後まで読んで -
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ビルマを経由してインド北東と中国四川省をむすぶ交易路として昔栄えたと言われてる西南シルクロードを辿るお話。しかし、西南シルクロードについては本書を読んでもなんだかぼやっとしてる。
只々、著者をほぼ最初から最後までエスコートしたビルマのゲリラメンバーたちとの人間模様が面白い。
しかし何故ゲリラたちは、数々の苦難を乗り越えてまで、親切に責任感を持って著者をエスコートしたのか謎のままである。
本書は25年ほど前の話であるが、
中国の内陸部(ビルマとの国境付近)の街である大理なんかはもうずいぶん近代化、観光地化していたようである。
また本書にある地図を見て、
インドの北東部はバングラディシュにえぐら -
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少子高齢により過疎化が進みつつある日本。その地方にあるさびれて深い自然。それが迫ってくるような気配を感じてしまいました。
萩焼、狼犬、被爆した資料、隕石、海亀。これらをモチーフにして、様々な人間模様が心の細かい動きを捉えながら語られていく。少し普通ではない?かなりオタク的に何かにのめり込んでいる人を中心にして(何を持って普通なのか?と言う難しそうなことはとりあえずおいといて)。どの短編も、読み終わった時に少し寂しい気分になる。
よく伊予原さんの作品は科学?というか理系の作品だと言われることがあります。でも、「月まで・・・」や「宙わたる・・・」でも感じたのですが、科学的な説明はあくまでエッセ
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