小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
最後に劇的な変化が起きるわけではなく、誰かの少しづつ移ろいいく日常を垣間見せてもらった気がした。その誰かに自分の心情を重ねてみたり、そういった考えもあるよなって思ってみたり。これからの自分の人生を考えるきっかけを与えてくれる本だと思う。私も誰かにとって大切な人。きっとそうでありたいと願う。誰かの一番じゃなくても、大切な人。昔は一番にこだわってた気がする。でも大人になって思うのは、一番なんてそうそう選べないということ。この部分では一番だけど、全てにおいての一番はいない。人となればそれこそ。そう思うし、そうありたい。欲張りかもしれないけど、自分の大切なものは全て守りたいし、大切に持っていたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレサイン会で買って2年半ぐらい積んでたけど7月に文庫化するようだから慌てて読んだ。
積んでたのを後悔するぐらい面白かった。
訳も分からないまま追われる身になった主人公。
周りに気づかれるのではないかと常にビクビクしながら暮らしていくのは息が詰まりそうになった。
とはいえ優しい人や変わった人もいて教団にいた時より幸せだったのではないかと思えるほど。
色んな人と出会って別れていくなかでどんどん本来の自分がなくなっていく虚ろさもあり読むのが止まらなかった。
なぜこうなってしまったのか、いつまでこうしていくのか自問する主人公はそのまま読者の自分にも返ってくる感じがした。
夢中で読んだけど、読後感は手か -
Posted by ブクログ
タイトルの「けむたい後輩」!けむたいを平仮名にしているのは煙草の煙をけむたがる後輩とけむたい存在になった後輩のどちらの意味に感じるのか私達を試しているみたいな気がする。
小樽の女子校から聖フェリシモ女子大に進学した羽柴真実子はロマンチスト。真実子の親友美里は幼稚園生の頃からの親友でキー局のアナウンサー志望のアナリスト。そして何よりも真実子の憧れの人栞子はナルシスト。横浜のレトロな建築やユーミンの歌の舞台になった根岸のドルフィン渋澤龍彦の住んだ鎌倉の喫茶店などの描写ご実に楽しい。確かに街歩きが小説内でアクセントになっている。柚木麻子は「フラヌール」をそぞろ歩きから自分探しと言う言葉に置き換えてい -
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6話からなる連作短編集
2話目までは、なんだかつまんないなぁと
この人の本ってこんなにつまんなかったっけ?
とか思いながらなんとか読んだのだけど。
3話目からすごく面白くなってきた。
それはその話が面白いというだけでなくて、
1話2話でこの世界の前提条件がしっかり認識できたからなんだなと思った。
1話進むごとに、人類滅亡までの時間が減っていってきて、なんだか臨場感が増していくのだ。
そして最終話、すべての話が繋がって、
1話の主人公が決意する。
『ただただ、そうしたい。だから、その想いに忠実に生きていきたい』
どうせ世界は終わるけど。
どうせ終わる世界だとしても。
最後の1秒まで。
なんだ -
Posted by ブクログ
文章が本当に読みやすい。地味な展開の中に、日頃自分も頭の中でツッコんでいるようなフレーズが入ってくるところでクスッとしてしまう(いとこの柿のジャグリングのシーン等)。
平凡な女性が、ほんの一瞬の気の緩み、判断ミスからあらぬ方向に人生が進んでしまう。私たちは常に色んなことを自分自身で選択をしていて、その結果がこの人生なのだなぁと改めて思った。
中盤辺りの展開はかおり以上に私が怒り狂いそうだった。仕事は仕事内容云々より、出会う人間が決まってくることの方が恐ろしいと思う。
最後まで読み進めていくと、それでもやっぱり生きていれば救いはあるのだと思える作品でした。タイトルの熟柿が効いてくる。
夫が老け込 -
Posted by ブクログ
本を読むのが比較的得意なので、みくのしんの倍以上の速さで読み終わることができる。だけど、みくのしんより美しく繊細な情景を描くことができない。絶望と希望の両方が押し寄せ、読者は素晴らしい、と胸がいっぱいになる。
やまなしも、少年の日の思い出も、山月記も、枕草子も、こんなに様々な感情と情景が閉じ込められていたなんて…
同時に、これを国語の教科書にいれようとした大人たちの、「子供たちにこれを呼んでほしい」と願う気持ちも、本と子供への愛で、それって枕草子が1000年続いてるのと同じってことだ。
最後の最後、あとがきまでじんわりと良かった。かまみくラジオを聴いてるとしょうもな・下らな・下世話トークで -
Posted by ブクログ
細川忠興とその妻・玉(洗礼名ガラシャ)の物語。約30年前、三浦綾子さんの『細川ガラシャ夫人』で読んでいたので、結末は知っていました。それでも、ラストでは涙が止まりませんでした。
三浦綾子さんの著書は信仰の描写がより深かった記憶がありますが、本書はそれ以上に、忠興と玉という「ひとりの人間」としての苦悩が強く心に残りました。
信仰を得た後の玉は、さらにまっすぐで、強くて、揺るがない。
けれどその強さは、ときに忠興の思いを置き去りにしてしまったのではないか。そんな切なさを感じる場面もありました。
もう少し、忠興の心に寄り添ってあげてもいいのでは?と。
でも、父・明智光秀のことを思えば、玉がどれ
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