【感想・ネタバレ】煌夜祭のレビュー

酸の海に浮かぶ十八の島。その一つの島で語り部たちが魔物の物語を語り明かす煌夜祭が開かれます。ストーリーは彼らによる語りで進みますが、その一つ一つが胸の奥にジンとくる魅力があり、どんどんのめり込んでしまいます。話が進むにつれ全てのエピソードが見事に繋がっていくなど、構成力が抜群にうまい!人を食う業を負った魔物の苦悩、それを取り巻く人々の悲劇、そして葛藤しながらも懸命に進み続け、その先に待つ救い…。読了後、思わず目を閉じ、しばし余韻に浸ってしまいました。著者の他の作品も読んでみたいと感じる人は私も含め少なくないはずです。この本と出会えた偶然と生みの親である著者に感謝します!
本作には書き下ろし短編も収録。過去に読んだ事がある方にもぜひ読んでいただきたいです。別途配信中の外伝『煌夜祭前夜』もおすすめです。ぜひぜひ煌夜祭へのご参加を!
追伸:著者あとがきには個人的に非常に力づけられました。ありがとうございます!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月17日

ファンタジー小説で、しかも、この厚さでこんなにも濃縮された物語が繰り広げられるなんて、正直予想外でした!
個人的にファンタジーというと、やはり…
「その世界に没入できるか?」
「何か心に残ること、言葉、考え方等があるのか」
が評価基準になるのですが、もうオールクリアでした。
人間の愚かさ、醜さもあれ...続きを読むば、人間の優しさ、愛なんかも描かれていて、その対比に心を揺り動かされるのです。
「なんで人間って…」何度思ったことでしょう。
何度恥ずかしく思ったでしょう…。
その世界の住人になったくらい、没入してしまいます。
なんとなく選んだ『煌夜祭』でしたが、何度も読み返したくなるほど大満足です!

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Posted by ブクログ 2024年03月16日

冬至の晩に繰り広げられる煌夜祭。ここで語り部が語るは、18の島々を巡る物語。
人を喰う魔物と人間の物語が繰り広げられる。物語は恐ろしくもいとおしい魔物の、苦しく切ないものばかり。
語り部の紡ぐ物語1話1話が童話のように幻想的であり現実的であり、美しく残酷で心惹きつけられる。魔物と人間の交わらないけれ...続きを読むど、交わろうとする運命に切なさがますます募る。しかし、切ないばかりではなくほのかなあたたかさも感じる。
それぞれの物語が語られるごとに、この世界の欠片が少しずつ集まり、全体像が明らかになっていく。

美しく気高いファンタジー。魅力に溢れた世界に誘われ、読み返すごとに感じる気持ちも変化する。何度も読み返したい大切な1冊になった。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

伏線回収が好きな人は絶対好き
何回読んでも新たな発見があっておもしろい
相関図や時系列図を作って楽しむのも◎

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Posted by ブクログ 2024年02月09日

ここ五年以内に読んだ小説の中で一番面白かった。あまり読むことのないファンタジー。残酷でありながら愛に満ちたその世界観。夢中になって読みました。多崎礼さんの小説を読むのは初めてでしたが、他の作品も全て読んでみたくなりました。

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Posted by ブクログ 2023年12月24日

すごく好きな雰囲気に包まれたファンタジーだった。もちろん雰囲気だけでなく、物語もとても好き。
残酷で、切なくて、やるせない、でも優しさと救いが感じられて、読み終えてもしばらくこの世界に浸っていたくなる。魔物とひとと、語り部。表と裏だけではない様々な面を感じさせてくれる物語だった。

5年ほど前に買っ...続きを読むた文庫本を今読むという…(積みすぎ)この作家さんのレーエンデ国物語も(気になってたけどなお一層)読みたくなった。読もう。

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Posted by ブクログ 2023年11月09日

独特な世界観ながらも、はじめの数ページですでに引き込まれる。なんのことだろうと思いながら読み進め、次第に明らかになる物語。続きがあるなら読んでみたい。

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ネタバレ購入済み

胸に迫る語り部の物語

2023年10月27日

冬の夜長に静かにお話を聞くように、冬至に開かれる煌夜祭では夜通し語り部が物語を紡いでいく。冬至の夜は人を食う魔物が出る。魔物は面白い話をしている間は人を食べない。
そんな煌夜祭の夜の場面に話がかたられ始める。語り部は誰なのか、語られる話とは。
話が紡がれていく中で徐々に語り部のことや魔物のことが解き...続きを読む明かされていく。
そこに人の歴史と贖罪、魔物がいる意味が織り込まれている。
償いの意味を考えた。

#感動する #アツい #泣ける

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Posted by ブクログ 2023年08月06日

雰囲気は、百物語を想起させる設定。
夜寝る前に1章ずつゆっくり読んだ。
ファンタジーにどっぷり浸かりたい気分だったこともあり、ページをめくる手が止まらなかった。

各章の登場人物のつながりがとてもおもしろかったし、あら?この人はっ…!という驚きが心地よかった。

魔物が人を喰らう、血生臭く少しダーク...続きを読むな世界ではあったけど、魔物は悲しい生き物だった。
読み終わる頃には、この世界から抜け出したくないなぁという気持ちに。

他の作品も読んでみたいです!

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Posted by ブクログ 2023年03月27日

外出の共に少しずつ読んだいたのを途中から後悔し始めた。
この物語は一気に、できれば冬至のころに読むべきだったと。
今年の冬にまた読みたいと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月13日

ただただ惹き込まれた。

登場人物がコロコロ変わる…気がするけれどそうではなく…時代も語りも流れていくようで、そうではなく…たぶん、相関図とか書きながら読んだ方がよくわかるんだろうけれど、読むのを中断させられるのはとてもイヤなくらい面白かった。

実際、じっくり相関図書いて読んでみるのも楽しいと思う...続きを読む

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Posted by ブクログ 2022年10月29日

key word 語り部 ファンタジー 悲しい 愛情

恐ろしくも美しい、美しい物語。とても面白かった。丁寧に書かれていると思う。私はかなり好きです。どっぷり、ゆっくり深く読みたい人にオススメです。

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Posted by ブクログ 2022年07月15日

童話のように語りかけられるような物語
冬至の夜中、語り部によって語り継がれる人と魔物の物語はどれも興味深く、恐ろしくも優しい
読み進める事にピースが1つまた1つと埋まり、そして語り部達のことを理解する
語り部達はただただ小噺を語る者達なのだと最初思っていたが、彼らも物語の主人公であり彼らの見てきた世...続きを読む界であった
人を喰らう魔物だとしても、世界の荒波に飲まれてしまうとしても、共存しながら人も魔物も幸せになってもらいたい
語り部の彼らがこれからも、見て聴いた世界を後の世に語り伝えていくのだろう

真夜中
ゆらゆらと揺れる蝋燭の灯火の中で再読したくなる

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Posted by ブクログ 2022年05月15日

久しぶりにとても面白い本に出会った。一気に最後まで読んでしまった。

濃密なファンタジーの世界にどんどん引き込まれていく。彼らの長い激動の人生を、心が揺さぶられる瞬間を、ずっと隣で見てきたような感覚に陥る。
相関図を書きながら読めば良かったのと思うが時遅し。
ああもっとこの本の世界に浸っていたかった...続きを読む

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Posted by ブクログ 2022年01月18日

久しぶりに大好きだと思える物語に出会った。御伽噺のような童話のようなかおりがした。涙ぐんで胸が詰まる事も。特に第五話は、もう。。
複雑な設定や世界観ではなく、物語に入りながらページをめくる。世界の理とは、登場人物の志しなど本当に面白かった。切なくなる話が多いんだけれど、優しさで包まれているような物語...続きを読むでした。
この、素晴らしい本に出会えて最高に嬉しい。

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Posted by ブクログ 2022年01月11日

煌夜祭、語り部、魔物、十八諸国
その他多くのキーワードで紡がれる物語は、自分の中で様々な憶測を巡らせました。
簡単なあらすじだけ読んで抱いていた印象は簡単に覆されて、ラストまで流れるように読破しました。
私の中で、自信をもっておすすめできる一冊です。

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購入済み

少々ややこしくはある

2014年03月23日

でも楽しかった。
ネタバレになると不興だろうけど…相関図というか、図説が欲しくなる。アレがあーで、コレが…と。

読み始めは、少し文章が冗長な気がして、あまり速くは読み進められないように感じていたのに、読み進めるうちにハマりました。
日が変わった頃に、寝る前に少しだけ…と読み始めて、三時半に読み終え...続きを読むる程度に。最近の私にしてはかなりの速読です。

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Posted by ブクログ 2024年04月03日

レーエンデ国物語から多崎礼さんを知り、この本を。
正直1回だけでは理解できなかったけれど、何度も読み直して理解したいと思えるほど。
善と悪は判断できない。

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Posted by ブクログ 2024年02月09日

とても作り込まれていて、楽しく読み進められた。度々、どこで出てきた誰なのかわからなくなってしまい思い出すということがあったが、それも楽しかった。
無慈悲な現実と人々が抱える思いの尊さを感じ、本を開く手が重く感じることもあったが、読み始めるとやはり一気に読み進めてしまう。複雑な話ではあるが、著者がどん...続きを読むなものを描きたいのかは明確でわかりやすく、それもよかったと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月21日

先輩からのおすすめで読んだ。
最初はどう繋がっていくのか疑問だったけど
国王編から物語が繋がり出したら
一気に面白さが倍増して
読むのが止まらなくなった。
トーテンコフは絶対クォルンを食べた王子だと
思っていたけどクォルンだったので驚いた。
そこから火焔の魔術師で焼いた土地を
償いで再生させることに...続きを読む繋がるだけでなく
最終的にはハッピーエンドで
すごく面白かった。
ただ人物名と土地名などに翻弄された。

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Posted by ブクログ 2023年09月01日

魔物が生まれる謎、死なない理由、人を食べる意味が、最後にたどり着いた結果なのだとしたら、それって、とても重くて暗くて苦しいと思ってしまった。
それが、大義とでもいうのか

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Posted by ブクログ 2022年12月20日

異国の童話のような魅力に惹き込まれる。
さらに、一話一話に散りばめられたパズル(伏線)のピースをはめていくと、衝撃と興奮、切なさと感動が浮かび上がりました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月26日

一気に読める環境で読まなかったことを後悔…

愛しているから食べたい
その気持ちはわからなくもないので、語り部が話す話が暗く沈んでいくごとに胸が傷んだ

最初は集まった2人は魔物と語り部で、魔物が牙を剥くか語り部が朝まで語るかの耐久勝負の話だと思ったのだが、魔物の告白からは勝負ではなく純粋に話を投げ...続きを読む掛け合っていそうだなと思い、話に集中していくことができた

ムジカが助けた魔物がガヤンなのは、兵士が逃げるように去っていったと描写されたことで完全に騙された。
最初はエナドが付き添ったものの翌年以降は別の兵士が老婆のところまでガヤンを送っていたのか…
なるほどと何度か読んで納得

ムジカを養ってくれた老婆も魔物で、ガヤンに食べられ死ぬことができた
魔物は魔物に食べられ記憶を伝承しないと死ねないのはしんどいな

いつか凶事の証といわれる魔物が産まれなくなったら、最後に残った魔物は永遠にいきるのだろうか
またはお役御免として口伝から書物へ切り替わり魔物自体の存在がなくなるのか

色々考えることができてとても面白い一冊だった
何年か時間をおいて、今度は冬至の日に読み返したいと思う

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Posted by ブクログ 2022年06月03日

世界観が好き。
パズルを解くような章の構成と、人物の心情。
入り混じる記憶と事実。
カタカナの名前を覚えるのが苦手な私は、あれ?これ誰だったっけを繰り返して、何度も戻りながら世界を堪能しました❗️
緻密に作られてる❗️

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月06日

視界に浮かぶ十八の島を舞台として、冬至の夜に語り部たちが物語を紡ぐ煌夜祭。
魔物はなぜ生まれるのか?
魔物は何のために存在するのか?
紡がれるひとつひとつの物語は、遠い過去の物語や伝説のようでいて、同時にすべてがひとつに集約していく。
ふたりの語り部たちが語る情景が目に浮かぶ、美しくも切ない、幻想的...続きを読むな小説だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年03月10日

二人の語り部が互いに知っている話を語り合っていく場面から始まります。短い話ばかりだから気楽にゆっくり読み進められるかなと思いきや、最後には二人の語り部達の話が全て繋がり、また語り部達のそれぞれの正体も明らかになります。途中でカタカナの地名や人物の名前にややこしさを感じ、疑問に思っては戻りを繰り返しま...続きを読むしたが、物悲しい雰囲気のファンタジーな世界観や種族の違いによる登場人物達の後悔や葛藤などには読んでいくうちに引き込まれます。読んでみて良かったです。

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購入済み

煌夜祭

2021年01月01日

読み終わったあとに、もう一度読み直したくなる不思議な本でした
頭の中で物語を組み立てて繋がった時に新たな物語が出来上がるようでドキドキしました

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

すっごく面白かったけど、半分以上訳わかんなかった。
もう雰囲気だけで読み切った感じ。
登場人物も誰が誰やら?だし。
世界観もイマイチわからんかった。

誰か丁寧に子供に言い含めるように説明して。

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Posted by ブクログ 2024年02月20日

小説を読んでいるのに、なんだか昔話を聴いているような感覚になるお話でした。辛い場面も多いですが、後味は悪くないです

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Posted by ブクログ 2024年01月16日

ダークファンタジー。
この作り込まれた世界観がすごい。
時間軸がわからなくなるのと人の名前が覚えられなくて何度かページを遡った。

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Posted by ブクログ 2024年01月11日

実はこれは〇〇なのでした。が多過ぎて、誰が誰だったのか分からなくなります…。
最後の方は特にそれが乱発して、なんとなくで最後まで読みました。

お話自体は面白かったので、これから読む方は相関図などメモしながら読むと楽しめるかと思います。

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Posted by ブクログ 2023年12月27日

美しくて、哀しいファンタジー。
多崎礼さんの描く幻想的な世界がため息がでるほど美しい。
途中でカタカナの名前あるあるの、あなたは誰だっけ?!の病が出てきて(それもめちゃくちゃ肝心な場面で!)、己の読解力の無さよ、とまた違うため息。それが無ければもっと楽しめたはずなんだ…。また読み返そう。
単行本の方...続きを読むの表紙も素敵だなあ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月04日

登場人物の相関性がわからなくて、理解できないまま読み終えてしまいました。2回読んだら分かるかもしれない………(汗)

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Posted by ブクログ 2022年08月30日

好き嫌いが分かれそう。
少しとっつきにくい世界観で、難しくも感じる。
集中して一気に読めたので、
すこしづつ解かれる繋がりも、良かった。

途中で止めてたら、もう読めなかったかも。

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