あらすじ
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。質感なき時代に「実」を見つめる者たち──圧巻の結末に心打たれる、『罪の声』に並び立つ新たなる代表作。
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重要な登場人物が多いことに加え、視点も何度か変わるので途中でリタイアしそうになった。が、この本を読み終えるために3連休を費やそうという意思があったので、なんとか読み終えた。(日が経つと前後の流れを忘れてしまうので、まとまった時間が取れる時に読んで欲しい…)
タイトルの「存在のすべてを」の意味を象徴するのが野本(弟)と亮を魅了した写実画だと感じた。
景色を捉えるのは写真と同じだが、写実画はユニークな画家のレンズを透す。そして捉えたものを描き起こす際に加えられた画家の信念や感情が受け手の心を動かす。
目に見えるものや、情報として世に出回っているものが正しさや真実ではない。裏には沢山の想いと存在があり、複雑に相互作用している。記者の門田の地道な裏取りが事件の全貌を暴いていくシーンは非常に面白かったし、現代のSNSの風刺にもなっているなと思った。
この物語は執念と愛の物語であり、真実を追い求める中で自身の善悪の定義が揺らぐ場面があるだろう。だからこそ、『何のために、なぜ』その選択を選ぶのか物差しを持つ必要がある。その物差しを信じることができたら、決して迷うことはない。
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私は学生だった時、塩田武士の小説が苦手というか、上手に読むことができませんでした。
なぜならば、地の文が多いと感じたからです。
描写や独白が長くて、読むのが疲れてしまうからです。(個人の感想ですよ?)
社会人になった今、この作者の本当の良さというか、地の文のありがたみを理解するに至りました。
また、塩田武士は神戸新聞社で取材の仕事をしてたそう。なるほど、、!
取材して追求していく感じが、伝わってきて、本読んでるだけなのに一緒に疲れてました。
登場人物の心理描写がとにかく良くて、特に、「8章逃亡」から先の答え合わせは感動を通り越して、なんかもうここに書くのもどうやったらいいかのか。
カフェの二階で読んでたら泣いちゃいました。恥ずかしかったです。
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圧巻。このひと言に尽きる壮大で重厚な物語だった。
誘拐、恋愛、絵画。それぞれが追いかける物語の先にある愛情のかたちとは。
確かに犯罪は犯罪であるし、どんな事情があったとしても美化されるべきではないと思う。けれど理解されるされないなど関係なく、それぞれがそれぞれの事情を抱えて「存在」していることに気づかされる。
そこに存在するかのように感じられる登場人物たちと、読みながら次々と頭に浮かんでくる景色は、これがフィクションであることを忘れさせるほど。
登場人物が多く、視点や時間軸が行ったり来たりする構成で決して簡単に読める作品ではなかったけど、最後まで読んで良かったと心から思う。
前半何度リタイアしそうになったか分からない。でも、点と点が少しずつ繋がりはじめてからは読み進める手が止まらなかった。いつの間にか登場人物たちに愛着が湧いていて、物語の結末が気になると同時に読み終わってしまうのがすごく名残り惜しかった。どうしたらこんなに濃密に人物の輪郭を描けるのだろう、と想像すると作者の執念に脱帽する。
作中で何度か出てくる
「結局、門ちゃんは何でブンヤやってるの?」ということば。
今の自分に重ね合わせて、「結局あなたは何になりたいの?どう生きたいの?」と問いかけられているようにも感じて、意図せず長く目を逸らしてきた自分自身と向き合うきっかけにもなった。
しばらくはこの余韻から抜け出せそうにないみたい。
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面白かった!
ミステリーではなく、過去に起きた事件を調べていく形式というのが新鮮に感じられた。
「存在のすべてを」に繋がる言葉は何なのかなと思いながら読んでいたけど、「存在のすべてを描く」ということを野本が亮に教えていたんだなと。
そして、きっと野本や亮の写実画は何層にも筆が重ねられているのだろうけど、「存在のすべてを」というこの作品自体が、ある出来事を内包した様々な層をひとつづつ捲って明らかにして書かれたものであることと重なって、それがまたこの作品の厚みになっていると感じた。
読後に重厚感が残る作品ってなかなかない。
素晴らしい作者だと思った。
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苦手な分野の本で、
前半の取材記録は、なかなか読み進まなかったけど
後半、手が止まらないくらいページめくった!
最後泣けた。チャレンジして良かった本だった。
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「虚実は皮膜の間にあり」という言葉がこだまする。3人は紛れもなく家族だった。たった3年間の薄氷の上の幸せ。しかしそれは確かに「実在」したのだ。
幼い亮が自ら求めた安息の日々。自分の才能を見出し育ててくれる「両親」。ただ純粋に絵を描き、芸術家でありたいだけなのに、心から己の絵を理解してくれるものと出会いたいだけなのに、それが叶わず忸怩たる思いを過ごしていた貴彦のもとにやってきた亮。写実絵画を介して心通わせていく2人の日々が、意図せずして訪れた影と不安の中で紡がれていくからこそせつなく尊い。そして2人を温かく包み込む優美。
終わりを告げた後の30年間を思うと心が痛い。しかし、
ジョージウィンストンの「Longing / love」のピアノの調べが降り注ぐ中での、30年の時を経ての里穂との邂逅。温かく支えてくれた人々の「存在」の全てに胸が熱くなる作品だった。
Posted by ブクログ
圧巻…
この言葉以上にこの作品に見合う言葉が見つからない。
素晴らしかった。
30年前に起きた2児同時誘拐の真実を新聞記者・門田が追う中、その関係者の目線からも物語進んでいく。
すでに時効が成立している事件の糸口は『絵』である。
事件被害者の少年が写実画家として話題になったことから、事件は小さいながら進展していく。
そしてその先に、とある写実画家の存在が浮かび上がる。
あぁ、何を語ってもネタバレになってしまいそうで怖い。でもこれらを語ったところで、事件の真実の予想など全ては出来るまい。
それほど深く重厚なストーリーなのである。
それに何度涙を流したことか。
犯罪の果てに得るものもあるかもしれない。
幸せも存在するかもしれない。
それでも犯罪は犯罪なのだと。
暖かく、悲しく、辛く、寂しく、愛しく、そして美しく。
人と人との繋がり、縁、さらにその果てを感じる作品だった。
あまりに素晴らし過ぎて感想が上手くまとまりませんでしたが、『読んで良かった』と心から思います。
ありがとう。
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ミステリー小説だと思って読み始めると、どうしても登場人物の名前を覚えなきゃという気になってしまいますが、本書は不要でした。序盤から登場人物が多くて萎えそうでしたが、刑事の名前は重要じゃありません。事件の流れがわかれば大丈夫な構成になっています。
塩田さんの作品は、描写が細かく情景が思い浮かべやすいのですが、自分が疎い分野の美術にまつわる話ということもあって、知らない世界を知れ、より厚みを感じました。圧巻!と書かれている方がいらっしゃいましたが、そのとおり。見事でした。
いつもは通勤読書ですが、読書時間をとって読めたのが幸いでした。出てくる土地や美術館にも行ってみたいです。
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また最高の作品に出会ってしまった。この小説を書いた作者の熱量に何度も唸った。入念な取材と下調べに捧げた時間は途方もないものだったはず。
こんなに知識欲を満たしながら愛や倫理観も考えられるところが贅沢だった。
この小説は主人公が複数人いる。そしてほとんどが魅力的だ。特に私は門田と貴彦が好きで、不器用だけど仕事に真面目なところに惹かれる。
ネットの普及で実態が不明確なものが取り上げられる時代に、事実を追い求める門田と写実を作品にしようとする貴彦。最終的にたどり着いた両者の落とし所が綺麗だった。
序盤は神奈川県の地名や警察の専門用語が頻繁に使われて難解に感じる部分もあったが、絶対に最後まで読んでほしい1冊。読んでいれば得られるものが多々ある作品。
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濃い!圧巻!読み応えあった。新聞記者と写実画家が、それぞれ『実』に対して本気で向き合ってる物語がとてもドラマティックで壮大。画壇って全く馴染みないから新鮮やった。最初から没入できたし、分厚いけど展開も多く次がどんどん気になって読み進めやすかった。芸術系やけど風景描写とか全然くどくなくて綺麗な表現多く、慣れてへん言葉も気付けば積極的に調べながら読んでた。終わり方の余韻も素敵やった。答えが全て解明する感じやなかったからどうしても気になること多く残ったけど、これがええんでしょうな!
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前半のハラハラ展開、そして記者である門田を通じて点がつながっていく中盤、そして空白の3年間について語られる後半、分厚い本ではあったが中だるみにならない圧倒的な話、特に後半は涙なしにはいられなかった。
タイトルの「存在のすべてを」
読む前はかっこいいなぁくらいでしたが、読み進めてるうちに、タイトルの意味が分かり震えました。
面白い小説は他にもありますが、トータルの凄さでは人生マイベストの小説になりました。出会えて本当に良かった。
Posted by ブクログ
ただの誘拐事件の話かと思いきや、誘拐された子供の半生を丁寧になぞっていくお話。以前から気になっていたホキ美術館も出てきたり、美術界の裏話も知ることができて、新しい発見がある作品でした。
最後は胸がポッと熱くなる、明るい未来が見える終わり方でとても素敵でした。
塩田さんの作品にハズレなし!
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久々にページをめくるのを止め難かった。
「本物」と「偽物」、「理想」と「現実」。どっちが正解でどっちが不正解かなんて誰にもわからないけど、ただ当事者が満足する形で一生を終えられたら良いなとただただ思った。
終盤、涙が自然と溢れました。
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初読みの作家さん。映画化されるので読みました。内容は最高です!!
「二児同時誘拐」のストーリーで展開し、非常にわかりやすい進行内容。大ボリュームですが読みやすく、最後は涙なしでは読んでいられない。本屋大賞受賞してもおかしくないほどの大作だと思います。
Posted by ブクログ
神奈川で児童誘拐事件が2件同時に発生し、警察は犯人を取り逃がしたが、誘拐された子供は3年後に無事に家族のもとに帰ってきた。
一部は、誘拐犯と警察の息詰まる攻防。
二部は、事件が時効となった後に新聞記者の門田が真実に近づいていく過程。
三部は、誘拐された子供と連れ去った夫婦との愛情の物語。
最初はあまりかなと思ったが、最後は涙しました。
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平成3年に発生した誘拐事件から30年、新聞記者が被害者男児のその後を追う。取材中に浮かんできた画家の存在、画廊の女性、絵に描かれた風景…。語り手を替えながら進み、細い糸を辿った先の危うく儚い真実。何が正解なのか、正義なのか…?
Posted by ブクログ
血の繋がりはなくとも、思いが繋がっていく圧巻な作品。初恋の思い、記者や刑事の思い、画商の思い、そして家族の思いが絵画を通して繋がったとき、真実に辿りつきました。
自分が、大切にしている思いを子どもに話し続ける父の姿が温かく、読後に自分の子育ての思い出も溢れてきました。
本当に読んで良かったとおもえる作品でした。
存在とは何かを考える
「すごい…」
読み終えて出た言葉はありきたりで陳腐なものだったけれど、何かずっしりとした重量があるのに遠く上の方できらきらとした澄んだものがみえる、そんなものが腹に胸にのしかかっている感覚を覚えた。
家族愛、虐待、憎悪、淡い恋慕、執念、悔恨、そして希望、その間を湧水のような清らかで力強い写実画が繋いでいる。
作品の中で絵画の挿絵は1枚もないのに、そのほとばしる生命力と存在感溢れる彼らの作品が脳裏に焼き付いてしまう。
「彼」の存在感も実体も記憶の中のもので靄がかかった輪郭の薄い人物に感じられるが、彼の作品の描写からは生きている一人の芸術家の命の力、思いの強さを受け取るのだ。
この作品にはたくさんのメッセージやテーマがあり、読み手によって受け取るものは本当に様々ではないかと思う。
が、少なくとも絵画好きならぜひ、読んでみてほしいと思います。
ミステリーが好きな方も、とても読み応えのある大作ですのでぜひ。
作中の「トキ美術館」は間違いなく千葉県の「ホキ美術館」がモデルで、ここには写実の大作が多く展示されています。静謐な空間で写実画に圧倒され続ける体験は、他ではなかなか味わうことができません。
超絶プロット
ただ、ただ、すごい。感動。なにより、悲惨なエピソードを吹き飛ばす、プロット。闇の中の一点の光、その光を照らし出そうとする、いくつもの信念と愛情。とにかく、良いです。
涙を超えた感動
一ページ一ページが勿体無いほど作者の試作や体験の深さが滲み出る。パズルのように空白の時間の謎が解けていく。生きるとは何なのか、芸術とは、表現とは。失った事のある人にしかわからない愛の深さと悲しみ。私の空白を埋めた本。人生の岐路に必要だった作品。今日読み終えました。ありがとう。
Posted by ブクログ
まとまった時間が取れなかったので前半は細切れで読んでいたら、とにかく登場人物が多すぎて覚えられず混乱…
ポッと出の人物なのか、重要人物でその後も度々出てくるのか読んでる時判断できないから仕方ないけど。とりあえず刑事の名前は覚えなくて大丈夫。
終盤はサクサク読めたし泣いたしおもしろかったけど、最終的にあの人どうなったの?とか、そのあとどうなったの?とか、なんでそうなったんだっけ?とか色々疑問は残る。
全部を全部伏線回収してほしいとは思ってないしもちろん余白はあっていいけど、自分的には取材長かったわりに最低限しか回収してくれなかったな〜という気持ちもある笑
でもすごくおもしろかった!
Posted by ブクログ
誘拐事件をもとにして、家族とは?幸せとは?罪とは?と色々なことを考えさせられる作品でした。
作者さんは違いますが、「八日目の蝉」を読んだ時と近い気持ちになりました。
もう少し先まであったらいいなと思ったので、⭐︎4にしました。
登場人物も多いので、再読した方が理解が深めらるような気がしますが、分厚いので勇気がいります…笑
Posted by ブクログ
序盤は実録風の事件もの。
やたらと多い登場人物に苦労しながらも、緊張感あふれる展開を楽しんでいたのだが、、、
単なる誘拐事件ものと思って読み始めたら、だんだんと他の要素が増してきます。
僕はもともとミステリー好きではないので、却って読みやすく、面白かったです。
途中、美術界ゴシップものかと思うくらい美術界という因習村がフィーチャーされます。
師匠と弟子、百貨店と画廊との関係、絵画の価格付け(作家ごとの号単価×号数)の問題等が
作品の中で取り上げられ、事件の閉塞感と相まって、息が詰まりそうな雰囲気を醸し出します。
終盤はヒューマンドラマ。
先が気になってついつい読み急いでしまいました。470ぺージの長編ですが、
「いやまだ何にも解決してないのに、残りのページ数がないやん」と
変に焦りながら読み進めました。
「全ての謎を解いてすっきりさせましょ」ってタイプの作品ではないし、
実際、「あれ?あの人はどうなったんだろう」って人物もいましたが、
面白かったです。
いやあ、お兄ちゃん、ロクでもないなぁ。
Posted by ブクログ
前半の取材パートでは登場人物が多いしなかなか繋がらないしで、これから面白くなるのか不安になりながらも頑張って読み進めた。
そして7章、ついにこの方の視点がきたか!!となり、そこからは一気読み。
願い事で涙涙。あー切なくてしんどい。
もう少し先も知りたい終わり方だったけど、この作品を読めてよかった。
読み終えて、寝ている息子の頭を撫でた。ママって当たり前に呼ばれることってこんなにかけがえのない、愛おしいことなんだ。一緒に過ごせる時間を大切にしようと思った。
Posted by ブクログ
すごく良かった。めずらしく母に勧められた1冊だけど、私も人に勧めたくらい、心が震えるっていう感覚になった。後半から様々なことが明らかになってきて、繋がって、涙が止まらなかった。分厚いから読み直すのに時間かかるけど、それでもまた読みたい1冊。
Posted by ブクログ
3年後に誘拐された子供が帰ってくる??なんてありえるだろうか…と真相が早く知りたくて頑張って読みました。
子供がいなくなって破綻してしまった夫婦…さびしく思った。最後門田さんはどうするのか??スッキリしなかったなぁ。
Posted by ブクログ
未解決に終わった誘拐事件を定年間近の記者が、人生の集大成として、真相に迫る。
途中、長かったが、最後はスッキリと終わって良かった。
画家の権威争いが克明に書かれていて、好きなことで飯を食うというのは、大変なことだな、と改めて思った。
Posted by ブクログ
『砂の器』を思い出した…。
謎解きではなく、事件関係者の足跡を
丹念に積み重ねた物語です。
二件の誘拐が同時に起こった理由も
誘拐犯の手口なども
わりと早い段階で明らかになるけど
身代金受け渡しに失敗して
戻ってはこないと思われていた4歳児が
3年の時を経て自ら帰ってきた理由と
誰とどう暮らしていたかは
警察としてはもう深掘りできなかった。
しかし30年の時を経て、新聞社の門田が
元刑事・中澤の死をきっかけに
あらためて真相を追おうと決意する。
これが外側からの展開。
一方「人気の写実画家は、誘拐児・亮だ」
とマスコミに暴露され
交流のあった画廊の店主・里穂が
彼との過去を思い出し
その行方を追おうと動き出すのが内側、かな。
亮の描いた写実絵画が
彼と、誘拐犯との足跡をたどる
重要な資料として登場しますが
存在しない作品なので想像するしかない。
どんな光景をキャンパスに封じ込めたのか
見てみたい気もするな。
Posted by ブクログ
★3.5
登場人物が多いので混乱したが、最後全てが繋がったときは涙がでそうだった。
誘拐事件の裏にある新事実、誘拐されていた空白の3年間にいったい何があったのか…
親と子の絆、愛の物語、
Posted by ブクログ
未解決のまま時効を迎えた二児同時誘拐事件の真実を追う物語で、なかなか面白い作品だった。ただ長編なので、前半は登場人物も多く、メモを取りながら頭を整理して読み進める必要があった。
「一体誰がやったのか」「何が起きていたのか」と想像しながら、自分も少しずつ真実に近づいていけるような読書体験はとても魅力的。
時効を迎えてしまった刑事たちの無念さ、当時の記者、被害者の母親、被害者の同級生など、多くの人々の状況や心理が細かく描かれている。早く真実を知りたい気持ちから、ついすっ飛ばし気味に読んでしまったが、長編ドラマを観ているように物語に深く入り込んでいった。
後半では鼻の奥がツンとするような切ない場面もあり、すべての真実が明らかになったとき、読み終えた満足感と温かな余韻が残った。