【感想・ネタバレ】廃用身のレビュー

あらすじ

廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療にあたる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく――。『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない 衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

映画を観てから読んだ
映画も良かったし、映画みた後に本読んだ方が楽しめる。答え合わせ的な
介護の現場の過酷さ、人の内面の複雑さよ…
フィクションだけど現実的
Aケアについてはありだと思う

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2026年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画公開に伴い、原作から履修することにした。
とても読みやすい。
後半漆原の心の内に秘めた残虐性が目立ったが、老人デイケアの現状・本人の障害に対しては合理的な"ケア"にも思えてしまう。
これが約20年前執筆なのが驚きだが、超高齢化社会に拍車がかかるこれからを考えさせられる一冊だった。すき。

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2026年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「介護のために手足を切断する」という倫理を大きく逸脱するような療法に度肝を抜かれたのは私だけではないはずだ。
しかし漆原医師の遺稿を読みはじめると、患者自身の心身の負担だけでなく、介護の現場の負担も軽減できる至極真っ当で合理的な療法のように感じた。
今後さらに逼迫していくであろう老人介護の現場を考えた時、合理性が求められることは必須で、Aケアが老人介護のスタンダードな療法となる可能性も十分あるのではないか。
それほど漆原医師の遺稿は老人介護のリアルが克明に記されていると感じたし、患者と介護者、両者の視点に寄り添った結果、考え出された療法だと感じた。当初は無しだと思っていた手足切断という療法だが、私は漆原医師の遺稿を読んで、Aケアを受容したのだ。

矢倉氏による編集部註でまさかの展開を見せ始める。
「老人の手足を切断する」というショッキングなことを行う医師、クリニックが存在するとなると世論はこぞって叩くだろう。しかし叩き方にも様々ある。Aケアそのものではなく、漆原医師やクリニック関係者の人格叩き。恣意的に切り取り記事にする。悪意を持ってマスメディアに話をする人も当然いて、何が本当で何がデマなのかわからなくなる。自分が信じていた人や事柄すら、疑わしく思えてくる。世論は簡単に人を疑心暗鬼にし、貶める。
これって現実世界でもよくあることではないか。私は今ノンフィクションを読んでいるのだろうか?それすらわからなくなって混乱した。
マスメディアは漆原医師を「悪魔の医師」に仕立て上げて徹底的に追い詰めた。結果、漆原医師だけでなく妻も自殺した。マスメディアは、「倫理的に大きく逸脱しているAケアを糾弾する」だけでなく二人を自殺に追いやった。ジャーナリズムを盾にしたら何をしても許されるのか。
結局老人介護の問題は何も解決していない。




とても面白かった。モキュメンタリー好きとしてはたまりません。映画公開前に読めてよかった。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

老人介護をクローズアップした話だが、脳卒中による麻痺は老人に限った話ではない。明日は我が身かも知れない。動かなくなった体を切除出来るか、その時にしたいと思うかどうかは色んな観点から考えることが出来そうだ。
自身は数年前に交通事故に巻き込まれ、既に義足の身体障害者の身だが、幻肢痛は無くなったものの断端の痺れはあるし、身体のアンバランスさは感じるし、実際身体のラインにも表れている。普段は義足なので一見健常に見えるが、風呂の姿見で全身を確認すると未だにぎょっとすることもある。やはり視覚的なインパクトは大きい。とある義手の女性は義肢製作所なんていう特殊な場所で出会したにも関わらず、目立たないように隠していた。そういうことを踏まえると切断を簡単に選択するのは難しい気もする。それとも憎ささえ覚える廃用身なら違うのだろうか。
ただ本書を読んで思ったのは世間の流れの力が大きいということだ。デイケアの面々が次々とAケアを受けるからそういう空気に流された女性。マスコミに叩かれ、友人に異常を指摘され自身を見失った漆原医師。どちらも構造的には大差ない。周囲の空気や世論ひとつで感情も決断も簡単に揺れ動きそうだ。本当に重要な情報は何だろう。漆原医師も気の毒なくらい編集に全てをぶち撒けられていたが、不要な情報も多かったように思う。何をどう受け止め感じて判断するか、試されているなと感じた。

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2026年05月07日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ面白かった。
前半で漆原先生の原稿、後半で編集者の注という構成にまず驚いた。そして作品全体に常に漂う気味の悪さ。
テーマとなっているAケア自体の不気味さ。閉鎖環境で患者やデイケア施設の関係者がある種ハイになっているような状況の不気味さ。事情を曲解して関係者を追い詰めるマスコミのグロテスクさ。漆原先生の本当の目的がわからない怖さ。。
老人の手足を切断するという非常にショッキングな術式をテーマにしているが、著者が医者ということもあってか、作中での漆原先生の説明は非常に合理的で、現実でもそのうち実現するのではないかと思わせる説得力が作品を身近に感じさせ、より薄気味悪い。
しかし構成や文章が上手く、一気読みしてしまった。他の作品にも期待。

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2026年05月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怖いと聞いていたがさほど怖さや後味の悪さはなかった。
出来事自体は仄暗いものばかりだが、どれも理路整然としており、なるようになっただけであるように感じた。心理や情景などあらゆるものがシームレスに描かれ、とても読みやすく自然であった。


記者よ、なぜ気付けなかった。

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2026年04月11日

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ネタバレ

ノンフィクションかと思って読み進めると
違うことに気づきながらも、馴染みの場所が出てくると妙にリアルで、あとがきに辿り着いてもどちらかわからなくなるほど、凄かった。こういう手法の本に出会ったのは初めて。
この考え方も一理あるなとか、なるほどと思う部分も多々あったけど、自分が介護する立場だとAケアはありがたいけど、される側になった時どんな判断をするのか答えはまだ見つからない。
5月に映画が公開されるので見たいと思う。

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2026年04月10日

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麻痺で動かなくなった手足を切断する「療法」を考案した医師の語りから始まる。過度な医療や延命に関しての議論はあちこちでされているけど、この切り口は新鮮。前半は、介護現場の描き方が生々しすぎるうえにややあくどい表現でウッ…となる。自分の経験と重なるのに捉え方が違うせいで、そんなふうに書くのやめてよーみたいな気持ちに、つい。

ただ、この書き出しは介護保険制度の始まる1年前から始まっている。1999~2000年代だと、今よりも介護の過酷さに焦点が当たっていたような記憶があるので、このネガティブな描き方がまさに!という感じもある。

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2026年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

単行本でも何度も読んでいるが医師ならではの衝撃的な作品。ずっと好きで追っている作家だけどこれがデビュー作ってすばらしい。動かなくなった四肢を切断するAケア、他にも考えるべきことは多いがメリットも多いと感じてしまう。行く先は四肢切断された老人がカプセルに入った工場…いつか日本の未来はこうなるのではないかと思うほどリアル。政治家がこれを読んだら何というのか聞いてみたい。
初期の頃の作品が好きで繰り返し読みたい。

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2026年02月11日

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映画化を予告で見て興味をもったので読んでみた。とんでもない作品を知ってしまったという感じ。本の中でひとつの本が再現されているという、入れ子構造も面白い。単にグロテスクであるというだけでは済まされない、介護や医療といったものの本質を皮肉的に実直に描いている怪作という印象。なぜ今までこれを読んでいなかったのか。

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2026年02月10日

購入済み

ドキュメンタリーかと思った

この作家の作品を初めて読んだせいもあって、前半部分は完全にドキュメンタリー 実話の手記かと思ってしまった。それほどのリアル感で描き出されている。現代の医療の仕組み 考え方 思想に、重たい指摘 課題を突きつけている作品である。

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2022年12月03日

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ネタバレ

映画を観たので再読。非常にシビアで現実的な高齢化社会に対する予測、介護の今後、老人虐待問題などで何が善とも悪とも言い切れない重い内容になっている。がまあ普通にマスコミは一意にカス
「自分が本当は心底で何を思っていたか」なんて自分にも理解し得ない。それを周囲に誘導されてしまった面も否めず、「頭はわたしの廃用身」という遺書がとても悲しい。自分の頭、考えることを廃用身と言えてしまうほどの悲しみはない。反面まあ「不要だから取った方がマシなのでは」から実際に切断まで行けてしまう人間は全然怖い
割合で言うと「良くなった」と感じている老人の方が多く、しかし悪い例が凄惨すぎて単純には肯定できない難しさがある。因果関係も否定しきれないわけだし。ただ「四肢のいずれかがないことが当たり前」になった時代にここまでの反発が起きるかと言うと……。人間は結局社会の価値観に動かされている面もあるよなあ、と感じさせられる名作だった。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

映画を見る前に小説からということで購入。
介護の現場がとてもリアルに描かれていて、超高齢化社会の本当の恐ろしさをまじまじと感じた。ずっと介護の現場は人手不足と聞いているが、国が総力を上げて対策をしていかないと、マジやばくないか、と恐ろしくなった。Aケア、もしかしたら実現してしまうのではと思ったり。自分の親が高齢者になる頃の日本はどうなっているのだろう、(今親は50代だからあと20〜30年後か、、、)

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画の予告で見かけ、ショックを受け、
映画は気になるけど視覚的に辛そうだからとりあえず原作を…と手に取りました。

あの映像を見てショックを受けたので
私もきっとAケアで手足を取ってしまったらショックを受ける側の人間なんだろうなって思う。

でも実際話の前半で展開された漆原先生のAケアについての文章を読んでいると
「悪くないかも…」と思ってしまいました。
いつか自分が麻痺とか硬直で苦しむのであれば、苦しみからの解放に望みをかけたくなるかも。

漆原先生も、奥さんも、マスコミにリークする人にもみんな表と裏があり
それを面白半分に切り貼りして、燃やすだけ燃やして重要な部分には目を向けないしマスコミの罪は本当に重たい…。フィクションだとは分かりつつもマスコミへの怒りだけはしっかり刻まれました。笑

あと、奥付けページでフィクションかどうか分からなくなる感覚にドキッとさせられました。
こういう部分にまでこだわられているのはとても良いです。

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

映画は公開日に観に行ってかなり好きだったので
原作も読んだ。
先に映像で観てる分わかりやすく、かなり読みやすかった。でもこんなにマスコミの報道がひどいとは思ってなかった。

久坂部羊さんが末期医療を現場で見ている医師なので、ただのフィクションとは片付けられない妙なリアルさとメッセージ性を感じる。
齢化や介護の問題が深刻化している今、Aケアは悪魔の治療だとは到底言い切れない段階まで来ている。

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

面白かったです。どうやって映画にするのかは本当にわからないけど、映画にする価値の高い物語であることは間違いないです。
生きていれば人は忘れるし、嘘をつくし、性格や考えが変わることもあるし、悪意がある人に傷つけられればやり返したくなることだってあるな、と思いました。
とにかくマスコミがサイテーな感じに描かれてますが、テレビや週刊誌が威力を失いつつある現実の世界では、報道の信憑性はどうなのかな、と思いました。SNSなんて素人記事ばかりなのだから、もっと嘘だらけなんでしょうね。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「廃用身」という言葉を初めて知りました、と書いたらこれ造語なんですね。
字面からショッキングで引き込まれます。映画化してて気になって読みました。
作者が医師なだけあって老人医療の描写が生々しく、現実味を感じました。
この作品が書かれてから20年、いつかは誰しも老いるとなると目を背けてはいられない問題です。

わたしも、例えばこの腕動かないしそれなのに痛いし、苛々するし落ち込むから邪魔でしかない…と思うと、思い切って切ってほしい!と言い出すかもしれません。ありがたいことに今現在は不自由なく動かせてるってだけで…
自分だけでもそう思うのに、周りの人にも迷惑をかけてるだろうと思い詰めてしまうともうダメ。
漆原先生がたとえ支配者感を内に秘めて勧めてきてても、良いかも…となりそう。

「患者さんからの同意がないと絶対にしない」と仰ってはいたけれど、同調圧力を感じなくもないです。「迷ってるくらいならやりなよ。絶対良いって〜!」みたいなものではあるけれど。

安楽死の是非よりは、このAケアのほうが議論しやすそうな感じはします。
見た目がショックなら、それこそ義手義足もあるし…江戸川乱歩の「芋虫」を思い出しちゃった。
ある程度の年齢の人は、「攻殻機動隊」の義体になれるかも!と思ったらむしろ高まりそう。
でもまぁ、この国では同調圧力の問題を解決しないとAケアも安楽死も議論できないな、と思います。

マスコミの偏向報道の醜さを感じました。
カストリ雑誌のごとく、衝撃的に歪めて解釈したものしか報道せず…
でも、それも前半の、漆原先生の手記を読んでいるからそう思えるだけなのかもしれません。報道しか知らなかったら「え?なにそれ…」ってなりそう。

春日武彦先生の解説も面白かったです。
グロテスクは、グロそのものではなく、それを発する・接する側の鈍感さと無自覚さ。
グロテスクは精神性だとぼんやり思ってたのが言語化されている、さすが!と思ってしまいました。


そういえば、作品群にグロテスクを感じている小川洋子さんの、「薬指の標本」思い出させる描写があってあぁ…となりました。
小川さんに関しては、鈍感でも無自覚でもなく“全てを平等に見つめる目線の冷徹さ”にグロテスクを感じて温度が下がります。
誰かに肩入れするのではなく、平等に観察してる感じ。小川さんはこの冷静さがたまらなく好きです。

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2026年05月25日

Posted by ブクログ

なんとも言えない後味の悪さ。
最初から引き込まれて一気に読みました。高齢者でもう決して動かない手足を切断するAケア。
おぞましい、でも介護の側からしたらさもありなんと言う考え方。読んでいくうちにそういう治療?もありかもと思ってしまう自分がいる。う〜む、となりました。

マスコミが酷すぎてめちゃくちゃ憤ってしまった。
なんだか感想が書きにくいなと。

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2026年05月20日

Posted by ブクログ

これだけの〝あと味の悪さ〟は久し振りだ。
だが読み出すと、ペースに遅い早いはあるもののページをめくる手が少し躊躇した所もあったが止まらなかった。ことの成り行きを見届けなければならないのだと。

主人公の漆原が執筆した「廃用身」とその編集者が書いた「編集部註」の2段構成になっているのも特異な形だった。
前半では高齢者介護の実態を知る者として、身の引き締まる思いと同時に僅かながらの後ろめたを感じさせられ、重い気分に。
〝Aケア〟の具体的な描写は冷静に受け止めつつも、グロテスク感は否めない。
後半では一気に物語が展開していく。
ことの一部始終が明らかになり、一つの結果を生み出すものの、当然といえば当然だが予想通りスッキリするものではなかった。

高齢化社会が進む中、〝非現実的〟と切り捨てられないこの小説を、医師免許を持った1人の医師が書き上げたという事実をつい考えてしまう。

〝狂気〟とはなんぞや?
〝倫理〟とはなんぞや?


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2026年05月12日

Posted by ブクログ

介護現場の綺麗事を許さない壮絶さ、医療の限界、人間の尊厳、倫理とはなど、様々考えさせられる作品だった。

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2026年05月07日

Posted by ブクログ

Aケアの該当者の年齢の年寄りなので、これはこれでいいかもと途中まで思った
ボケずに元気に暮らすのがこの年代の一番の課題なので
でも、これバックアップ体制が充実してないと無理だとも思う。
ノンフィクションのような気持ちで最後まで読んでしまった

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2026年04月01日

Posted by ブクログ

しばらく前に電子書籍で購入後放置。年明けからぼちぼち読み始め、だんだん面白くなってきた。最後の結末はちょっと嫌いな片付け方だったけど、ああこれミステリー小説だもんなって思うことにした。漆原の心情はなんとなく推測できるけど、奥さんの菊子の気持ちはよく分からない。
でもトータルでみるとすごく面白かった。一昨日読み終わって、こんな面白い本なんで知らなかったんだ、じつは何かの賞をとってるのかと調べてみたら映画化決定していると知ってタイムリーでびっくりした。内容的に映画にしたら視覚化されてキツイな。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

読後感が悪しです。露悪的すぎて受け止めるには人間的力量が必要そう。でも人間って怖いな気をつけなきゃって再認識できます。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

現実的には理解されないだろうね。四肢欠損の視線に対するサポートと、それを上回る科学的根拠が必要。
実際、介護する側にとっては視覚的な違和感はあるが、楽になるのは確実。 考えさせられる小説でした。

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

映画化されるとの事で、CMを偶然見て衝撃を受ける。
翌日すぐに本屋さんへ。
書き方、あまりにもリアリティー。
半分くらいで え、もう終わり?と思ってからが本番。

介護を生業としている側としては、いらんやろこの手足!と思う事は毎日あるんだけど実際入院して「Aケア」された人を見ると知っててもギョッとするし話題にしていいかめちゃくちゃ気を遣う。
知り合った頃から無ければ気にならないけど、知った仲になってから手足を切ってしまうとなかなか。
いやー、面白かったけどこれどんな気持ちで今から寝ればいいの?

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

麻痺して動かなくなった手足を根本からバッサリ切ってしまう。
確かにやり過ぎで倫理的にもアウトだろう。
だから、この小説が書かれて20年経った今も、Aケア的な治療法は確立されていないわけで。

高齢者施設で15年働いている。
オムツ交換時、足がねじれるように拘縮していると足の間をオムツがうまく通らず、きれいに当たらないことで漏れてしまうことが多々ある。 
その都度、更衣が必要となり、本人も介助者もどちらとも負担が大きい。

ねじれる足、脇に内出血が出来るほど硬く閉じている腕。
本人に痛みの訴えはあったが、切ってしまいたい程かどうかは分からない。
でも私には、あの腕や足が無かったら、どれだけ介助が楽だろう…という気持ちがある。
倫理的にアウトでも完全にあるのだ。
悪魔の所業かもしれないAケアを私は望んでいるのだな…と、しっかり認識してしまった。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

体験しなければ論じれない。姥捨山のような話は昔からあるけど、それを悪とするなら最後まで付き合う必要があるが、高齢化にどこまで付き合えるか。
介護をするということ、生きるということだけに焦点絞るとこういう選択になるのだろうか。
自分が介護する側なら?される側なら?
まだ未経験の領域で、これをなんとも語ることはできないと思った。

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2026年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

身近に半身不随の人がいたので介護の大変さも、もう自分の体が動くことはないことの悲しみや憎しみも痛いほどよくわかった。廃用身であることは間違いないがじゃあそれを失ってもいいのか、切断したほうが心も身体も自由になれるのか、フィクションなのにノンフィクションを読んでいるかのようだった。
映画が気になってたので原作をと思って手に取ったが、映画見るの厳しいかな。読んでて気分は良くならないが、いま健康で生きている人たちもいつか必ずは親の介護をしたり、自分が病気になって介護を受けることになる。人生100年ずっと健康で生きられるならまだしも。
漆原が医者として患者のためを思ってAケアをしてきたことは間違いないけれど、そこに個人の欲求みたいなものが含まれていたのか定かではないが自分の頭が廃用身だとする最期は少し悲しすぎるかなと思った。個人的にはAケアの良さもあると思ってしまった。もう動くことはない身体のことを自分のものだと思えるのか。

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2026年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これ2003年の作品ってのが凄い…まさに迫り来る問題すぎて結構心身にずっしりとくる。現場の実際と世論と登場人物それぞれの視点が時間の経過による変化も含めて絡む絡む。それなのにバラバラせずすっと読まされちゃう。しかしこの問題本当に正解が分からない…

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2026年04月19日

Posted by ブクログ

久坂部さん、こんな著作があったとは。
廃用身という言葉があるかどうか定かじゃないけど、どうせ動かないのならという割り切りもあるのかもしれないけど、自分だったら自分の家族だったら、なかなか割り切れないだろうなぁ。

これが治療で行われるAケア。
ある意味衝撃的でした。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

実写の予告で気になって、この本を手に取った。予告は不気味でホラーチックな雰囲気だったから、怖い場面がいつ来るかと警戒しながら読み進めてた。

だけど、予想に反して前半は恐ろしさを全く感じなかった。廃用身を切り落とすと聞いて、残虐な場面や患者の悲痛な声を想像していたから驚いた。


後半から語り手にが変わって漆原を客観的な視点でみるようになる。ここで物語の印象、すなわち漆原の印象が何度もひっくり返り始める。

私は頭の中で漆原が本当は善人か悪人か何度も考えていた。だけど、最後まで読むとそこに答えがないことに気が付く。人間は善人と悪人の二種類に単純に分類することはできない。

「漆原が嗜虐的な一面を持ち合わせていたとしても、Aケアが悪ということにはならない。施術と人間性は別問題」というような語りがこの本の1番本質をついていると思った。

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2026年01月31日

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