あらすじ
卒業式直前に始まったデスゲーム(特別授業)
あなたに本当の友達はいる?
誰かと手を繋がないと死ぬ――。
女子高のクラス内カーストが崩壊し、
裏切り、嫉妬、憧れ、真実が手を取り合う。
『みんな蛍を殺したかった』の著者が
青春と友情の極致を描く最高傑作!
【ルール】
・二人一組になってください。
・誰とも組むことができなかった者は、失格になります。その回の失格者が確定したら、次の回へと続きます。
・一度組んだ相手と、再び組むことはできません。
・残り人数が偶数になった場合、一人が待機となります。
・特定の生徒が余った場合は、特定の生徒以外全員が失格になります。
・最後まで残った二人、及び一人の者が、卒業式に出席できます。
・授業時間は60分です。
《あらすじ》
「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」
とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。
自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍――。
本当の友情とは?
無自覚の罪によるいじめとは何か?
生き残って卒業できるのは果たして誰か?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
登場人物一人ひとりにしっかりスポットライトが当たっていて、思わず応援したくなる子もいれば、デスゲームの中で「この人は死んでしまっても仕方がない」と感じる人物もいて、最後まで飽きずに読むことができました。
物語の終わり方も不自然さがなく、とてもスッキリしていて、個人的にはとても満足しています。
チレンさんの作品はどれも魅力的なので、これからの作品も楽しみにしています。今後も頑張ってほしいです。
Posted by ブクログ
「命に嫌われている」の二人の下りがすっごい泣けます…。カーストが下の子とあまり話さないということで、それがいじめと受け止められる可能性もあるんだな…と思いました。登場人物が多かったのでカースト表のしおりが便利でした!
Posted by ブクログ
このタイトル…(°▽°)
絶対学生時代のトラウマ蘇るじゃん…(°▽°)
…と、恐る恐る読み始めたところエンタメとして最高に面白かったし、なんならトラウマも克服できそうなので木爾チレン様には感謝しかありません(°▽°)
Posted by ブクログ
生徒たちの目線で多くの話が語られ、27人それぞれの人生があり、スラスラと読みやすかった。
クラスでのカーストってどうして存在してしまうのだろう…と思うけど、学校だけではなくてどんな集団でもカーストって存在するよね。それが本当の友情のグループもあれば上部だけのグループだったりして、共感しながら読み進めた。無自覚のうちに、無意識のうちに人を追い込んで、苦しめて、自分にはそんな感覚がなくともその集団での暗黙のルールに押しつぶされる人がいて、当たり前が当たり前であってはいけないことの存在に気づく。
Posted by ブクログ
あなたは、「二人一組になってください」と指示されたら、どのように相手を選ぶでしょうか?
『二人一組』で何かをする、学校では思った以上にそのような機会は多かったように思います。これが、教室での授業だとしたら、隣席同士、前後席同士という組み合わせが自然でしょう。しかし、誰もが席から離れて集まる体育の授業では、そういうわけにはいきません。そんな時、実際の指示を出す教師はどのように考えているのでしょうか?
『体育の時間は特に、準備体操があるんだから、生徒を二人一組にさせることなんて、ごく当たり前のことでしょう…だっとら、仲がいいもの同士で組ませてあげようという、配慮ですよ、配慮』
一見、『仲がいいもの同士で組』むという考え方には善意が先立つように感じます。しかし、本当にそうなのでしょうか?『仲がいいもの同士』という考え方で人が動くことは『配慮』なのでしょうか?
さてここに、「二人一組になってください」という、学校現場などでは当たり前に聞く言葉を書名に冠した作品があります。京都の私立女子高校を舞台に描かれるこの作品。クラスの『スクールカースト』の存在をまざまざと見せつけるこの作品。そしてそれは、”あなたに本当の友達はいる?”という本の帯の言葉が突きつける問いに、残酷な現実が次から次へと露わになる究極の『デスゲーム』を見る物語です。
〈出席番号4番 漆原亞里亞(うるしはら ありあ)〉
『真冬の一時間目に体育の授業がある日ほど、憂鬱な日はない』と、溜息をつくのは漆原亞里亞。『覚悟を決め』、『勢いよく制服を脱いで下着姿にな』った亞里亞は、『教卓に乗り、下着姿でストリッパーのように踊っている生徒』を見ます。『ムードメーカーであり、問題児でもある、根古屋羽凜(ねこや うりん)。『「うりん」という名でYouTuberをしてい』るという羽凜に『そんな下品な姿、もし拡散されたら、あんた炎上するよ』と『藤田ニコルのファン』の大神リサが指摘します。『校則違反の金髪に近い髪色をしている』『いわゆるギャルである彼女のことがこわかった』という亞里亞。そんな時、『あ、更紗(さらさ)、おはよー』と『教卓の上から羽凜が下着姿のままで、教室の入り口に手を振』ると、そこには『一軍女子』の姿がありました。『羽凜・リサ・更紗・螺良の四人で形成されている』という『このクラスの一軍』。『入学して一カ月も経つ頃には、誰に振り分けられたわけじゃないのに、誰もが教室での立ち位置』=『スクールカースト上の自分の位置』をわかっています。そして、『もっとも多くの生徒が属する二軍の中層にいた』という亞里亞。
場面は変わり、『はーい、授業はじめまーす。まずは体育館3周ー』と、『体育教師である秋山則夫のやる気のない号令』で始まった体育の授業。そこに、『じゃあ次は、準備体操ー。適当に二人一組になってくださーい』と言う秋山の号令に『次々に二人一組ができてい』きます。そして、『水島、また余ったのか。今日も先生と組むか』と言われ、『水島美心が無言で頷』きます。『いつも余ってしまう彼女のことは気の毒に思うが、仕方がない…二十七人で奇数なのだから、必ず一人が余る。そして、三軍のなかでも最下層にいる亡霊のような彼女と、二人一組になろうという奇特な生徒はいない』と思う亞里亞。
〈出席番号24番 水島美心(みずしま みしん)〉
『いじめに関するアンケート』と題されたアンケートが『高校二年になり八ヵ月が過ぎた』頃にクラスに配られたのを見る美心。『・この学校には、いじめがあると感じますか。[はい][いいえ]』という設問からはじまる『アンケート』が『いじめをなくすことを目的に全国の高校で実施されている』とクラス担任の鈴田麻美が説明します。『もしも悩みがあるのなら、いつでも相談に乗るから…先生は水島さんの味方だから…』と『定期的にそう声を掛けてくれた』鈴田に『果ての見えない孤独が一時的にも薄れるのは確かだ』と感じる美心。『この高校に入学してから、自分と話してくれたクラスメイトは数えるほどしかいない』という美心は、クラスの中で『自分が亡霊のような存在になっている』と感じています。そんな日々の中に『朝倉花恋(あさくら かれん)です。よろしくお願いします』と『東京からやって来た転校生』がクラスに加わりました。『とびきりの美少女』という花恋は『カースト上で振り分けるのなら』『確実に一軍』でしたが『一軍女子のグループには属してい』ません。そんな『花恋という存在は』『美心にとって』『ほとんど神様』でした。『毎回というわけではない』ものの『自分と二人一組になってくれたのだから』という『体育の時間』。
場面は変わり、『この門を潜るのも、今日で最後だ』という『卒業の日』を迎える中、教室に入った美心は黒板に記された『何かゲームのルールのような内容』に目を凝らします。『【特別授業】・二人一組になってください…』と始まる内容を見て『特別授業…って、なんだってばよ』『二人一組になってくださいって、体育かよ』と話す面々。そんなところに鈴田が入ってきます。『皆さん、おはようございます。そして、この日を迎えられたこと、おめでとうございます』と話し始めた鈴田は『最後の授業を行いたいと思います』、『それは、選ばれた生徒だけが参加することのできる、生涯忘れることのできない、特別な授業です』と続けます。『【特別授業】を通して、考えてもらいたいんです。…そう。例えば体育の時間に、二人一組になってくださいと言われて、自分だけが余る気持ちを』と語る鈴田の言葉の先に、まさかの『デスゲーム』な物語が始まりました。
“「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる…本当の友情とは?無自覚の罪によるいじめとは何か?生き残って卒業できるのは果たして誰か?”と内容紹介にうたわれるこの作品。京都出身の木爾チレンさんが、京都の私立女子高校を舞台に描かれた作品です。
まずは、そんな女子高校=『私立八坂女子高校』の前提を見ておきましょう。
● 物語の舞台となる『私立八坂女子高校』について
・『八坂神社の目の前、観光客向けに様変わりしていく祇園の一等地』にある
・『全校生徒を集めても八十人ほどの小規模校』
・『一学年につき一クラスしかない』
京都の学校事情には全く知識がありませんが、随分と小規模な学校を前提にした物語ではあると思います。しかし、そんな小規模校であってもそこには『スクールカースト』が存在することが記されています。それは『誰に振り分けられたわけじゃないのに、誰もが教室での立ち位置をわかっている』と説明されるものです。このレビューを読んでくださっている方の中に『スクールカースト』という言葉を聞いてピンと来ない方はいらっしゃらないでしょう。外国は知りませんが、少なくともこの国においては全国津々浦々までどこの学校にも『スクールカースト』と説明される空気感が存在するのではないかと思います。そして、それは小説の世界でも取り上げられています。少し見ておきましょう。
● 『スクールカースト』を背景に描く作品
・名取佐和子さん「図書室のはこぶね」: “学校という大きな容れ物の中身は、ごった煮のようでいて、実は細かい膜によって何層にも分けられている”という高校生の物語
・村田沙耶香さん「しろいろの街の、その骨の体温の」: “その順番は、誰が決めたというわけではない。でも誰にでもわかる”という立ち位置の中で生きる中学生の物語
・村田沙耶香さん「マウス」: “ 彼女達が主人公で、私達は脇役なのだ”という認識の中で”平和な学校生活”を求めて日々を生きる小学生の物語
・柚木麻子さん「王妃の帰還」: “クラスを完全に支配する最上位の階層から追放された”女子中学生をまさかのマリー・アントワネットに重ねて描く物語
・柚木麻子さん「終点のあの子」: “保田を変身させるのだ。恭子のグループの一員は無理としても、どのグループにも自由に出入りできるくらいの地位に引き上げたい”と願う高校生の物語
・綿矢りささん「蹴りたい背中」: “今日は実験だから、適当に座って五人で一班を作れ”と何の気なしに言った先生の一言のせいで、理科室はただならぬ緊張が走った”という高校生の物語
物語の背景に『スクールカースト』がうっすらと描かれるものから、積極的に『スクールカースト』を前面に押し出すものまで作品によってその扱いは当然に異なります。この中で私がなんと言ってもオススメするのは柚木麻子さん「王妃の帰還」です。木爾チレンさんの作品も『スクールカースト』を最前面に押し出した作品ですが、柚木麻子さんの作品は全く違う角度から『スクールカースト』を鮮やかに描きます。読後感は全くの別物ですが、もしこの木爾チレンさんの作品を読んだ後、他に『スクールカースト』を取り上げた作品がないかと探されている方がいらっしゃるとしたら、一にも二にも「王妃の帰還」をオススメします。
さて、話がそれてしまいましたが、では、この作品における『スクールカースト』の有り様を見ておきましょう。
● 『スクールカースト』の構成
・一軍: 『ルックスがよいか、抜群にコミュニケーション能力があるかなど、他の生徒よりも目立っている、上位数パーセントの生徒たちが集まる』
→ 花恋、更紗、リサ、螺良、羽凜
・二軍: 『普通という言葉では片づけられないが、もっとも多くの生徒が属する』
→ 弥生、希子、桜雪、歌、玲香、勝音、幸、優、亞里亞、乃愛、留津、碧唯、日千夏、野土夏、翠、いのり
・三軍: 『容姿に恵まれない生徒や、変わり者の掃き溜め』
→ 刹那、陽芽、海、永月、萌、美心
舞台となる『私立八坂女子高校』の三年生は一クラス27名のみです。そんなクラスは上記の通り3つのグループに分かれています。作品には『三年一組カースト表』として、上記の分類に基づくピラミッドが描かれています。気持ちの良いものではありませんが、本文を読んでいく中で生徒の氏名がこんがらがった場合にはこのピラミッドを見れば一目瞭然、確かに読みやすくはなります。人は何かしらの分類というものを潜在的に意識していることを感じてもしまいます。
そんな物語は、〈序 スクールカースト〉、〈一 二人一組になってください〉、〈二 親友〉、〈三 三人グループ〉、〈四 三軍女子〉という章立てで〈十七 特定の生徒〉、〈終 ざわめき〉まで続いていきますが、その一方で、上記ダイジェストでも記したように、〈出席番号4番 漆原亞里亞(うるしはら ありあ)〉、〈出席番号24番 水島美心(みずしま みしん)〉、そして〈出席番号3番 一瀬乃愛(いちのせ のあ)〉というように、27名の生徒に順番に光が当てられていく…という構成になっています。そして、そんな物語の中心を成す大きな出来事が、クラス担任の鈴田麻美が卒業式の当日に仕掛けた『【特別授業】』です。そのルールについて触れておきましょう。
● 卒業式当日に設けられた 『【特別授業】』とは?
・『二人一組になってください』
・『相手と手を繫いだ瞬間【二人一組】と判定します』
・『誰とも組むことができなかった者は、失格になります』
・『一度組んだ相手と、再び組むことはできません』
・『最後まで残った二人、及び一人の者が、卒業生となります』
・『授業時間は約六十分です』
おおよその内容がおわかりいただけたでしょうか。実際には、さらに細かいルールが定義されていますが、物語はこの内容が黒板に書かれている教室へと生徒たちが入ったところから動き始めます。担任の鈴田はそんな『【特別授業】』をこんな風に説明します。
・『それは、選ばれた生徒だけが参加することのできる、生涯忘れることのできない、特別な授業です』
・『【特別授業】を通して、考えてもらいたいんです。…そう。例えば体育の時間に、二人一組になってくださいと言われて、自分だけが余る気持ちを』
生徒たちには、何が起こったかわからないという状況の中、
・『授業の途中で、教室の外に出た者は、即失格となります』
物語は、そんな制限の下で、やむなく『【特別授業】』に参加せざるを得なくなった27名の生徒たちの姿を描いていきます。内容紹介にある通り、物語では、『二人一組』になれずに、”余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げ”ていきます。そこには、結構グロテスクな表現が使われていますが、まるでゲームを見ているような感覚もあり、不思議とそこに意識は向きません。そうではなく、それよりもまさしく生死をかけた『デスゲーム』に臨んでいく生徒たちのそれまで見えなかった心の内、心の葛藤に目が釘付けになります。
『悔しいのは、このような状況にあっても、三軍の生徒は、その上の層の生徒を誘う権利もない』
生死をかける場面にさえものしかかってくる『スクールカースト』の呪縛。『次は、私が死ぬかもしれない』という恐怖に打ち震える中にその存在が色濃さを増してもいきます。そんな中では、同じ『カースト』に属し、仲間だと思っていた者同士の間にも厳しい現実が突きつけられます。
『気づかないようにしていた 。
○○と△△が、二人だけで話しているときのほうが楽しそうだということに。
自分こそが、このグループに要らない存在だということにも。
認めたくなかったのだ』。
あまりに残酷な現実を思い知らされる衝撃は、『カースト』上の位置を見せつけられるよりもはるかに辛いものがあると思います。一方で、物語は『【特別授業】』を止めることを許しはしません。『約六十分』と定められた時間は無常にも刻一刻と過ぎていくのです。
“今でも思い出せるのですが、デスゲーム小説を書こうと思い立ったとき、本当に一瞬にして降りてきて、気がつけばプロットが出来上がっていました。でもそれは、高校生の頃、私がずっと教室の最底辺で息をしていたからこそ、浮かんできたのだと思います。「二人一組になってください」授業中、この言葉が、本当に怖かった。誰も自分と組んでくれない。余っていることが惨めで、いつも泣きたかったです”。
そんな風に語られる作者の木爾チレンさん。「二人一組になってください」というような一言はさまざまな場面で使われることがあります。それを指示する側にはなんの悪意もないどころか、何の思慮もそこにはないのだと思います。しかし、そんな指示の先には、人と人とが組む相手を選ぶことが如何に生々しく、その集団の有り様を見せていくものであるかがこの作品によって赤裸々に見せつけられていきます。『このゲームは、友だちのいないものから死んでいくのだ』という生々しい現実を前に、まさしく生き地獄を見せつけられる27名の女子高生たち。〈終 ざわめき〉に記される驚愕の結末。人と人との関係性のある意味での残酷さを思う壮絶な物語がそこには描かれていました。
『二人一組になってください。体育の時間に、幾度となく聞いてきたその言葉は今、呪いのように響いた。
自分はあと……誰と組めるのだろう』。
「二人一組になってください」という日常に当たり前のように聞かされてきた言葉の残酷さを噛み締めるこの作品。そこには、卒業を前にした女子高生たちのまさかの『デスゲーム』な物語が描かれていました。27名の生徒たちの性格づけの細やかさに驚くこの作品。どのように展開するのか、全く予断を許さない構成にページを捲る手が止まらなくなるこの作品。
“手を繋ぐ順番など、本当に何度も確認しながら物語を構成していきました。血を吐きそうな作業でした”とおっしゃる木爾チレンさんのこの物語にかける熱い想いに心揺り動かされる素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
やっぱこういう本いいね
なんかすごいなんか現実味があって自分のこととしても当てはまるようなお話だからなんか(いじめとは)とか(友情とは)とか色々考えさせられた
匿名
親友といじめ
いじめを庇ったが故に標的にされ虐められる。
そんなことがあっても、親友を信じて待っていたのに、いつになっても話しかけてくれない悲しさ、怒り、恨み
それでも、親友だと思っていたはずだった
だか、心は違った
自分が虐められるのが嫌で、いじめを停められなかった、話しかけられなかった
そんな過去と向き合いながら、高校生活を送る
ムカッとするところもあり、最後は一人一人の想いも知れるいい作品でした。
Posted by ブクログ
【女子高生の毒々しさ】
初めは登場人物の名前が並んだ名簿があり、こんなに覚えられるかな〜と心配して読み始めたが、結局は一気に読んでしまった。
女子高生独特の……毒々しさ、残酷さがコレでもかというほど描かれている。普段、仕事で高校生と接しているが、こういうことは教室の至るところで発生しているのだ。
この本をオススメしたいかという視点で考えると悩んでしまうが、イジメというものが当事者にとってどのようなものであるかを知って欲しいという点においては読んで欲しいとは思う気もする。
気が合う、合わないはあっても良いし、嫌いな人もいても良い。ただ相手を攻撃はしないでほしい……と常々思っていたのだが、この本を読むとそれもイジメになってしまうのだろうか?と考えさせられる。
合わない相手と距離を置くというのは、お互いを傷つけないための防衛だと思っていたのだが、それもダメなんだろうか。誰かと話をしてみたくなる一冊である。
Posted by ブクログ
ずっと気になってたけど苦手要素も多そうで読めてなかった作品。遂に読む日がきて心して読んだけど思ったよりもメンタルやられなかったし読みやすくて一気読みした!
『二人一組になってください』ってタイトルもストレートに嫌な気持ちを思い出させてくれるというか……いじめに関してにこんな表現があったか~と思わされた。
推し生徒選ぶならわかりやすく螺良ちゃん。歌ちゃんも好き。ほんとの友情もあるんだね。
Posted by ブクログ
・クラスのほぼ全員の心情が描かれており、それが順番に分かっていくのが楽しくあっという間に読みを終えた。
・「人間そんな反応にはならんだろ」と思ってしまうシーンが多すぎた。(自分の性格上それでも最後まで楽しく読めた)
・無理やり力技で物語を展開させた違和感があった。
・中学のとき大神リサに割と近い感覚で人の心を想像できるような人間ではなかったため反省している。
→どうやって自分の罪を滅ぼすかまだ考えれていない。
Posted by ブクログ
タイトルとあらすじ通りの話しでした。
結構死に方がグロいので、ダメな人はダメかもしれない。
あと、女教師さんはどうやって生徒や先生を殺せたのか知りたい(黄色い花を使ったのは分かるけども)し、殺し方もどうやって決めたのか、とか疑問に思うところは所々あったが、答えをハッキリさせずに終わったな、と思った。そうゆう細かい所を気にしないで、こうゆう話しなんだと思って読み終われれば(読書として)楽しめる?と思う。
あと年代が近いのか、出てくるアニメとか流行りに、分かる分かるー!となった。
作者さんは10代女子の気持ち、特に暗い部分とゆうか、表に出してない所を描写するのが上手いですよね。
Posted by ブクログ
いじめで簡単に死ぬ、だから加害者も死刑になるべきだよね、という理由づけ
きちんとみんな死んでいって最後ちゃんちゃん、と終わる感じで結構納得
自分が生きた学生時代で、ラストの時代は多分今で、そうなるのかあという着地
Posted by ブクログ
2025.12.17 ★4.0
女子校の卒業式の日に起こるデスゲーム。
SFと言えばそれまでだが、唐突感が否めない。
いじめる者、いじめられる者はもちろん、真ん中のどちらにも属さない中間層の生徒たちまでしっかりと書かれていて読み応えがあった。
ラストのオチに当たる部分はありきたりだったので残念。
↓↓↓内容↓↓↓
「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」
とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。
自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍――。
本当の友情とは?
無自覚の罪によるいじめとは何か?
生き残って卒業できるのは果たして誰か?
Posted by ブクログ
詳しいあらすじも何も知らず読み始めたら、とんでもなくエキサイティングでデンジャラスだった…。
スクールカーストから生まれるイヤミスどころの騒ぎじゃなかった。
あからさまな「いじめ」も辛いけど、「悪意のない」対応も辛いものだ。やってることは現実的ではないし、残った人物以外の生徒も、そこまでする必要あったのか?と疑問に思う部分もあるけど、「バトルロワイアル」的なエンタメ要素は面白いと思う。
もう「二人一組になってください」というタイプの授業を無くしましょう
Posted by ブクログ
「二人一組になってください」とか「好きな人同士で班をつくってください」とか、先生たちってなんであんな残酷なことを普通に言うんだろうね。
あまったら先生と組むか、「この班に入れてあげてくれない?」とか、あまった子のプライドズッタズタにする結果にしかならないのに。
…とまぁ、久々になんとも言えない心のゾワゾワ感が蘇った。
自分の学生時代を振り返れば、一軍だったことも三軍の底辺だったこともある。
私にも『無自覚の悪意』があったなと今更ながら反省しつつ、本当は頭のどこかで自覚していただろうと解っていたりする。
こんなことを言ったら叩かれるんだろうなと思うけど、イジメもスクールカーストもなくなることはないと思う。程度の差はあるだろうけどね。
だからイジメはあるんだっていう意識で先生たちには生徒を見ていてほしいと思うけど、先生の負担もすごいことになるなと、大人の今ならわかる。
中高生がこの本を読むと、リアルな感じでおもしろいんだろうなー。
できたら映画化してほしい。
Posted by ブクログ
学校で小・中・高と受けてきたいじめの授業。その授業の極端なもののような授業が描かれている。
自らはいじめをしていないと認識している人も、ある人からすると無自覚な悪意を感じさせているのかもしれない。自らの安寧な学生生活を求めて、大切だった人の希望を奪ってしまったかもしれない。
普段の自分の振る舞いについて考えさせられた。
Posted by ブクログ
二人一組になれなかったものが死んでいくというもの。各生徒からの視点からなり、ゲームが進んでいく。カースト、いじめ、デスゲーム系組み合わさって先が気になって読み進めていった。
ゲームが進むにつれ隠されてた関係性や本性などが露わになり、大変面白く読めた。
文章も堅苦しくないのでサクッと読めます。
カースト表栞便利でした!
Posted by ブクログ
2人1組になって余った者は死を迎えるというデスゲーム。
亡くなり方に多少グロい表現があったりもするけど、全体的にはあっさり目でサクサク読み進められました。
女の子一人一人の心情が本当にリアル。
いじめやカーストなど中高生には刺さると思うので読んでほしい。
Posted by ブクログ
いったん読むのを中断してしまうと、あまり出てこない子達の特徴が薄れてしまうため、一気読みするのがこの本のベストな楽しみ方だと思う。
殺人ゲームという行為は非リアルなのに、心理描写は痛いほどの現実感がある。
章の分け方が短く、読みやすい。
読書が苦手だと思っている中高生さんにもぜひ読んで欲しい。
きっと学校で学生生活送ったことある人なら一度は経験し、巻き込み巻き込まれたことがあるんじゃないかと思うくらいの、物語の言葉を使うなら『無意識の悪意』。難しいよねぇ、と思った。直接的な攻撃に繋がらなくても、心のどこかでは嫌だなって思ったり、本人には言えないけどちょっと距離置きたいな、とか。成長過程では当たり前のような心情だと思ったがそれで深く傷つき、孤独の崖ぶちで生きているような子もいるわけで。小中高生にぜひ読んでみてほしい。
描かれる友情や伝えたいことには納得ができない部分もあったけど、なんだかんだで、泣きながら読んでしまった。
私が高校生の時だったら……と考えると2回目くらいで死んでしまいそう。怖い。
Posted by ブクログ
とあるクラスである日デスゲームが開催されるという設定であり、テーマとしては特段目新しさはないものの、クラスメイト一人一人にスポットライトが当たりつつ話が進んでいく構成は面白く感じた。
一人一人の死因に何かしらの意味合いがあるとより驚きが増したな、と思う。
Posted by ブクログ
卒業式直前に開始されたデスゲーム。登場人物が多いのでカースト表しおりで確認しながら読み進めました。それぞれの女子特有の感情に共感したり、出来なかったり。極論ではあっても「無自覚のいじめ」を描ききる熱量に圧倒されました。
Posted by ブクログ
学年にひとつしかクラスしかない女子高の卒業式の日、登校した生徒たちに担任からあるゲームが課される。「二人一組になってください」の合図で、余った生徒が失格、つまり志ぬというゲーム。しかも、特定の生徒が余るとそれ以外が失格になるという。そのデスゲームにより徐々に生徒たちの本音が露わになり始める・・・
構成的には「バトルロワイヤル」とあまり変わらない。
各章はそれぞれの女子高生たちの物語となっており、本音が語られる。スクールカースト、いじめ、友情など、本作のテーマとなっているが、そこは自分にはいまいち刺さらなかった。
それより、コサージュの仕組みのほうが気になってしまった・・・
Posted by ブクログ
読みやすかった。
人がいっぱい出てくるから戸惑うけど
最初にクラスのカーストがわかりやすく載ってるから頭に入ってきやすかった。
面白かったけど意外性はなかったな。
Posted by ブクログ
デスゲームを経験した花恋がこのデスゲームをまた行うことに少し違和感を感じた。
心理描写が細かく描かれていて読み応えがあった。生徒一人一人の青春模様を見せつけられた後に死んでいくためやるせない気持ちになる。「無意識の悪意」
という言葉に考えさせられた。自分がこのゲームに参加していたなら、きっと生き残れないだろうと思う。
弥生と希子の関係性がすごい好き
Posted by ブクログ
続きが気になって一気に読み終えた。
序盤からいきなり一軍女子が死ぬこともなく、ある意味順当に三軍から死んでいく。
このカースト的な部分と、それぞれの人間関係の丁寧さがリアリティを感じさせ良かった。
スリリングさと、ある種の痛快さもあって、いじめというテーマを扱いつつここまで読みやすい本になっているのはとてもすごい。
Posted by ブクログ
「二人一組になってください」
本書を読み終えた今、この言葉が恐ろしく感じられる。
いじめ問題は、どの学校にも存在する。
近年はSNSの普及によって、いじめの形がより見えにくく、そして深刻化しているというニュースをよく目にする。
では、いじめはどうしたらなくせるのだろうか。
いじめだけでなく、学校や職場に存在する「カースト」のような序列構造も、人が集まる以上、避けられないのだろうか。
本書は女子校を舞台に、「二人一組になれなかった生徒」に対し、コサージュの仕掛けが作動して制裁を与えるというデスゲームである。
他のデスゲーム作品と同様に、極限状態では人間の本性がむき出しになる。
特に、余裕のある“一軍女子”たちの心の醜さが露わになる描写は衝撃的で、読んでいて思わず人間不信になりそうだった。
全体のストーリーやゲームの設定自体は非常に面白かったが、展開にはいくつか都合の良さや不自然な部分も見られた。そういう点があり、個人的には本書は非常に惜しい作品だと感じた。
Posted by ブクログ
★3.4
「二人一組になってください」。卒業式直前の教室で、突如始まったゲーム。しかし、この指示には厳格なルールが存在し、余った者は“失格”。
序列がそんなに好きなら、好きなだけその世界にいればいい。
本書はデスゲームものの体裁を借りながら、教室という狭くて広い世界で、普段見逃しがちな"見えにくい暴力"に迫っていく。
まずは与太話。
巷に溢れるインドカレー屋。そのスタッフの多くが実はネパール人であるらしい。
本場インドのカースト制度は細部まで厳密に区分されているから、海外でインドカレー店を営むのは柔軟に働けるネパール人が多くなる。それくらい、序列に縛られた社会は不自由で、融通が利かない。
本場のカースト制度は、思ってる以上に七面倒くさい。
さて、本書。
クラスで3軍最下層の「亡霊ちゃん」と呼ばれる女の子を主軸に進む。3軍最下層と言えばまだ聞こえはよくて(よくないが)、実質はインドカースト制度のダリットのようなものだったりする。ダリットとは階層のさらに下。
存在意義は「最下層であること」。
作中、ある3軍女子は語る。
「3軍の私が、もし1軍なら3軍の人になんか話しかけない。」
この言葉は、鋭く核心をえぐる。
誰が誰を見下し、無視するのか。教室という小さな社会で、序列はときに見えない檻となり、誰かを押し込み、誰かを見えなくしていく。
さらに、ノイジーなだけのマイノリティが上に立つこともあるから厄介だ。
私が学生の頃は、「クラス分け」など考えたこともなかった。けれど、その分類がなかったわけではないだろう。きっと別の視点から見れば、明確な階層は確かに存在していたのだと思う。
秩序のために生まれたカースト制度は、どこの国でも平等や尊厳を奪う装置となり、差別と管理のために深化していく。
"いじめを受けたことがない人は、いじめのことはわからない"…そうなのだろうか。
サッカーをやったことがなくとも、サッカーを語ることはできる。経験していないから語れない、という想像力の放棄こそが、無自覚の加害性と地続きなのではないか。
あまつさえ、見たことがないからといって、見えないことにはならない。
クラスメイトが少しずつ命を散らしていくメインストーリーをよそに、
木爾チレンは“不可視の暴力”を、物語の表層に浮かび上がらせた。
私たちはこの檻を無意識に作ってしまう。
誰かを追い出さないと安心できない無意味な世界。その歪んだ安心を、私たちはいつまで持ち歩いてしまうのだろう。