あらすじ
卒業式直前に始まったデスゲーム(特別授業)
あなたに本当の友達はいる?
誰かと手を繋がないと死ぬ――。
女子高のクラス内カーストが崩壊し、
裏切り、嫉妬、憧れ、真実が手を取り合う。
『みんな蛍を殺したかった』の著者が
青春と友情の極致を描く最高傑作!
【ルール】
・二人一組になってください。
・誰とも組むことができなかった者は、失格になります。その回の失格者が確定したら、次の回へと続きます。
・一度組んだ相手と、再び組むことはできません。
・残り人数が偶数になった場合、一人が待機となります。
・特定の生徒が余った場合は、特定の生徒以外全員が失格になります。
・最後まで残った二人、及び一人の者が、卒業式に出席できます。
・授業時間は60分です。
《あらすじ》
「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」
とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。
自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍――。
本当の友情とは?
無自覚の罪によるいじめとは何か?
生き残って卒業できるのは果たして誰か?
感情タグBEST3
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匿名
親友といじめ
いじめを庇ったが故に標的にされ虐められる。
そんなことがあっても、親友を信じて待っていたのに、いつになっても話しかけてくれない悲しさ、怒り、恨み
それでも、親友だと思っていたはずだった
だか、心は違った
自分が虐められるのが嫌で、いじめを停められなかった、話しかけられなかった
そんな過去と向き合いながら、高校生活を送る
ムカッとするところもあり、最後は一人一人の想いも知れるいい作品でした。
Posted by ブクログ
学校で小・中・高と受けてきたいじめの授業。その授業の極端なもののような授業が描かれている。
自らはいじめをしていないと認識している人も、ある人からすると無自覚な悪意を感じさせているのかもしれない。自らの安寧な学生生活を求めて、大切だった人の希望を奪ってしまったかもしれない。
普段の自分の振る舞いについて考えさせられた。
Posted by ブクログ
同じカーストに所属する女子を区別して描き出せるのはすごいが、誰が誰と組んでないのかは途中でわからなくなり、コサージュの仕掛けや(言い方は悪いが)死に方の規則性があやふやで疑問符が多い作品ではあった。
特に「最後の2人及び1人…」を、「2人」と「1人」だと解釈していたから最後のゲームはなぜ?と思わざるを得なかった。
そもそも教師の理屈もエピローグも納得がいかない。言うこととやることが矛盾しているのでは?
でも、「いじめをしていないと言い切れるのか?」「いじめというのはどんな些細なことでもその人にとっては命に関わるものであることがある」というそのメッセージは本当に大事にしないといけないと思った。読みやすい文体でさくさく読めたのでエンタメ作品として楽しめました。
Posted by ブクログ
新聞広告で見て読みたかったもの。初読みの作家さん。二人一組になってくださいって、あんま経験ないかも。覚えがない。でもこの中高の時代ってほんとに戻りたくない。勉強ができた方だから良かったけど、そうじゃなかったらいじめられてもいただろうし、不登校になってたかもしれない。見て見ぬふりをして、いじめに加担したこともある。あーほんと中年のなんと楽なことか。結局コサージュでどうやって殺すことになるのか、の説明は一切なく、そこだけファンタジーだったな。まぁ理系の先生だったからできたとして。最後の花恋がやってんのはなー。留津の遺志を継いだってことなんだろうけど。しかしみんなキラキラネームだったなー。あと昨日までのサロメの断頭台に比べ、なんと読みやすかったことか。
Posted by ブクログ
悪意のないいじめ。学生の頃を思い出すと自分も悪意のないいじめをしていたのかもしれない。「二人一組になってください」、「〇人グループを作ってください」授業の中で1番聞きたくない嫌な言葉だな。いじめをした人、いじめを見て見ぬふりをした人には死を。この世の中からいじめがなくなることを願っています。
Posted by ブクログ
デスゲームを経験した花恋がこのデスゲームをまた行うことに少し違和感を感じた。
心理描写が細かく描かれていて読み応えがあった。生徒一人一人の青春模様を見せつけられた後に死んでいくためやるせない気持ちになる。「無意識の悪意」
という言葉に考えさせられた。自分がこのゲームに参加していたなら、きっと生き残れないだろうと思う。
弥生と希子の関係性がすごい好き
Posted by ブクログ
続きが気になって一気に読み終えた。
序盤からいきなり一軍女子が死ぬこともなく、ある意味順当に三軍から死んでいく。
このカースト的な部分と、それぞれの人間関係の丁寧さがリアリティを感じさせ良かった。
スリリングさと、ある種の痛快さもあって、いじめというテーマを扱いつつここまで読みやすい本になっているのはとてもすごい。
Posted by ブクログ
最初はバイオレンスサスペンスで面白かったけど、途中は展開が同じパターンで続き、ちょっと気持ちが停滞。ルールがいまいち?な所があって、私がそこにいたら、みんな結局死ぬじゃん、って思いそう笑
Posted by ブクログ
・クラスカーストって、意識するしないに限らず、現実として必ずありますよね
・そして、基本的には自分がどのあたりに位置するのかって、主観的にも客観的にもわかっちゃうものでもある
・バトル・ロワイアルものが大好きなのですけど、このゲームのルールって複雑そうで実はシンプルでもあって、でも読んでて最初はその構造に気が付かなくって。
・その確信みたいなゲームの重要な攻略法が途中で明かされるのだけど、ちゃんとそれに気がついている人がいたり、まったく気がついてなくて死んじゃう人もいて、それもまたその人のカーストを考えるとそりゃそうだよなと思ったり。
・複雑な推理や頭脳戦みたいな展開があるわけではないから、全体の起伏としてはわりとシンプルでずっと読みやすかったです。
・自分のあの時のクラスだったら、どんな展開になるのかなあなんて考えてみるのが、ちょっと怖いけど面白かったです。
・ライトなバトル・ロワイアルとして、楽しく読めました!
Posted by ブクログ
デスゲームもの。
女子高舞台でクラス全員が少しずつ要所でスポットライトを浴びて描かれているので、いまいち誰が誰だか感情移入できない部分があった。
デスゲームの設定としてコサージュが様々な仕掛けで人を殺すとかちょっと現実味が無かった(こういうので現実味を求めるものではないが)。
企画者の先生は前の生き残りで、今回の生き残りもまた次の世代へ。というのはアルアルなストーリーかな。
映像化しそうな内容だなぁと思った。
全体的に読みやすかったが、登場人物が多く、途中からゲームの進行があまりピンとこず(誰と誰が手を組んでないとか、この回では自動的に誰が失格とか)。
時間潰しには良かったかな。