【感想・ネタバレ】2020年の恋人たちのレビュー

あらすじ

母が事故死した夜から、葵の日々は一変する。遺されたワインバーを継ぐのか。同棲しているのに会話がない恋人との関係をどうするのか。仕事、恋愛、家族――。人生を見つめ直し、傷ついた過去と対峙することになったとき、32歳の葵が選んだもの、そして選ばなかったものは……。第1回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞受賞作。

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Posted by ブクログ

少し前にトークショーを拝見したものの、読んだことがなかった島本理生先生。小説はみずからラブストーリーと銘打ったものを選ぶことはあまりなかったので、とても新鮮な気持ちでこの本を手にとってみた。
2020年、というのは、ちょっと身構えてしまうワードだ。現実世界に色んなことがあったせいで、過剰に意味がこもってしまう。作品の時間軸は主に2018年で、2020年は後日談として触れられる。解説でコロナ禍を踏まえた加筆修正があったとなっていたが、確かに時代の空気感が丁寧に織り込まれていた。この時代だからこそ、刺さる物語の着地になっていたように思う。
島本作品は初読なのだけれど、文章の湿度が高くて乾いた肌に染み込んでいく感触があった。なんでこの気持ち良い文体を今まで読んでこなかったのだろうか……。主人公の葵は、結構ヘビーなバックボーンを持つ。その実情は紡がれる人間関係の中で、少しずつ後出しされていく。だからだろうか、自然と葵の人間性が自分に透過してきて、苦しくなるほどの一時と、終盤に向けての開放感を、我が事のように感じることができた。
葵を取り巻く男性陣、バラエティに富んでいて、色々と考えさせられる。自立して生きていくこと、について改めて直面したような。といっても自分は葵ほど芯は強くないのだけれど。
それにしても……急死した母のワインバーを継ぐ、という舞台設定は、お酒もお料理も美味しそうすぎてハチャメチャに飲みに行きたくなった。葵と松尾君のいるワインバー、ふらりと訪れてみたい……。

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2024年12月02日

Posted by ブクログ

大人の恋愛小説といえば、な島本理生さん。
主人公の葵と瀬名さんが行ったゴールデン街の空気感やカラオケバー、私にも思い入れがあって懐かしくてぎゅっと掴まれた。
テイラースウィフトもよく聞いてたな。
エモいってこのことか。

葵の周りは男性が多いね。
芯はあるけど恋にもたれていたい人なのかな。
なんだかんだで松尾くんが一番理解してくれてるし安心しあえてるのにって思うけどそういう関係になれないのは仕事の仲間だからかな。
出会い方が違っていたら、なんて思ったり。

そして食べ物やワインの表現が秀逸で、日本酒で炊いたすき焼きとかワインの味わいとか食への愛がじわじわ感じられる。

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2024年10月14日

Posted by ブクログ

島本さんのはすごく読みやすい。
瀬名さんがもっと絡んでくるかと思っただけに、少し意外な展開だった。
次々とやってくる男性に、ありえる?とは思いつつ
なんだか切なくて、自分も同じ恋愛をしているような感覚になった。
島本さんは描写がとても余韻があるというか、はっきり書かれていて想像しやすいのにどこか切なさが香ってくる不思議な作品だなと思う。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

事故死した母のワインバーを継いだ主人公と彼女を取り巻く男性たちとの人間模様を描いた作品。初めての島本さん作品だったので、どんな話なのか分からないまま読み進めていたが、途中から作中に登場する芹さんのような気持ちで主人公の恋愛を俯瞰して見ていた。好みの作品ではないけど、主人公の背景や性格、それに惹かれる男性たちの描写が非常にリアルなので、技量の高い作家さんだと思う。他の作品も読んでみたい。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ


恋なんて、してもしなくてもいい。
ただ一つ、「私」を手放さなければいいのだ。

…それが難しいんだよな、と

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

精神疾患の元カレ、お母さんのお店の元常連、雇っているスタッフ、グルメ雑誌の副編集長、昼職の部長、近くのお店の料理人、ホテルで声をかけられたサラリーマン...時間と一緒にあらゆる男性が流れて行く感じが、リアルでとても良かった。

葵とお母さんの描写にしんどくなる部分もありつつ、自分と母、自分とこれから産まれてくる娘の関係がどういうものでありたいかを少し考えた。
女同士、少なからず(もはや結構な割合で)相手の人生への影響が大きいからこそ、どう娘と向き合うのか。親も完璧ではない、と親になる今そう感じる。

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2024年12月31日

Posted by ブクログ

the 大人の恋愛
どうしてその道を選ぶのか
どうしてその人を選ぶのか
「そうだよね、辛いよね。そんなとき誰かに寄りかかりたいよね。」と共感する半面、「どうせまた気持ちが変わるんでしょ?」と冷たい眼差しを送りたくもなる。
見えてるものを軸に感情を動かし人と関わり人生の選択をし、ストーリーが進むにつれてやっぱり他人の見えてるものなんてほんの一部分でしかないと思うことが多かった。
人と関わる上で寄りかかるという一方的なものではなく、寄り添うことの温かみも感じた。

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2024年12月18日

Posted by ブクログ

 母が事故死した夜から、葵の日々は一変する。遺されたワインバーを継ぐか、同棲している無口な彼氏との関係をどうするか。仕事、家族、恋愛ーなど。

 自分はまだ学生でこの作品の主人公の葵のように、家族を失う、同棲など経験したことないことが多い。しかし、作品の描き方だろうか。本だが映像が頭の中に浮かびリアルに感じることができた。良い人間ももちろん出てくるが、弱っているところに漬け込んでくる悪い人間もいる。年齢が32歳であるため婚期に焦り、人に依存してしまう、弱みに漬け込まれるなどリアルさが感じられすごく読みやすいと思う。

 これからいろいろな経験をしたらまた違うとらえ方ができるのかなと思う。もう少し大人になって読み返してみようとも思った。

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2024年11月14日

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母親の遺したワインバーを継ぐことになった、32歳独身、メーカー営業、葵さんの大人の恋の物語。そうだよ。肩の力を抜いて、頑張りすぎないで正直に生きて欲しい。応援しています。

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2024年09月21日

Posted by ブクログ

静かなオシャレなお店でワインが飲みたくなる作品です。主人公が次から次へと男にモテまくるんてすが、一歩引いたどこか冷めた感じが嫌味なくていいなと思いました。
女に嫌われない女ですね。家庭環境がそうさせるのかもしれませんが、現実に葵がいたら友達になりたい。
出てくる男性陣の中で、距離の詰め方や引き際が良い瀬名さんが一番魅力的でした。既婚者の時点で駄目は駄目なんですが愛嬌があって憎めない。彼に引っかかる女性は多そうだなと思いました。
海伊さんは包容力のある登場だったけど、初見からモラハラ臭が漂ってて個人的にはちょっと苦手なタイプだなと思ってました。松尾くんとはビジネスパートナーとして接している方がメリットありそうだったので、イチオシは部長。二足のわらじなんてキツそうだし、会社辞めてワインバーに専念すれば部長と一緒になるのもありだと思ってたのでちょっと残念です。
新しいことを受け入れる柔軟さ、ブレない意思、自分の強味と弱味がしっかり分かっている冷静さ。前原葵という女性は素敵だなと思います。こういう女性になりたいですね。

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2024年09月17日

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32歳の主人公。それなりに自立しているから依存しすぎずリスクも回避しつつ、勢いに流されることもありながら、違和感への感度と信頼度の高さ、行動。帯の通り、まさに大人の恋愛小説。

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2024年08月13日

Posted by ブクログ

主人公の葵。好きだ、こういう女性。大人の恋愛小説とあるけれど、大人の恋愛って苦しいよね。
松尾君といいお店を続けてほしい。

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2024年07月01日

Posted by ブクログ

主人公の葵の性格がサバサバしている。
その中に隠されている過去から自己の発見まで、
何かと不思議だからすらすら読める面白い作品だった

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2024年05月25日

Posted by ブクログ

 こんなにモテる主人公の話は初めてでした。本人は無意識なんだろうけど、異性を惹きつける何かがあるんだろうなぁと読んでいて思いました。

 育てられた境遇のせいか、幸せになること?人自体に興味がない主人公。母が亡くなっても感情的な悲しみは伝わってこない…。

 難しい主人公でしたが、面白かったです。

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2024年05月17日

Posted by ブクログ

金の力で何とかする男、妻子持ちの魅力的な男、無骨で職人気質な男、女性には色んな男が近づいてくるんだなぁ。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

この物語の主人公の葵は、なかなか厄介だ。男には頼りたくないと思いながらも恋をしやすく、女臭くはないタイプだけど男を惹きつけやすい。

ワインバーを営んでいた母が突然事故死してから、葵の生活は一変する。遺された店を継ぐのか、そして同棲しているのに会話をすることもなくなった引きこもりの恋人との関係はどうするのか。
というスタート。
強く決意して進んでいくというよりは、流れに身を委ねつつ、ある程度ドライに物事を決めていく、葵はおそらくそういう女性。
だからこそ恋愛にも男にもそれほど執着はしないのだけど(むしろ男から執着されやすい)恋愛をしないと決めている様子もなく、さらりと流れるように恋愛を重ねていく。
タイプもバラバラなところを見ると、やはりドライで執着心が薄いのだと思う。
そして「私は1人で強く生きていくわ」系の女性でもない。危うさもあり、魅力的な女性だと思う。

ワインバーを中心に、東京や京都のおしゃれな街や美味しいお店が出てくる、都会的な小説(←田舎者の感想。笑)

複雑な生い立ちの葵は母に対しても思うところがあって、だけどけして不幸というわけではなく、母の突然死もさらりと受け止めるが、まったく悲しんでいないわけではない。
現代を生きる32歳の女性の物語なのだけど、読んでいて「私も頑張ろう」と思える系統ではない。
だけどとても面白くて、一気に読んだ。
葵は厄介だけど、魅力的で、嫌いじゃない。

2020年を境に世の中は変わった。未知の疫病の登場により。
2020年までが物語のメインで、変化後はさらっと綴られているが、その変化後がとても重要だったりする。

最近は「恋愛ものを読むぞ!」と思うと島本理生さんの著作を選ぶことが多い。登場人物に共感はできなくても、何か好きで。
ちなみにこれを書きながら、すでに島本さんの別の小説を読んでいる。

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2024年04月07日

Posted by ブクログ


男の自分からみても、
瀬名さんは引き込まれる大人の魅力がある。
いくつになってもモテる人っている。

東京で誰かと美味しいご飯とお酒飲みに
行きたくなる本。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

愛人の子として生まれ、自立して生きないといけないという想いを抱えてきた色気と影を感じる主人公のお話。

母のように女を売りにするのを嫌っていたのに、結局男の人からの支えを求めている印象だった彼女
母の死によって受け継いだワインバー、スペイン旅行、コロナ、過去のトラウマとの対峙、男性たちとの出会いと別れを経て
真の自立へと向かっていく。

そして、加藤シゲアキの解説が相変わらず深読みの鬼だった。
作中で散りばめられている白と赤の対比によって、主人公の失われた純潔の白への憧れが読み取れるなんて気づかなかったなぁ。

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

東京の情景が浮かんだりワインが飲みたくなるような描写は良かったけど、恋愛面で主人公の葵がどうも好きになれず。次々葵の周りに現れる男たちも絶妙に気持ち悪いし、、読んでるこっち側まで松尾くんが心の支えになった。松尾くん幸せになってほしい。

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

加藤シゲアキの解説が面白くて、「この要素はそういう意味だったのか〜」と自分では思い至らなかったことばかりで興味深かった。主人公の自意識はちょっと中二っぽくて読んでいて恥ずかしくなる部分もあった。

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2025年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正直、主人公にあまり共感できないまま終わってしまった。独り立ちしたく、男性を嫌い、頼りたくないと思いながら、要所要所で恋をして、身の拠り所にして生きているところに矛盾を感じずにはいられなかった。ただ、人間はこういった矛盾の塊なのではないかなと思う部分もあるので、人間の複雑だがリアルな部分も映しているような感じがした。

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2024年09月29日

Posted by ブクログ

 愛人の子として育った前原葵39歳OL。
母親の突然の事故死により、母のワインバーを引き継ぐことに。

 母を愛人として囲ってた男性と、葵たち親子を忌み嫌うその息子、母の店の常連客で葵に執着する幸村、同棲してるのに会話もなく引きこもってる彼氏の港、店を手伝ってくれることになった松尾くん、試飲会で出会った既婚者の瀬名、困った時に助けてくれた海伊さん、昼の職場の上司。
  
 色々な男性が出て来たけど、職場の上司が良い人だったな。お互いに恋愛感情がないからなのか、、、。

 結婚している男性との恋愛を
「一時の甘さの代償として、精神的な負担の借金を重ねるようなものだと思う。」って表現してて、なんか納得。確実に負担の方が大きそうだもんね。不倫して美しくなった人見たことないんだけど。そもそも周りにあまりいないから?

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2024年07月31日

Posted by ブクログ

読み進めている途中は、昔の月9みたいな大人の恋愛ドラマ的な雰囲気を期待してまったが、葵にはどこかドライな印象を受けてしまう。
決して打算で付き合ってるわけではなく、かといって流されているわけではないのに、男性との関係が切れていかない葵に釈然としない気持ちも抱きつつ、ひとりの女性としての強さや自分の恋愛すら客観視しているような冷静さも相まって、意外とリアルな30代女性ってこんなもんかもなって感じられる部分もあった。2020年の恋人たちってタイトルも、葵にとってはこんなこともあったなーって一年なんだろうか。
千駄ヶ谷の鳩森八幡神社のあたりの静けさとちょっとした路地にある少し小洒落たお店、代々木界隈や国立競技場周辺の街並みなんかは、よく知る土地柄だけに目を閉じると雰囲気を感じられ、コロナ禍の描写も今では懐かしさすら覚える。
そういう意味では葵の2020年のリアルではあるのかもな。

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2024年07月02日

Posted by ブクログ

葵は自立してるのか…?
嫌っている相手に結局頼るだけ頼って跳ね除けるとは中々に自己中心的ではないかと思ってしまった。
特に心に何か残るとかいうことはなかった。多分自分と価値観も環境も全て違いすぎてだと思う。

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2024年06月20日

Posted by ブクログ

主人公がモテ過ぎてジェラシー。
抑えたトーンの文体なのに、全体的にピンク色で主人公の心の移ろいに集中できず。
30代ってそんなものかと、遠い記憶を掘り返してます。

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2024年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終始悶々とした空気を感じながら最後まで読み進んでしまった。
葵さんはすごく真面目、だけどちょっと卑屈なところもあり、彼女の過去がそうさせたのか、或いは持って生まれたものなのかは本人すら分かっていないけど、きっと真面目が故に考え過ぎなところが災いし、諸々上手く行かないのかな?そう思った。
しかし、幸村という登場人物の嫌らしさには正直ゾッとした。
深夜枠でドラマ化して放送したり、ネット配信ドラマ化したら結構受けそうな内容だと思う。

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2024年06月01日

Posted by ブクログ

自分から背負いにいってしまう女性。そんな彼女がさまざまな男性と出会い、お店を通じて、彼女自身を再認識する物語。


この後は自分の生活を整理しています。

私は男性だが、彼女に似て自分を忘れてしまう。私の場合、他人の意見に乗り自分を見失い苦しくなる判断と、自分を貫き後悔する判断をともに経験している。
最近は前者の方がなんだかんだ良かったりする。ただ、一般的には自分で決めたものの方が納得して今を生きることができるのだろう。しかし、自分流にアレンジするならば、自分の濃いファンがいる方、自分のファンが多い方に判断、行動するといい。

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2024年05月26日

Posted by ブクログ

最後の加藤シゲアキの解説を含めて完結した気がする。うまく生きていくのが苦手な女性だなあとつくづく思う。

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2024年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「大人の恋愛小説大賞」受賞作品、ってのがうかがえる大人の女の恋愛話だなーと言う印象。23時以降の30分ドラマになりそうな。

32歳の前原葵。母が事故死して残されたワインバーをどうするか?母の愛人にかなり資金を出してもらっていだその店は移転する予定で,店も決まってたのに。
愛人の長男(義兄と記されてるけどあってる?)に、OLの葵が持っててもしょうがないから処分すると言われたが、意地になって自分がやる!と決める。

昼は営業の仕事をして、夜はワインバーの開店のために奔走。そして、開店、コロナを経て・・・という流れのなかで、
会う男たちとの話って感じ。

最初は同棲相手の湊がいたが、彼はリストラにあい引きこもって話をすることもなくなる。そして、いなくなる。
住んでたマンションを離れ、海外生活から離婚問題で帰国してきた叔母と住む。
母の店の常連で、母の店を助けてくれていた幸村に言い寄られるが、幸村は結婚している。
ワインの試飲会で出会うグルメ雑誌の副編集長の瀬名と少しずつ進展していくが、彼も既婚者だと知って距離をとる。
オープンした店のご近所さんで,幸村から逃げようとしていたのを助けてくれた、海伊とは上手くいきそうでスペインに旅行するが、やっぱり違う。
店を一緒に切り盛りしてくれる松尾くんとは、恋愛でなはい。が、叔母が結局元サヤで海外に戻ったとき一緒に住む。やっぱ,恋愛じゃない。姉弟みたいな感じ。それが心地いい。(松尾くんはバツイチ子持ちの葵の妹とうまく行きかけてダメだった。妹は葵の部長と結婚した)

最終、コロナのせいで店をどうするか?ってとこまでいくけど、それは今できることをなるべくやっていこうーと言う形で終わった。

恋愛は当分いらないかーと思った途端、またとある場所でソレらしき人と出会ったところで終わる。

葵はこのまま、ちょっと付き合って(付き合う寸前までいって)別れて、を繰り返しそうだなと。
あと、まぁなんとオシャレな世界観だよ。私には縁のない世界だわー。ドラマでしかみないわー。って感じ。だから「深夜23時以降の30分ドラマ」って感じた。月9でやっても共感はぜったいされないやつだわー

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2024年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋愛はしてもしなくてもいい、振り返っても持ちたいものが無かった、というのが印象に残った。
読み始めた時、葵は恋愛体質な人なのかなと思った、自立してるけど甘えるさじ加減がめちゃ上手い気がしたので。
もちろん人それぞれだけど、恋愛はもういい、と思ったら10年以上恋愛しない人もいる。でも葵は気持ちのシャッター的なものを下ろさない人なんだなと思った。
でも、私の好きなようにしたらいいんだとちょっと思えた。何事にも無意識に一歩引く癖がついてしまったのは仕方ないけど、下がった所からでも見えるのになんでしなかったんだろうなぁって、なんか少しだけ、やわらかい思考になれるような気がした。

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2024年04月27日

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