あらすじ
人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな――。ひどく損壊された6人の少年の遺体が発見されると、社会はその事件の異様さに衝撃を受けた。大学の生物学科で蝶の研究をする榊史朗は、蝶の世界を渇望するあまり、息子を含む6人の少年たちを手にかけたと独白する。蝶に魅せられ、禁断の「標本」を作り上げたという男の手記には、理解しがたい欲求が記されていた……。耽美と狂おしさが激しく入り乱れる、慟哭のミステリ。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
やられた!!!
読み進める中で出ていた違和感を全部拾われて、二重に騙されたあとの慟哭が刺さった。蝶に明るくないので名前をインターネットで調べながら読んで、綺麗だと思いながら怖かった。モチーフがはっきりしている分、映像向きだけど猟奇的で無理だろうと思ったらドラマになっているとのことでまた驚く。インタビュー分もう少し続くと思っていた本編が悲しく終わったのもよかった。信頼できない語り手の使い方がうますぎた。すごい。
Posted by ブクログ
うぉーーー!!!!!!
ラストは。キタ。。。
さすがイヤミスの女王、ただでは終わらせてくれない。。。。
一瞬めでたしかと思ったよ。
そして、これアマプラで配信されてるとか!?
マジか!どんな標本になってるか気になるんですけど!!!!!!
早速見たいドラマに書いておいた。
あーなんてこったい。
面白すぎるし。うぉーーーーって言葉が迸るほどに、そりゃないょ。
と、思わせるのに、なんかこのザラりとした心の奥に溜まる澱のようなものを求めて読んじゃうのよ。湊かなえは。
だから、なんだろ、後味わっる!!!!!!
ってなるのに。
待ってました!!!!!!!
の自分もいるんだよねぇ。
そして、猟奇殺人なのに、なんとも言えない美しさ。心も見た目も、美の追求で至った殺人がまた、頭では悪いとわかるのに、
もう一つの心ではついワクワクしてしまう。
あーもう!
この感じ。是非読んで感じていただきたい!!!
Posted by ブクログ
湊かなえさん、こんな残虐なミステリーも書けるんだ!という驚き。
かなり湊かなえさんの作品が好きで、色々読んでるんだけど、その中でも今回は自分が好きなタイプのミステリーだった!
下手に新しい話題作のミステリーに手を出すより、湊かなえさんの作品の方が面白い。ハズレがない。
面白すぎてあっという間に読破。
とにかく、「すごい」という感想しか出てこず、なかなか感想を書く手が止まっていたら、読み終わってからかなり時間が経ってしまい、内容について深く掘り下げる感想が書けない…(私が湊かなえさん作品を読んだ時あるあるです)
とにかく、面白かった。オススメです♪
湊かなえさん、好きな作家さんです!!
Posted by ブクログ
榊史郎がサイコ学者と思い込んで読み進めていたら、そこから展開がコロコロと変わって
ずっと手のひらで転がされてたんだなという感覚になった、先が気になりすぎて秒速で読み終えてしまった
天才は紙一重なんやなぁと
何とも言えない不思議な気持ちになってます
Posted by ブクログ
はっきり言って、グロ注意。
あの、死体がとことん芸術作品みたく綺麗に仕上げられていてそれは美しいんだけど、あ、これ材料死体だわ。となるとゾッとする。
死体描写だけで芸術点が高い。
あとは家族とか、そういうことの関係とかも綺麗に描かれていてすっごい。
死体描写大丈夫な人は読んでほしい。
Posted by ブクログ
あらすじからもわかるように、少年達を標本にする恐ろしい話。それぞれの標本の様子がイメージできるような描写は恐ろしいながらも、引き込まれていく。自首をした男の手記だけでは終わらないのが面白いところ。人間の恐ろしさを描くのが本当に上手い。
Posted by ブクログ
人間の標本を作りたいという欲望を中心に展開される物語。人間標本は誰が作ったのか。その謎解きを進めるなかで、たびたび覆される犯人の正体。
この人が犯人かと思えば、覆され、何度も騙される素晴らしい作品。
Posted by ブクログ
最初はふーんって感じだったけど、後半から期待通りの面白さに変わり、最後の方は想像とは違った面白さだった。
史朗は蝶の世界に行けずに、ヒトとして過去を後悔しながら死を待つんだろうな...辛い。
至、優しい子どもだったのになあ。優しさ故に決断してしまったのが悲しい。打ち明けていれば史朗の心情はマシだったかも...。
そうなる希望は見えないが、史朗は報われてほしい。
少年達の標本のイラストとか写真が見たかった。
Posted by ブクログ
綺麗で、怖い。
そして、おそらく多くの人は絶望を強く感じるだろう。
私はその中でも「綺麗」という感覚が一貫して残った。
なぜこれほどまでに残酷なものを、美しく描けるのか。
一つは蝶や、人間標本の作品一つ一つの描写だろう。作品の背景、つまりは標本になった男の子たちの背景 が作品として表されている事もそうだ。
そしてそれとは別にもう一つ、登場人物一人ひとりの思考や行動が、道徳的には逸脱しているにもかかわらず、それぞれの内側では一貫した合理性と整合性を持っている。それも綺麗と感じた。
この物語における「人間標本」とは、単なる観察対象ではない。
それは権威と才能の象徴であり、それに対する羨望と、満たされることのない渇望の結晶。
登場人物たちは皆、自分の中にある欠乏を埋めるために、「標本」を作ろうとする。
最初にあったのは、認められたい、価値があると証明したい、その欲求。それが、他者を巻き込み、歪んだ形で現実に現れていく。
特に印象的だったのは、その連鎖構造である。
るみちゃんの渇望はあんなちゃんへ、あんなちゃんは至へ、そして主人公へとつながっていく。
それぞれが自分の内面の課題と向き合えず、他者にそれを重ね、合理化し、結果として誰も救われない。
ここで明確なのは、「人が死んだ」という事実だけである。
しかし、その事実にどのような意味を与えるかは、それぞれの「物語」によっていくらでも捏造できてしまう。
人は自分の行為すら正当化し、道徳を超えて、自分の世界を作り上げてしまう。
その中で、主人公が自らの物語の矛盾に気づく場面は象徴的である。
本来であれば、人はその矛盾に気づかないようにする。しかし彼はそれを理解してしまった。
その瞬間、自分の正義は崩れさり、人間の心では受け止めきれない現実が突きつけられる。
どれほど美しい物語を自分の中で作り上げたとしても、現実は変わらない。
自分の大事な息子が、もう戻らない事実は変わらない。そして、主人公の作り上げた世界は、ガラガラと大きな音を立てて崩壊していくのだ。
現実を突きつけられ、逃げ場のない状態に置かれたとき、人は何を選ぶのか。
もう残された道は、何も考えずまた蝶の世界の住人になる事しかない。ひたすらにひたすらに。
蝶になって、至に会いにいけると、花壇の絵をみて思い続けることしか、牢獄でただ自分の死をまつだけの日々の中で、自身を安らかにしてあげる方法はない。
また物語を作るのだ。
もうそれしかない。
そうそうこいつがやったんだよねーと思いながら読んでたら、「まさかのそっち?」で、さらに読んでいくと「え君だったの、、?」と、もうずっと翻弄されている。
Posted by ブクログ
グロ!どういう小説なのかよくわからない序盤に特にグロが際立つ。以前の湊かなえとは全く方向が違い、途中で誰の何を読んでるのか忘れそうになる。または、熟練した作風に初期の狂気を戻した感じかもしれない。全体像がわかってきて、後半に入ると、やっとこれは湊かなえだな、と思う雰囲気もありつつ、珍しい派手な展開を見せてくれる。ちょっと終盤がややこし過ぎるかなとは思うものの、ここに来て湊かなえの新たな一面を見せたことが凄い。
Posted by ブクログ
話が一転、二転、三転する。
一転したところで、少し違和感を覚える。
二転して、違和感が濃くなる。
三転して、納得できる。
鋭い人なら一転する前に違和感に気付けるのかもしれない。
Posted by ブクログ
湊かなえ『人間標本』。
映像化されることから、手に取る。
画家・榊一郎の息子であり、幼い頃に蝶に魅せられた榊史郎。
『蝶博士』となり、蝶を求めて、世界を飛び回っていた…
父・榊一郎は、『人間の標本を作りたい』と発言し、画壇から追われていた…
『人間も一番美しい時に標本にできれば…』
最初はただの蝶に魅せられた男が、美少年の標本を作っただけかと…
二転三転…
そうだったのかと…
すべては史郎が幼い頃に作った、蝶の標本から始まっていたのか…
史郎は死刑を待つしかないのか…
至を殺めたことから死を覚悟しているのだが…
至の告白から、真実は明らかになるのか…
Posted by ブクログ
実写化された映画もぜひ見てみたい。読み進めるほどに、お父さんや至君がどんどん可哀想に思えてきて、最初や中盤で抱いた嫌悪感や憎しみが少しずつ薄れていった。蝶の標本を見るたびに、この物語を思い出してしまいそう。
湊さんは、この本を書くために相当な量の蝶の資料や研究に目を通したんだろうな、と想像してしまった。描写はなかなか強烈で、かなり“ぐろい”一冊。
Posted by ブクログ
人間標本の作成過程などが淡々と語られてからが本番なのは衝撃だった。
人間標本と言うタイトル。「人間も1番美しい時に標本にできれば良いのにな」というパンチの効いたフレーズ
タイトルやフレーズから察するに【人間標本を作りたいイカれた殺人鬼から少年達がどう逃げるのか?】と言うような内容だろう決めつけていた。
いや、まさか標本が完成しきってからが物語のスタートラインになるとは…
面白かった。
Posted by ブクログ
生きた人間を標本にするというサイコパスの話かと思えば、読み進めていくと違和感に気づき、ページをめくる手が止まらなくなる。
物語の構成や、明かされる情報の順番など、今まで読んできた小説の中でも特異で、よくこんな作品が作れるなと感服した。とても面白かった。
この書籍では紹介されていないけど、この蝶にはこういう習性があって、この場面でそれが表現されている、みたいな知ってる人だけが気づけるトリックがありそう。知らんけど。
Posted by ブクログ
想像すると、かなり気持ち悪い。もしもこんな事件があったら、間違いなく猟奇的でヤバい奴が犯人だろうと思う。しかし、血筋、親の愛、蝶に対する想いなどが複雑に絡まっていて、芸術なのか?と錯覚してしまう。映像化されているようだが、自分なりの色を想像してから、作品を観てみたい。
Posted by ブクログ
構成がよかった
ここまでは心の準備運動でとか言われて一気に引き込まれた。
おまけの特別スピンオフで解説が足されているので読み逃しなきよう。
安い言葉だけどどんでん返しがいっぱいで満足感ある
ただ14歳の子供二人でできる所業ではないことだけが気になりポイントかな。顔見知りの同い年の子供5人殺して、解体して、色塗りして、埋めての作業流石に肉体的にも精神的にも厳しすぎる。ましてや本人たちは精神異常者ではなくて、他人の指示でやらされているとなると尚更無理ありそう。
ギフテッドだと思っていた蝶の目結局なんだったんだろうか。留美も最期は蝶の目を失い、至と杏奈は斧を振り下ろした瞬間に習得。史朗は独房でしばらくしたら覚醒。
「視覚など所詮、脳が処理した情報を映し出したものにすぎない。(中略)自分が見たい、快適にこの世を生きていくための映像のみを作り出すようになった。」とあるから留美が蝶の目を手にしたトリガーもどっかに伏線あったのかな。
留美が最期にいい親の顔して死んだのも気になる。
もろもろ忘れた頃に読み返したい
Posted by ブクログ
ドラマ化されていることは知っていたため、書店で気になり軽い気持ちで読み始めました。
「人間も1番美しい姿で標本になればよいのに」という榊史郎の狂気的かつ独創的な考えにより、それに巻き込まれる息子含め少年たち、、という簡単すぎるストーリーを頭に浮かべながら読んでいると、実際の真実に驚きました。
人が人のために、またその人は別の人のために、
根底にある真実は、何重にもなった人々の思惑によって隠されていました。
「湊かなえさんの作品は後味が悪いことが有名だ」とどこかのサイトで見ましたが、今まで読んだ湊さんの作品の中で1番、主人公(私的には父が主人公)にはこの後何らかの救いがあってほしい…と願いました。
標本や、四元色、蝶の目がドラマ版ではどう表現されているのかとても気になります!
Posted by ブクログ
しばらくは標本や蝶が恐ろしく感じるほどにリアル。しかし、気味が悪く感じるのに読む手を進めてしまう本だった。
この本の面白いところは人間標本という、”普通の人間”ならありえない感覚のものを細かく描いているだけではなく、ミステリーの要素も入っているところだと思った。ミスリードさせられた。また、人を標本にするなどありえない感覚の中にも、「美しいものをとどめておきたい」「自分はほかの誰でもないことを証明したい」など、人間らしい感覚が根源にあった。一歩間違えたら自分も…?とはさすがにならないが、歪んだ承認欲求や芸術性が引き起こす事件ということで、面白かった。
Posted by ブクログ
人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな
蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。
蝶を研究する学者が、人間も美しい時に標本にしてしまえたら…というところから話がスタートしていきます。が、要は殺人なのですが、二転三転して事実は変わっていきます。榊親子のことが、後半グルッと見方が変わります。面白かった。さすがイヤミス。
星を減らしたのは、作品全体にただよう狂気と、虫の類が苦手だから。それぞれの蝶の画像を見つつ読ませてもらったのですが、やっぱり生理的にどうも受け付けられませんでした。この蝶の詳細を説明されても、どうも…うーん…
こういう読者さんも多いと思うので、手に取るときはご注意いただきたいと思います。
Posted by ブクログ
内容的には訳わからん理由で芸術を求めて人殺しを行い、その死体を使って作品を作る…そんなストーリーですが『完全なオタク世界』の物語で、オタク度はかなり上級レベルで、何でもかんでも蝶に例える描写なんか笑えますね。犯人…という点で言えば多少のミステリー要素はありましたが動機が今ひとつ曖昧で腹落ち感はないかなぁ…まぁでもオタク世界を覗きみる好奇心は駆り立てられる作品でした。
Posted by ブクログ
私は手記という形式があまり好みではないようだ。確かな理由は分からない。ただ、語り手との距離が近すぎるのだろう。
芸術の到達点、芸術のその先、芸術の向こう側、いったい芸術家たちはそこに何を見る。美か、喜か、怒か、死か。蝶は美しく、人もまた美しい。美しい瞬間を切り取るのでなく、美しい瞬間を生み出すこと。こうして生まれた美を美しいと認識できるのも美しさなのかもしれない。
Posted by ブクログ
久しぶりに好きな湊かなえさんの本を読む。
正直、前半は読み進めるのがきつく、ずっとこんな感じなら読むのをやめようかな…と思っていたが、後半は「さすが湊かなえ。こんな展開になるなんて。」っと思いながら、読み終えた。
Posted by ブクログ
想像の上をいったと思ったら、また上をいくような作品。事件というものが、シンプルな動機で起こることはもちろんあるが、人間の複雑なそれぞれの考えが混合することで榊史郎が捕まるという形に収まったように、シンプルに見えるがその背景には複雑に物事が混ざっているのだと感じた。それぞれの登場人物が誰かに打ち明けることなく物事を遂行したがために、榊史郎が息子である至を殺害してしまったということが、この物語の核心であり嫌な余韻を生み出していると思う。
匿名
とても恐ろしいストーリー。なにかの才能を得る為には何かを成し遂げなくてはいけないとか、狂った人間が何を言っても心に響かない。素晴らしい作品を作るのに他者を傷つけていいはずがない。皆んな狂っている。こんな残酷な後悔があるだろうか。
映像のほうもあとから見ましたが小説より映像映えする作品でしたね。
二転三転するようなストーリーでした。驚きはあるけど、登場人物全員に感情移入ができない。
主人公も息子があんなことしたと思いこんだからってそう簡単に実行できるでしょうか。切ないというよりはなんだか愚かで可哀想。