【感想・ネタバレ】人間標本のレビュー

あらすじ

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな――。ひどく損壊された6人の少年の遺体が発見されると、社会はその事件の異様さに衝撃を受けた。大学の生物学科で蝶の研究をする榊史朗は、蝶の世界を渇望するあまり、息子を含む6人の少年たちを手にかけたと独白する。蝶に魅せられ、禁断の「標本」を作り上げたという男の手記には、理解しがたい欲求が記されていた……。耽美と狂おしさが激しく入り乱れる、慟哭のミステリ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

やられた!!!
読み進める中で出ていた違和感を全部拾われて、二重に騙されたあとの慟哭が刺さった。蝶に明るくないので名前をインターネットで調べながら読んで、綺麗だと思いながら怖かった。モチーフがはっきりしている分、映像向きだけど猟奇的で無理だろうと思ったらドラマになっているとのことでまた驚く。インタビュー分もう少し続くと思っていた本編が悲しく終わったのもよかった。信頼できない語り手の使い方がうますぎた。すごい。

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2026年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

榊史郎がサイコ学者と思い込んで読み進めていたら、そこから展開がコロコロと変わって
ずっと手のひらで転がされてたんだなという感覚になった、先が気になりすぎて秒速で読み終えてしまった

天才は紙一重なんやなぁと
何とも言えない不思議な気持ちになってます

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2026年04月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初はふーんって感じだったけど、後半から期待通りの面白さに変わり、最後の方は想像とは違った面白さだった。
史朗は蝶の世界に行けずに、ヒトとして過去を後悔しながら死を待つんだろうな...辛い。
至、優しい子どもだったのになあ。優しさ故に決断してしまったのが悲しい。打ち明けていれば史朗の心情はマシだったかも...。
そうなる希望は見えないが、史朗は報われてほしい。
少年達の標本のイラストとか写真が見たかった。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ


綺麗で、怖い。
そして、おそらく多くの人は絶望を強く感じるだろう。
私はその中でも「綺麗」という感覚が一貫して残った。

なぜこれほどまでに残酷なものを、美しく描けるのか。

一つは蝶や、人間標本の作品一つ一つの描写だろう。作品の背景、つまりは標本になった男の子たちの背景 が作品として表されている事もそうだ。

そしてそれとは別にもう一つ、登場人物一人ひとりの思考や行動が、道徳的には逸脱しているにもかかわらず、それぞれの内側では一貫した合理性と整合性を持っている。それも綺麗と感じた。

この物語における「人間標本」とは、単なる観察対象ではない。
それは権威と才能の象徴であり、それに対する羨望と、満たされることのない渇望の結晶。

登場人物たちは皆、自分の中にある欠乏を埋めるために、「標本」を作ろうとする。
最初にあったのは、認められたい、価値があると証明したい、その欲求。それが、他者を巻き込み、歪んだ形で現実に現れていく。

特に印象的だったのは、その連鎖構造である。
るみちゃんの渇望はあんなちゃんへ、あんなちゃんは至へ、そして主人公へとつながっていく。
それぞれが自分の内面の課題と向き合えず、他者にそれを重ね、合理化し、結果として誰も救われない。

ここで明確なのは、「人が死んだ」という事実だけである。
しかし、その事実にどのような意味を与えるかは、それぞれの「物語」によっていくらでも捏造できてしまう。
人は自分の行為すら正当化し、道徳を超えて、自分の世界を作り上げてしまう。

その中で、主人公が自らの物語の矛盾に気づく場面は象徴的である。
本来であれば、人はその矛盾に気づかないようにする。しかし彼はそれを理解してしまった。
その瞬間、自分の正義は崩れさり、人間の心では受け止めきれない現実が突きつけられる。

どれほど美しい物語を自分の中で作り上げたとしても、現実は変わらない。
自分の大事な息子が、もう戻らない事実は変わらない。そして、主人公の作り上げた世界は、ガラガラと大きな音を立てて崩壊していくのだ。

現実を突きつけられ、逃げ場のない状態に置かれたとき、人は何を選ぶのか。

もう残された道は、何も考えずまた蝶の世界の住人になる事しかない。ひたすらにひたすらに。
蝶になって、至に会いにいけると、花壇の絵をみて思い続けることしか、牢獄でただ自分の死をまつだけの日々の中で、自身を安らかにしてあげる方法はない。

また物語を作るのだ。

もうそれしかない。

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2026年03月20日

QM

ネタバレ 購入済み

そうそうこいつがやったんだよねーと思いながら読んでたら、「まさかのそっち?」で、さらに読んでいくと「え君だったの、、?」と、もうずっと翻弄されている。

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2026年03月18日

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ネタバレ

早い段階で真相が明かされたと思いきや、最後に二転三転四転。
さすが湊かなえですね。後味が悪いです。(褒めてます)

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2026年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

構成がよかった
ここまでは心の準備運動でとか言われて一気に引き込まれた。

おまけの特別スピンオフで解説が足されているので読み逃しなきよう。

安い言葉だけどどんでん返しがいっぱいで満足感ある

ただ14歳の子供二人でできる所業ではないことだけが気になりポイントかな。顔見知りの同い年の子供5人殺して、解体して、色塗りして、埋めての作業流石に肉体的にも精神的にも厳しすぎる。ましてや本人たちは精神異常者ではなくて、他人の指示でやらされているとなると尚更無理ありそう。

ギフテッドだと思っていた蝶の目結局なんだったんだろうか。留美も最期は蝶の目を失い、至と杏奈は斧を振り下ろした瞬間に習得。史朗は独房でしばらくしたら覚醒。
「視覚など所詮、脳が処理した情報を映し出したものにすぎない。(中略)自分が見たい、快適にこの世を生きていくための映像のみを作り出すようになった。」とあるから留美が蝶の目を手にしたトリガーもどっかに伏線あったのかな。
留美が最期にいい親の顔して死んだのも気になる。

もろもろ忘れた頃に読み返したい

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2026年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ドラマ化されていることは知っていたため、書店で気になり軽い気持ちで読み始めました。
「人間も1番美しい姿で標本になればよいのに」という榊史郎の狂気的かつ独創的な考えにより、それに巻き込まれる息子含め少年たち、、という簡単すぎるストーリーを頭に浮かべながら読んでいると、実際の真実に驚きました。
人が人のために、またその人は別の人のために、
根底にある真実は、何重にもなった人々の思惑によって隠されていました。
「湊かなえさんの作品は後味が悪いことが有名だ」とどこかのサイトで見ましたが、今まで読んだ湊さんの作品の中で1番、主人公(私的には父が主人公)にはこの後何らかの救いがあってほしい…と願いました。
標本や、四元色、蝶の目がドラマ版ではどう表現されているのかとても気になります!

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

しばらくは標本や蝶が恐ろしく感じるほどにリアル。しかし、気味が悪く感じるのに読む手を進めてしまう本だった。
この本の面白いところは人間標本という、”普通の人間”ならありえない感覚のものを細かく描いているだけではなく、ミステリーの要素も入っているところだと思った。ミスリードさせられた。また、人を標本にするなどありえない感覚の中にも、「美しいものをとどめておきたい」「自分はほかの誰でもないことを証明したい」など、人間らしい感覚が根源にあった。一歩間違えたら自分も…?とはさすがにならないが、歪んだ承認欲求や芸術性が引き起こす事件ということで、面白かった。

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2026年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。



蝶を研究する学者が、人間も美しい時に標本にしてしまえたら…というところから話がスタートしていきます。が、要は殺人なのですが、二転三転して事実は変わっていきます。榊親子のことが、後半グルッと見方が変わります。面白かった。さすがイヤミス。


星を減らしたのは、作品全体にただよう狂気と、虫の類が苦手だから。それぞれの蝶の画像を見つつ読ませてもらったのですが、やっぱり生理的にどうも受け付けられませんでした。この蝶の詳細を説明されても、どうも…うーん…

こういう読者さんも多いと思うので、手に取るときはご注意いただきたいと思います。

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2026年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

想像の上をいったと思ったら、また上をいくような作品。事件というものが、シンプルな動機で起こることはもちろんあるが、人間の複雑なそれぞれの考えが混合することで榊史郎が捕まるという形に収まったように、シンプルに見えるがその背景には複雑に物事が混ざっているのだと感じた。それぞれの登場人物が誰かに打ち明けることなく物事を遂行したがために、榊史郎が息子である至を殺害してしまったということが、この物語の核心であり嫌な余韻を生み出していると思う。

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2026年03月21日

ネタバレ 購入済み

映像のほうもあとから見ましたが小説より映像映えする作品でしたね。
二転三転するようなストーリーでした。驚きはあるけど、登場人物全員に感情移入ができない。
主人公も息子があんなことしたと思いこんだからってそう簡単に実行できるでしょうか。切ないというよりはなんだか愚かで可哀想。

#ダーク

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2025年12月25日

ネタバレ

やっぱりなぁ

やっぱり、ラストにどんでん返しがあるよなぁ。
いままでの作品よりは感動しなかった。

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2025年12月24日

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