感情タグBEST3
Posted by ブクログ
他人に親切にする事を仕事にしてお金を一切手にせずに生きる詩羽のお話
自分の描きたいマンガと編集者が言う売れるマンガへの修正に悩む男
公園で小学生達のカードゲームの三角トレード、果ては五角トレードまでこなし、すべての子に利益を配る女性 詩羽に出会う
「デートしよう」と誘われて行った先々で経験する詩羽の生き方
人に優しくすることで、お金ではない対価を得て生きている詩羽
人々が何を望み、何を提供できるかという情報を巧みに繋ぎ合わせて相互に利益を得るネットワークを構築している
世の中の不条理に失望して自殺を試みようとしている少女
証拠を残さずに自分は捕まらない程度の悪意を振りまくことに愉悦を感じている男
「詩羽」の噂を知り、アニメの聖地巡礼にあやかったオリエンテーリングに参加する女性
「人に親切にするのが、あたしの仕事」という詩羽
親しい友人によると「詩羽はね、触媒なの。彼女自身は変らないんだけど、彼女がいることで周りの人が変わっていくの」
言い得て妙である
需要と供給があるにも関わらず、出会ってもその条件が難しい反応
詩羽が媒介することで反応のきっかけが生まれ、後は自然発生的に展開していく
解説で有川ひろがこう表現している
『詩羽は「奇跡」に魔法を使わない』
確かに、潜在的な常用と供給を繋ぎ合わせるのは魔法を使わない奇跡に見える
『だが、「奇跡のシステム」を使いこなすには才能が要る。詩羽自身も自分がその才能に優れていることを認めている。
詩羽のような才能を持ち得ない私たちが、現実に奇跡を持ち帰ることは難しいかもしれない。
しかし、そのシステムを「知っている」ということは、私たちの人生を大いに豊かにするだろう。』
物語故のご都合展開が多分に含まれるため、詩羽のような存在は非現実的だとも思う
でも、世の中の仕組みとして、そんな側面もあると知っているだけで世の中の見え方が変わってくると思う
ここ数年お金に触ってすらいないという詩羽
お金とはどんな存在だろうとも考えた
「誰かに親切にして、お返しにお金を要求する。すると不快な気分になる人が多いわけよ。でも、『今度おごってね』とか『今度泊めてくださいね』とか『要らなくなった服があったらちょうだい』とか、お金以外の報酬を切り出すと、たいていOKしてくれる。あなただってそうでしょ? あたしに携帯電話使わせてくれる。通話料がかかるのに」 「いや、そんなの安いもんだし……」 「あたしが『一〇円ちょうだい』とか言ったらどう? 嫌な気分でしょ?」
お金は複数の人が同様の価値を認めた数字
共通の価値で等価交換するためのツール
詩羽のやっていることは、情報に付加価値を付けて提供するキュレーション
詩羽の場合、人によっては大した価値がない情報や物を、必要としている人に付加価値を付けて提供する事で、その差分の見返りで生きている
その見返りは、場合によっては提供した価値以上の対価でもある
でも、それらは他の人にとっては価値を持たなかったり、詩羽にしか適用されないものだったり
どんな人にも共通の価値の数字であるお金に比べて不便だけど、価値の差分と言う意味ではもの凄く効率がいい
でも、前述や作中で自称している通り、他の人が同じようにするには才能がいる
要は、結びつける情報の収集能力と誰が欲しているかというマッチング能力の規模と精度の問題か
まぁ、その根本に必要なのは「悪い人はいない」という性善説を信じる心構えなのかもしれない
作中作としてあらすじが描かれている「戦場の魔法少女」
略称「戦まほ」
力だけを与えられてしまった少女の理想と現実のギャップ認識
戦争なんてどちらの立場に立つかによって正義の意味は変わるし
平和的な解決を望むのであればお互いの求めているものの把握が必要
でも、それがお互いに譲れない競合するものだからこそ戦争になってるんだよね
行為そのものの対処をしたとろで止まるわけがない
ゾンビ、ポトフ、巨大化
元ネタがいくつか思いつくけど、それらを合わせてこんな展開にするとは
えっぐいなぁ……
悪意に関するところはそんなでもないけど、個人的に身につまされたのは、変化を嫌う精神についてでしょうか
「今まで通りの生き方を続けること」が人生の目的になってしまっている人
私はなるべく平穏な生活をしただけなんですけどね
まぁ、そのためにはそれを維持するための変化を受け入れなければいけないというのは理屈としてはわかる
人は幸福になるのは目的なのに、そして他はすべてそのための手段なのに、いつの間にか手段が目的になってしまって、目的のために手段を変える=今やっていることを修正するってことができない人
うーん、耳が痛いなぁ……
有川ひろが解説を書いている理由は、解説の最後にあるように、「レインツリーの国」が参考文献になっているからだけど
人の悪意とその対抗策に関して、自著の作品と似たような傾向があるように思われる
山本弘さんらしく参考文献が多数
作中で元ネタに気付いたやつは読んでいて「ニヤリ」とする
Posted by ブクログ
ミッション系の学校で「無償の愛」とかを教わってきた身としては詩羽がどんなに人に親切にしていても結局見返りを求めている時点でなんだか残念だと感じていたが、それで周囲の人は納得しているし、トラブルなく成り立っているので、詩羽の能力は本当に尊敬に値すると思い直した。
常にアンテナを張って周りの人の心を察する観察眼やめない心の強さ、空気を温かくする人柄などなど。詩羽は現代社会に生きる私たちが忘れがちだが、決して忘れてはならない多くのことを兼ね備えた理想の存在だと思う。私も詩羽のようになりたい。
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中学生くらいのときに読んで、作者さんも本のタイトルも思い出せなかったけど、内容をふと思い出して、どうしても読みたくて、どうにかこうにか見つけ出して、やっと読めた。不思議で魅力的な女の子がみんなを幸せにする話。
Posted by ブクログ
"小説。ファンタジーだと言いたくなるくらい、素敵な世界が広がっている小説だった。
この作品は、力強いメッセージにあふれている。今と未来を大切に、前向きに生きること。そして、もうひとつは、現在の貨幣を媒体とした経済のシステムから一歩超えた世界で生きている主人公に共感を覚えるとともに、現実の世界でもこんな人がいてくれたらうれしいと切望する。
主人公の今後は、私たちに託されたのかも知れない。どんな物語を紡いでいくのかは、心の中で大事に育てていきたい。"
Posted by ブクログ
不思議な人 詩羽 。人と人のネットワークなんてそんなに簡単じゃないよね。そんな彼女は現実にはいないと思う反面、いて欲しい気もある。ホントにいたら毎日が刺激的になる気がする、きっと面白いよ。
Posted by ブクログ
「人に親切にすること」を仕事としている主人公、詩羽。初っぱなからその「才能」を見せつけられ圧倒された。子どもたちがカードゲームの交換で悩んでいるところで三角トレードなんのその、四角、五角トレードまでひょいひょいっとこなしてみせるのだから、「このお姉さんただ者じゃない...!」と感じたのは子どもたちだけでなく多くの読者も同じだろう。
他にわかっていることはいうと、「家がないこと」と「お金を一度も触ったことがない」ということだ。「どうやって生きてるんだろ?」と思った人はすぐに本書を手に取ったほうがいい。「詩羽ネットワーク」に参加したいと思うはずだ。
Posted by ブクログ
人に優しくすることで、幸せを提供することで生きていけるか??
答えは”イエス”であると思わされる力がこの本にはありました
お金が無くても、家が無くても、親切することでみんなから親切を返される
だから食べていけるし、寝るところにも困らない
現代人が抱える苦労とか辛さとか、そんなんもうどうでもいいからとにかく人に親切にしろ!
そうしたら幸せは回りまわって、大きくなって自分に返ってくるから!
・・・と思わされる暖かくも力強い話でした
物語の最後はちょっとした「奇跡」が起きます、そして必ず暖かい気持ちになります
暖かさを感じたい方、おすすめです
Posted by ブクログ
詩羽のいる街
内容を一言で言うならば、詩羽(しいは)という一人の女性が紡ぎだす奇跡の物語といったところでしょうか。この小説のポイントは、詩羽が現代社会では必須だと思われるお金や家を持たずに生活しているということ、かつ彼女が関わる人はみんな幸せになるという点です。
え?そんなんでどうやって生活するのかって?それは…
「恩を売ることで恩が返ってくるという循環」で生活しているのです。彼女は他人に親切にすることが仕事だと言います。例えば、日本のスーパーやコンビニでは賞味期限切れなどで廃棄される食品が非常に多いという問題意識を持つ人がいました。その残り物を仕入れて料理し、安く提供できないかなぁという案は持っていたものの、実行は出来ていなかった。そこで彼女がいろいろ調べて見ると、スーパーも廃棄処分の多さに困っていることがわかった。そこで彼女がその人とスーパーの間に立ち、実際にそういうお店を実現させたのです。いわゆるWin-Winですね。この仲介料としてもらうのが、そのお店での「食事タダ券」で、食費を浮かせているわけです。
これはほんの一例に過ぎないのですが、このようにWin-Winを成立させることで彼女自身の生計を立てるのと同時に、その行動で人々をつなげて関わった人を幸せにしていく。フィクションではあるけれど、こういう生き方している人って、実はどこかにいるんじゃなかろうかとも思いました。というかいてほしいな(笑)
まぁこんな感じの概要です。ちゃんと伝わったかどうかはわかりませんが、読後感はかなりよく、一つひとつの言葉も心に刺さります。また、こういった「幸せになる」といった類を扱う書籍は、大体「感性」に訴えるものが多い気がしますが、他とは違って本書は「論理」を重視して他人を幸せにします。常に論理的に考えて、みんなが幸せになる最善の方法を導き出す。この辺も本書のポイントかなと。
とにかく、読後はちょっとだけ幸せな気分になれるのでお勧めです。
Posted by ブクログ
他人に親切にするのが仕事という女性、詩羽。彼女に導かれ変わっていく人々の姿を連作調で描いた作品。
彼女の仕事の特徴というのは、人と人を結びつけるということ、そしてその際お金を受け取らない、ということ。
では詩羽自体どうやって生計を立てているかというと、友達の家を渡り歩いたり、お金以外の報酬をもらったり(例えば店の看板を新調したいという飲食店の店主に、絵の巧い人を紹介してその仲介料の代わりにその店で使えるチケットをもらう)
彼女の手によって結びつけられた人々は、自らの希望を叶えつつ、相手も喜ばせるようになっていきます。この辺は昔の物々交換とちょっと似ているかも。
そんなにうまくいかないよ、だとか、ちょっと説教臭い、といったところもあるものの、彼女の言動、行動はとても論理的。彼女自身親切にする方が気持ちいいでしょ? という感情論で人を動かすのでなく、こうする方が合理的でしょ? とあくまで論理や合理性を前に打ち出しつつ、その結果としてみんなが幸せになっていくという合理性に裏打ちされた親切で人を動かすというのが、偽善臭くなくて良かったと思います。詩羽自体も人に親切にすることで生計を立てている面もあるので(もちろん人の幸せにするのが好きというのもありますが)、自身の利益や願望も満足させつつ人を幸せにもできるなんて、うらやましいなと思いました。
サブカルの様々な小ネタを挟んできたり、読む側に希望を与えてくれる伏線の回収もあって詩羽の行動だけでなく、ストーリー自体も十二分に面白かったです。
作中に『戦場の魔法少女』というマンガが出てくるのですが単なる作中作とは思えないストーリーの濃さがあって実際に読んでみたいなあ、と思いました。作中作がこんなに気になった作品は初めてかも(笑)
Posted by ブクログ
大傑作。「アイの物語」もハートフルな素敵な物語だったが、ある意味それ以上のさわやかな読後感を覚えた。こういう、現実にはなさそうだけど、実はどこかにあってもいいんじゃないかと思わせる世界観は、どこから生まれるんだろう。
Posted by ブクログ
完全に表紙買いでした。
『あ、この絵』と思ったら、解説は有川浩さん。
これは買うしかないと即決しました。
詩羽の魅力的かつ論理的な人物像にどっぷりはまりました。
どんどんページをめくって、
あっという間に読み終えてしまいました。
詩羽みたいな人は多分いないけど、
もしいたらと考えたら何だか幸せな気持ちになれました。
Posted by ブクログ
p.310
愛そのものに力なんかないんです。それは単なる衝動であり、動機であり、願望にすぎないんですから。
愛は地球を救うのか?
いつやるの?今でしょ!
皮肉を感じつつも、なんだかんだ詩羽の過去が気になったり…。
最近の漫画に多い回想編でキャラクターにどんな暗い過去があったとかどうとか…。
そんなことを求めてしまっている自分がいますね。
行動を正当化する理由を無意識のうちに探しているんでしょうか?
言い訳作りのような気もします。
お話は爽快で面白かったです。
それでいて、自分の内面を考えさせてくれる場面も多かったように思います。
Posted by ブクログ
『アイの物語』のレビューでも書いたが、山本弘は物語で世界を変えようとしている作家だ。
『詩羽のいる街』のヒロイン詩羽は、その意思が強く反映されたキャラクターだ。
「世界を変える」というと大げさかもしれないが、日常の中でああすればいいのに、こうすればいいのにというということから変えていけばいい。
その積み重ねが世界をよりよい方向に変えていくかもしれない。
作品では登場人物たちが詩羽から前向きに生きる力をもらって、自分と世界を変えようとしている。
私も身近なところから変化を起こせないかと考えさせられた。
Posted by ブクログ
賀来野市に暮らす人びとのつながりを生み出していく不思議な魅力をもつ詩羽(しいは)という少女と、彼女にみちびかれて人生の方向を変えていく勇気をもつことになった四人の登場人物をえがいた連作短編形式の作品です。
マンガ家志望の青年・飯塚陽生(いいづか・はるお)、自殺することを決意していた中学生の田神沙世(たがみ・さよ)、大学教授で人びとを困らせることに喜びをおぼえる長船紘一郎(おさふね・こういちろう)、詩羽のうわさをたしかめようと賀来野市へやってきた梶島早紀(かじしま・さき)という四人の人物が、それぞれ主人公となって、彼らの視点から詩羽の信念とその生きざまがえがかれるとともに、彼ら自身が詩羽との交流を通して心を動かされていく内面のプロセスがたどられています。
ライト文芸小説らしい魅力的なキャラクター構成とハート・ウォーミングなストーリーを存分にたのしめる内容だったように思います。沙世の物語の最後のセリフ「踏み台ならありますよ」にはやられました。
Posted by ブクログ
山本弘は、ロバート・F・ヤングのような青春SFとは違う独自の青臭さを持ったSF作家だと思う。現代に生きる人間(日本人)が直面している問題点をどこまでも青臭く、それでも自分の著書を通して誰かの意識を変えられると信じているのが伝わってくる。
今作も読んでいて思わずおいおいおい…と突っ込みたくなってくる箇所が無いわけではないが、読後の爽快感が素晴らしい。詩羽という謎の女性が1つの街の在り方を少しずつ変えていく様子が独立した4章の中で綺麗に収まっている。バラバラに読んでも話は通じるが、別章の人物との絡みや伏線が散りばめられているのがニクい。好きな人はとことんハマる構成だと思う。読んだ後は、人に親切をしたくなってくるはず。
Posted by ブクログ
心温まるストーリーの裏で痛烈な社会批判。マンガ文化前面なところや説教臭さは好みが分かれそうだが、自分は気にならない。悪意との対峙や叙述トリックなどミステリー的な要素もあり、伏線がしっかり回収されるラストまで飽きずに楽しめた。
Posted by ブクログ
初山本。○○で『感動系』とリクエストしてオススメしていただいた作品。詩羽という“出会った人全てを幸せにする”というちょっと変わった才能を持った(私のイメージでは)少女と女性のちょうど中間くらいのキャラクタを主人公にした全四話からなる連作中短編集。三話まで読んで、四話にていきなり趣が変わったぞ!?何故だ!!・・と、あ〜あるほど。全てフリだったのね。とても良い読後感で良かった^^ 最後にタイトルを見て「この作品を読み終えた貴方が新たな詩羽になったんだよ」と作者が言っているような気がした・・
Posted by ブクログ
詩羽と一緒に街を歩き、様々な人の考えや奇跡に出会えます。
自分の中のモヤモヤしたものや誰しもが抱く黒い感情が、詩羽によって肯定されてゆく感じがとても好きです
Posted by ブクログ
自分も無意識のうちに手段が目的になってるコトあるなぁ…とシミジミ。これからは小さなことからでもちょっとずつ善意を回そうかなと思える一冊でした。
Posted by ブクログ
『解説・有川浩』とあったので購入。
親切、善意、幸福の物語。
多くの人との繋がり、かかわりを実現させ、実感すると
人間、人生が幸せな方向に変わり、世界が変わる、
独りは嫌だ、と思わされた。
途中途中の小さなエピソードが、次の話につながって
最終的にまとまっていくのが心地よい。
Posted by ブクログ
この物語の中で起こることや、詩羽の言動は「そんな上手くいくか?」と思うことが多いし、説教臭いと感じることも多い。
でも、気づかないうちに自分から可能性を閉じていることは確かにある。現実問題に対して、自分のワクを広げることで解決の可能性を提示するスタンスは心に残った。
Posted by ブクログ
これは読んで良かった。少なからず私のこれからの生き方に影響していくでしょう。詩羽の論理が世界中に広がったらいいなと思う。きれいごと過ぎず、シリアス過ぎず、軽妙なタッチでさくさく読めるので、ぜひ多くの人に読んでもらいたい作品。
Posted by ブクログ
「親切」を仕事にする若い女性・詩羽(しいは)。お金も住む所も持たず、人にした親切のお返しとして、食事を得、服を貰い、家に泊まらせてもらう生活。詩羽の作ったネットワークは人々を幸せにする。
SFと思って読み始めたら、全く違っていました。もっとも、山本さんはSFだと主張してますが。まあ、ファンタジーでしょう。
えらく「まとも」に描かれています。
若者文化と言うべき漫画・ラノベ・ゲーム・ネットなどを背景にしながら、善意が悪意を滅ぼし、親切が広がっていく。もっとも裏には"親切は愛や思いやりでは無く、論理なのだ"と、ちょっとひねった解説も入れていますが、ある意味、1970年代、SF最盛期の“未来はきっと良くなる”的なオプティミズムを思わせるところが、山本さんの言うSFたる所以かも知れません。
軽い感じですが、結構読みごたえもあり、かつ気持ち良い作品でした。
Posted by ブクログ
ずっと積んでたこの本、やっと読みました。ぼんやりと、ファンタジーチックなほのぼの系かと思ってたら、ある意味正反対。とっても「論理的」な理想。詩羽のような特別な才能は私にはないけど、私自身が少し変わることはできるんじゃないかと思える
Posted by ブクログ
詩羽の存在は非現実的ではありますが、作中にでてくる問題はとても現実的で詩羽の存在までも肯定したくなってくる。論理的な話し方もそう思わせる一因かも。
詩羽の言動は正の方向へ正の方向への作中の人物や読者を押しやり、読後もあたたかな気持ちになりました。