【感想・ネタバレ】赤と青とエスキースのレビュー

あらすじ

2022年本屋大賞第2位! 二度読み必至の感動作、待望の文庫化。 ◇STORY メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。著者新境地の傑作連作短編。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

最終章を読んで、そこまで繋がっているんだあ!と驚きました。青山ワールドが全開。
漫画の方たちの繋がりもスパイスが効いて良いですね♪

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2026年04月12日

Posted by ブクログ

どうなるのかとワクワクしながら読んでいたミステリー。
先がわからないからおもしろいなんて、他人事だからだ。

『赤と青とエスキース』 / 青山美智子

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メルボルン留学中の女子大生、
オーストラリア生まれの日系人、
額縁工房で働く迷える新人、
全員が『エスキース』という絵で繋がる短編集

後に『エスキース』を描いた画家のエピローグがあって、
全部の物語がつながり始めるのが気持ちよかった〜

2022年本屋大賞第2位。

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2026年04月10日

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泣きました。1個目で。初っ端から。
一つの絵画が繋ぐ登場人物たちの物語がとても美しい。色んなものが色んな形で繋がっていて、読んでいてとても楽しかったです。ずっと手元に置いておきたい本になりました。

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2026年04月08日

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ネタバレ

優しい語り口タイプの文で読みやすい。
数珠繋ぎタイプの短編小説。最後で全員集合している感じがあってエモい。

絵は不滅で、思いを残してくれるというメッセージ......しかと受け取った!

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2026年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

4.7

優しくて、切ない文章表現にうっとりする。
少しずつ繋がっていると思っていたけど、まさか時間軸まで進んでいるとは!

一度きりの人生、いつも早く早くと焦っている自分、本当はもっともっとゆっくりでいいのかもしれないと思わせてくれました。

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2026年03月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エピローグは素晴らしい伏線回収!

エネルギーに満ち溢れていて
何もかも手に入れているような人でも
誰しも弱さや傷をもっている

うまく言えないけれど
人間所詮一人だと思いがちで
凹む日々があるけれど

実は人とつながっていて
自分を大事にすれば
周りにも優しく思いやりをもつ事ができると
感じさせてくれた一冊

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2026年03月22日

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タイトルに込められた意味が、物語の終盤で静かに回収される。その瞬間、ばらばらに見えていた出来事や人の想いがひとつに結び直され、胸の奥にじんわりと広がっていく。

登場人物たちは皆、年齢を重ねる中での変化を抱えている。しかしそれは単なる老いの描写ではなく、もっと奥行きのある“時間の積層”として描かれているように感じた。
そして何より、文体が心地よい。やわらかく、過剰に説明しすぎず、それでいて感情の芯はしっかりと届く。そのバランスが絶妙で、読んでいる間ずっと穏やかな呼吸を保てるような感覚だった。

ふとした場面で、鼻の奥がつんとするような瞬間が訪れるのも印象的だ。大げさではないのに、確かに心を揺らす。その静かな余韻こそが、この作品の魅力なのだと思う。

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2026年03月21日

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友人に勧められて久々の読書
連続短編は初めて読んだので、絵をテーマに全てが繋がっていく感じがすごく面白かった!
タイトル意味わからなかったけど、最後に全部回収される感じよかった

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2026年03月20日

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最終章で全てが繋がって感動したし、なんで青と赤とエスキースなんだと思っていたタイトルの伏線を回収していてとても良い作品だった。もう一度全てを知った上で読みたいと思ったし、私が読んだ本の中でもかなり上位に入る本だった。友達にも勧めようと思う。

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2026年03月17日

Posted by ブクログ

再読。やっぱり最後の伏線回収がきれいすぎて、感嘆する。
これだけ相手のことを思い合えるってすてき。
ちなみに鎌倉うずまき案内所とリンクする部分を発見。連続で読んだからこそわかった楽しさを味わえました。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

カップルにまつわる一枚の絵画の物語。


人や、風景、特に丁寧な暮らしの部分の
描写がおしゃれなvlogを見ているようでした。
青山美智子さんの本はいつも、ためらっている背中にひと押ししてくれるようで、大好きな作家さんです。

心に残った部分

・一度しかない人生だから思いっきり楽しめる人もいるけど、一度しかない人生だからこそ(失敗や体調を気にして)思いっきりなんてやれない。

・(60歳代の順風満帆に生きていそうな先輩がパニック障害になったことがあると知った時)
好きなように暮らしてるからって、その人が悩んだり苦しんだりしてないなんて思うのはあまりにも想像力がかける。1人の女性の60年の人生がそんなに単純だったわけではない。

メルボルンに住むことになったので
読んだのですが、前向きに頑張っていこうと思います。

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2026年03月09日

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ネタバレ

素晴らしい構成の作品だった。
ひとつのエスキースを巡ってばらばらに思われた人や物が全てエピローグで繋がっていく展開が感動的だった。特に4章の赤鬼と青鬼がブーとレイのことであったのが読めず最後にあっと言わされてしまった。順番が逆になるが、漫画家の話も天才と努力家という2つの人物の苦悩や葛藤、そして最後に救いが描かれていて本筋のエスキースから見たらサブエピソードだとしても心にグッとくる内容で全てが美しかった。
この作者は初めてだったが、1日で一気読み出来るほど世界観に呑まれたすごい体験だった。
語彙力が無い自分に辟易するが、感想としては細かく書くより感動が今勝っているという状況である。

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2026年03月08日

Posted by ブクログ

今年読んだベスト3冊に入ると思う。
この本の中では大きな事件やラッキーは起こらない、何なら燻っていたりする。だけど、それぞれが選び歩いてきた道の先が ちゃんとあった。これからも続く。大丈夫と思える。

始まりは、学生のレイとブーの眩しくて瑞々しくて素直になれない気持ちの揺れ。
起点となる1枚の絵は 時代も場所も人物も移り変わる中で、なぜこの絵がここにあるのか? それが明らかになったとき、タイトルの意味に気がついた。

特に四章の『赤鬼と青鬼』が好きで、
茜さんが自分の抱えているものを打ち明けて
「私は自信もないくせに見栄っ張りで、もう若くもなくて、それなのにいつまでも未熟で」
と泣いたときには他人事ではなかった。
それに対して蒼さんは笑って
「奇遇だね。俺もまったく同じ」と返す。
あなたたちは絶対一緒にいたほうがいいと思うんですけど!と心の中で強く訴えたその数行先で私は え??と真顔になり、「そういうこと?!」と泣き笑いした。
自分はこんな愛を生み出せるだろうか。


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2025年12月20日

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ネタバレ

1冊を通してずっとなんか温かみを感じる本だった。
最後の最後にレイとブーが時を超えて、国を超えて、戻るべき場所に戻れて本当によかった。
ちょうどこの本を読む数週間前にメルボルンに行っていて、街中を歩いていると額縁のお店を見つけていたからとても親近感があった。
普段全く絵画とか美術に興味がなかったけれども、1つの絵から紡がれていくストーリーが美しかった。

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2026年04月12日

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青山美智子さんの小説は元気をもらえるというか、前向きになれるというか、そんな感じで読み終わった後に明るい気持ちになれますね。この作品も例外ではなく。

主人公が留学中のオーストラリアで自画像のエスキース(下絵)を描いてもらうプロローグから話が始まり、それから赤と青と美術に関する短編が4話続きます。
これらの話は繋がっているわけではありませんが、それぞれの話が様々な愛に関する話(恋人への愛、推しへの愛、弟子への愛、芸術への愛)となっており、優しさを感じられる話となっています。

そして、この作品の最大の盛り上がりとなるが、最後のエピローグ、独立した話かと思われていた短編がこのエピローグで繋がっていきます。
この話のつなぎ方と仕掛けは面白い。

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

愛が紡ぐ連作短編集

ある絵画の周辺の人物をめぐるヒューマンドラマです。その絵画は数年にわたり、様々な人のそばで物語を紡ぎます。
ちょっと地味かな? と思うかもしれませんが、まずはとにかく最後まで読みましょう。物語を振り返り、パズルのピースがはまっていくようなエピローグには心を打たれます。
そしてきっと……。もう一度、最初から読みたくなることでしょう。

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2026年04月04日

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好きなタイプの小説!

一つの事柄について話が色んな方向から展開していく…

当事者や他人から見てとか色々視点の入れ替わりや表現の仕方も鮮やかだったな

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

エスキースを取り巻く人間模様が素敵。青山美智子さんの作品は繋がりが感じられるところが好きなんだけど、この作品は時系列も組み立てられるところが面白かった

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2026年04月02日

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ネタバレ

久しぶりに面白い小説を読んだ。

短めの章が複数あって、どれもちょっと物足りないところで次に進む。

目次を読んだ時から、赤と青のもので構成されているな〜と思ったが、こんな結末に繋がるとは…!鳥肌が立った。これぞ純愛。爽やかでほっこりして、読後感も良かった。

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集かと思いきや一つ一つ繋がっていた!

薄々気づきながらもやっぱり2人だったのか。
後から分かる種明かし形式も良かったけど、初めから2人だと分かった上でもう少し掘り下げて2人のことより知りたかったなとか思ったり。

そして2人すごく長く付き合ってるし、一度別れて復縁しててなんて波瀾万丈な人生なんだと思った。長い年月かけて描かれてて素敵。

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2026年03月28日

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各章で、最後はジーンとくるものがある
青山さんの本は、ホッコリするから、安心して読めます
色々葛藤とかあるけど、勇気もらえる
読んだら、頑張ろうかなと思えますね

読めば読むほど、理解しようとすれば、するほど奥が深い作品
砂川とタカシマの章では、直接ブルーとレイは出てこないけど、二人に似たような関係性のある章ですし、エピローグで、ふたりの漫画家の間にエスキースとあるので、絵を軸にして繋がってるのだなと

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2026年03月27日

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一章目の出会いが一番美しい。言葉のない、目と目が合う様子がありありと想像でき、そしてブーの込み上げるものまでもが、全く同じものとして感じられた気がした。美しかった。
エスキースって、そんな意味なんだ。これずっと出てくるなー、って思いながら、驚きよりも既視感あり。自分が斜に構えているからなのかどうだか。ただし、全てがわかった後に、後だからこそ、思い返してしみじみと感じるものもある。そんな意味では、稀有な作品かも。

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2026年03月17日

Posted by ブクログ

最近無意識に美術に関する興味が湧いてたけれど、美術の美しい繋がりを感じさせてくれる良い物語だった…

メルボルン、行きたい!

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2026年03月16日

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ぜ、全然気づかなかった…青山さんの作品だと分かってたのにやられた…見事な伏線回収。
どんな時も、どんな場所でも、どんな関係の時も、エスキースはずっとそばで見守って来たんだろうな。

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2026年03月04日

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ネタバレ

目次
・プロローグ
・金魚とカワセミ
・東京タワーとアーツ・センター
・トマトジュースとバタフライピー
・赤鬼と青鬼
・エピローグ

青山美智子という作家が、短編と短編を重ねながら一冊の物語を紡いでいく作家だということを知っていたため、そして作品タイトルの「赤と青」と章タイトルから、『金魚とカワセミ』の半ばくらいで作者のたくらみはわかってしまった。
『東京タワーとアーツ・センター』でその答え合わせを終えてしまったので、後は普通に小説を楽しんだけれども。

この構造に感動する人たちが一定数いるのはわかるけど、あまりこれにこだわらなくていいんじゃないかなあと私は思う。
大事なのは構造ではなくて、中身だと思うので。

そしてエピローグですべての答え合わせをしているけれど、ここは不要と思います。
気づいた人は気づけばいい、一回で気づかなかった人も、再読して気付くということもあるだろう。
回答編がくっついていると、正解を知った気になって一度しか読まずに終わる人が増えると思うのね。
若い人はもっと、再読をしてみたらいいと思うのだけど。

まあ、お店の名前の意味までは、私もエピローグを読むまではわからなかったけど。
逆に、ジャック・ジャクソンが実は女性じゃないかと深読みしてました。
あまりに小柄が強調されているので、男装しているけれど本名はジャクリーヌ・ジャクソンなんじゃないかと。
こうやって考えすぎるのも、また楽しいものです。←負け惜しみ

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

何故か心に訴えてくる。
なぜか自然と感情が溢れて涙目になる。
本てこんなに情緒的な感情を揺さぶられたっけ?
という戸惑いがあり、
ただ、この本に対するみんなの評価が高すぎるような?と途中までは感じていたのに。

最後、赤鬼と青鬼?を読んで、え!ってなって
最後のエピローグを読んで、え!ってなって
度も前のページに戻っては物語を反芻した。

またあの快感というか、反芻と言いたくなる気持ちになりたい。また読みたくなるような、お気に入りの本になるかもって思った。

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2026年02月18日

Posted by ブクログ

赤と青で描かれたエスキースが
色々な人に人生に少し
触れ合っていく話
最初は色々な人の話が描かれており
まぁよくあるような話だと感じたが
読み進めていくうちに繋がりを感じて
すごく面白かった
エスキースは昔から変わらない道標的なもの
なのかなと思った

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2026年02月16日

Posted by ブクログ

赤もなくなり青もなくなり、そうなった時自分たちはどんな関係を築いているだろうか。終盤までとりとめもなく進んできたそれぞれの話が、まさかすべて繋がっていたとは…2度読み必至のキャッチコピーは、まさにその通り。ただ、結末まではわりと単調でややダレる。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

「堂々としていればいいんだ。俺はレイの気高い生命力を知ってるよ」

メルボルンの新鋭画家によって描かれた一枚の『エスキース』をもとに、紡がれる5つのお話。それらが点と点を結んだとき、ひとつの愛の物語が明らかになる。絵画が生み出す人々の繋がりが非常に濃密だった。

美しい構成と筆に圧倒させられた。自分の目の前にもありありと『エスキース』が浮かんでくる。
エスキースは下絵のことで、いわば「練習」。これをきっかけに2人の愛が「本番」として描かれ出すが、さらに注目したいのはこの『エスキース』がもとになって、登場する様々の人物が抱く「夢」もまた「本番」として描かれ出していること。

これまで絵画にあまり関心を抱いてこなかったが、絵画の持つ素晴らしさ、生み出す「縁」、それぞれの人生について考えてみたくなる。

自分の持っている色で人生を彩りたくなる本だった。

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2026年02月11日

Posted by ブクログ

「エスキース」と名付けられた一枚の絵を通して、人々が思いをつないでいく短編連作。

エスキースとは下絵のこと。下描きとは異なり、本番とは違う紙に描いて構想を練るためのもの。
読み終えてみると気づくが、最後のエピローグを読んで初めてこの作品は完成する。伏線回収と言うと陳腐な表現になってしまうが、それに近いもので、エピローグに向かってそれまでの話のすべてがつながっていることを知り、何度も前のページをさかのぼった。

印象的だったのは、やはり最初の物語の「金魚とカワセミ」だ。
読みながら、眼前のキャンバスに鮮やかな赤と青の絵の具が、迷いもなくなめらかに広がっていくさまを想像した。また主人公が好きな人の手を握ったときの温もりや胸に広がる感情も、読んでいるとまるで私が体験しているかのように感じられた。文章で読者にこれほどリアルな情景を広げられるってすごい…と感動した。

250pほどのなかに4つの短編物語とエピローグが連なっているため、さらりと読めるがそれぞれの話が少しあっけなく感じた。しかし読後は余韻に浸りながら、内容をじっくり振り返りたくなる作品だった。
そして装丁がシックですごくお洒落なので、部屋に飾っておきたい一冊でもある。

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2026年03月27日

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