あらすじ
誰かが死ななきゃ分かんないの?
首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。
ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。
言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
彼らを追いつめたもの、それは――。
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Posted by ブクログ
SNS時代の『匿名性』における『悪意の地獄』に落とされたお笑い芸人と、自分の損得の為だけにやりたい放題する人間たちに人生を狂わされた歌手の話を軸に人間の尊厳が描かれた社会派ミステリー。
塩田武士氏の作品構成の素晴らしさが圧巻でした。
現代社会と30年以上前の、それぞれの闇を同時に描く発想力。
読み応えのある作品でした。
Posted by ブクログ
いわゆる「炎上」と言われるSNS上での誹謗中傷を
扱った作品です。
過去には自殺者まで出して、刑事事件に発展した
ものもありますが、きっとそれは稀なケースだと
思います。
大なり小なり、今日も誰かを標的に罵詈雑言を
浴びせる輩が後を立たないのが現実です。
そんな輩に対して復讐を始めた男がいました。
復讐の方法は、単純に炎上を煽った輩の
プライバシーを全てSNSに挙げることでした。
新たなSNS上での生贄を仕立て上げることにより、
目的を果たしたと思える男ではありますが、
物語はここから始まります。
逆に復讐された輩達の一人から訴えられた男は、
裁判で「動機」を語ります。その内容が本書の
キモです。
おそらく誰もが思うはずですが、現代のこのような
SNSの状況、つまり安全な場所から水に落ちた
犬を叩く独りよがりの歪な正義感を盾に何でもして
もよいという風潮に対して、「何となく良くないな」
と思っているはずです。
その「何となく」を的確な言葉で指摘する犯人の
言葉には、誰もが目を覚まされる思いになります。
現代の病理を白日の元のに晒す、社会的考察に
満ちた一冊です。
Posted by ブクログ
不倫報道を報じられSNSでの誹謗中傷により死を選んだ天童ショージ。週刊誌の悪意あるゴシップ報道の為、廃業を余儀なくされた稀代の歌姫奥田美月。序章の宣戦布告の衝撃と個人情報を晒された者の動揺。個人情報の開示を行った瀬尾の目的と狙いは。瀬尾の弁護をすることになった久代奏。瀬尾と天童、瀬尾と美月、そして美月の壮絶な過去。点と点が繋がり一つの壮大な物語が紡がれていく。社会風刺的な展開も含めて読み応えはあるのだが、約470頁は長く、題名の「踊りつかれて」ではないが若干、「読みつかれて」しまった。
Posted by ブクログ
久し振りに一気読み! 久し振りに読みごたえのある作品に出会えた。SNS上で匿名であるが故に激しくなる誹謗中傷の問題を真っ向から論じる社会性と、自分の好きな裁判物で本当に面白かった。
Posted by ブクログ
隠れた真実が見えてくるにつれて、心がギュッと締め付けられる。それぞれの関係性や想いの強さ絆が痛いほど伝わって、後悔する者たちの苦しい心情が切なかった。最後の場面は鳥肌が立つほどよかった。
Posted by ブクログ
著者の話題の新作だけに、読む前からの期待感もかなりのものだったけど、さらにその上を行く出来。SNSの持つ悪魔性が際立つ内容だけど、決してアンチな立場一辺倒ってわけじゃなく、まだ歴史が浅い文化なんだから、これからきっと然るべきルール編成が順次行われ、利便性も上がっていくだろうっていうスタンス。でもそこに至る過程で、最悪命が失われるっていう事態を軽く見られる訳もなく、現時点での個人的な見解としては、圧倒的に否に傾く。有事の有用性なんかが引き合いに出されたりするけど、それでも尚、”無い”時代の方が幸せだったと考える。でも戻ることはもはや出来ない訳で、それありきの上で、生産性のある議論を進めなきゃってことだな。
Posted by ブクログ
1人の声は、とても小さい。けれどいまの世界は、良くも悪くも繋がってしまう。責任や覚悟がない言葉たちが氾濫しているこの世界。情報戦という響きは魅力的かもしれない。しかし、それは本当に自分の中の真実と合致するのだろうか。現在の社会に疑問を呈する素晴らしい物語である。
Posted by ブクログ
辛く切ない、暗い部分がある物語だが、読み応えがあった。
別府や京都、私に馴染み深い土地が出てきて、ちょっと嬉しい。
SNSで他者を誹謗中傷する行為は、弱い未熟な人間がやることで、本来、強い人間なら振り回されることはないのだけど。
振り回されちゃうんだね、芸能人として成功していても、弱い人間だったから。
天童も美月も、生い立ちが影響してる。
登場人物は、家族や恋人では、ないけど。それと同等なお互いをリスペクトし合うような愛で繋がっているのがよい。
物語には、恋愛が付き物みたいなところがあるけど。
私も年齢的に恋愛とかから卒業してるので、年齢や異性や肩書きに因らない、人間関係に憧れる。
自分軸で生きようと思った。
タオルのくだりが好き。
Posted by ブクログ
Audibleにて。SNS・ネット民による誹謗中傷に対し、匿名加害者を顕名化し世間に晒すことで発生した名誉棄損事件と、その誹謗行為禍で自殺したお笑い芸人、活動休止に追い込まれた歌手の人生を、弁護士の視点で見つめ直すパートとが折り重なり、現代社会の闇に切り込む重い作品。裁判の進行パートでは、最終弁論に向けその迫真さが素晴らしかった。未だ我々は未熟で低能な種族ゆえ、おもちゃを与えられ手すさびで弄るがごとく正しい使い方は当面できないだろう。自分が生きている間はずっとこれが続くと思うと悲しい。
Posted by ブクログ
ネット社会の匿名の誹謗中傷の話と思い、読み始めたら、たくさんの問題がてんこ盛りでした。それぞれに興味が惹かれましたが、少しお腹いっぱいになってしまった。それで星4。
Posted by ブクログ
恋愛とは違う愛の形でしょうか。
それともこれが究極の推し活と言うものなのか…。
序章の宣戦布告の文体とそれを書いた紳士の人物像がかけ離れている感じがしました。でも、この紳士がどうして芸能界を追いやられた2人のためにここまでするのかじわじわと物語が進むにつれ納得させられていきます(それでもやっぱり露悪的過ぎる文体という気がするけど…)
悲惨な人生を送った人がたくさん出てきてとても重い。でも現実にSNSで追い詰められた人の話も見聞きするようになってしまっている現実を思うと、この物語に登場するいくつかの悲惨な人生について「どうすればよかったのか」「どうにかできなかったか、途中からでも変えることのできたことはあるのではなかったか」と考えずにいられません。
著者には匿名から人を撃ち抜く卑怯さについて考えてほしいという意図がまずあるのだろうと感じました。
その点について気になるフレーズもありました。「今の法律は現代の情報が持つ力の大きさに対応できてないんじゃないですか?(p121)」
そのことの由由しさをものすごく卑怯な人たちを登場させることで際立たせています。
もう一箇所。「検察という人種は嫌味のプロ(略)あの手この手で精神を壊しにくる(p316)」それが仕事、と言えばそれまでですが、多分本当にそうなんだろうなぁと。
主人公は頭の切れる女性弁護士なんでしょうけれども、この人に弁護を依頼をする男性も才能の塊の女性歌手もとても魅力的。
そして、ものすごく脇役でいながら
たまらなくかっこよかったのがキャバレーの支配人。
開いた口が塞がらないくらいの酷い人間がたくさん出てくるだけに、たまに出てくるいい人は(歌手の叔母さん御夫婦も)ものすごく光って感じられます。
久々に読み応えのある社会派小説でした。
Posted by ブクログ
SNSの誹謗中傷により大切な人を亡くした男による、加害者約80名の個人情報をネットにさらし復讐を行った。
現在のSNS問題を扱った題材で、実際に誹謗中傷により自殺をした人もいる避けては通れない問題。
序盤の、ネットにさらされた加害者がどういう被害を受け人生が壊れるかと言う場面では、確かに個人としては人生が大きく変わるような出来事になるが、人生が壊れると言うものほどではなくて、同情はする一方で因果応報といったところか。
中盤に犯人はわかり、その後は、裁判の話や犯人と過去被害にあった2人との話になるが、読めば読むほどに胸が痛くなる、苦しい思いをした。
有名人だからと言って、誹謗中傷の対象になっているのか、いや、同じ人間であり、その人たちも、様々な人と関わりあり、努力し、苦労し、今に至るわけだから、誰であっても移動中傷してはならない。ネットの世界はどんどん成長しており、新しい技術が多く開発される中、この誹謗中傷問題わ匿名問題は長きにわたって解決されずにいる。自殺をするほどの加害性の高いこの問題、自殺はしないまでも、誹謗中傷により病んだり、やりたいことを表現ができなかったり、それにより自分の道を志半ばで終わった人もいるだろう。ネットにコメントを上げることを表現の自由と言うことも一理はあるだろうが、ネット上で匿名で誹謗中傷する営業がわからない人の道理を直す。法規制や取り組みがもっと進んで欲しい。
Posted by ブクログ
誹謗中傷という無自覚の暴力により損なわれてしまった人生への償い。社会的な意義を問うわけではなく、個人的な復讐だと言い切る瀬尾。彼の意思としてはそうなのだろうが、社会に対する問題提起であることは確かだ。自らの人生を代償として対象者の人生を傷つけようとした瀬尾。
奥田美月を失った後、立ち上がることのできなかった瀬尾がようなく見つけたパートナーは芸人である天童だった。彼は不倫が原因で誹謗中傷の的となり自死する。二度まで同様の理由でパートナーを失った瀬尾は、対象者の人生を壊すことを目的として個人情報を晒す。物語はそこから出発し、冒頭からしばらくはその顛末が描かれるのだが、どうやらそちらは主体ではないらしく、読み進めるにつれ、まずは天童ショージ、そして遡って奥田美月の人生を明かす方向にシフトする。
奥田美月の生い立ちはこれ以上ないほどに凄絶だ。ようやく歌うことを手にした彼女を支え、共に生きることに生きる喜びを感じていた瀬尾。恋人でも夫婦でもなく、対等なパートナーとして、ともに歩み、充実した日々を送っていたはずなのに、美月は歌うことを奪われてしまった。自らを責め、連絡を取ることすら自らに禁じながらも、美月を追い続けた瀬尾。一度だけではあっても、美月に会えた瀬尾はきっと満たされていただろう。
‥それは良いのだけれど、冒頭とは別の話になっていて、SNSの闇みたいな問題はどこに行ったのかなと思うところがあるのは否めない。
Posted by ブクログ
今この社会に生きてる人が読まんといかん小説やなって思った。誹謗中傷って知らん間にみんなしとると思うけど自分からしたらこんだけじゃ死なんやろって思っとっても書かれた相手からしたら受け止め方は人それぞれあるわけで興味本位で書いた言葉がその人を追い詰めて死に至るケースがあるってことを自覚せなあかんと思った。言葉で人は本当に死ぬってことをいい加減分かれって本当に誹謗中傷とかする人に言いたい。ネットなんかに書かれとることなんか嘘か本当かも分からんのに分かってない奴らが自分で妄想したことを書いてそれがまた頭おかしいヤツらがまたそれを自分の都合のいいように書いてってのをしよるって考えたらほんまに吐き気する。
帯にある「誰かが死ななきゃ分かんないの?」ってほんまにその通りやと思った。
Posted by ブクログ
過激な報道やSNSでの炎上で傷つき退場する(時には人生から)芸能人たち。
被害者たちに成り代わって加害者のネットユーザーたちの個人情報を曝した被告人瀬尾政夫。
不倫騒動をきっかけに自死したお笑い芸人天童ショージの中学時代の同級生で弁護士となった久代奏は、瀬尾に対して起こされた名誉毀損訴訟の弁護にあたる。
裁判を通じて明かされる瀬尾と天童、さらにもう一人の被害者である天才歌手奥田美月との隠されたつながり。
ネットの世界の残酷さに、芸能界やジャーナリズムの裏の顔、裏社会や家庭崩壊などの要素も加わり全体のトーンは重苦しいが、奏の一途さと、奏が属する山城法律事務所のチームワークに救われる。
最後に美月と再会し彼女の唄に伴奏する瀬尾。
中3の一時期だけ恋愛感情抜きに分かり合えていた天童と奏。
表層的な人間関係が大層の現代社会の中で稀有な存在となるソウルメイトが本書の主題であったか。
Posted by ブクログ
「精神を病むこと」「精神を病んでいる人」の解像度が高かった。どうやって情報収集をしたのだろう。
天童ショージが何故あのような結末を選んだのか。
後半まで読み進めることで「そうなるかもね」と思わされてしまった。
安全地帯からの誹謗中傷、理不尽な暴力、洗脳、パーソナリティ障害、依存症、遺伝・・・闇深いことがモリモリだった。
優しい側でいたいけれど、全方位への優しさは難しい。
Posted by ブクログ
序章から鋭い言葉が続き、SNSが怖くなった。
天堂の「誰かの正義は誰かの傷」という言葉にハッとする。
「正しさ」って何だろう。
真実を曲げない、そしてそれを真摯に扱うことなのかもしれない。
自分の正義が刃になっていないか確かめる時間を取り、
他人の正義をそのまま自分の心に刺させないための距離を保ちながら、
SNSを使いたいと思った。
絶望の中にも、優しさや魂の結びつきのようなものがあって、光を感じながら読めた。
Posted by ブクログ
SNS、マスメディアを日頃書いたり読んだりする人全員が読むべき小説。
復讐って終わりがないから、瀬尾が「宣戦布告」を書いたことが正解だとは100%言い切れない。でも、天童や美月に関わってた人のインタビューやその2人を支えづけた瀬尾の人間性を知ると、どうしても瀬尾に同情してしまうし、私が2人の関係者だったら「よくやった!」って思うだろうなぁ。
塩田さんの小説は社会派って感じの雰囲気だから、「罪の声」同様、最初はあまり文章が頭に入ってこなかったけど、インタビューが始まる3章以降で一気に心掴まれた。だから、途中で読むのを諦めないでほしい‥!
⭐︎5と迷ったけど、あんなに芸と家族を大事にしてた天童が不倫をした経緯や本人の心情があまり書かれてなかったから、納得感の低さで⭐︎4に。
Posted by ブクログ
不倫をした1人のお笑い芸人がSNSでの誹謗中傷が原因で自殺した。その約30年前には記者に執拗に追いかけ回され、でっちあげの記事で1人の歌姫が芸能界から姿を消した。ある日、一つのブログが立ち上がり、「宣戦布告」という記事でその2人が受けた苦しみに触れ、その怒りとSNSでの誹謗中傷やいきすぎた正義感への痛烈な批判をすると共に、2つの言葉の暴力の加害者83人を特定する氏名・住所等を公開した。
序章がそのまま「宣戦布告」の記事で始まる。それを読んだとき、かなり強い言葉で現代のSNSでの誹謗中傷の悪を完璧に言語化し、批判していて心臓がドクドクした。ここまでSNSが生活に定着している現代の物語の導入としてはフックが100点満点だと思った。塩田武士さんの本では、「存在のすべてを」を読んだが、それも展開が気になる素晴らしい物語の始まりであった。ただ両方に共通して、後半に驚くような展開があまりなく、淡々と進んでいく印象を受けた。もちろん話自体はとても良くできているし、感動もあった。始まりが面白すぎるが故に期待が大きくなってしまった。
序章「宣戦布告」、第七話「B面の夢」、第九話「独白」には胸が打たれた。瀬尾さんがブログでしたようなことが実際に現代社会で起きたとき、社会は、SNSは、加/被害者は、どんな反応をして、裁判所はどんな判決を言い渡すのか。おそらくすぐに答えが出るような簡単な問題ではないはずだ。だからこそ1人でも多くこの物語を読んでほしいと思う。あくまで作り話であるが、そこにある感情には嘘がなく、人間たるものであるからだ。
Posted by ブクログ
奏と天童の関係がよかった。
お互いの存在を支えとして、思い合っている感じは理想やなあと思った。
奏が自分のことが書かれた天童のライブのパンフレットを読んで、
過去のことを思い出し、思考し、「天童君に出会えてよかった」と思うに
至るところがよかった。
だから、そのあとの「独白」の中の「ほんでパンフも読んでほしかった」が
辛かった。
SNSの誹謗中傷については、佐伯デンタルオフィスの佐伯の
「何で知らない人のことをここまで悪しざまに言ったの?」が、ほんとそれと思った。
赤の他人に面と向かっては言えないことを匿名かつ遠くからなら言えてしまう。怖い。
ただ佐伯は最低中の最低男だったのだけれど。この世界、ほんと怖い(笑)
辛い話ではあったけれど、読み応えのあるおもしろい小説でした。
Posted by ブクログ
Audibleにて
SNSによる誹謗中傷、それによって起こるさらなる騒動、ずっとモヤモヤしていたことを、言語化してくれたと感じた。独白の章は辛かった。
その部分をしっかり感じたかったから、みつきさんの幼少期とか過去の部分はあまりなくてもよかったかな。
誰もが加害者にも被害者にもなりうる。簡単に使えるけど武器にも凶器にもなる。そこはしっかり留めておきたい。
Posted by ブクログ
序章の「宣戦布告」で一気に物語の世界へ引き込まれた。ミステリーの緊張感に人間ドラマが重なり、映像化したら面白そう。物語の中盤で、少し中弛みを感じてしまったけど、話のつながりが見えてくる後半から終盤にかけては読み応えがあり、ラストも好印象だった。
Posted by ブクログ
SNSでの自由な発言に対してこれからのあり方を考えさせられる内容。1人の発言は大したことなくても、それが群衆となることで威力が増す。人間の想定を超えた効果となり人間に影響を与える。それを取り締まるルールが必要だが対処が難しく未だ取り締まれない状況。一人一人のモラルで何とかなることが何ともならないことに悩まされる。他人との価値観はそこまで相違ないが、群衆レベルだと違ってくる。同じ場所同じ文化で生きてきたもの同士でも理解できない程違ってくる。これからも違いは埋まらないと思う。AIが今後もっと発展したとしても差別化が進むような気がする。よって違いを理解し前を向いていくしか方法はないのだろう。
Posted by ブクログ
瀬尾の犯行によって、匿名性がもたらす「無責任の毒」の深刻さを世間の人々に投げかける
しかし、しばらくすると、また、身バレへの警戒心がうすれ、気に入らない者を躊躇なく攻撃する人間が跡を絶たない。
奥田美月、天童ショージ、読みすすめていくうちに、彼らの人生と瀬尾の人生、久代は調べていくうちにその関わりに衝撃を受ける。
無責任の毒によって人生が大きく変わってしまった被害者、そして加害者も、また、別の人から攻撃される被害者となる
最初はネット社会の怖さだったが、久代が奥田美月や天童ショージの生い立ちなどを調べ始めて、そこから一気に最後まで読めました。
奥田美月、天童ショージ、年齢も時代も、お笑いと歌手という立場も違う2人がしっくりこなかったのが、最後、さくっとおさまりました
Posted by ブクログ
複雑な構図に迷子になりそうで、時々整理しながら読み進めた。
奏は「聡明な弁護士」にとどまらず、「人を見る」力を身につけて、依頼人に寄り添える弁護士になって行くのだろうな。
Posted by ブクログ
同じ場面を何度も違った角度で、違った思考で振り返るのがとても長く個人的には苦痛だった。犯罪の裏側というか深層心理や生き様を丁寧に炙り出していくことで見えてくるものが興味深いところなのだと思うが、私には難しかったようだ。幸せに生きることを奪われた人たちの悲しすぎる展開にやりきれなさばかりが際立った。思わぬ繋がりで不幸の連鎖を断ち切れなかった瀬尾さん、天童さんが悲しい。生きぬいた美月さんもつらかっただろうなぁ。
Posted by ブクログ
冒頭からすごく怨みのこもった言葉が数ページに渡って続くのでどんな物語なのかと、どきどきしながら読み始めた。
そしてこんなに辛く重い物語だったのかと気持ちが沈んだ。
芸人と売れっ子歌手との繋がりもまさかの展開で、真実が解き明かされる度にやるせない気持ちになった。
昨今の生活では、ネットが急速に普及し、SNSも目まぐるしい勢いで動き続けている。
そしてひとたびその標的になると、人として生きることさえ否定され、晒され、この先一生笑って暮らしてはいけないと言いたいのかと言うほどの誹謗中傷を浴びる。
この作品はネット社会を生きている全ての人が読んで、何かしらを感じ取って欲しいと思わされる作品だった。
しかし、ネットに殺された芸人とネットのない時代の過激な記者に追い回され、芸能界を追放された天才歌姫の2人を見ていると、ネットがあるとかないとか関係なく、一番気をつけないといけないのは人としてのモラルだと感じた。
ひとつ疑問なのは天童ショージはなぜ浮気したんだろう??
軽い気持ちの浮気からのコレはあまりにも失うものが多過ぎた気がする…けど、現実でも起こっている事ではあるから、やはり怖いなと思う。
ストーリに出てくる別府のキャバレーのモデルはもしかしたら、「別府ヒットパレード」かな?
ここはとても有名で、知らない方は検索してみたらもっと美月の世界に入り込めると思う。
(入り込んだら辛くなると思うけど、、)