小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
全体的に好きな雰囲気。表題作もとても好きだしどの作品も好みであった。けれど、波間に浮かぶイエローがあまりにも刺さった。刺さって抜けない。
波間に浮かぶイエローは、恋人が突然自死した沙世を中心に、勤務先のオーナーである芙美とかつての約束頼りに芙美を尋ねてきた環の三人の話。
幾つも好きな文章があって全て心に刺さった。個人的に1番好きなものは
《あなたがわたしのことを一生想うんなら、わたしも一生覚えています。この世のどこかにわたしのことを好きな人がいて、わたしのことをいまこの瞬間も想っているんだなあって。》
あまりにも傲慢で、愚かだけれど確かに共感してしまう。自分が誰かに向ける愛も、その人にとって -
Posted by ブクログ
ネタバレずっと気になっていたが読めていなかった作品。
ミステリー系を普段読まないこともあり、展開が新鮮で本当に面白かった。
実の母親の人生の告白とも言える、これまでの殺人を鮮明に記録した手記を読んでしまう主人公という入りで自分も同時に手記を盗み見ている感覚になりドキドキしながら読んだ。弟や父との関係もすごく好きで掛け合いも良かった。
その手記の気味悪さが故に、最後の展開を全く予想出来なかった。
途中主人公が、自分にも殺人者の血が流れていると悦にも浸っているような感覚になりながら事を起こそうとした時は、そんなオチかとも思ったが最後に全部もっていかれた。ミステリー系ハマりそう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレたまに「こいつ前世は人間だったのでは…?」みたいな犬いるけど、まさか死神…?
前半は3人の患者達の「未練」を死神パワーでちゃっちゃと解消、後半はみんなで力を合わせてボス戦。
これまで培ってきた『絆』解放でめでたく勝利。
その辺からもう涙が止まらなくてひたすら号泣…。
元々ターミナルケアの患者さんたちだからやっぱりみんな死んじゃうんだけど、喪失感より安堵感?よかったねって温かい気持ちで読み終えた。
死神だと思ってたときは勝手に低音ボイスでイメージしてたけど、実は天使だったって分かった瞬間から5歳児ボイスに脳内変換されてしまって、より一層レオが愛おしくなった笑 -
Posted by ブクログ
こどもにも守られるべき尊厳があって、意思決定する権利がある。 自分から声をあげることができない難病のこどもたちの心に寄り添い立ち上がった医師や看護師、多職種の人たち、自分と、自分と同じように闘病生活を送る友のために声を上げたこどもたちの記録。
感動なんて言葉では軽すぎる小説などのフィクションでは感じることのない気持ちになった。
「深く生きる」とはどういうことか。
家族や友達と過ごす何でもない時間がどれだけ尊いものなのか。
自分側の立場から押し付けてしまう良かれと思うことではなく真に寄り添うとはどういうことなのか。
答えがでないことについて色々考えるきっかけとなった。 -
- カート
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試し読み
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さすが月村了衛といった作品。
宗教団体の末端の立場にあった凌玄が、一つの案件の裏を探ったことで上から潰されそうになる。
そこに目をつけた京都の闇社会のフィクサーである
和久良に引き込まれ、暴力団組織の若頭と共に悪事に手を染めていく。
初めは仏教を救うため、自身の窮地のために悪事に
加担していき、どんどんと組織の上部に出世してい
く。
関東圏の暴力団組織からも目をつけられるが、持ちまいの口の巧さや根回しでトラブルを回避する
二部では、時が過ぎて廃寺で仏像が何者かに盗まれる事件が起こり、凌玄の立場が怪しくなる
凌玄がだんだんと変わっていく描写がリアルに描かれていく
この手の物語は、決して主人公に -
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親子関係を考えさせる作品
心がキュンとなる
子どもながら親を殺した二人
蛍祭りの日に蛍が乱舞する山で会う
時を経て男に裏切られ妊娠した女は
あの場所で死ぬために山に登る
そこで再び同級生の男に会う
女は再び殺人を犯していた
無理して登って為産気づき
男に助けられ男の子を産み出血性ショックで死ぬ
子どもの名を「正道」と名付けて
時を経て男はその子どもの養父になる
訳ありの四人での暮らし
男の子は成長してそこに家族を感じる
子どもは親を選べない
親も子どもを選べない
現実いろんな環境がある
私も年を経てやはり子どもの頃を思う
親の有様で子どもは大きく影響される
哀しいけど事実
一人一人にいろ -
Posted by ブクログ
四肢麻痺で重度障害のある人が弁護士になる話――
「すごいなあ」という、そんな単純な気持ちで読み始めた。
でも、そんなに簡単な話ではなかった。
本当にすごい。ひまり、すごい。
これほどまでに大変だとは知らなかった。
障害のある人が置かれている状況も、ロースクールの厳しさも。
寒さや打ち身など、さまざまな要因で体調を崩してしまうこと。
司法試験の予備試験では音声入力ソフトの使用が認められず、頭では答えが分かっていても、時間内に答案を作成できない、その辛さは、想像を超えるものだったと思う。
頭は使えるのに、体が思うように動かない。
当たり前にできていたことができなくなる、そのもどかしさ。
作者自 -
Posted by ブクログ
道尾氏完読中なのにこちら未読で、Iが出たので慌てて読みました。そして1日で読み終わりました!やっぱ読み出したら止まらない!!
ちょい道尾ブランクがあったので、一章を読んで聴いて、あ、そういうことか!と。二章目はすっかり騙され、三章以降は道尾節に慣れて来たからこそ、うっすら分かるけどどう音に持ってくの〜?を楽しみ。最終章はスマホ耳にひっつけて聴いてたから、他の方の考察を読むまでわからなかった。。そのあたりも、一時期テレビ番組によく出てた道尾さんならではだなぁ〜と思いました。
変わらず何気ない伏線と回収がもうすごい。
QRコードの音声が、以外と長い。そして「朝が来ます〜ように〜」が耳について歌える -
Posted by ブクログ
田舎の金持ち息子(28歳)が都会で見つけた自分好みの少女“ナオミ”(15歳)を手元に置いて最高の女に育て自らの妻にしようとしたのに、気がつくとナオミちゃんに振り回されまくって……というおはなし(たぶん合ってる笑)
令和に読んでも楽しい恋愛?小説→
前半の「昔の男あるあるー!でも当時だとだいぶんハイカラだよねー」という楽しみ方から、後半の「え?は?なんで??」の何を読まされている感を感じられる読書体験、ワタシ的に最高でした。
クライマックスあたり、もうほんま不可解すぎて面白かった。譲治ィィィ(爆笑)みたいな笑→
それにしても、作中に漂う西洋風への憧れが、「陰翳礼讃」を読んだ後の私には面白