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Posted by ブクログ
耽美だ。三浦しをんさんの作品のなかでも浮遊感があり、一抹の寂寞さを感じる一冊。
情景描写から、さも自分がこの冬の山奥に佇む家で本の鑑定をしているような気持ちになる。静謐さと繊細さを文章から感じられ、そこに真志喜と瀬名垣のBLのような関係性がここまで合うとは…。過去に囚われた二人の影と、綺麗な文体が合わさって、物語が特別なものになる体験はこの作品で初めて体感した。
本編は冬の物語なのに夏の夜のイメージを纏っていたたと個人的には感じていて、文体から得る印象は人によって様々なのだなと感じた。
話は戻るが、昨今、凪良ゆうさんをはじめ、BL出身や好きを公言されている方々がままならない関係性を描く作品が増えたように感じる。昔と比べてLGBTが認識されるようになり、さらに恋愛という形も一部変わってきているかもしれない。そんな中、BLを感じる現代の作品のなかでかなり走りの作品として『月魚』があると思っている。これからも多くの世間から認められないような関係性を打ち出す作品が出てくることを願ってやまない。
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