あらすじ
視聴率が低迷し始めたTBNの報道番組『ニュースイレブン』。そのテコ入れとして、栃本という男が関西の系列局から異動してきた。一方、これまで幾つものスクープをものにしてきた番組の名物記者・布施は、なぜか十年前に町田で起きた大学生刺殺の未解決事件に関心を寄せていた。この件の継続捜査を、警視庁特命捜査対策室のベテラン刑事・黒田が担当することを知った布施は、いつものように黒田へ接触を図る。テレビ報道の本質とは? 事件の奥に潜む意外な真相とは? 大人気スクープシリーズ第4弾!!
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Posted by ブクログ
今回は、なかなか犯人を絞り込めずに大変でした。息子さんを亡くしたご両親が駅前で犯人探しのビラ配りをしているのが気になる布施さんが連続殺人犯じゃないかと疑う事からはじまり、谷口さんの大活躍!
記者も警察も粘り強く捜査デスネ。ごくろうさまです。
Posted by ブクログ
ある未解決事件が、解決に向かうまでを
あるテレビ局の番組側、そして警察側から描いている。
展開の早さに一気に読み終えるほど面白かったです。
ジャーナリズムとは、報道が伝えるべきものとは、
視聴者がネットに移る今だからこそ考えなければいけない大切なことも書かれていました。
Posted by ブクログ
今野敏『アンカー』集英社文庫。
『スクープ』シリーズ第4弾。今年2月に文庫化されていたのに見逃していた。
警察とマスコミの駆け引き、報道番組を巡るテレビ局内での軋轢といった状況の中を自由に泳ぎ回る布施のキャラが立っていて非常に面白い。物語のメインストーリーは10年前の未解決事件の犯人と真相が明らかになるのかということなのだが、マスコミの報道の在り方や未解決事件への警察の捜査体制、被害者家族など、現代社会の抱える問題にも深く触れている。
報道番組『ニュースイレブン』で数々のスクープを物にして来た記者の布施は、未解決の10年前に起きた大学生刺殺事件に関心を持ち、独自に取材を進める。警視庁はこの事件の継続捜査に新たに特命捜査対策室の黒田と谷口の2人の刑事を任命する。布施は、さっそく被害者の両親や黒田と谷口にアプローチするなど独特の嗅覚で謎の動きを見せる。こうした中、『ニュースイレブン』の視聴率低迷に関西の系列局から栃木という男がサブデスクとして送り込まれる……
本体価格740円
★★★★★
Posted by ブクログ
報道番組『ニュースイレブン』の名物記者・布施は、十年前に起きた大学生刺殺の未解決事件に関心を寄せる。この継続捜査を、警視庁特命捜査対策室の刑事・黒田が担当することになるが、謎は深まるばかり。一方、番組の視聴率低迷を受け、関西の系列局から栃本という男が送り込まれた現場には、不穏な空気が漂い始める。報道の本質とは何か。そして、事件の意外な真相とは。
Posted by ブクログ
視聴率を視野に入れつつの報道番組のあり方と、日本のキャスター/アンカーの役割と、事件の解決へのスカッとが重なる小説だった。布施はフワフワしているような取材でしっかりポイント押さえて動いていて肩肘張ってない感じがおもしろい。ただ、結局動機はなんだったのかが少しモヤモヤした。
Posted by ブクログ
ニュースイレブンに関西のテレビで活躍していた栃本が、サブデスクとして異動してきた。
鳩村はよそ者がきたと警戒、そしてニュースイレブンに不穏な雰囲気が漂う。
今回は布施よりニュースイレブンという番組についての話が中心。
新たなスタッフが加わった今後にも期待です。
Posted by ブクログ
布施という男がキーパーソンの割に全然深掘りされないな、他のキャラの深掘りもされないし親しみを持てるキャラがいないなと思ったらシリーズ4作目だったんですね。
布施が町田の事件に注目したきっかけが、単純に布施の嗅覚がすごいからだけなのか、そこに特別な理由があるからなのかが気になるので積読が終わったら1-3作目も読んでみようと思いました。
Posted by ブクログ
単発だと思って読んでたら語り口に違和感を覚えて、解説をのぞいたらまさかのシリーズ4作目だったことが発覚。裏表紙のあらすじにも書いてあった……。警察側と記者側、それぞれの描写が少なくなってしまったのはちょっと物足りなかったけど、人間関係がおもしろいので1〜3作目も読みたい。
Posted by ブクログ
スクープシリーズ第4弾。十年前に起きた大学生刺殺事件を軸に物語は進みます。特命捜査として事件を追う刑事・黒田と谷口のコンビ、ここに主人公である布施が絶妙のタイミングでからみ、徐々に真相に近づいていきます。
一方、「ニュースイレブン」の現場には栃本が関西の系列局から転勤してきて、報道に関する価値観の違いからデスクである鳩村とことあるごとに対立することに。
鳩村の考えについては、正しいかどうではないかはさておき、その立場を考えると官僚的な側面が垣間見えるものの、そういわざるを得ないのであろうな、と半ば同情してしまう点も多々あり、そうした感情とともに読み進めていくと、この栃本という人物がひどくウザイ人間に感じられてしまいます。ところが、物語の後半、栃本に対する鳩村の見方がかわってくると、読み手であるこちらの栃本評もちょっとかわってきまして、「なんか頼もしい人物」に見えてくるからなんとも不思議なものよのう、という思いを強くいたしました。
事件の真相としては、谷口の聞き込みで浮上した人物が犯人であった、という結末で、それほどの”ひねり”はありませんが、このシリーズは刑事と布施がときに並行し、あるいは交差しながら事件を追う展開にオモシロさがあるといえるでしょう。その意味では今回も十分楽しめる内容であったと思います。
また鳩村と栃本の対立を通した報道のあり方について議論を交わすところももう一つのテーマなんでしょうね。
そしてその二つのテーマをつなぐ立ち位置にいるのが布施という構図でしょうか。次作も楽しみです。
Posted by ブクログ
ライトな感じ。
連続殺人説が出てから、急に流れが早くなった。同時に、引き込まれて夢中になって読んだ。
テレビ局は、意外と地味な面も持っているのだと思った。また、客観的な報道なんて、誰にもわからないものだと改めて感じた。極端に偏向なのは論外だが。
慣れに甘える、という言葉が残った。自問自答して見るべき言葉だ。
Posted by ブクログ
いつもの今野敏クオリティ。
大好きなスクープシリーズ。
ドラマ化したら、布施がめちゃイケメンな飄々とした人になりそう。
ドラマ化が目に浮かぶポップさ。
最初栃本に鳩村同様、厄介な奴が来たな、嫌だな、という気持ちを持っていたのですが、あ、そうか、わたしは鳩村タイプだからだな。と気づく。
凡人なのです。でも、凡人な理想家も、愛される世界。
20200429
Posted by ブクログ
スクープシリーズ第4弾。報道番組、テレビ局、未解決事件の遺族、被害者、警察の継続捜査と盛りだくさんの人間ドラマです。「肝を冷やすくらい、どうっちゅうことあらへん。それが上の者の仕事やないですか」栃本。
第1弾から私のなかの布施のイメージは若葉竜也さんです。
サイコパスって怖い。
Posted by ブクログ
シリーズは読んだことなく、初。
面白かった
…けど展開がゆっくりでハラハラはしなかったかな。
「アンカー」という言葉を初めて知った。
学びはあった。
Posted by ブクログ
『スクープ』シリーズの4作目。
今回はニュースイレブンのデスク、鳩村視点で書かれてることが多かった。
…なので、とってもイライラしてしまった!!!
布施はスクープ取ってきてるんだから、いいじゃないの!って何回も突っ込みたくなった。
今までも鳩村視点の時は布施のこと嫌いなのかな?って思いながら読んでたけど、今回は新キャラの栃本のことも嫌いっぽい、頭の堅いおじさんって感じが際立ってて更にイライラ(ºεº)
鳩村みたいな真面目な人も今野敏さんのご本の登場人物らしいけどね。
このシリーズ、布施と黒田の関係性がすごく好きだからもっと2人の絡みが読みたいなーと、ちょっと物足りない気分。
そして、さっき調べたら最新の5巻が出てる!
(読みたいけど…次は、鳩村視点多目じゃないと良いな…。鳩村さんファンの方、ごめんなさい)
そして、こちら電子で読もうと思ってたんだけどナツイチに選ばれてて、よまにゃブックバンド欲しかったので購入。
バッグの中で文庫本が開いちゃうのが嫌だったからすごく役立ってる。
横にかけるんじゃなくて、縦方向に小口ギリギリにかけると開かなくて小口が折れちゃうの防げて良い。
多分、横につけるようのサイズだからちょっと伸び伸びになっちゃうんだけどね。