小説・文芸の高評価レビュー
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江戸末期から明治の動乱の時代を生き抜いた歌人、中島歌子の半生と恋心を描く、骨太の時代小説です。
物語は、病に伏した師の見舞に訪れた弟子が、師が書いたものであろう手記を見つけたところから始まる。歌人である師のそれはただの書き付けなどではなく、目の前にまざまざと情景が浮かび上がるようなその半生を綴った長い物語だった。手記は若かりし頃の師――登世の娘時代の淡くも色鮮やかな恋から、水戸に嫁いで何かと苦労をしつつも夫を慕うささやかな日々を描いていたものが一変、水戸藩内の内紛から天狗党藩士の家人への苛烈な弾圧、投獄など時代の潮流に翻弄される妻子たちの姿を浮き彫りにしていく。激動の時代をなんとか生き抜 -
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試し読み
Posted by ブクログ
ネタバレグイン・サーガ
私にとって本当に特別な作品です。
本当に大好きな物語。
私の好きな作家は村上春樹であり、レイモンド・チャンドラーですが、好きな“物語”はなんですか?と聞かれたら栗本薫さんのグイン・サーガと答えます。
何が良いと言って、まずはこの100巻を超える作品の長さ、そのネバーエンディング性でしょうか。決して終わらない物語を見続けられる幸せ。
残念ながら作家の栗本薫先生は途上にて亡くなられてしまいましたが、作品が未完結であることがグイン・サーガの魅力を減んじることはありません。むしろ、見果てぬ物語の読者で永遠に居続けれることを、嬉しく思います。
私は中学生の時にグイン・サーガに出会い、 -
Posted by ブクログ
「『新たなる希望』で、なぜオビ=ワン・ケノービはR2-D2がわからなかったのかと質問したんだよ。その前の三作に一緒に出てたのに」
本作に登場するちょっとした小ネタなんだが、直前のレビューでわいもスター・ウォーズネタをやってたので、思いも寄らない連続性にちょっとびっくり
でもわいってたまにこういうことあるのよね
たぶんこれがフォースだと思う(違う)
はい、ワシントン・ポーとティリー・ブラッドショーの一番の親友コンビがまたしても殺人犯を追います
もう二人が一緒にいるだけでニヤニヤが止まらないのです
今作もとっても仲良しで良い
相変わらずティリーも可愛くて良い
殺人事件とかもはやどうでも良い
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Posted by ブクログ
高瀬隼子さん、ほんとに良い作品ばかり書いてらっしゃる…
私が高瀬さんの名前を記憶したのが今作の受賞のときなのだが、こんなにいい意味でおいしくない作品だとは。芦川さんみたいな人に出会いたくない。自分が汚いものに思えてしまう。一穂ミチさんのあとがきまで面白かった。
私の感覚に1番近いのは押尾さんだ。だからずっとモヤモヤしながら読んだのだけど、読み終わってもなお心が晴れず、それでいて5分と置かず一から読み始めてしまったほどの魅力がある。二谷が食事を疎みながらも食べずに生きられないのと似ている。
高瀬さんにハズレなし、これからもよろしくお願いします。