ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • サバイバル家族

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    冒険物、探検物の本が好きでありながらこの著者の本はこれが初めて。
    twitter等で犬のナツとの暮らしや冒険を目にしていて気にはなっていたものの、なぜか今まで本の方は機会がなかった。なお、ナツ自体はこの本にはほんの少ししか登場しない。

    伴侶である小雪さんとの出会いと結婚に至るまでの話から始まり、コロナ禍での3人の子どもたちとの暮らしまで、まさしく赤裸々とという言葉がふさわしいほどに時に面白おかしく、時にちょっと生々しく描かれている。

    また一人、好きな作家が増えた。

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    2025年12月05日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    素晴らしかった。
    最初の方は何も事件も起こらずつまらなかったけれど。
    母親の葬儀で涙を流さない人間は、すべてこの社会で死刑を宣告される恐れがある、という意味は、お芝居をしないと、彼が暮らす社会では、異邦人として扱われるほかはないということである。
    解説より。
    主人公は、こんな世界でも嘘をつかずに生きた。
    その結果、死刑判決を下された。
    私はどう生きたらいいんだろうと考えさせられた。
    嘘をうまくつく人たちが普通の人で、嘘をつかないASD の人が宇宙人と呼ばれるのにも似ているなとか思った。

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    2025年12月05日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    第一章のラストが物凄くアツかった!はらわた、古城、浦野、主要3人のキャラがとても好き。はらわたの浦野に対しての憧れ、防刃ベストを貸してもらうところかわいかった。けどしんどいな。
    浦野さんもかっこいー。基本紳士なのに、「かまわないぜ」とかそんな言葉遣いもするので、、めʒ 。
    古城さんもかなり好っきや。手荒でだらしなくて、しぶとくておっかしくて。「八重定事件」が一番好き。真相にド肝抜かれたのと、ラストがなんだか切なくて。徐々にはらわたが子供を叱るように古城さんを扱っていたのが面白かったです。最終章のハラハラドキドキの没入感が凄かった。作者には珍しくハッピーエンドで、鬼歓喜です。読み終わった後もこの

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    2025年12月05日
  • ペスト

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    作中のペストの災厄は、経験したコロナパンデミックとよく類似していて驚いた。
    そして、そのリアリティ、解像度の高さに感嘆。

    パンデミックの不条理の中で、様々な人が何を感じ、あるいは感じなくなっていくか、本当にコロナで見た光景だった。

    文体は、原著は読めないですが、本訳を読んで感じるところは、正直まどろっこしい感じで好きではないです。これがフランス文学流?

    ただ、主人公医師のリウーの倫理観、というより作者カミュの誠実さ?は大好きです。どうしようものない不条理、絶望や虚無、無意味が取り巻く中で、愛や倫理を失わず、生きようとする様は、そうあるべきだと深く共感できるところです。
    その観を、パンデミ

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    2025年12月05日
  • 僕の狂ったフェミ彼女

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    ネタバレ

    12/5永野芽郁ちゃん主演で映画化ということで。結末が切ない。私達は社会を変えなくちゃいけない。そのために私は何ができるだろう。

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    2025年12月05日
  • 過疎ビジネス

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    ネタバレ

    匿名で企業版ふるさと納税→自治体から案件受託したコンサルがその金で寄付した会社の子会社に委託発注というマネーロンダリングを東北の地方紙である河北新報が暴いた話。まず隠匿されたその実態を度重なる取材で暴いた河北新報の記者の執念がすごいし、それを指摘されても集団として責任逃れに走る自治体の姿も書かれていてムラ社会化した限界地方自治体は腐るんだなと感じた。
    それを暴かれたコンサルも、「大きな自治体だと大企業に勝てないから、俺らは誰も目につけない弱小自治体を相手にする」(意訳)というようなことを述べていて、よくそういうこと思いつくなと思ったと同時に、システムの抜け穴作った総務省にも責任あるなと感じた

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    2025年12月05日
  • 春の星を一緒に

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    藤岡陽子さんの著書、泣くだろうな、と思いつつ手に取った。
    結果、3回は泣いた。あんまり感動屋じゃない私だけど、嗚咽した。
    涼介のまっすぐさがたまらない。
    聡明な子って、きっと、求められてるものに先に気づいちゃうんだよな。それをベースに自分を作っちゃって、「求められてる自分」が本当の自分であるかのように信じて、成り切っちゃうんだろうな。
    涼介に、奈緒に、耕平が、三上がいて、心から良かったと思う。どうかこの物語の人々に、ずっと星明かりが灯りますように。
    追記:「満点のゴール」という前作があるらしいことを、読んでから気づく。惜しかった!けど今からでも読みたいと思う。

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    2025年12月05日
  • 追憶の夜想曲

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    シリーズ2作目
    面白いわこの作品。
    そんなことしていいのかってことやってきた。
    強くおすすめします。

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    2025年12月05日
  • イクサガミ 神

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    ネタバレ

    オーディブルで聴いた。

    ついに終わってしまったー。
    面白かった!
    双葉が、かなり役に立っていて存在意義があったのが良かった。
    生き残ったのが武力的に弱い2人だったのも面白かった。
    今村翔吾さんの本、イクサガミだけしか読んで(聴いて)ないけど、他にもこのくらい面白い本あるのかな?読んでみたい。

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    2025年12月05日
  • GOAT Winter 2026

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    ネタバレ

    第2号もまだ読み終わってないけど、発売が楽しみで発売日に購入!

    表紙がキラキラで、机に置いて視界に入るだけでワクワクする。
    ページを捲ると、新品の写真集のような匂いでワクワクする。
    最初の小説が、大好きな高瀬隼子さんの「ふたえ」。もうこれだけでテンション上がる。
    しかも、今回は私の好きな「ほんタメ」のあかりんとたくみさんまで!!
    「小説を、心の栄養に。」と書いてあるけど、ほんとに510円で心の栄養買えるのがありがたい。

    まだ途中までしか読んでいないけど、好きな作品の感想を書いていきます。

    ●高瀬隼子「ふたえ」
    ずっと会っていない父が整形した話。なぜ父が定年過ぎて整形するのか理解ができない

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    2025年12月05日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    あのおもしろかった三体の続編
    どうなることかと思い、最初は戸惑いもしたが、話が進む度に繋がっていくストーリーの壮大さにハマりました。

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    2025年12月05日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    なるほど! と思わせられてからの二転三転。文字を追っているだけで這い上がってくる怖さ。やはりこのシリーズは面白い。

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    2025年12月05日
  • 一瞬の風になれ 第三部 ドン

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    一部と二部から少し時間が空いてしまったけど、読み始めたら一瞬で陸上のショートスプリントの世界に戻ってこられた。
    熱いけど、爽やかで瑞々しい。神谷の感性と周りの人々とそして圧巻のレース描写。
    まだまだ続きを読みたい気もしたけど、三部作の最後に相応しい作品でした。

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    2025年12月05日
  • 連続殺人鬼カエル男

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    怒涛の展開、まさかのラスト
    もはや二転三転っていうか、何転してんのってくらい話がひっくり返って
    これは続編読まないと…

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    2025年12月05日
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    読み始めたら続きが気になって読書の楽しさを久しぶりに味わえた一冊。
    箱根駅伝を来年は見ようと思う。走るという単純に思われるスポーツの奥深さと、想像を超える練習内容、普通の人にはできない。素晴らしい。

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    2025年12月05日
  • さいはての彼女

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    現代社会で懸命に生きてきた女性たちが、それぞれの旅先で新しい景色を見たり、人と出会ったりすることで、ゆっくり息をしながら自分を見つめ直して、新たな一歩を踏み出していくようなそんな短編集。
    一生懸命ぎりぎりと生きていると、知らない間に視野がギュッと狭くなっていることがある。私にもそんな時期があった。そういう時に、一生懸命頑張っていたことが上手くいかなくなると、その一本の柱がポキリと折れてしまう。その時の絶望的な気持ちたるや。まさに「なにやってんだろ、あたし」だ。

    社会的な肩書きを外した丸裸の自分が、舞台を降りた途端にどれだけ無力でちっぽけな存在か。社会から振り落とされまい負けまいと必死に食らい

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    2025年12月05日
  • 隠居すごろく

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    「思いやりとは、決して安い同情ではない。
     考えも性質も境遇も異なる相手と、共に生きようとする精神にほかならない」p367
    ことについて、
    心躍らせ、はらはらし、喜び、物語を楽しみながらも考えさせられました。

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    2025年12月05日
  • 殺人依存症

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    正直、取り扱ってるテーマ?が性犯罪ってのもあってグロい。胸糞悪い。けど内容めっちゃ面白いっていうか、、、騙された!!!ってなっ

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    2025年12月05日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    登場人物たちが、その時代を生きた一人の人間として、これでもかと深く深く描かれている。奇妙で掴みどころがなくて心惹かれて、それでいて何か危うさもある黄美子さん。
    少女たちは自分の意思をもった一人の人間であると同時に、未熟な存在でもある。一人の大人として自分もそう思う。だが、花が去った後の黄美子さんのことを思うと、あまりにも切ない気持ちになった。

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    2025年12月05日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    中島敦の『悟浄出世』に出てくる妖怪の言葉への懐疑心超わかる。でも、言葉を軽蔑するのは化け物という皮肉も込められてるのかな?中島敦の多層的アイロニー?

    中島敦が比喩的にロンドンの中心のチャリング・クロスから半径3マイルにのみ文学は在り得るって言ってるけど、そうだよね。赤道に近づくに連れて文学が無くなっていく傾向あるし、ヨーロッパでもスペイン・ポルトガルとかは何故か文学が極端に少ない傾向ある。

    中島敦めちゃくちゃ好きな作家だと確信した。今まで山月記しか読んだこと無くて、山月記も凄すぎてずっと印象に残ってたけど、他の作品もこんな良いんだな。全集読みたいレベル。

    中島敦
    ナカジマ・アツシ
    著者プ

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    2025年12月05日