あらすじ
各時代の対戦相手、ライバル、チームメイトなど100人以上の関係者の証言をもとに、時代に翻弄された天才投手の光と影に彩られた軌跡をたどる評伝。
高校時代から「怪物」と称され、法政大での活躍、そして世紀のドラフト騒動「空白の一日」を経て巨人入り。つねに話題の中心にいて、短くも濃密なキャリアを送った江川卓。その圧倒的なピッチングは、彼自身だけでなく、共に戦った仲間、対峙したライバルたちの人生をも揺さぶった。昭和から令和へと受け継がれる“江川神話”の実像に迫る!
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Posted by ブクログ
高校野球を見た後にプロ野球を見ると、プロのレベルの高さを感じる。
ところが、高校野球の江川卓だけは、プロより凄いと思った。
ストレートが打者の手前で加速するように見えた。
それ以来、投手と言えば江川が基準。
江川に近いと感じた投手は藤川球児くらいだ。
松坂大輔も怪物扱いされるが、江川を知っている人には「いい投手だな」くらいにしか感じなかったのでは。
松坂大輔や大谷翔平のストレートも伸びがあるが、江川卓のストレートはこの両者よりも6㎝上を通過する。
落合博満も江川卓のストレートがNo.1だと言っている。
江夏豊も江川のストレートには勝てないと言っている。
アウトローの速球で見逃し三振より、インハイの速球で空振り三振のほうが凄みを感じる。
本書は、高校・大学時代の初耳の話題も多くて面白かった。
プロでの話題では、新浦や広岡の証言が聞けたのが良かった。
巨人でバッテリーを組んでいた山倉は出てこなかったので、YouTubeあたりを探してみよう。
江川は普段は緩いけん制球しか投げないが、一度超速の牽制球を一塁手の中畑に投げたとき、顔に当たりそうになって中畑が間一髪よけたという話があった。
高校の時は、体調不良の正捕手の代わりに出た控え捕手が江川の球を捕れず、直撃を受けた主審が倒れるなど速球にまつわる話題が幾つか載っていた。
松永多佳倫さんは知らなかったが、野球関係の本を何冊も書いているようなのでもう少し読んでみようと思った。