あらすじ
大手フランチャイズ加盟のコンビニ店主・柳田克己は、「万引き犯など最低の人間」という信念を持ち、「万引きをさせない」のではなく、決して見逃さず「捕まえる」ことにしていた。ある日、克己は菓子パンを万引きした男を捕まえようとしたが、もみ合ううちにその男を死亡させてしまう。そして克己は逮捕され、人生は暗転していく。一方、児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで捕まった過去を持つミチル。彼女はバイトを掛け持ちしながら必死に一人で生きていたが、コロナ禍の「シーセッション(女性不況)」で仕事を次々に失い、現在は違法メンズエステ店で働いていた。必死に生きながら、自分の夢の実現を目指す彼女は時折思うことがある。あの日、捕まっていなければ。そんな二人が、ある事件を契機に巡り会うことに……。
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Posted by ブクログ
コンビニ店長の「柳田克己」は万引きを極度に嫌う。
ある日万引きした男性を追い詰め、誤って殺してしまう。
殺人容疑として逮捕された柳田。
その後自身と相手方の家族が歩んだ道を描く。
数年後、万引きによって捕まり、
それまでの人生が180度変わってしまった者たちによる
再スタート物語が始まる。
万引きで逮捕された女性「安斉恵」、当時17才。
高校も辞め、大学も行かずメンズエステ店で「ミチル」として勤務する。
柳田のせいで父親を失った高校生「高橋真人」。
父親が殺人犯となり、自身の居場所を求めるうちに「ホス狂」になった柳田克己の娘「涼美」
自業自得、因果応報が軸となっている。
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audibleで。
万引きで捕まったことをきっかけに、思い描いていた道を外れてしまったミチル。メンズエステで働いていたが、辞めようと思っていた矢先に客の1人に暴行を受けてしまう。相談しに行った探偵事務所にいたのは、かつて自分を捕まえたコンビニの店長だった。彼もまた、SNSでさらされ、人生を失っていた。
人生はやり直せるなんて、簡単に言えることじゃない。でも、だからこそ、その先にあるものは、今までとは違う貴重さを持つのかもしれない。聞いている間、何度も気持ちがヒリヒリして辛かったけど、読んでよかった。
Posted by ブクログ
丸山さんの作品はどれも、社会的弱者の現状をリアルに想像できるように描いてくれる。
コロナ禍の職業差別など、当事者の実情に思いを馳せることがなかったなと心が痛んだ。
柳田はどうも自己愛性パーソナリティ障害の節があるなあと感じながら読み進めたが、彼の考えが葛藤とともに徐々に変化する様子は読み応えがあった。
Posted by ブクログ
青い鳥、飛んだ、ってこういう意味だったのね。
面白かった。
ノンストップで数時間で読んでしまった。
柳田の、悔恨と改心、
恵の立ち直り、
人は何度でも立ち直ることができるんですね。
恵の立派なのは、決して他人のせいにしないこと。
万引きは確かに悪いこと。
何度も繰り返してしまうことが多いという窃盗罪について、温情をかけるべきなのかどうか。
柳田はあの時どうするべきだったのか。
難しい問題ですね。
Posted by ブクログ
一言メモ、被害者と加害者の区別は、単純ではなくて、時と場合、個々を取り巻く環境によって、結果的に、受け取る個人により判断されていく
当初被害者は、結果的に加害者に移り変わっていく。どうやっても、どうすることもできない状況にある主人公に、自分がなっているかのような気持ちで、読み進められた。
数人の目線で、ストーリーは書かれている。それぞれが置かれている状況から、少しずつ重なりだしていくストーリーも面白い。
みんなそれぞれに被害者で、加害者だけど、どうしても、主人公は、トータル的に、やはり被害者じゃないかと、今の私の状況からは、判断する。
Posted by ブクログ
大手フランチャイズ加盟コンビニ店主の主人公は、「万引き犯など最低の人間」との正義感の強い人物で、許しを請われても必ず警察に通報して、喜びを味わっている。ある日、菓子パンを万引きした男を捕まえようとして、もみ合いうちにその男を死亡させてしまい、人生は大きく崩れていく。妻子との離別と娘のパパ活疑いが、心をかき乱す。一方、児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで捕まり、人生が大きく崩れてしまった女性。バイトを掛け持ちしながら必死に自律生活を夢見るが、コロナ禍で次々に職を失い、メンズエステで働いている。しかし、インターネットでの書き込みなどに不安を抱き、目標の貯金も貯まり潮時だと思っている。自身の児童養護施設での苦い教訓から「ケアリーバー」として社会貢献しようと願っている。そこに2人の男女が、ある事件を契機に巡り逢う事になる。幸せの「青い鳥」はどのように飛んでいくのだろうか?深層心理を揺さぶられるミステリーに心を揺さぶられる作品となった。
Posted by ブクログ
一回の過ちでこれまで築きあげてきた人生が変わってしまう。家族もそれに巻き込まれてしまう怖さ。行き過ぎる正義感、何となくクセになっている万引き行為など、自分の行動の先に起こってしまうかもしれない事についてリスクも含めて考えていきたい。
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audible⭐︎
万引き犯を捕まえるコンビニ店長の柳田。
万引きをしてしまった男と少女。その人達の物語だったが…壮絶だった。ミチルの人生が今後幸せに穏やかに過ごせますように♡
Posted by ブクログ
万引き犯を死なせてしまったコンビニ店主。初っ端から引き込まれました。唐突な場面転換、登場人物達の繋がりや心の変化、社会的弱者や夜の街の闇など社会問題も取り上げられ、読み応え満載で一気読み。内容は重いけど、希望もある。よかった!
以前読んだ「デフ·ヴォイス」では初めてコーダという言葉を知り、今作で初めてケアリーバーという言葉を知りました。
Posted by ブクログ
一つの出来事から生活が一変していく。
逃げ場がなく、嫌な方向にどんどん転がっていく。
このなす術ない感じがとても怖かった。
抗いたいのに、それしか道が用意されていないように感じる感じ。
読んでて苦しかった。
同時に正義感って何なんだろうと考えさせられた。
過度な正義感は人を滅ぼす、と言ってしまえばそれまでだけど、自分が頑なに信じていることを疑うことができるのは、こういった大きな失敗を犯した時だけなんだろうか。
正しいと信じていることを疑うなんて難しすぎる。
大きな失敗が、家族をも巻き込んでいくのがまた恐ろしかった。
盲目的に信じていたばかりに。
行き過ぎた行為に立ち止まるチャンスはなかったのかなと考えずにはいられなかった。
最後はあっさりと終わってしまった感じがして、ちょっと物足りなさは感じたけど、たくさん心を動かされた作品だった。
Posted by ブクログ
いろいろと、重い内容のものが多かった。以前松坂桃李がコンビニの店長役で同じような映画があったことを思い出した。その映画と重なって、読み進めていくうちに結末をみるのが少し怖かった。でも今回の結末は希望につながるような、期待のもてるもので安心した。それでも、柳田の娘さんはどうなったのか?実際のその後はどうなったのか?そこまで記されていないことで、読者が希望のもてるものを考えられるように終わっていたのは、良かったと思う。一人一人の気持ちに想いを馳せると悪い人は、ひとりもいないと感じた。自分の知らない世界がたくさんある。
Posted by ブクログ
デフ・ヴォイスが良く、作者2作目。飽きずに一気に読んだ。行き過ぎの正義感(もしくは歪んだ罰則感情)が仇となったコンビニ店長も気持ちは分かる。被害者遺族の息子の描写は作者も困ったのか手薄感があるが、あとはミチルも全く嫌悪感なく寄り添いながら読破。惜しむらくは結末。あまりにキレイ過ぎたかも。いや他の結末は思い付かないけど。あとプロローグの伏せ文字の効果は微妙では?
Posted by ブクログ
オーディブルで聴きました。
デフ・ヴォイスシリーズの作家の作品。面白かった。染みた。。
万引き犯の素性ら動機やらを見て警察に引き渡す渡さない⋯とやっていたら、それはそれでおかしなことになるとは思いつつ、人の人生がそれきっかけにすっかり狂ってしまうこともあると思うと、難しい。万引きができないシステムを開発できないかね。
SNSでの誹謗中傷する人たちの描写も、私が言ってほしいことを的確に表現してくれていて、やはり言葉のプロは違う。
そんなめぐり合わせないでしょ、とは思いつつ、最後まで一気聴き。最後はあっけなかったけれど、読後感も悪くなく、選んで良かった。
それにしても、ホストへ貢ぐためのお金を稼ぐために売春をする若い子たち、気持ち悪くないんだろうか。怖くないんだろうか。ゲロ吐かないんだろうか。アルコール除菌だとか、抗菌だとか言ってる場合じゃない。
日本(だけじゃないかもだが)はどうなってしまったのか。何かがとにかくおかしくなってる。
とにかく警察のお世話にならないように生きていこう、と改めて誓う。
Posted by ブクログ
同じ地域に住み続けていれば、望んでいなくてもどこかで出会ってしまうことがあるんだろうな。万引きを許せないという店長の気持ちもわかるし、人にはそれぞれ事情があるというのもわかるし、心苦しい。
Posted by ブクログ
Mは時間潰しのため万引きを繰り返し行ってきた。
もし捕まってしまったら「園」の先生にも迷惑をかける。
分かっていても止められない。
ある日、コンビニの店長、柳田がMの犯行を目撃。
そのまま警察に突き出されてしまった。
柳田は万引き犯の男を捕まえる際
引き倒し死なせてしまう。
SNSで動画が拡散され、彼の人生は黒く塗りつぶされていく。
登場する人たちの決して楽ではない生活は
読んでいても苦しくて辛い。
しかし、救いの手を差し伸べる者もいる。
柳田もMも、もがいてもがいて這い上がる。
諦めない気持ちだけで生きていけるほど甘くはない。
苦しみもがいている人たちが
すこしでも報われる社会であってほしい。
Posted by ブクログ
面白かったです。
被害者になるか、加害者になるか、人はいい面もわるい面もあるから、自分の精神状態や環境によって人生が変わる瞬間はあると思う。
そして人生のなかで被害者と加害者が交わって、より複雑になることも。
厳しい現実と向き合う人もいるんだということは、忘れないで今を生きていたい。
Posted by ブクログ
コンビニ店長だった柳田と高校生の頃に柳田の経営するコンビニで万引きをしたミチル。
万引きを絶対に許すことができない柳田は万引き犯の捕獲に懸命になるが、ある日捕まえた万引き犯が死んでしまう。
ミチルは高校を退学になり、やがて違法スレスレのメンズエステ店で働くようになる。
それぞれの人生は二度と交錯することはないと思われたが、ある事件をきっかけに再び交わることになる。
柳田やミチルのその後が気になって最初から最後まで一気に読んだ。
ラストには救いがあって、その点は良かったと思う。
Posted by ブクログ
ニュースでも取り上げられているような社会問題が物語に組み込まれていて、自分があまり知らない世界だったが分かりやすくて集中して読めた。
前半は心がぎゅっとなるような苦しい場面が多かったが後半は闘い向き合う登場人物たちを応援する気持ちで読んだ。
現実を考えると簡単には解決しないものばかりだろうけれど、それでも信念を持って向き合い続けることが大切なのだなと思った。
Posted by ブクログ
コンビニのオーナーである柳田は正義感が強く、万引犯を捕まえては斟酌せずに警察に引き渡している。ある日、いつものように捕まえた犯人を死なせてしまう。その場を動画に撮られ、SNSに上げられたことから生活が一変して行く。家庭もコンビニも破綻して行く。一方、高校時代に万引で柳田に捕まったミチルも施設をだされ転落して行く。風俗で金を貯めるミチルもSNSの被害に遭う。ここに柳田により父親を失った息子の復讐が絡む。ここまでは救いようが無い話しが続き、暗くなってくる。
因果応報とも呼ぶべきか、3者が濃厚に絡んでくる。柳田の娘も風俗に沈んでしまったが、この結末も無く、唐突に良い話しで終わってしまった。ミチルが万引きした青い鳥のマスコットがタイトル含め、キーポイントのようだった。
Posted by ブクログ
一度出来心でやらかしてしまった事や悪意なくやってしまった事が、とても取り返しのつかない事になってしまったりして絶望するけど、最終的には夢を持ってそれを叶えて幸せになる話
Posted by ブクログ
コンビニ経営者、万引き犯を追いかけ、死なせてしまう。メンズエステで働く女性にトラブル。
生きてるとこういう事あるよなという当事者感と色々な登場人物が繋がる感が巧い。
Posted by ブクログ
万引きは絶対に許さない
(泳がせて捕まえるべきだし、情状酌量は必要ない)、
という頑なすぎる正義感から引き起こされる、
数奇な運命の巡り合わせ。
関わった人たちが、じわりじわりと墜ちていく。
運命の歯車が絡み合って回っていく。
止まらなくなって、
途中から一気に加速する感じで読みふける。
最後に青い鳥が出てきたとき、
あー解放されたーと思った。。
Posted by ブクログ
万引きを犯して捕まってしまうしまう人と、それを捕まえた人が誤ってその万引き犯を死なせてしまった人、の人生が交差する物語。万引き犯として捕まることにより転落していく人生と、万引き犯に厳格に対応していたコンビニ店主が誤って人を殺してしまうことにより転落してゆく人生。それぞれよく描けているので集中できる。普通に全うに人生を送っている人でも、が些細なことから転落していくことはよくあることだ。
オーディブルで最後まで楽しめました。
Posted by ブクログ
一度道を踏み外した人は、もう許されないのか。そんな問いがずっと頭に残る作品だった。「正義とは?」「善と悪の境目はどこ?」と、読みながら考えさせられる場面が多い。重たいテーマではあるけれど、希望の感じられるラストにホッとした。最近読んだ『踊りつかれて』と同じく、SNSが生み出す暴力の怖さも印象的だった。
Posted by ブクログ
1つの間違いをきっかけに、それなりに順調と見えた人生が転がり落ちるように暗転する。あのことさえ起こらなければ、あの時の些細な悪いことを見逃してくれていたら、自分は悪くないのに。ちょっとした過ちなのに、運が悪かった。精一杯生きているのに。
自分の過ちは自分の責任であること、運が悪いのではなく自分の行いが悪かったということ、それをちゃんと理解した時に青い鳥は飛んできてくれるのだろう。
Posted by ブクログ
万引きをキッカケに交差した二人の人生
この先どうなるんだろうとハラハラしながら読んできたので最後がちょっと物足りない感じがして…気がかりも多いし
でもそれが現実なんだろうなぁ
加害者も被害者も紙一重なんだなぁ
自分もいつそうなるかわからないのに当事者に冷たい社会
「ケアリーバー」という言葉を初めて知った
Posted by ブクログ
オーディブルで。万引きを絶対に許さないことを信条としていたコンビニ経営の男。万引き犯を捕まえる過程で、過って殺してしまう。一方、過去に男に万引きを咎められた、施設育ちの女の子。グレーなメンエスで働いていた彼女は、いい人だと思っていた客からレイプされる。その客を特定するため頼った興信所にいたのが、元コンビニ経営の男。男は事件をきっかけに妻と娘と別れ、しかも娘はホストにはまって立ちんぼをしている。もう一人、男に恨みを持つのが、誤って殺された男の息子。彼も事件をきっかけに貧困に陥り、施設で育っていた。復讐心から、男を特定し、あとをつけるようになる。
コロナ禍で非正規の女性が職を失ったり、ホストの売掛問題、18歳で児童養護施設を出なければならない子供たちの問題など、まさに今の社会を反映する話。物事の連鎖、正義とはなにかを、考えさせられた。
Posted by ブクログ
王様のブランチで紹介されていたような、、、?
正義感の強すぎる店長の万引き犯を捕まえた後に死亡する、、、というストーリー。
前作丸山さんの作品を読んで凄くサクサク読めて好きな作家さんの1人になるだろうなーっと今回も思いながら読み進められました。
ただ性風俗の話しが多い。
もう少し店長の話をフォーカスしても面白そう。
娘がハマったホストが亡くなった方の息子だったらありがちで嫌だなぁっと思ったので、そうじゃなくて一安心だったけど、、、
Posted by ブクログ
重いトピックが複数詰め込まれていて、読んでいてしんどくもなったけど、前向きな終わり方で読後感は悪くない。匿名のネット上でのリンチなど、犯罪を犯してしまった人が過剰に罰せられ、更生も阻害されていることは非常に問題だと思う。