ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 私の身体を生きる

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    「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
    各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。

    痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを

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    2025年12月04日
  • 暦のしずく

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    馬場文耕という講釈師の生涯。沢木耕太郎はノンフィクションやエッセイの作家だと思っていたけど、この本を読んでいるうちに、講談を聞いているような気持ちになった。
    (特に、最後の1頁!)
     物語で重要な役割の里見樹一郎という人物が何者なのかずっと気になっていたけど、最後まで分からず仕舞い。きっと、架空の人物でこの物語の狂言回しのような役割だったのだろう。
     改めて沢木耕太郎の時代小説家としての素晴らしさを感じる1冊だった。久しぶりの★5つ!

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    2025年12月04日
  • 犬を盗む

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    意外な真実にびっくり!
    犬好きにはたまらないけど、ちょっと辛くなる場面もあります。
    シロがずっと幸せでありますように。

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    2025年12月04日
  • ストーリー・セラー

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    ずるい。ずるすぎる。

    学生時代に出会って、もう5度目の完読。
    何度読んでも、必ず泣いてしまう。
    展開は分かっているのに。
    描写も分かっているのに。

    ずるい。本当にずるい。

    有川浩先生はどうしてこうも人を泣かせることが上手いのか。
    植物図鑑も旅猫リポートもレインツリーの国も泣いたぞ?
    どうしてくれるんだ。

    次は何を読もう。
    次こそは泣かないぞ。

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    2025年12月04日
  • クジラの彼

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    ネタバレ

    潜水艦・軍勤務の恋愛話。
    4つめの「有能な彼女」が最高だった。
    年の差で5個上の海兵彼氏と防衛省勤めの彼女。
    言葉で殴り合い喧嘩ばかりの2人だけど、相手を思う強固な気持ちがある。
    距離が離れているからこそその強固さが重要なんだろうな。
    強くみえる海兵が彼女相手にタジタジなのが好。
    それと、1つめの短編に出てきた冬原の後日談が垣間見えるのも短編ならではの楽しみで最高。

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    2025年12月04日
  • クリムゾンの迷宮

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    身に覚えのない場所で目覚める主人公たち。壮大な自然を舞台に、狡猾に仕組まれたデスゲームに巻き込まれる。

    文庫本のダブルカバーを飾るちょっと安直とも思われるポップ…
    『こわい、コワイ、怖い、でもでもでもでも超超超面白い!!!』
    『絶対絶命!死の鬼ごっこ!』
    『アドレナリン全開のバトルロワイヤル!』

    …でもホントその通りだった(汗)
    めっちゃ怖いんだけど、殺るか殺られるかの痺れる心理戦とか、駆け引きが超超超面白かったw
    追跡劇は息が詰まりそうな展開で心臓バクバク。

    こんな緊迫した状況のなか、サバイバル生活での食糧事情がエグい。最初はお馴染みのバランス栄養食が与えられるが、それが尽きたら自給自

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    2025年12月04日
  • ロンドン謎解き結婚相談所

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    大戦後すぐのイギリスに生きる人々の姿が丁寧に描かれていて、歴史的背景や文化にも触れられる素敵な物語だった。ミステリーとしても面白く、飽きずに読めた。グウェンとアイリスの二人が両方魅力的で、二人の物語をもっと読みたい!と思えたので、第2作も読むのが楽しみ。

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    2025年12月04日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    上下700ページ超の単行本でなかなか手が出せていなかったがあっという間に読めてしまった。
    下では1〜10区のレースがに描かれていて様々な情景が浮かんでくる。
    確かに関東学生連合はオープン参加で参考記録しか残らない。順位もつかない。でも記録が全てではなく、みんながひとつの目標に向かって努力するということが大事なんだと再認識することができた。当たり前で出来そうなことだけれどかなり難しいことなんだと思った。
    辛島アナの関東学生連合チームへの取材力が凄まじく、特に実況の場面では、いち視聴者の気持ちで読むことができた。
    没入感もすごく、所々胸が熱くなって涙腺が緩んだ。
    制作側の臨場感もとても伝わってきて

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    2025年12月04日
  • なぜ働いていると本が読めなくなるのか

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    ネタバレ

    自分自身働きながらも本は読めてる方だと思ってたからスマホに時間を使われて本を選好する人が少ないというのがメインで書かれているのかと思っていたが、年代ごとの勤労者と読書の関係が細かく書かれていて納得がいく内容だった。特に現代は情報を効率よく取ることが重視され、効率が悪いことは冷笑される雰囲気があるかつ、目に入りやすいのも読書が遠ざけられる原因になってるようにも思う。効率化するところはする一方で、非効率を楽しむという点も重視されるようになればいいなと思う。
    半身で働くのは大賛成。定時がそもそも長いと思うから一旦1時間縮めて八分身で働くことから始めれるといいなぁ。

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    2025年12月04日
  • 噓つきジェンガ

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    読んでいて心がジリジリ、ヒリヒリした。遠いようで身近な詐欺。今後当事者にならないよう気をつけたい…!

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    2025年12月04日
  • 流浪の月

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    「普通」「優しさ」「常識」
    これらについて深く考えるきっかけになった。

    自分の中での優しさや普通をもっと慎重に考えながら、間違えることもあるかもしれないけれど、目の前の人くらいは大事にしていきたい。

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    2025年12月04日
  • 地下鉄道

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    読み始めたらとまらない。1800年代の南部アメリカ黒人奴隷制度の恐ろしさがリアルに描かれ、地下鉄道というファンタジーが逃亡劇を彩り、章ごとに変わる展開は読者を最後まで飽きさせません。さすが数多くの受賞歴あり。地下鉄道の映像を映画でみてみたい。面白かった。

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    2025年12月04日
  • イクサガミ 神

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    『神』…一気読みしてしまいました。

    双葉のことを『ハンデでしかない』って
    前の感想で書いてしまったこと、
    ああ、恥ずかしい!と、悔やんでいます。
    貴女がいたからこの物語は成り立っていたのにね。
    いや、あれほど弱いキャラだからこその役目があるんだろうと思っていたけれど…。
    『香月双葉は多くの人を変え続け、蠱毒を崩壊させるほどの力を持っていたのだと。』(本文引用)

    こんなに最後まで夢中に読めた本は久しぶり。
    この巻では、涙がこぼれて仕方ない箇所も…。
    本当に面白かったです。

    最後に心に残る一文を…
    『人は誰と出逢うのかが、如何に生きるかが、一生を決めるのだ。』(愁二郎)

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    2025年12月04日
  • あのときマカロンさえ買わなければ

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    本屋でまんまと帯の文章に惹かれ手に取り、サイン本ということでつい買ってしまった。
    初読みの作家さんに偶然の出会い、いや仕組まれた偶然、とっても嬉しい。
    そして全部のエッセイ1つ1つが本当に良かったです。40個とも全部良かった。
    中でも「ジブリみたいな老人と私」が特に好きで偶然の出会いから生まれた今しかない時間に浸りたくなる。

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    2025年12月04日
  • 十戒

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    ネタバレ

    方舟とまた違ったクローズドサークルで、今度は犯人を特定してはいけない…と言う制約つき。
    私もどうやって目を潜れば…と頭を捻らずにはいられませんでした。

    事件の細部は全然分からなかったのですが、犯人は中盤辺りで察して来ちゃいますね…。
    読者の頭に違うピースをはめて満足させてどんでん返し…と言う結末は少し分かりやすすぎたかなぁと思います。

    やっぱりどんでん返し!とか痛撃の再帰!とか過度に広告をするのは良く無いかなぁと思いますね。

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    2025年12月04日
  • かわいそうだね?

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    嫌いなら呼ぶなよで良い感じの毒と爽快っぷりの世界観にハマってしまい、
    そこからの、またしても気になるタイトル。

    彼氏の家に元カノが同棲するっていうとんでもない話から始まるんだけど、主人公は同棲が嫌なら別れるまで言われる。
    そこまでか!?と主人公側が思うことからもやもや悩むけど、またそこで2人は海外に住んでいた経験やら、文化の違い?とか、まさかの火垂るの墓のいじわるなおばさんの話まで出てきたら、確かにな…って思えてきちゃってる自分もいて、でも、最後はもう本当にありがとう!ってこっちも気持ちすっきりした。

    もう1つの作品はとにかく美人な友達と引き立て役としてずっと過ごしてきた2人の話なんだけど

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    2025年12月04日
  • プロトコル・オブ・ヒューマニティ

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    面白かった。
    ダンスによるヒューマニティーの伝達、それはロボットを通じてでも可能なのか?の問い掛け。その答え合わせが描かれており近未来の話でも現実とシンクロする。
    そして介護の話。現実として介護が発達してもお金がないかかるというリアル。そのリアルさがSFでありながらも現実問題として突き付けられる。
    SFではありつつ現実への風刺でもある小説として完成度が高いと思う。

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    2025年12月04日
  • 夜市

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    初・恒川先生の本です。不思議な世界観に引き込まれ、恒川ワールドが一気に好きになりました。これまでこういった世界観には触れてきてなかったなと思っていましたが、たった今、梨木先生の『裏庭』が好きで何度も読み返したことをなぜか思い出しました。どことなく雰囲気が似てるように感じます。お世話になっている大切な人にいただいた、大好きな本です。

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    2025年12月04日
  • サスペンス作家が殺し屋を特定するには

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    今回も最ッッ高。だいすき。フィンとヴェロがいるだけでにこにこしちゃうけど、物語も期待以上のおもしろさで応えてくれることがありがたくてとても嬉しい。途中、何回か笑いが堪えきれない場面があって大変だった。最高です。今作はサスペンスだけじゃなくてロマンスもホットでオーケーで最高だった!そしてここにきてウェイドとかいう新たないい男が現れて自分は、自分は、もう…(昇天)
    まだシリーズが続きそうなことがなによりも嬉しい。永遠に続いてくれ。

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    2025年12月04日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    硝子の塔の殺人で知りました。
    あの人が犯人だったらそのままだよねと思ってたら、やはりあの人ではなかった。
    まさか、まさか、そんなことだったなんて。

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    2025年12月04日