ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 煙か土か食い物

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    暴力的な文字の洪水で流し込まれるバイオレンス描写。
    こんな個性的すぎる文体なのに何故かテンポよく読みやすくて、怒涛の暴力描写の説得力が増して大迫力の読み応えだった。

    真犯人の登場がちょっと唐突だったり謎の真相に飲み込みにくい部分はあるけど、この勢いで「解決!あと家族の絆も雨降って地固まった!以上!」って言われたら「そ、そうだな……」って納得しちゃう。
    とりあえず舞城先生の文章だいぶ好きなので他の著作も読みます。

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    2026年05月02日
  • フォース・ウィング2―鉄炎の竜たち― 下

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    ネタバレ

    キャット、、、、、、
    いやぁ〜〜〜ゼイデンは勿論
    非の打ち所がないくらいに格好良いけど、
    取り合うとなるとこう…なんか癪だな…
    こういう醜い!?争いをする事になるのが
    不本意でイラっとするのよね……
    (自分が取り合うわけじゃないけど気持ちとして!)

    ベニンとの争いは手に汗握るし、
    絶対にソーヤーを失いたくないし
    誰も欠けることなく生き抜いて欲しい。
    なのにエンド、欠けることはなくとも
    その恐れのある事態になってしまって…
    ゼイデンがまさか、死ぬことは避けられたとしても。
    続きを飲んで安心するまで眠れないってッッ

    デインが時々出てきてヴァイオレットを気遣うのも
    ちょっとワクワクする不届きもの

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    2026年05月02日
  • AX アックス

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    5つの章立てからなる長編ミステリー、読み終わって思わずため息が出る。何というストーリーか。
    AX, BEE, Crayon, EXIT, FINE。何故Dで始まる話がないのか。死 deathを外したという裏メッセージか?そんなことではなかったらしいが、とにかくどういう展開で進むのかを追いかけていきながら、主人公の兜、そしてその妻と息子の幸せを願わずるを得ない。今回の殺し屋ものは単に見事な仕事ぶりを描いていくのではなく、恐妻家でフェアであることを大事にする人情味溢れる仕事人の物語だ。
    冷徹な仲介者の医師、仕事から足を洗いたい家族思いの仕事人、本当に彼らはなんの話をしているのかわかっているのか?と

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    2026年05月02日
  • 北緯43度のコールドケース

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    『百年の時効』も読むのに相当苦労しましたが、デビュー作(江戸川乱歩賞受賞)からヘビー級だったとは驚きです。
    事件自体はとても悲しく、そして不可解なのですが、答えに辿り着くまでの紆余曲折がすごい。
    読みながら相当に頭を使うので、読まれる際は覚悟が必要です。
    小説の舞台の中心は北海道札幌市、実在の地名も多数登場します。
    きっと作者も、作中に登場する場所を何度も訪れているのだろうと思うと感慨深いものがありました。
    この作品がきっかけで札幌市を訪れて、作中に登場したスポットを巡ってくれるような読者がいたらいいなと思います。

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    2026年05月02日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    木戸役者の口上に耳を貸したら、気づけば枡席で極上の芝居を見入っていた。

    とてもいい小説だった。粋でありながら、軽やかだ。古いけど新しい。昔ながらの歴史小説家には怒られるかもしれないが、歴史小説初心者の僕にとっては非常に読みやすかった。

    まず文章がいい。本当に小気味よく頭に入ってくる。語り部によってその読み口が異なるのだけど、どれも味わい深い。特に『枡席の場』は格別だった。

    森田座の人たちの来し方もいい。時代背景は違うはずなのに、不思議と胸を打つエピソードがいくつかあった。人が何かに悩み、それを乗り越えることはいつの時代だって同じなのだと勇気づけられた。

    そしてなんといってもあだ討ちに秘

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    2026年05月02日
  • 何者

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    これをどんでん返しって言うんじゃないのかっていう。
    一人称の小説を読んでいても、これが主人公の目線を通して描かれた物語だと意識する機会は少ない。
    その見え方しかしていないのだから、主人公から見て悪役なら悪役だと思うし、主人公が正しいと思っているのなら正しいと、読者の目線も語り手と同一になっていく。
    それが覆された時の気持ち良さがもの凄い。そこら辺のミステリーより余程どんでん返ししてる。

    だって観察眼に自信を持つ主人公と同じ目線になって、読者も知らず知らずのうちに「ああそういう人間っているよね」って優越感に浸ってると思うのですよ。自分のことなんて微塵も考えずに。
    ほぼ登場はしていないギンジのこ

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    2026年05月02日
  • 私たちの読書生活 11人の本棚と愛読書

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    いろんなかたの本棚写真を眺められる本。交渉な本だけでなく、チープで今どきな自己啓発や実用書も混じっているのがリアルでよい(マガハ系の雑誌の読書特集で扱われる本棚はおしゃれな本ばかりなことが多く、どこか非現実的だと思ってた)。
    本棚の写真なので、どのページもカバーの背が延々と並んでいる。圧巻。そして背のデザインて大事だ…!

    知っている本や自分も好きな本を見つけてワクワクしたり、読みたくなる本もたくさんあったり、自分の担当編集本を見つけて叫びそうになったり!!!

    ときどき見返したくなりそうな素敵な本でした。

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    2026年05月02日
  • 信仰

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    常識と信仰の違いは何だろう。
    常識は正しくて、無害で、基準みたいなもの。様々な共同体の中で絶対的なもの。
    信仰も基準となり得るが、個人的なもののように捉えられる。偏りがあったり、他人から見ると間違っていると考えられたり。

    本書を通して、同じ信仰を持つ人々が共同体となったとき、信仰は『常識』になるのだろうと思った。

    そうであるとすると、常識にどれだけ意味があるだろう。僕が常識だと思っていることは、本当に僕が信仰していることだろうか?常識とされていることをトレースすることにより、信じる事から逸脱してはいないだろうかと不安になる。

    僕の『信仰』は何だろう。
    あの人の『信仰』は何だろう。

    考え

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    2026年05月02日
  • 銀座「四宝堂」文房具店

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    物語を楽しみながら自然と文房具の奥深い知識に触れられる作品でした。登場する文房具一つひとつに込められた背景や使い方が丁寧に描かれていて、普段何気なく使っている道具への見方が変わりました。単なる商品ではなく、人の思いや歴史が宿る存在として描かれている点が印象的で、読後には文房具への興味や愛着がぐっと深まりました。

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    2026年05月02日
  • 土を喰う日々―わが精進十二ヵ月―

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    土を喰うとは季節と生きることなんだな、と感じた。季節を、短い旬を自分に取り入れながら生活するのはかっこいいし、何より美味しそうだった。

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    2026年05月02日
  • 小公女

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    大人になって読み直した方がいい本No.1だと思います。
    とにかく過酷な環境の中で自分のスタイルを貫くセーラの姿勢に感動しますし、どんな困難があっても自分自身を強く持って立ち上がり続けなければならないことを、小さな少女から教えられます。
    自分は3人の息子がいますが、心身共に強く清い子に育ってほしいと強く願いました。

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    2026年05月02日
  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    食欲と睡眠欲と物欲は人を裏切らない(が、性欲は人を裏切る)。

    異性に性欲を抱くことができないマイノリティが、明日死なないために繋がりを得るためにはどうすればよいか。マイノリティ同士で理解し合い、コミュニティを作るしかないのか。大也は、マジョリティから理解される必要はないと考えている。

    わしも性癖の極北とか最終処分場とか言われる界隈に身を置いているし、お金を出してそういうコンテンツを買っているが、それは女性や裸体に向けた性欲と抱き合わせのものだ。だから「人間の身体そのものには一切欲情しない」という登場人物たちの気持ちは分からない。無理だと思う。あ、でもクリリンがフリーザに殺されるシーンには興

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    2026年05月02日
  • 時をかけるゆとり

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    所々に俯瞰的に自分を見ているもう1人の朝井が出てくるのが堪らなく面白く癖になってしまう。どこにいても"ニチャァ"とした顔で読んでしまうような本にそうそう出会うことはないと思うので非常に貴重な読書時間だった。

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    2026年05月02日
  • 太陽の塔(新潮文庫)

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    男女の間に境界線を引く訳ではありませんが、大学時代の男友達は最高だなと思える1冊でした。京都を舞台に明治の文豪調で語られるのは、振られてしまった水尾さんへの未練に溢れた主人公の日常。恋人を持つ者への僻み、飾磨、高薮、良くも悪くも男み溢れる友人たちが綴る抱腹絶倒のストーリーです。僕自身も大阪で学生生活を送ったので、共感と懐かしさで一杯、友人たちとの馬鹿な思い出を振り返りながら一気に読んでしまいました。

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    2026年05月02日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    一見バラバラに見えた経験や出来事が、後になって思いがけない形でつながっていく展開がとても印象的でした。「あの時の出来事がここに関係してくるのか」と気づく瞬間があり、物語の面白さをより深く感じられました。あと、登場人物たちの常識にとらわれない奇抜な発想も魅力的で、そのユニークさが状況を打開する鍵になっているところが面白かったです。全体を通して、どんな経験も無駄ではなく、未来につながる可能性があると感じさせてくれる作品でした。

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    2026年05月02日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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    マカン・マラン、営業が続いていたようで安心しました。

    灯るあかりに新たに引き寄せられてきた人も、お馴染みの人も、その人生まるっと抱え込んでくれるような懐の深さがありますね。

    店主のシャールはというと、自分の手術がひと段落したと思ったら、今度は父親を看取るというこれまた大きな試練が待ち受けていて、でも「ひとりじゃない」ことで、シャールなりに乗り越えてまたみんなのところに帰ってくることができました。

    背中を押してくれる人、帰りを待っていてくれる人、疲れたら肩を貸して休ませてくれる人、そんな人がいるって幸せですよね。ってことを考えながら読みました。

    すべてがきれいにハッピーエンドというわけに

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    2026年05月02日
  • 母性(新潮文庫)

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    同じ出来事でも、誰の視点で見るかで意味が変わる。
    その残酷さを静かに突きつけてくる一冊。

    母に認められることに執着する母と
    その母に愛されるために自分を削る娘。

    「私は母の分身なんだから、違う感情を持つなんて許されない」
    その前提が少しずつすべてを歪ませていく。

    お互いへの思いは見事に食い違っていて、母目線は
    「私は愛情を注ぎ、娘を大切に育ててきました」
    「私がどれだけ娘に愛情を注いでいたか」
    と語るのに対し。娘視点では
    「母から殺したいほど憎まれる」
    「胸を切り裂かれそうな言葉を投げつけられる」と描かれる。

    心配をかけまいと涙をこらえる娘の顔は
    母には“愛想のない仏頂面”に映る。

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    2026年05月02日
  • 流浪の月

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    ネタバレ

    文は教科書のように、必要で正しいことのみで埋め尽くされた暮らしをしていた。朝はハムエックとトースト。サラダはレタスときゅうりとトマト。わたしはその教科書にたくさんの落書きをした。ハムエッグにケチャップをかけ、休日は寝坊とデリバリーを楽しんだ。

    あれが子供のころでよかったと思う。あのころは寂しい会いたいという感情だけで、それを意味のある思考としてまとめることができなかった。だからまだマシだったのだ。あのころの寂しさや悲しさや惨めさを、しっかりとした言葉で組み立ててお城を建ててしまったら、わたしはそこに閉じこもって抜け出せなくなったかもしれない。


    最近正欲と、そしてバトンは渡されたを読んだと

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    2026年05月02日
  • たゆたえども沈まず

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    ネタバレ

    マハさんもっと早く読めばよかったよおお
    ゴッホの絵は何度か見たことあるけどさ
    この本を読んだ上で鑑賞したら
    エモさ倍増だろ。
    なかなか悲しい運命の兄弟だなぁ。
    すっかり泣いてしまいました。
    その後世界で最も評価される画家になろうとは。生きてるうちに体感して欲しかったものだ。
    しかしながら、そうじゃないからこそゴッホの絵は魅力的なのかもしれぬ。
    タンギー爺さんいいやつすぎる
    タンギーじいの絵を見たいなり。

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    2026年05月02日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    すごく現実的な本で、納得感しかなかった。
    この手の本って、「本を読める人」が報われる事が書いてある事が多かった気がするけれど、この本はハッキリ言ってしまえば、読書を楽しむ人、本が好きな人が読むと報われなくて悲しくなるかもしれない危険な本だ。

    ネットニュースの件は、こういう人だらけになったら世の中どんどん変な方向へ流れる気がして恐ろしくなった。
    特に選挙に関しては、とても危険な気がした。

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    2026年05月02日