あらすじ
記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。自分は何かと戦っている?――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。悪意、非難、罵倒。感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。伊坂マジック、鮮やかなる新境地。(解説・川原礫)
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最高におもしろい!
チープだがそのままの感想。
最初は意味不明な挿絵。
夫婦や会社の人間とのやりとり。
立ち向かう主人公の普通感。
伊坂ワールド全開だ。
物語の構想は、個人的に村上春樹のねじまき鳥クロニクルを彷彿させる。
本当におもしろかった!
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夢の中のファンタジーの世界観での出来事が現実に反映されているかもしれないというお話。
都議の池野内、芸能人のヒジリが出てきてから一気に作品が変わりました。
不思議なお話でしたがストーリーがとても面白かったです。
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伊坂先生の本を読んだら毎回書いているのでいい加減自分でも飽きてきているが、とにかく間違いなく面白い。
クジラアタマの王様とはいったいどういう意味なのかが最初から気になっていたが物語を読み進めてもなかなか分からず。分かった時には胃の腑に落ちました。確かにです。
主人公の岸を取り巻く登場人物の魅力は言わずもがなで、世の中の理不尽もぶっ飛ばしてくれたのがとってもスッキリでした。
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夢の中で戦ったことが、現実の問題や危機とリンクする。
そんな設定が面白い。内容も良かった。
夢で勝てば現実問題が解決する、そんな体験をした主人公たち。現実の問題がリアルで、ちょっとタイムリー。
夢の中がファンタジーなのも親しみやすい。
タイトルと、ハシビロコウの関連も面白かった。
シンプルに楽しんで読めたし、どんどん読み進めてしまった。登場人物がやっぱり魅力的。
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過去の旅先でも火事で遭遇していた3人。同じ場所に居合わせ、同じ夢をみるよーに。夢の世界での戦いに負けると現実でもトラブル発生。3人がチームになり夢の世界でも現実世界でもトラブルに挑んでいく。この夢は続くのか?アクションありのハラハラ、映画でもみたよーな感覚。
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先が気になって一気に読み進めたい!そんな一冊だった。
主人公の岸さんをずっと応援しながら読んでた。
この題名、どういう意味!?とずっと思ってたんだけど、ラストで明かされて『なるほど!そういうことか!』とすごく腑に落ちた。
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意外な方向に話が進んだなという印象。また、ゲームの世界と現実がリンクするという設定も、実際はありきたりではあるが、ここまできちんとまとめてあってすごい。挿絵もちょうど良く、テンポ良く読める。主人公岸の名前の由来には意外でクスッとしてしまった。
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現実味、ファンタジー要素、不思議世界、
アクション、色んなことが凝縮された一冊でした。
きっとどの世代が読んでも楽しめる本だなと思いました。
伊坂幸太郎さんの本を読むのは今回が2冊目でした。
2冊目を読んで思ったことは、伊坂さんの書く本は、
主人公以外の出てくる登場人物もみんな個性的で、魅力的、決して脇役にしないなと思いました。
だからこそ、それぞれの人物を愛おしく、大切に思えます。
また、すべての出来事は緻密に繋がっているという伏線にも鳥肌が立ちました。
この本を読んで1番心に残ったセリフは「短期的には非難されても、大局的には大勢の人を救うほうを選ぶべき」という言葉です。
私自身はそんな世界を救うようなヒーローみたいなことをすることはきっとないと思いますが、
大変なこと、否定されるようなことであっても、自分にとってそれが真実で揺るがない思い、成し遂げたいことがあるのなら、自分を信じて挑みたいと思いました。
Posted by ブクログ
伊坂作品なので、タイトルの面白さだけで買っておいた。上野動物園で1番長くハシビロコウの前で時間を過ごし、帰ってから、そろそろ読もうかとこの本を開いた
いきなりハシビロコウ登場!
運命を感じた
Posted by ブクログ
小さな奇跡、小さな信念、小さな抵抗。大きな世界には何の役にも立たないものが連鎖してほんのちょっとだけ世界を変えるかもしれない。伊坂作品のそんなところが大好きです。ハシビロコウの何考えてんのか分かんない感じがいい形で描かれてんのが良き。
Posted by ブクログ
イラストが可愛いのと、クレーム対応のところは自分と重なり面白かった。伊坂さんが描く世界のようにでいい人が報われる世の中になれればいいのになと読んだ後に振り返って感じた。色々予言しているのにもびっくり
Posted by ブクログ
1.登場人物
岸(きし)…中堅のお菓子メーカーに勤めるサラリーマン。宣伝広報局所属。度々、奇妙な夢を見ることがある。
池野内征爾(いけのうち せいじ)…四十代半ばの議員。奇妙な夢を見る。
小沢ヒジリ(おざわ ひじり)…ダンスグループのメンバー。奇妙な夢で繋がっている一人。
栩木(とちぎ)…岸の会社の広報係長で一児の母。
2.物語の始まり
中堅の菓子メーカーに勤める岸は、妊婦の妻と平和に暮らしていたが、ある日、自社が手がける菓子に画鋲が混入していたというニュースが流れる。クレーム処理に長けている岸は、サポート要員として駆り出された。
マスコミの過剰報道とネット炎上で消耗しながらも、なんとか事態を鎮圧することに成功した岸は、騒動後、事の発端の中心人物だった池野内夫人の夫で、議員の池野内征爾から連絡を受ける。
3.世界観
現実世界と夢の世界が密接に関連しながら、岸たちは両者を行き来していく。
現代社会が抱える課題とファンタジーが交錯する、現実世界に基盤を置いたゲーム小説。
4.テーマ
昼間は普通の会社員、夜になるとロールプレイングゲーム内の勇者。
現実と非現実の境界線を滑走する読み味。
その中で「人間の成長」と「他者とのつながり」の重要性を描く。
Posted by ブクログ
意味わからなすぎるのにするする読めた珍しい本
内容は意味わからない
村上春樹みを感じる
夢の世界で戦う、勝ったら現実世界でも勝つ、
とみせかけてほんとは逆だったりとか
夢も夢の中ではこっちが現実だったりとか
書いてても訳わからん
すごい作品!
コロナ前に書いた作品と知って驚きました。
コロナ感染初期頃のパニックの様子、マスコミやネットなどのでの錯乱状態がコロナと重なってて、未来を見通す力が伊坂幸太郎さんにはあるのでは?と、思ってしまいました。
Posted by ブクログ
コミックパートを小説に挟み込むという新たな試みで、後半の盛り上がりに向けてどんどんアップする緊張感とスピード。
伏線回収もあり。
面白かった。
文庫化にあたり加えられたあとがきにもある通り、コロナ禍以前に書かれた小説なのだから、驚く。
今の現実社会の状況も合間って、途中、妙にドキドキした。
それとは別に、「人間を動かすのは、理屈や論理よりも、感情だ。……パニックを起こすのも感情だが、罪を大目に見ようというムードを生み出すのも感情、というわけだ。」というラスト間近の文章にも、私は、最近の全く別の事件が思い起こされて、不思議な感覚に捕らわれた。
今こんな状況になるなんて想像もつかなかった頃に書かれた小説が、現代社会の状況と重なって、パニックの恐ろしさや台詞の厚みが増している。
そして、我に返るとよくありそうな設定なのに、読者を夢中にさせてくれる伊坂さんは流石。
毎回我を忘れて読み漁ってしまう。
Posted by ブクログ
いやぁ、おもしろくて、通勤電車でふきだしました。途中の挿絵(あとがきによればコミックパート)が意味することがわからず、読み進めていく。その読書経験こそが、主人公が何だかわからない曖昧な記憶?を、自分のモノとして捉えていく過程と似ているのかな等と考察してみたり。あとから戻ってコミックパート見返しました。パスカが引き起こす、近未来感も好き。幸か不幸か、職場の隣の席の人がハシビロコウ好きで、たびたびハシビロコウの話をしてくるのだが、途中その人のことが浮かんでしまった。
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伊坂作品をはじめて読んだ。
コロナ禍を踏まえた作品かと思ったら、それ以前に書かれた内容で驚いた。真面目なトーンで冗談を言い合う登場人物たちの会話が好きだった。
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小説なのに最後のアクションシーンは手に汗握って最後の50ページくらいは気づけば駆け抜けていました。小説って静かだけど熱いんだなと。450ページ程ですが総じて読みやすくて重くない作品です。
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最初は製菓会社に勤める平凡な男が巻き込まれた異物混入事件だったのが、色んな人との出会いをきっかけに予想もつかない方向へと話が転がっていく。
本作の設定の一つに昔のロールプレイングゲームのファンタジーのような夢の世界があるわけだが、二つの世界を行き来するというほど大袈裟なものではなく、ファンタジー世界の描写も主人公の認識も曖昧なのは評価の分かれる部分だろう。ヒロイックな活躍があるわけではなく、主人公は終始その世界での行動が時折フラッシュバックするか、仲間の活躍を伝聞で聞くばかりで、直接的に介入できないことによる焦ったさが残る。その反面、そのままならなさや輪郭のないぼやけた感じの認識はまさに夢そのものであり、夢と言いつつ単なる異世界のような感じでないあたりにリアリティがあるなとも思った。
伊坂幸太郎の真骨頂は小市民的な生活雑感と未来に対する予見力であり、本作も大衆の手前勝手な非難や悪意に対して一個人の素朴な嫌悪感と抵抗感という視点で、同じ一市民の雑感でも大衆と個人、善と悪でバランスを取っているのが上手い。『魔王』で外国人の排外主義や小泉進次郎や神谷宗幣のような若きアジテーターの台頭を予見していたのも凄いが、本作も最終的には新型インフルエンザによるパンデミックとなり、2019年刊行の時点で後のコロナウイルス騒動を予見しているのも慧眼だなと思った。
Posted by ブクログ
『自分自身が納得していないものを他人に納得してもらうことはできない』
夢の世界はどうすることもできない。現実もきっとそうだ。だけど、夢よりかは、きっともっとできることが、抗えることがあるはずだ。
Posted by ブクログ
冒頭のイラストで、どんな話なんだろと思ったら文章の舞台は現代日本っぽくて。ハテナを浮かべながら読んで後半は、そうだったのか!となりました。
初めて読むタイプのストーリーでした。
ただ、そうだったのか、が話の辻褄があっても現実ベースの驚きではなかったかなってのと、伏線回収が回収感強めだったので、後半は急ぎ気味に読み終わらせてしまいました。
メッセージやテーマがあったと思いますが、構成に頭が持ってかれてました。
Posted by ブクログ
スッキリしたようなしないような、何というかドラクエ6のようなお話でした。
400ページ超かー、なかなか長めだなぁーと思っていましたが、割とスルスル読めました。
伊坂幸太郎さんの作品『砂漠』の「セドリック!」にも似た場面を感じられた部分があって、そこは個人的に良かったです。
Posted by ブクログ
たとえ多くの人を救うとしても、目の前の自分の利益を優先させてしまう人の愚かさ。同じ罪を犯した人に対して、全く違う罰を平気で与えられる人の軽率さ。人間を動かすのはいつだって理屈や論理よりも感情で、そのことが伊坂節でコミカルに訴えられていて面白かった。
Posted by ブクログ
夢と現実がリンクしていくのはありがちだが、書き口のおかげで普通に面白くはなっている。
俺はモンハンは苦手だが、これを見てちょっとしたくなった。
基本面白いのだが、他の作品と比べると良い意味でも悪い意味でも平坦であり、イマイチ盛り上がりに欠ける。
Posted by ブクログ
久々でした、伊坂幸太郎さん。
相変わらず楽しい♪
初っ端からコミックパートがあり、『…??』となるが、読んでるうちにこのコミックパートの重要性が分かる!
何となく、コロナ禍を思い出すが…なんとコロナ前に書かれた作品。
とても楽しかったです^ ^
Posted by ブクログ
初読。おもしろかった。でも個人的にはクライマックスがちょっとあっさりしてるなと思った。コロナを踏まえたものかと思ったら、それ以前の発行とのことに驚いた。挿絵で夢の世界を表すのもよかった。胡蝶の夢の提示もありがたかった。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎作品で一般人の主人公がちゃんと戦えるの珍しい気がする
ラストの結局それぞれの世界でベストを尽くせはよかった
確かに寝てる場合ではない