小説・文芸の高評価レビュー
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大学生のころ、友達と六甲山全山縦走コースを登山したことがあるんだけどそれを思い出しながら読んでいた。
当時はいつものメンバー4-5人が終電で須磨駅に集まって、24時過ぎから登山を開始。開始直後はみんな興奮してテンションが上がっていることあり各々暗闇で写真を撮ったり、他愛もないおしゃべりしながら進むんだけど、3-4時間ほど経過すると一人一人の距離が空いてきたり口数が少なくなったりして必ず虚無の時間が訪れるんだよな。
一睡もせずに山々を越え、明け方になると少しずつ周りの景色も見えるようになり、太陽の光とともにむくむくと元気が起き上がってくる感覚もあったな。
明け方に一度、ボーッと歩いてると草む -
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久々の佐方シリーズ!
やっと、回顧録の検事やなく、弁護士さんに戻って来た〜!
知り合いの弁護士が、逮捕!
クラブのお姉ちゃんをムリにホテル連れてって…
相手に訴えられ…
でも、合意の上やと…
イヤイヤ、それ以前にもう結婚してたら、あかんやん!( ˂˃ ‸ ˂˃)ジーーーッ
長い時の流れが、そうさせたのか、色々事情あり。
佐方さんが、コツコツ調べて真実に近づく…
この人は、弁護だけに収まらず、訴えた側まで…
「事実と真実は違います。目に見える事実だけではなく、事件の動機ー真実がわからなければ、本当に事件が解決できたとは思いません。私は藤本さんに、この事件の事実ではなく、真実を知ってほし -
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『サラバ!』を読み終えてまず感じたのは、これは一人の男とその家族の半生を描いた物語ではなく、「自分の人生を、自分で信じて生きるとはどういうことか」を描いた小説だった。
主人公の圷歩は、イランで生まれ、エジプト、日本へと居場所を移しながら成長していく。自由奔放な母、存在感の薄い父、そして強烈な個性を持つ姉・貴子。家族に振り回されながら育った歩は、やがて周囲の空気を読み、人から求められる自分を演じることが上手な人間になっていく。恋愛も仕事もそれなりにうまくこなし、外から見れば順調な人生を歩んでいる。しかし、その人生が少しずつ崩れ始めたとき、歩は初めて「自分は何を信じて生きてきたのか」という問いと -
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30歳を過ぎてから「かっこいい」と思ったことで手を出した新興俳句。その自由な、理解し難い文体により特高に目をつけられる三鬼。いつしか、彼のシンガポール人脈を有用と見た陸軍の誘いを受けるか、出頭するかの決断を迫られることに。
昭和15年夏という、自由人が自由人として生きられた最期の時間を鮮やかに描いた本作。三鬼の軽妙な振る舞いにシンガポールの苦難の歴史が折り重なり、まさに読み応え十分だった。
ストーリーもさることながら、三鬼と他の登場人物との粋なやり取りがまた心地よい。波郷との信頼関係に基づく罵り合い、山下中将・安倍警視総監・高浜虚子との会話劇、ホテルのカフェで綴った数々の手紙の語りかけるような -
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ネタバレ連作短編。
①サンタクロースを見た男
赤は止まれ。きいろも止まれ。青はすすんでもいい。
少年、本物のサンタクロースを見たという確信と引き換えに父親を失った。
消えたサンタクロース。
小学校に入って初めての冬休み。
岩田は、一度眠りについた。鈴の音とともにサンタが現れ、ベランダへと手招きをした。ついて行くと、ベランダには誰もいなかった。10秒足らずのこと。
親父とは警察用語で署長。我妻は刑事。
岩田の父、会社に騙されて詐欺をてつださわれていた。そして、お得意様にかねを返していたが、アルバイトも限界だった。
父は自首する覚悟を決め、消失することにした。
父はあらかじめ、ベランダの隣室 -
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ネタバレノンフィクションとフィクションが重なるという意味が、読み始めた当初は想像もつかず、意味も分からなかった。しかし、読み進めていくと段々と理解できるようになっていく。手記と小説の中の小説のお話。それが1つの真実を映し出す。
その結末がとても儚く、苦しく、そして何よりも綺麗だった。
手記は読みづらさを感じながら、なかなか進まなかったが、金星からはすぐ読み終わってしまった。
話題作ということで、積読していたが、読んで良かったと思っている。
ひとつの事件(実際の事件)から着想を得て、ここまで完成度の高い作品をかける湊かなえさんは、凄いと素人ながら思った。
クライマックスはドキドキし、怖さも相まって、ペー -
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面白かった!!!
みっちり詰まった、憎悪、憧憬、友情、愛情、そして料理。
梶井に翻弄され運命を狂わせて、それでも再生していく里佳と怜子。
女性の立ち位置、在り方を考えさせられつつ、読み応え抜群だった。
果たして彼女が里佳に語った言葉は本当だったのか、
本当に彼女が男たちに直接手をかけたのか、
彼女が七面鳥を焼こうとしたのは友情を求めてなのか、
結局裁判の結果はどうなったのか………
などは重要な事ではなくて、この本はただ里佳や周りの人間の生き方、
在り方、考え方、過ごし方の成長や変化を綴ったものなのかな~と思った。
私も読みながら、梶井がこう考えていたら良い、
心を開いてくれていたら良い -
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ネタバレ『若きウェルテルの悩み』『知と愛』『夜明けの街で』といった、女性との関係の中で君子のような男がどんどん陥落していく物語を、なぜか好んで読んでしまう傾向にあります。その中でも、『痴人の愛』は「男性陥落系」の小説として最たるものでした。
ただ、これまで挙げた作品と最も異なるのは、相手となる女性の描かれ方です。
どの作品でも、男を惑わせる女性はどこか魅力的で、素敵な女性像として描かれていますが、『痴人の愛』ヒロイン・ナオミは、どこまでも悪女でした。
もっと言えば、登場人物がみんなおバカでした。
「痴人」という言葉を、てっきり「痴女」のような意味だと思っていたのだけれど、調べてみると「痴人」とは阿 -
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永井さんの言葉は断片的で、ふわふわと不安定な世界に漂いながらも、いつも光を伴って帰ってくる。
不安やストレスに立ち向かう方法や、考え方を変えましょうって内容の本は数多くあるけれど、
この本は一緒に向き合おうよ、みんなで奥底まで潜って考えようよって言ってくれている感覚で、
自分の思考や感情を否定せず両手で掬い上げて向き合える感じがした。
私も普段、駅で足を踏まれてイラっとしたり、アイスの美味しさに感動したりと日々ちょっとした事で感情が動くけれど、
そんな一つ一つの感情の機微を何だろう?何で自分はこんな風に思ったんだろう?って心の奥底を覗きにいくような感覚、すごく好きだった。心の奥行を広げられ
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