小説・文芸の高評価レビュー
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分かっちゃいるけれど、人生には正解なんてないんだろうなということ。
韓国という、日本よりもさらに激しい競争社会の中で、客観的には成功したヨンジュ。大学まで行ったけれど、社会の中でうまく居場所を見つけられなかったミンジュン。そもそも大学へ行かないことを選んだミンチョル。
この本には、ある意味で、決められたレールから少し外れた人たちが出てくる。でも、彼らは別に負けた人として描かれているわけではない。悩みながらも、自分の選択を少しずつ受け入れて、自分のペースで日々を過ごそうとしている。そこがとてもよかった。
大きな成功をすることや、誰かに認められることだけが、人生を豊かにするわけではないのかも -
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それぞれ別で始まった物語が交差する時。
そこには加速度的にエネルギーが生まれる。
最初のスタートは平坦だった。
退屈でもあり、時間がかかった。
しかし、いざ天道虫がページをまたいだ時、
私の手は止まらなくなった。
伊坂幸太郎。今回初めて手にしたが、
吸引力が凄まじい。羽のない扇風機みたいだ。
私が次にまた、文字の沼に浸かりたくなったならば、
それは伊坂の文章であろう。チープな言葉には
なるが、面白かった。
P.S. アイネクライネナハトムジークも伊坂幸太郎だとは。タッチが異なり、気づけなかった。確かにあれも連投物ではあったな。失敬失敬。また、お願いします。 -
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『ほどなくお別れです』を読んだ後、葬儀社の人達の仕事を知った。けれど、それ以外にも葬送に関わる人達がいる。
様々な死に方をした人がいる。望むと望まざるに関わらず、人間の体は亡くなった時から腐敗が始まる。亡くなってすぐに葬儀が行われ、荼毘に付される方はいい。亡くなって、すぐに見つけてもらえず腐敗が進んだご遺体、事故や災害でまともな状態ではないご遺体。それを復元し、家族に最後のお別れをさせてあげられるのが復元師、エンバーマーと言われる人達だ。著者の井上さんは、彼らに取材し、その仕事ぶりも、彼らの仕事に対する意識の高さもていねいに書かれていた。
エンバーミングは、アメリカで南北戦争の際、亡くなっ -
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ネタバレ本当によかった。ここ最近読んだ本で1番好き。読書初心者の方や普段医療ものをあまり読まない人こそお勧めできると思います。非常に読みやすく、そこまで普段本を読まず、読むのが遅い私でも3日ほどで読み切ることができた。
地方の高齢者医療を巡る医療の在り方という重いテーマに対して、重くなりすぎずそれでいて多様な考え方を示している点が印象的であった。特に、死神と呼ばれる谷崎医師の考え方は物語が進んでいくにつれて真剣に考えるべき意見であると思うようになった。私自身まだ身近な家族の死というものを経験してきていないが、そのような時にどのように身内の死を受け入れるのか考える一助になると思った。あとは、月岡美琴と桂 -
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キャシーの回想から始まるこの小説。序盤から強く引き込まれる。介護人、提供者、どれも聞き慣れない言葉。
彼女達が幼い頃を過ごした学園。幼き頃の思い出はとても鮮やかなもの。些細なことで友人と喧嘩したり、仲良しグループで固まったり、実は気があることを悟られぬようようこっそり異性の友達と落ち合ったり、どこにでもある、私たちにでもあるような子供時代。だけどとこか私たちとは違う。
少しずつ浮き彫りになっていく学園と自分たちの未来の真実。
学園で過ごした側の立場と、運営側の立場の違い、それ故の残酷さが、なんとも言えなかった。人間らしく扱うことに意味があると思っている側と、だうせ提供されるのなら教育も道徳も無