小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ原田マハ。。!?作者買いをしたのだが、全然今まで読んだことある作品と違う、ずっとなにか欲のようなものがドロついているのを感じていた。若干気味が悪かったが、文章の力が凄すぎて止まらずに読み終えてしまった。そして、察しの悪い私は、ようやく271ページ目でそのドロつきの正体に気がついた。。。
うまく、ワイルドの「サロメ」のテーマを物語に落とし込んであると思う(まだ読んでいないから正確にはわからない。今日注文したので近々読む)。
最初は姉は人に承認される欲求が強く、その欲求の矛先が弟に向いているのかと思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。そして、最終的にサロメ、恋に狂って愛する人を死に至らしめる狂人となっていく姉の姿に引き込まれた。
オーブリーはワイルドに踊らされていたのだろうか?ワイルドもオーブリーに並々ならぬ引力を感じていたには違いないだろうけど。。
それにしても、運命を感じている人に、「一緒に地獄へ行こう」と誓われるなんて、甘美すぎる。
もう一度読みたいと思わされる作品だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本格ミステリ連作短編。
私立雷辺女学園高等学校。
大叔母は17のわかさでこの世を去っている。名探偵。時夜遊。
学園に貢献。
銅像もある。
名探偵時夜遊、大浴場昏倒事件。
利用者が原因不明の昏睡状態に陥る事件が数件発生。原因は室内の排水溝に仕掛けられた時限製の噴射装置。内部には固体化した二酸化炭素、ドライアイス。時夜遊は一瞥しただけでこの仕組みに気付き、現場に残されたカカオの粉末から犯人を特定。
時夜遊、美術室殺人事件。
時夜遊、グラウンド雪密室殺人事件。
雷辺の滝。
大叔母は犯罪者と一所にこの滝に落ちた。
→ライヘンバッハの滝を文字ってるの面白い。
1993年から95年。学園では犯罪が多発。だれかが糸を引いている。
その人文科学は学園のりじちだった。M
Mの遺体は見つかったが、大叔母の遺体は見つからなかった。
時夜翔。親族用。30年来の親族の在籍。
第一章 消えたポラロイド
滝で時夜遊の幽霊。
小花さん。ポラロイドカメラを買った。
大浴場の脱衣所で下着姿を撮影。友達全員で。その写真が盗まれた。お風呂に入っている間。
脅迫状。写真を貼りだしてほしくなかったら、10日位内に一人で10万円。
旧札で封筒に入れて、銅像の台座に貼り付けておくこと。封筒の上から白紙を貼り付け、「調整中・助教不可」
大浴場、他の利用者は入ってこなかった。
小花さん、女性警備員がきたから、カメラと写真をロッカー仕入れた。数字はてきとーに設定。
4人の友人たちの誰かが小花さんが、パスワードかけるのを盗み見て開けた?
全員、身体検査したけどなかった。
撮った写真は15枚。
後日、脅迫状。サンプルとして海里さんの下着姿の写真。
雷辺の滝で、時夜遊の幽霊に遭遇。
骨を全部集めれば成仏できるかも。取引。推理をしてもらうことに。
犯人にとって、写真を手元に持っている必要がない。
犯人は、写真を排水溝に流して捨てた。
脅迫状に使ったのは海里さん写真撮影のみ。それはあとから撮ったものだった。
③悪王の死
骨に触れると時夜遊の幽霊が見えるようになる。時夜翔以外にもそれに気付いている人がいるみたい。
全国複製絵画コンクール。
高見、受賞。
傷害事件。美術準備室において、美術部の3年生、Tさんが倒れているのを顧問教師と部員が発見。後頭部を襲撃された。意識はまだ戻っていない。
Tさん、高見。
ドラクロワの絵。悪王。サルダナパール。
高見さんは一人で準備室で絵を描いていた。
その隣の美術室にいたのは三人の部員。三人とも画材を取りに準備室でにら行った。
準備室は美術室を通らないと行けない。
準備室に入らなかったのは、蛾尾先生だけ。
凶器は現場にあったイーゼル。
Mは美術部のOG。
現場には三つのイーゼル。左右のイーゼルは回転させられていた。床に円の血痕。
美術室のイーゼルにあった『サルダナパールの死』。
一回転のイーゼル、半回転二つ。
はじめの半回転は高見。
『サルダナパールの死』は暴力を伴った性的なもの。そういうのに抵抗を感じる部員に対して、見せないようにした。
写真盗難事件のことを三人が話していて、小花さんが被害者なのを知った高見さんは、小花さんに見せないようにイーゼルを裏返した。
1645の時点で高見さんは健在。よって、それ以降に準備室を訪れたのは、賀路さん。
第3章 無意味な足跡
警察の叔父から事件。
殺人事件。被害者、安胴才三。53才。別荘地で開催される合宿のオーナー兼編集長。
翔と同室の水間先輩も事件に関わっている。アリバイあり。
被害者はゲストハウスの前で倒れていた。母屋から足跡。母屋からは窓。
水間先輩含め他校の生徒は全員、プレハブにいた。プレハブの出口は一カ所で、10時以降は嗅ぎがかかっていた。
被害者が眠っていた部屋のまどが開け放たれ、その下からゲストルームの窓下まで足跡が続いていた。その場所で被害者は倒れていた。それ以外に足跡なし。犯人の足跡がない。
窃盗団の噂。
安胴、女子生徒をいじめ。窃盗団の噂をふきこみ、自室の寝室から屋根に登り、プレハブの屋根を踏んで回り、壁にナイフを差し込んで女子生徒を驚かせようとした。
しかし、上手くいかなかった。女子生徒たちはエロ動画をイヤホンで聞いていたから。
安胴はゲストハウスの屋根に移り、いったん降りたが、足を踏み外して、ナイフが腹部に刺さった。事故死。
足跡は別の人が用意。
安胴は既婚。母茂さんのゲストハウスの窓下まで足跡。不倫をでっちあげたかった。
第四章 密室毒薬遊戯
水間先輩、紅茶を飲んで倒れる。紅茶かケーキに毒?
密室。外からとじ込められる。
閉じ込めたの小花。弟を狙われ、脅迫された。
メッセージ。
「これは時夜翔にたいする二代目Mの挑戦状である。この特別応接室の紅茶が注がれたカップには、一つを除いても毒。時夜翔はカップの一つを選択して飲め」
水間先輩、白目向いて倒れたまま。まだ息はある。
五分の一のギャンブル。
時夜翔、遊の幽霊に助言はもらえない。
水間先輩、わざと毒入り飲んだ?
どれも毒入り。安全なのがあるとは書いてない。
最後、真舟の歩く。
「なぜ、滝に?」
「あなたをつきおとすため」
終章 月とナイフ
寮長が二代目M。真舟。
時夜遊とMを殺した。
時夜遊の助手だった。Mのスパイでもたっま。
時夜翔、真舟とMの関係、Mから教えてもらった
時夜翔、会ってたの遊の幽霊にではなく、Mの幽霊だった。Mもこの滝でも亡くなってるので。
→それぞれの事件の推理はたいしたことないが(といっても、オリジナルの推理は一応あるので許容範囲ではあるが)、なんと時夜翔が助言をもらってたのが時夜遊ではなくMだったとは。
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Posted by ブクログ
“高度成長期”
その陰で幾つもの“前例なき”出来事が起こる。
「オリンピックの身代金」で登場した捜査一課五係の刑事が再登場する(この物語の方が時代は少し前)。
物語のベースは、1963年戦後復興にわく東京で実際に起こった「吉展ちゃん誘拐事件」。
電話逆探知や報道規制など、これ以降の誘拐事件での対応の走りとなった出来事だった。
物語は1960年代の様子を背景に、刑事、被害者家族、被疑者のほか、かかわったさまざまな人たちの思いや戸惑いを描く。
特に主人公とも言える宇野寛治の生い立ちや、北海道礼文島からの脱出、東京での生活、刑事とのやりとりでは、悪人と言い切れない切なさと相まって、悲しみをも覚える。
抜群の臨場感であっという間に800ページが過ぎ、読み終えてしばらく余韻にふけるような読書だった。 -
Posted by ブクログ
2019年本屋大賞の作品。書店でよく見かけ、共演者の不倫騒動で話題にあがって、一周回って読んだ気持ちになってた(; ・`д・´)イカンイカン
主人公の家族が奇妙な形になっていても、当の本人が不幸だと思ってもいない。とんかつ、餃子、オムライス、ケーキと食べ物から力を貰う描写も愛おしい。瀬尾まいこさんの本も久々に読みましたが、とってもよかったです!
『梨花の言う通りだ。優子ちゃんと暮らし始めて、明日はちゃんと二つになったよ。自分のと、自分のよりずっと大事な明日が毎日やってくる。-第1章-』
『おいしい食事も励ましの言葉も誰がか差し伸べてくれる手さえも受け付けなくなったとしても、音楽は心や体に入っていくだろう。どうして私は気づかなかったのだろう。-第2章-』
2025.10 -
Posted by ブクログ
「スピノザの診療室」の続編です。マチ先生をはじめとするおなじみの登場人物たちが以前と変わらない立ち位置と環境で出てきたので、すんなりと作品の世界に入り込むことができました(´vωv`*)
『長いようでわずかであったかもしれない。チェンバロが途切れたタイミングで「ただ」と寅重老人が思い出したように口を開いた。
「この年になって、好きな物が食えんというのは、ほんまに苦しいもんですわ」
…「カツ丼が好きだと聞きました」
老人の皺だらけの頬がふっとゆるんだ。いたずらが見つかった少年のような無邪気な表情であった。
-第三話 百鬼夜行-』
『清らかな檜の香り、厚みを感じさせないやわらかな餅皮、雑味のない澄んだ甘味、それらが渾然となった味わいは、今川の清澄な佇まいそのものだ。
…ー誰も彼も、遠くばかり見る世の中や。
嫋やかな、それでいて厳かな声が耳の奥に響いた。
ー足下の花にちゃんと目を向けるんやで。
-第四話 初弘法-』
胃瘻の話題もあり、今作は「食べものと関わる」、ふとした描写が印象に残りました。食べることが単なる栄養補給ではなく、「自分が今、確かに生きている」と感じ取る行為なんだなぁと思えました。最近は、気を抜くと食事を作業のように済ませたり、味わうことを忘れて、テレビや動画、SNSに心を奪われたりしてしまうので、何気なく口にするものの味や香りに丁寧に向き合いたいと思いました。長五郎餅に加えて、御鎌餅も覚えておきたいですね。
2026.8 -
Posted by ブクログ
コンビニ人間よりよっぽど腑に落ちた。村田沙耶香さんは頭の中では色々奇抜なことを考えていたかもしれないけど、人間関係では奔放になれる奇天烈っぽい人に憧れてでもそうはなれないみたいな葛藤を抱いてきた人なんじゃないかと思った。
コンビニ人間は主人公が世間から白眼視されている人で、読んでいて特段納得感がないというか何か妄想の域を超えない浮ついた感じを覚えたけど、本作はめちゃくちゃ自然で語りと登場人物に違和感を覚えなかった。
それと社会性をテーマにしたシスターフッド的な話好きだなぁと思った。悩みや本心を赤裸々に共有することは裸を見せるより恥ずかしい、裸程度の度合いで開示しあってそれ以上は察し合う温度が気持ちいい。
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