ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • PRIZEープライズー

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    純粋さ、信奉、狂信、それらの危うさ。天羽カインは直木賞をヒステリックに熱望しているが、それは作家として純粋に自分の力を認めさせたいという情熱ゆえだった。その純粋な情熱はカリスマ性となり、編集者の千紘は「カインという作家」に信奉していく。信奉はやがて狂信となり盲信へと至る。ラストがどういう展開になるのだろうと思っていたが、最終的に「PRIZE」というタイトルに納得した。自分がこれほどプライドと純粋な情熱をもって仕事できているだろうか。読後感もよく、心理描写や情景描写節々に作者のうまさを感じた。

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    2026年05月21日
  • 坂の上の雲(五)

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    日本軍10万人のうち損害6割という旅順攻撃。その死の多くは単に露要塞の機械的犠牲

    その惨状を日本人が受容したのは、庶民が国家に初めて参加し得た感動の時代=明治であり、国家が強烈な宗教的対象だったと著者は分析

    明治を知るには必読の好著

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    2026年05月21日
  • 坂の上の雲(四)

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    日露戦争の序盤、黄海海戦から遼陽会戦を経て旅順攻撃まで。

    旅順攻撃は死傷6万人という未曾有の惨事。著者は執拗に乃木、伊知地司令部の無能さを強調。一方、ロシア側の官僚体質の滑稽さも描き、日露戦争の特異性を概観できる。

    非常に面白い歴史小説

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    2026年05月21日
  • 未来

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    『未来』は湊かなえさんが2008年に『告白』でデビューしてから10年後の作品。
    子どもの貧困、いじめ、虐待(心理的、身体的性的)などが描かれているが、これらは決して小説の中の特別なことではなく、現実の社会の中で起きていること、助けを必要としている子どもたちがいることを忘れてはならないと思った。そして、どうすればそういう子どもたちの声を聴くことができるのか、苦しんでいる子どもたちを救うために私たちに出来ることは何なのかを考えていくことがとても大切だと思った。
    子どもたちのことをよく観察し、章子と亜里沙を心配して行動できる篠宮先生のような教師の存在も必要だなと思った。
    映画も公開されているので、観

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    2026年05月21日
  • 三体3 死神永生 下

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    ダレることなく3千ページ近くを完走。
    おいおい、あんな攻撃ってあるのか?

    文革で始まった物語だが、壮大さで言ったら、これ以上の物語はありえない。ラストは個人的にもやもやが残ったが、それはそれで良い

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    2026年05月21日
  • 檸檬のころ

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    届きそうにも思えるけど、届かない。
    指先を掠めたか、どうか。
    そんななにかが、手が届かない遠くへ行ってしまう。

    多分、そう少なくない人が、目の前をすり抜けていくなにかを、ただ見送った記憶があるのじゃないだろうか。

    そうした、胸の痛みを思い出させてくれる作品。

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    2026年05月21日
  • きこえる

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    ネタバレ

    道尾秀介さんの作品は、大好きなので、読み漁っている感じなのですが、前に読んだ「I」と同様に、新感覚のエンターテイメント小説であり、非常に面白かったです。

    1話目の「聞こえる」は、最後に、殺された夕紀乃の父親を装った男が荷物を回収しに来ますが、その男こそが、犯人であったことに、寒気を感じました。

    2話目が、個人的に1番怖く、叙述トリックのような形で紡がれていた感じでした。音を聴くことによって、自分は今まで何を読まされていたのだろうと思わされぐらい、ミスリードが巧みでした。講演者と主人公の境遇が、全然違ったことに、戦慄を覚えました。

    3話目は、唯一のハートウォーミングであったような終わり方で

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    2026年05月21日
  • 割れた誇り ラストライン2

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    異常なまでの記憶力を駆使して事件を解決する"元"捜査一課のガンさんが主人公の小説第二弾!派手さはないけど地道な捜査で犯人に近づいていく姿がいぶし銀で格好良し!

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    2026年05月21日
  • 幻宮は漠野に誘う 金椛国春秋

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    ネタバレ

    後宮編とは違い、一気に世界観が広がった。
    新たに登場したルーシャン。最初は怪しさも匂わせたが、裏表ない戦士で大活躍した。

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    2026年05月21日
  • ばにらさま

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    どの話も不穏ながらに引き込まれる。
    そして「えっ?どういう事?」と少し前に戻って読み返したくなる。特に『わたしは大丈夫』はそう感じた。
    『子供おばさん』は思ってたより良い展開だったし
    それが最後なのも良かった。

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    2026年05月21日
  • レモンと殺人鬼

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    このミステリーがすごい!大賞受賞作に相応しい完成度。
    サスペンスとも、ミステリーとも呼べる一作。
    他人に自信を持って推薦できる作品でした。
    テンポの良さと表現の読みさすさであっという間に読み切ってしまいました。

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    2026年05月21日
  • 探偵小石は恋しない

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     不倫・浮気関係のかたにおすすめした~い! (笑)
     なにせ舞台は、色恋得意な博多の探偵事務所です。尾行・張り込み、よくわかります。しかも、本屋大賞候補作(結果、2026年8位)だから、読んでても怪しまれませんよ!
     でも、そういう方は、この界隈にはいらっしゃらないですよね? (笑)

     おもしろかったです! わたしが思うに、過去と現在がフュージョンした表紙も印象的です。
     作品紹介の煽りがすごいですけど、本書について、わたしがまとめるならば「坊主めくり系、色恋ミステリー」です。
     めくりのインパクトは、ドン・ドン、ドッカン、ドッカ~ン! みたいな感じ。

     読んでると、順番に感じる「違和感」

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    2026年05月21日
  • ときどき旅に出るカフェ

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    カフェ・ルーズをひとりで切り盛りする円は、世界を旅して様々な世界中のスイーツをお店に出す。
    たくさんのスイーツが登場して、とても癒された1冊でした!

    スイーツだけじゃなく、人と人との関わりが垣間見える内容でとても読みやすく、最後まで一気読みでした!
    続編も文庫化されているので続きも読んでみようと思います!

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    2026年05月21日
  • 流れよわが涙、と警官は言った

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    バカおもろかった。
    内容だけなら読んだことあるディックの中では一番。

    前半も、SF用語が多過ぎないため世界観に入りやすいし、後半のスピード感は素晴らしいなと感じた。

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    2026年05月21日
  • 暗いところで待ち合わせ

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    今まで読んだことのある乙一さんの作品とは一味違って、これもまた良かった…!
    人ってちょっとしたことで絶望したり、救われたりするのよねぇ、忙しいねぇ。
    誰かの支えになるのは簡単じゃないけど、少なくとも人の心を不用意に追い詰めるようなことはしたくないなぁ…

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    2026年05月21日
  • なぜ銅の剣までしか売らないんですか?

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    自分はfランチャンネルの視聴者なので意見が偏っている。

    Youtubeのなぜ銅を先に見ていたが、少し話が違っていて違う楽しみがあった。

    努力をせずして痛い目に遭うのは自業自得と思っていた(いる)人間なので、店主の説教に少し耳が痛かった。

    メタバコの本も是非出してほしい。

    学ぶことで遊びができる
    スライムはかわいい

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    2026年05月21日
  • 黒牢城

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    ネタバレ

    ○ 特殊設定への期待
    「自分は新たな”新本格”運動のはじまりを目にしているのだろうか?」との思いを抱きながら本書を読んでいた。
    新装改訂版の『十角館の殺人』の解説で「新本格が一般化して現代本格となり、時間が経つとその型を破る新たな新本格が現れてくる」という流れが過去何度も繰り返されてきたことを知った。綾辻らから始まった現代の新本格も30年(= 一世代)を優に超える時間が経ち、新しいムーブメントがいつ起きてもおかしくない頃合いであると思っている。本書も含む2010年代後半からの硬派な特殊設定ミステリーの秀作達の出現は、次のミステリーへの動きなのかもしれない。

    すでに『十角館の殺人』内でも問題に

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    2026年05月21日
  • たゆたえども沈まず

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    フィンセント・フォン・ゴッホとゴッホを支え続けた弟のテオドール、そして日本から飛び出してフランスのパリで美術商をしていた林忠正、加納重吉の交流を描いた作品。

    ゴッホとテオの関係は共依存しすぎていて、読んでいて胸が痛くなってしまう。テオは兄に疲れ、ゴーギャンを自分の代わりにあてがい、ゴッホの重みに耐えかねてゴーギャンが逃げてしまうと、テオも逃げるように妻を娶って家庭を持った。ゴッホは自分の重みに耐えかねて死んでしまう。

    なんとか兄弟は死期を遅めていただけに過ぎなかったのだろうと思う。ゴッホが売れさえしていれば。しかしゴッホは早すぎた天才だったから全てが仕方ないのだ。

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    2026年05月21日
  • まどろみの星たち

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    ネタバレ

    新宿にあり、夜働くママ達を助けるためお泊まりできる保育園のお話し。

    主人公の文乃は夜眠れない体質。
    昼間の保育園で働いていたけれど夜中の勤務ができる保育園に転職してきた。

    文乃は幼少期に両親をなくした辛い思いもあり、園児達の問題に悩みながらも細かく対処していく。

    お話の中だのことだけれど、こういう夜中に預かってくれる保育園が本当にあるのでしょうか?
    それならばもっと沢山夜中にママと眠れない寂しい子供たちが安らげる場所できればいいな…と思います。

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    2026年05月21日
  • タラント

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    この派手さのない設定と、どこにでもいそうな人たちとで、ここまで濃厚な小説になるんだ…!
    角田光代さんの腕がすごすぎる。
    そして、使命感についての、深い考察と、励まし。沁みました。

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    2026年05月21日