あらすじ
「心がえぐられすぎてつらい」
第二十八回山本周五郎賞&第三回高校生直木賞を受賞!
友情とは何かを描いた問題作。
商社で働く志村栄利子は愛読していた主婦ブロガーの丸尾翔子と出会い意気投合。
だが他人との距離感をうまくつかめない彼女をやがて翔子は拒否。
執着する栄利子は悩みを相談した同僚の男と寝たことが婚約者の派遣女子・高杉真織にばれ、とんでもない約束をさせられてしまう。
一方、翔子も実家に問題を抱え――。
「本作『ナイルパーチの女子会』は、柚木麻子さんがデビュー以来追い求めてきた主題の一つの到達点であり、その後の柚木さんが展開する文学への結節点でもある。」(重松清「解説」より)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「両思い確定だけど、まだ恋人になってないワクワクキラキラキュンキュン状態」が女子の友情の特定の期間にはあると思うのですよ。自転車の2ケツシーンが正にそれで、エモすぎてこれ以上読み進めるのが勿体無い!と一旦本を閉じてエモさを噛み締めました。
が、その後の展開が辛すぎて…。。あぁ、そうだった、私たちはそんなに一筋縄ではいかないのよね。わかるーーーー!!
全体的にデフォルメ感があるので、「いや、そんなんありえんやろ」な展開に現実に引き戻される事もありつつも(まおちゃんの指令とかね)、結局は家庭環境に端を発していることなどは頷きすぎて首がもげそうでした。
でも、子育てが若干落ち着いてきたおばさんになって、多感な時期にギクシャクしてしまった友達にン10年の空白期間があってからの大人の処世術をお互い身につけてからの良い関係をリアルで実感しているおばさんにはブッ刺さりました。疲れた!笑
Posted by ブクログ
読み終えて、胸がずーんと重くなった。
登場人物の誰にも共感できるところと、そうでないところがあって、人間って本当に複雑...
相手の感情を読み取りすぎても、無視しても、どちらも行きすぎなんだなぁ。
人間関係は白でも黒でもなく、グレーな部分を探りながら育てていくものなんだと思う。
栄利子の行動は、自分自身にもある見てほしい・認められたい気持ちで痛いほど分かった。
でもそれに飲まれると、他人が見えなくなる。
ラストは、個人的には救いを感じたかなぁ、
栄利子も翔子も実は狭い世界の中で、自分の都合のいいように考えていただけで
一歩外に出て俯瞰してみれば、苦しみから抜け出すのは案外簡単なことなのかもしれない。
それに気付けたことが、彼女たちにとっても、
そして読んでいる私にとっても、大きな一歩だったと思う。
Posted by ブクログ
独占欲、嫉妬、承認欲求、孤独感、仲間意識...
身に覚えがあるような女性特有の心理や感覚が、
何かの拍子に行き過ぎた言動になる。黄色信号を周りが発しているのに、当の本人はその行動、言葉を止めることが出来ず、エスカレートしたときには、その状況は滑稽で異様なものとなる。
最早、そこまで行くと清々しいしい気持ちになる。
柚木麻子さんにハマるきっかけとなった一書。
女性心理の描き方に、とても共感できた。
そして、とにかく面白い。
Posted by ブクログ
柚木麻子さんの『ナイルパーチの女子会』を読んだ。もともとはドラマ化されたものを見て、正直想像していたストーリーと違っていたので驚いたし、同時にすごくおもしろかったので原作の方を読んで、もっと登場人物が何を考えているのか知りたくなった
イメージとしては『あまからカルテット』などの柚木麻子さんお得意の女性同士の連帯の話かと思いきや、どちらかといえば『BUTTER』寄りの作品だ
人間の内部に深く潜り込んだような、ゆらめく情動が文章にみっちり詰まっている。SNSなどの台頭で世はまさに大共感時代である
共感がビジネスになる。それだけ共感を人は求めている。わかりあうことに重きが置かれると、わかりあえないことが罪深く思えくるし、わかりあえなさが社会てに適合できないことの証左になってしまう
共感によってつながりが生まれることはあるが、共感だけがすべてではないし、人間関係に共感のみを持ち込んでしまうとどこまでいっても自分の物差しを持ってきて、逐一他者を測るしかなくなる
そのことを柚木麻子が鋭利に書いている。女性同士の連帯や力強い友情を描くことに定評のある柚木麻子だからこそ、同時に友情とは何か、女性同士の人間関係とは何をもって構築されるのかを時に冷酷にも思えるほど、たしかな筆致で書いてくれた
人間は決してわかりあえるわけではなく、またわかりあえなくても生きていける。大切なことはいかに自分をわかってもらうか、相手をわかるかではなくて、尊重するかということだ
金原ひとみの『ミーツ・ザ・ワールド』でも人とのわかりあえなさがテーマだった。『ナイルパーチの女子会』では女友達に焦点を絞ったことで、より共感を重視することの功罪が濃厚になっている。
わかってくれた!に縋ってしまいたくなるときがあるからこそ、そこに価値があると見なされる今だからこそ、読むべき小説だった
Posted by ブクログ
大手商社キャリアウーマンの栄利子が読んでいた主婦ブログのブロガー翔子と知り合いになり次第にストーカーのように。
怖い怖い怖い怖い怖いってなった。
登場人物誰ひとりとして共感できない。でも引き込まれる。
友情の根底って何?となる。
Posted by ブクログ
面白かった!!!
普通の人が持ってる一面の特色を、濃縮還元して原色に戻して塗りたくった絵みたいな感じ!
ビビットで、それはそれは鮮やかで、面白い!
読みやすいし、ところどころ刺さるセリフもあるし!
伊藤くんa to eレベルの傑作!!さすが柚木麻子。
Posted by ブクログ
30歳。出会って意気投合して自転車2人乗りして、それがだんだんと自分が理想とする親友像を押し付けるようになり、その悩みが形を変えて次に侵食していく。人間関係を描いた小説なのに、とてつもなくグロテスクだった。
Posted by ブクログ
自分の精神衛生がしっかりしてる時に読んで!
女の一度は感じたことのある、人に対する劣等感やどこか無意識に見下しているところ、心当たりのあるような内に秘めたどす黒い明かしてはいけないものをハッキリと文章にされて読んでるとうっかり引きずり込まれる恐ろしさを秘めています。
自分の心がしっかりと元気で芯を持っていないとどんどん息が苦しくなるような話でした。
ふと自分は何をもって自分だと輪郭をもって言えるのか…
それぞれの女性に自分ももしかしたらなっていたんじゃないかと背筋がゾクッとしながら、女友達と接してる自分を見つめ直そうと思います笑
この作者さんには初めてこの作品で出会いましたが「Butter」の作者さんだったとは!気になっていながらも結局手を出していなかったんですがこの本をきっかけに読もうと思えました。そしてButterを読んだ後にまたこれを読んだらまた視点が変わるのかも…
自分にも重なる
ある二人の女性の人間関係がうまくいかなくなったところからストーリーが展開していきます
主人公のえりこは一見とんでもない人のように見えて、実は私と大して変わらないのではないかという疑問を抱かせます
人間関係の築き方や、人の気持ちを思いやるということがどういうことか、深く考えさせられる作品でした
Posted by ブクログ
人間の弱い部分てんこ盛りの物語。
でも誰にでもダメな自分というのを持っているだろうから、自分に照らし合わせて苦しい気持ちになる本。でもどんどん読み進めちゃう本。
私も友達は少ない。
栄利子や翔子のような人間になってもおかしくない。でも結局生きていかなきゃいけないからな、と思わせてくれた本。
Posted by ブクログ
栄利子が怖いなと思いつつ、いい子ちゃんを演じるところとか相手の様子を伺うところとか友達が多い人を羨ましいと思うところとか…自分に重ねられるところも多いなと思って、読みながらゾッとしてしまった。ナイルパーチの女子会ってタイトル自体もとても好き。やっぱり女子って賢いし強いんだなあ…
Posted by ブクログ
女子会とタイトルがあるから気軽に読み始めたけど、どんどん追い詰められていく2人に辛くなっていった。
だって自分の中に栄利子の部分も翔子の部分もあるし、2人ともが悩んでいた自分の輪郭がぼやけている感覚が少なからずわかってしまうから。
今まで生きてきた中でぼんやりと感じたこともあるから。
男も女も関係ないけど、どうしてこうも人は自分の輪郭がぼやけてなくなりそうになる孤独感があるのか。幸せに見えていても、自分では何不自由なく思っていてもどこか隣に寄り添う孤独感があるのはなぜなのか。
うっすら霧がかかった街みたいな不安感が拭えない。
見て見ぬ振りしてきた色んなことが自分の中にあるからなんだろう。
作者さんの別作品、BUTTERと繋がるようなところもあってそちらももう一度読もうかな。
Posted by ブクログ
なんかわかる… ここまで極端なことは
私の人生にはなかったけど、同じようなモヤモヤする友人関係っていうのはあった。
人間関係は難しく考えれば考えるほど、難しい。
合う人と心地よく過ごせる程度に付き合えれば私はそれで良いな。人との繋がりは大事だけど、自分を壊してまで欲するほど、飢えたことないかも。
…なんてことを考えてしまった。
Posted by ブクログ
これまで読んだことのない、新しい小説だった、!
ストーリー展開は、全く予想つかない。
というか著者も、あまり先を決めすぎず書き進めたらしい。
主人公2人の行動は、客観的に見てたら「アタオカやん...」ってなることも多かったけど、
心理描写で共感できることはたくさんあったなぁ
私も友達が少ないほう。正直、友達の必要性をあまり感じずに生きてきた。めんどくさいと思ってしまうタイプ。
翔子が気づいた、「案外世の中の女友達の多くも、心の通わない時間をやり過ごしているのではないか」という感覚は、結構小さい時から思ってた...
でも30前にして、やっぱり人との関わりで喜べる瞬間たくさんあるなと思う。それを感じるためにも、一つ一つの関係を手入れしていくしかないんやな。
真織尊敬。若いのに、、!
こんなにカオスな話やのに、こんなにあるあるが詰め込まれてて、さすがの柚木麻子氏だった、楽しかった!
Posted by ブクログ
女性2人の出会いと別れ
序盤でえりこが「この世の中で一番価値あるものは時間」とはっきり書いている。
信頼関係も時間が必要と思う。何度か会っただけで親友と思い込んでしまうのは、その部分だけネジ曲がってしまったのかなと思う。
私もそんなに人付き合いは得意ではない。ここまでの狂気はないにしても2人ともにそれぞれ思い当たる節があって、自己中じゃダメだなとなぜか反省した。
それにしても、ご本人のエッセイを読むとお友達多そうでこんな感情抱かなそうな方なのに、2人の微妙な感情の違いを書き分けられてて作家の方って本当にすごいなと思う。
と同時に誰でも少しづつ色んな感情の側面があるのかなと安心した。
Posted by ブクログ
私自身も女性の友人が少なく、余計な一言で関係を悪化させてしまうことがあるため、翔子の姿には深い共感を覚えた。
栄利子に弱みを握られてからと、毒親との関係の描写は読んでいてかなりしんどかった…
倒れている父親を発見して死んでくれたと喜び、生きていたことが分かり落ち込む翔子にかなり感情移入した。
読後には重さが残るものの、共感しながら読めて楽しめました。
Posted by ブクログ
栄利子ほどの狂気さはないけれど、相手がどう思うか、ではなく、相手にどう思われるか、という、自分を主軸に置いた人間関係の取り方を私もしていて、栄利子の挙行には自分を見ているようでドキッとする場面がいくつかあった。だから、どちらかというと、翔子よりも栄利子に共感した。あと、やっぱり栄利子は賢い。女同士を戦わせているのは男(社会)だと気付いてる。女の友情は薄いだの、女の職場は怖いだの、そう言って女同士を分断させる。私を含め、女性もだいぶ内面化しちゃってるなあと感じる。作者の柚木さんがダガー賞の候補者としてインタビューを受けたとき、候補作のButterやナイルパーチのような(いわゆるフェミの?)作品は「女怖い」という感想を持たれやすく、作者の意図とは別の方向に持っていかれがちなので、最近はあまり書かないようにしている、というようなことをおっしゃっていた。残念、私はそういう話こそ読みたいのに!
Posted by ブクログ
痛いなー
私も同じ部類だ
父親とまともな会話をしたことがないし、人との距離感とかコミュニケーションの仕方がわからない。
人に期待してないけど、関わると期待して自分を壊していく。
きっと私も独りでいた方が皆の為。と思っている。悲しいし惨めだけどそんな生き方しか出来ない。そういうのを思い出させてくれた本でした。
Posted by ブクログ
タイトルがとても良いと思った。
その場にいるだけで人を傷つけ、コミュニティを荒らしてしまう人は確かに存在する。
世の友達がいない女性達を栄利子か翔子どちらのタイプか大雑把に分けたら、翔子タイプの方が多いんじゃないか、なんて読み始めたけど、自分はかなり栄利子寄りかもしれない…
大昔の話だが、応援してたブロガーが急に路線変更してつまらなくなったり、記事の内容が全て嘘だと発覚し炎上した時は裏切られた気分になった。自分と同じような意見の人を探してアンチスレを覗いた事もある。他人の日記に腹を立てるほうがおかしいのに。
自分だけじゃない。多かれ少なかれ栄利子のような獰猛な一面があると思う。
私も数年前に栄利子と翔子みたいな「この出会いを無駄にするものか」という素敵な出会いがあったが、結局うまくいかなかった。この件で「自分は友人ができない、他人とうまくやれない人」と立場をわきまえてキッパリ諦めることにした(今も昔も友人がいないのもあるが)。
栄利子も自分も、「友達」に対してどこか期待し過ぎてたんだろうな。
面白かったけど、恵まれた環境で生まれ育った栄利子がストーカーになるだろうか。
説明があったけどいまいちピンと来なかった。
それに会話が不自然な気がする。
同僚や圭子、上司、派遣の若い女の子ちゃん()がそこまでズケズケと物申すか?みんな口達者過ぎない?
怖い怖い、読みたくないと思いつつすぐに読み切ってしまった。男性にはオススメできない。
Posted by ブクログ
女友達の友情の破綻を描いた作品、という知識しか入れずに読んでみましたが、破綻の原因が想像以上に重かった。。登場人物の癖が極端に描かれていて「こんな人いるの?!怖い!」となり。。終盤までひたすら怖い怖い怖いという感想しか抱けず、すなわち共感も全然できず、思わず眉間に皺を寄せながら読んでました。。
ただ誰にでもこういう狂気はあるのだろうし、ふとしたきっかけでそれが表面化することもあるのだろう。
Posted by ブクログ
怖くて気持ち悪い。誰にも共感できなくて苦しい。同性の友情ってそんなに刹那ですぐに崩れてしまうものではないと思うけどそんな風に思う自分は今まで恵まれてきたのかもしれない。自分がマジョリティに属していることを再認識させられた。
Posted by ブクログ
読んでいてこれほど疲れるとは、気持ちがどんよりしてしまった。途中何度か、読むのを止めようかと思って少し止まるんだけど。でも…なんだろう、自分がこうなってしまうことが怖いからなのか、どうなっていくのかを見届けなくてはという気持ちがあったのかな、何とか読み終えられた。
人間関係って大変だ。
Posted by ブクログ
ホラーより怖いという評判を聞いていたが、確かに色んな意味で怖い話だった。
栄利子の人間関係の執着と暴走、真織の裏の顔、被害者と思われた翔子が終盤で栄利子化してしまうなどなど。
一番強く感じたのは、望まない孤独ってよく無いという事。
一人が好き、と自覚して一人でいるのと人との関わりを渇望して一人でいるのとは全然違う。
人の気持ちが分からない栄利子に共感はできなかったが、他の人間がみんなルールを知っている中自分だけ知らずに暴走してしまうのは可哀想だなと思った。
栄利子に友達ができないのは根底にある上から目線が原因なのだろうなーと感じた。
後、内省が多い割に意味のある反省には繋がっていないのが何とも…
また、翔子も自分の余計な行動や一言で自爆しているなぁという印象。
浮気ってやった人間ほど罪悪感に耐えられなくて白状するんだよなぁーと思いつつ、言われた側はただただ迷惑。
友人関係を築ける、平穏な日常が送れるって素晴らしいなと再認識した。
どうでも良いが、子がつく名前が多いなぁと思った。
Posted by ブクログ
自分は自分しかわからないから、物事の基準は自分。だけど、それが揺らぐ。もやっとして、はっきりしないことが、何だかリアル。主人公の1人、栄利子のズレ感が少しずつわかってくるけど分かりきれない。何となく近いところを感じてしまう怖さがある。
Posted by ブクログ
3.5
きっかけはTwitter
盲目的な恋と友情を読んで、似てるって書いてあったから読んだ
ここまで共感できない小説も珍しい笑
なかなか出会ったことの無い感覚だった
そしてあまりにもぶっ飛びすぎてて、フィクション感が強かった
優等生で商社勤めのえりこと子なし主婦ブロガーの翔子、2人を主人公として物語が進む
孤独さがいかに人を狂わせるかということを凄く感じられる作品
えりこに関しては本当に意味がわからなかった笑
数回しか会ったことのない自分が読んでいるブログの作者にとことんのめり込み、親友だと思い込もうとする狂気性。この狂気性がナイルパーチなのか。客観視できず、自分の行動が相手を不快にし恐怖を与えていることに気づけず、勘違いだと決めつける。人とのコミュニケーションが上手く取れないのが文章だけでもすごく伝わってくる。会話をしていても相手の立場に立って考えられず、共感などせず、自分の理想を押し付ける。しまいにはあなたのために言っているのだと伝える。相手あってのコミュニケーションなのに、常に自分のことしか考えていない。人一倍嫌われたくない、よく思われたいという気持ちが強いのに、その気持ちが強いことによって常に自分が主体、相手のことなど何も考えていないコミュニケーション。だから周りに人が居なくなる。
流石にここまではないとは思うが、気をつけなければいけないとある種自己啓発本のような笑
翔子は、旦那がいるにも関わらず、自分がもっと認められたいという気持ちから若い男とデートに行ってしまう。そこをえりこに写真を撮られ、弱みを握られたことでえりこのいいなりになる。開放されたあと、その解放感から旦那に全てをうちあけてしまい、旦那と一緒にいれなくなる。
ここ、本当に理解できなかった。
結局、言いたいのはコミュニケーションが自分勝手。自己中心的。ってことかと。そうやって他人を知らずのうちに傷つけ、彼女たちの周りから人が居なくなる。女が男がって話ではなく。
結局孤独が人の頭をおかしくする。誰でもいいから自分を理解して欲しい話がしたい。そういう衝動に駆られ、気づいたらストーカーと勘違いされるほどのことをしてしまっている。孤独な登場人物が沢山出てくる。人間誰しも孤独なのかもしれない。ただ、家族や友人がその孤独を少しでも埋めてくれる大切な存在なのだと。
Posted by ブクログ
自分のことを言われているようだったり、自分を投影してしまったりして、読んでてなかなかしんどい作品だった。
この感じをこの長尺で浴び続けるのはだいぶきつくて、早く終わんないかなぁと思った。
女友達ってそんな大層なものだろうか。
私も人間関係の構築は下手なのでグサグサくる部分もあったけど、共感ができる登場人物は全然いなかったな。
こんな人たちが現実にいるかは別としてここまで鮮明に描けるのは凄いと思った。
Posted by ブクログ
人の心に潜む狂気を描く1冊。
商社で働く志村栄利子と、主婦でブロガーの丸尾翔子。
違う世界に住んでいた二人が”友達”となったことから、栄利子の暴走が始まる。
栄利子の人との距離感のバグり具合や、理想の押し付けに辟易するが、本当に自分はそうではないと言えるのだろうか?
誰でも心に狂気を持っていて、心理状態が追い詰められれば表面化する可能性を秘めている。
それは、人間の手によって環境を変えられ、生態系を壊してしまったナイルパーチと同じだ。
ただ、ナイルパーチと違うのは、人間は自分で環境を選べるという事。
栄利子と翔子が自分の環境を変えようと動き出すラストには、ほっとした。
個人的には、狂気の出し加減を人によってコントロールしている高杉真織が一番怖いと思った。
Posted by ブクログ
いやー、怖かった(笑)
自分はそっち側じゃないと思ってたのに異常だと思っていた側の人間にいつの間にかなっている恐ろしさ。栄利子は最初から怖いのですが、翔子の感情の変わっていく様が不気味。
私はどちらかと言えば杉下側ですよ…
「女はほんと、怖いよ…」
Posted by ブクログ
最初は共感できる女子ならではの心情やあるあるな出来事を描いてましたが、途中から登場人物たちが普通ではない狂気的な人間性が露わになって読むのが辛くなってました…笑 でも最後はハッピーエンド寄りな結末になっていてよかったです!