作品一覧 2017/01/31更新 ABC殺人事件 試し読み フォロー 24人のビリー・ミリガン〔新版〕 試し読み フォロー ビリー・ミリガンと23の棺 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 堀内静子の作品をすべて見る
ユーザーレビュー ABC殺人事件 アガサ・クリスティー / 堀内静子 ある日ポアロに犯行予告の手紙が送られてくる。差出人は「ABC」。そして予告通りに怒った老女の殺人事件を始まりに、海辺で殺された若い女性、散歩中に撲殺された元医師の老人。3度も殺人を阻止できなかったポアロと警察だが、事件は想像を超える終結を迎える。 個人的にはアガサ・クリスティ、ポアロシリーズの中で一...続きを読む番に驚かされた作品である。これから人に何か本を聞かれたら、まず間違いなく一番に紹介する作品となるだろう。 Posted by ブクログ ABC殺人事件 アガサ・クリスティー / 堀内静子 アガサクリスティの代表作の1つである名探偵ポアロシリーズを初めて読みました。 ABC順に殺人事件が発生していく物語には、凄く驚愕しました。 読みやすい文章で読み応えがあり、良かったです。 Posted by ブクログ ABC殺人事件 アガサ・クリスティー / 堀内静子 あまりに華麗なトリックである為に、記憶を無くしてもう一度楽しみたいミステリーというのは世界中に幾らでも存在するだろうけど、その筆頭に名を連ねるかもしれないのが本作だね ポアロに届く挑戦状、そしてABC順に次々殺される被害者。通常の殺人事件とは全く異なる論理で進展する事件はあまりにも刺激的。最後に待...続きを読むち受けるどんでん返しも素晴らしいが為に、本作のネタバレもミステリ関連の先入観も全て無くしてもう一度騙されたい翻弄されたいと思ってしまう、そんな素晴らしい逸品。 何らかの法則によって殺人が行われるというのは、ミステリにおいて頻繁に見られるようになった手法ではあるけれど、それを最も効率的そして劇的に成し遂げたのが本作だと思っていたり 例えば本作が単純にABC順によって殺人がされるだけではここまで評価される事は無かったと思う。更なる要素としてABC鉄道案内やポアロへの挑戦状が存在する為にこの連続殺人は読者の関心を寄せるものになる そして関心を持って読み進めれば進めるほど、犯人の術中に嵌っていく素晴らしい構造にもなっている。 殆どのクリスティ作品では犯人は主要な登場人物の中に居て、ある程度容疑者も絞られた描き方がされる でも本作の場合、ABCという殺人犯が最初から存在するものの、それが誰なのかという点はまるで判らない ある人物の登場によって、ABCの正体が朧気に見えるようになってくるがその人物はポアロと出会わないままに話は進む。だからか、連続殺人は止まらない 犯人の目星を付けられず手掛かりも得られない そんな状態でポアロが探ろうとしたのは殺し方だね。彼はホームズのように事件現場に這いつくばるのではなく、被害者の殺され方から犯人の性格を見出そうとした。それに一致する者をイギリスの何処かから探し出そうとした その推理方法がどうなるかは本作を最後まで読めば判るけれど、犯人のトリックだけでなくポアロの推理内容にも読者は翻弄される事になるのだから、本当に贅沢な作品だと思えるよ それでいて、ポアロによって事件の真相が明かされた時には全てに納得できる点は素晴らしいの一言ですよ Posted by ブクログ ABC殺人事件 アガサ・クリスティー / 堀内静子 いま見ているスーシェ版ポワロで「ABC殺人事件」があるので、およそ10年ぶりに再読。 いやはや、面白い!たいへんにエンタメ的な作品だと感じます。 ポワロに予告状が届き、Aのつく町でAのつく名前の人物が殺される。そして次はBの町で――。 不謹慎にもワクワクしてしまうこの設定に、ページをめくる手が止ま...続きを読むらない。またこのハヤカワ版は翻訳も違和感が少なく、それもあって一気読みしてしまった。 クリスティーといえば『そして誰もいなくなった』が一番好きなのだけど、これはまた違ったベクトルで面白い。 本命の殺人を隠すために連続殺人に見せかける、というのは今ではよくある手だけども、この時代にここまで完成されているのが素晴らしいです。 しっかり復習を終えたので、ドラマ版もじっくり楽しもうと思います! Posted by ブクログ 24人のビリー・ミリガン〔新版〕 下 ダニエル・キイス / 堀内静子 下巻にも人格名と性格一覧を載せてくれよ、と思いながら読み始めたが、順番に新人格が登場してパンチのある紹介(行動)をしていくので必要なかった笑 "憎悪の管理者"で喧嘩担当のレイゲンだが、ロビンフッドのように貧困の子供を助けて喜んだり、人格の中でもクリスティーンを気に入っていて、スポットに出ていない時...続きを読むは遊び相手になっていたり(レイゲンが必要な時に呼んでも出てこないのでアーサーが探し回ってみると遊び相手をしていた)、レイゲンがエイプリルに唆されてチャーマー・ミリガンを銃殺しようとするのを、アーサーがクリスティーンに止めさせる(効果あり)流れが面白かった。 アダラナは女性と一体になれる機会があれば出てくるが、男の身体でありながら、実にややこしい存在だ。 リーのように、突発的に現れたかと思いきや、"好ましくない者たち"にカテゴライズされると自分の意思で完全消滅するなど、特異な存在もあった。 下巻では、上巻の続きからレイプ事件に至るまでの流れ、そして今に繋がり、その後もアセンズ精神衛生センターで人格も安定するかと思いきや、街中での自由行動など制限が解除されていくと、それを危険視した報道に騒ぎ立てられ、レイゲンやスティーヴが自殺を図る騒動があったり、他の患者と病院内の敷地を10分程度散歩していたら他の女性患者へのレイプ疑惑を向けられたりで、悪名高いライマ病院へ移送されることになる。 そこでは、薬漬けにされた表情のないゾンビ達が、たくましい介護人たちに幅広の革ベルトを振りまわされて脅され、あとはひたすら壁を見つめて1日を過ごす日々だった。作家とは会えなくなり、ある時に窓を割ってからは第五集中治療病棟から第九集中治療病棟に移され、手紙すら出せなくなった。代わりに別のライマ患者(匿名希望)がビリーについての現状(第五から第九に移ったことも)を作家に手紙で話した。 それからライマの消印があるセルボ・クロアチア語の手紙が作家の元に届いた。 「元気ですか?お元気ならいいのですが。私は時間を失いました。ビリーは眠っているので治療ではありません。彼は大丈夫です。心配しないでください。私が管理します。彼のためにできるだけのことをします。あてにしてください。「必要の前に法律はない」 レイゲン」p387 「レイゲンは何もかも永久にやめました。そうしなければならないんです。口をきかなければ、外側でも内側でも、誰にも害を与えなくてすむと言っています。誰もぼくたちを責められないでしょう。レイゲンは聞くのをやめました。注意はすべて内側に向けられ、そのため完全に外部から遮断されそうです。 現実の世界を閉めだすことによって、ぼくたちは自分たちの世界で平和に暮らせます。ぼくたちは、苦痛のない世界は感情のない世界だと知っています……でも、感情のない世界は、苦痛のない世界なんです。 ケヴィン」p393 その後、新設されたデイトン司法センターに移送された。アレンはライマ病院を"恐怖の部屋"、デイトン司法センターを"超清潔な黴菌タンク風監獄"と表現した。p401 レイゲンはドアが閉まる音を聞くと、起きあがって叩き壊そうとしたが、アーサーにとめられた。サミュエルがスポットに出て、ひざまずき、嘆きの声をあげた。「オイ・ヴェイ!神よ、どうしてわたしをお身捨てになるのですか」フィリップは悪態をつき、床に身体を投げだした。デイヴィッドは苦痛を感じた。マットレスに横たわって、クリスティーンが泣いた。アダラナはあふれる涙で顔が濡れるのを感じた。クリストファーは上体を起こし、靴をもてあそんだ。トミーはドアを調べ、錠をあけられるかどうかたしかめようとしたが、アーサーにスポットの外に追いだされた。アレンは弁護士を呼びはじめた。エイプリルは復讐の欲求にかられ、病棟が炎上する情景を見た。ケヴィンはののしり、スティーヴが彼を嘲った。リーが笑った。ボビーは自分だけが窓から飛んで出られると空想した。ジェイスンは癇癪を起こした。マーク、ウォルター、マーティン、ティモシーは錠のおりた部屋のなかで荒れ狂った。ショーンは蜂の羽音に似た音をたてた。アーサーはもはや好ましくない者たちを統制できなかった。p284 Posted by ブクログ 堀内静子のレビューをもっと見る