小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
上を読んでからだいぶ日が空きましたが、年内に読むことができて良かったと思いました。
まずピョコルンの話が衝撃的ですし、クリーンな人、恵まれている人、かわいそうな人という分類も面白かったですし、なんだかそこにリアルさを感じました。
みんながクリーンな人になれるように記憶のワクチンを打つことは、メリットもありデメリットもあるけれど、みんなが汚い感情を持たずにクリーンでいればいじめがなくなったり人間関係で悩むことがなくなったりする一助になるのかな〜と考えたりもしました。
現代の問題に絡めてのフィクションなような気がします。なので妙にリアルで恐ろしくて面白いです。村田沙耶香さんの着眼点が恐ろしく -
Posted by ブクログ
素晴らしい! 素晴らしすぎる!
上巻の家族の大河ドラマから、一転、主人公の地獄巡りから、地上に死魂の溢れ出す幻想的な物語に。一気にエンタメ小説に転じる。なのに、読みながら何度涙したことか。まず、文章がいい。少し古風な地の文の味わいといい、登場人物の台詞や独白の口調といい、実に手練れ。そして返魂、返魂鬼というアイデア、おもしろすぎる! それにしても雨龍の性根の、魂の、なんともまっすぐなことよ! そして物語の行き着く先。エンタメでありながら、途轍もなく透徹した深い洞察に至る。果たして自分、ちゃんとこの物語に込められたメッセージをつかみ取れたのか。これは再読三読しなければならない。
東山彰良、最も