小説・文芸の高評価レビュー
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降り積もる寂しさとせつなさ。
尽果(つきはて)にやってきた人たちの物語に
胸を抉られるような思いだった。
ドラマを観た後でこの原作を手にした。
水平線のつづく青い海
バスは「つみびと」を乗せ
尽果でおろす
海を見下ろす崖っぷちに立つ
「まぐだら屋」の戸口には
大きな壺に投げ入れられた
紅葉のひと枝が 赤々と
マリアの心温まる料理に癒され生かされる紫紋。母を殺したと泣く丸弧の背を撫でるマリアの優しい手。
マリアと与羽の激しい恋に傷つけられた人たち。「償いのために」この尽果にやってきたマリアと、死ぬまでマリアを赦さない女将の桐江。
老舗料亭「吟遊」の後輩、悠太の自死とその後の春香。それ -
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タイトルの『52ヘルツのクジラたち』の比喩が素晴らしい。
「世界一孤独なクジラ」の届かない声は、どこか幻想的で強く優しいあたたかさを持って物語全体を包み込んでいる。
巧みなストーリーの構成に完全に引き込まれた。次から次へと起こる出来事や散りばめられた疑問に、気付けば夢中でページをめくっていた。
作中で描かれる、主人公の「第一の人生から第三の人生」への歩み。単に過去の傷から立ち直り、自分の人生を取り戻していくだけの物語でなく、自分と同じように激しい孤独の中にいる少年「愛」のSOSを、今度は自分が懸命に掬い上げようとする姿に、涙がでそうになり電車のなかで堪えるのに必死だった。
貴瑚が実母と義 -
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650ページの小説!
子供を産むこと、もうけないことに深く切り込む
作品。
実際に子どもがいる、いないで読み手の感想や反感
、共感するしないが別れる作品だと思う。
善百合子さんの、子どもを産むことは自分の事しか
考えてない。生まれてくる子どもが全員、生まれてきたことを喜ぶか苦しみしかないと思うのかは、産む親の賭けだという考えも、考えさせられた。
物語は、大きく2章立てで、1章目は乳と卵の話に
肉付けしたような感じ
2章は、念願叶って小説家になった夏子が、独り身の環境なんだけど、子供が欲しい、産まれてくる子供に会いたいという気持ちが芽生えて、色々な人の
意見を聞いて、悩みながらある決断をするー -
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ずっと読みたかった本。
読み進めていくうちに、出てくるご飯や植物の香りが実際に香ってくるような気がしてどんどん入っていった。
一香の過去はとても苦しくて想像したくないけれど。
昨の苦しみがこれからの生活で少しでも和らげば良いなと願ってしまう。
少しが雑な新城がきっとこの2人を明るくしてくれているんだろうなと、すごく好きになった。
きっと彼にも過去があるんだろうな。
源さんも好きだった。彼が出てくるとちょっと安心する。
さつきちゃんともずっと仲良く会ってほしい。
その本を好きになればなるほど、登場人物の幸せを願ってしまう。
続編もあるみたいだからそれを読むのが楽しみ!
一香はもう出ないのかな?ま -
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映画観た時から絶対に原作読もうって決めてた
呉勝浩のスワンを先に読んだけどこれも最高に面白かった
今回のこの爆弾は読みながら映画を思い出していた
作中のタゴサクがそのまま二郎で再生され、同じように類家も山田で再生された
それだけじゃなくて等々力まで染谷くんだからほんと台本を読んでいるかのようだった
原作も面白い
そして映画はこの原作にかなりのリスペクトを込めて忠実に再現されているって思う
この緊張感を映画で再現できているのがすごいというか、その緊張感を文字でここまで表せるのがすごいというか
まじでおもしろかった、圧巻
よし、次はネトフリでもう一回映画を観よう -
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クリスティ自身がベスト作に選出した一作。
探偵役不在のノンシリーズで、本格ミステリーというより、メアリ・ウェストマコット名義の『春にして君と離れ』のように、恋愛や結婚をテーマにした心理劇という印象が強い。
後半まで大きな事件は起こらず、不穏な空気とじわじわとした心理描写で物語が進む。展開はかなり地味ではある。
しかし、この作品のトリックは“あの作品”と骨子を同じくしている。そして本作は、その発展形であり、一つの到達点として読める。
本格ミステリーの色が薄いという見かけとは逆に、その緻密な構成には唸らずにはいられない。自身がベストに挙げたのも納得だった。
『春にして君と離れ』が好きなら読んで -
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笑って泣いて怒って、ときに挫折して苦い経験をして、それでようやくかけがえない何かを得る。人生甘くない。けど悪くない。だから挑戦しつづけるのだ。
信念をもって夢を追う。沖縄発のラム酒を作るために
思いつきレベルのアイデアを現実にするその過程には数え切れないほどの困難があったが、決して折れず惜しまず、折れそうなときには鞭を打ってくれる大事な存在がある。
終盤、まじむが病床のおばあに胸中を打ち明けるシーンはグッと来た。同時におばあが逝かなくてよかった。
風のマジムを飲むシーンは鳥肌ものだ。また皆が初品を迎え入れるシーンもあたたかい。
ざわわざわわとさとうきび畑の歌があるが、作中でもざわざわと表現さ -
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この本がエッセイということで、カフェーの帰り道の感想を書く前に軽い気持ちで読み始めたのだけれど、
ちょっと待って待って!
これエッセイなの?
ヘビー過ぎる。
片手間には読めない!!
ということで、カフェーの帰り道の感想を終えてから、気持ちも新たに、初めから読みました。
エッセイという枠に入りきれない著者の実体験とその思いが溢れ出ているとは、こういうことなんだ、という説得力。
若さの有り余るエネルギーと寂しさとやるせなさと切なさと‥
若い頃特有の気持ちを追体験しました。
そして、だんだん大人になって、それを宥める方法がわかってきた。
壊れそうでも、踏ん張って生きていこうとする気持ち。
がんばった -
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この人生を見れる感じが長編の良さなんだよー!って思った。
感情の機微とか人それぞれの考え方の違いとか、意味で読んだどのお話よりも繊細で、リアルで、細かくて、母親と子供のわだかまりとか、恋愛とか色んなお話を読んできたけど、どのお話にもないような雰囲気と感じるものがあって、とっても新鮮で面白い。
基本的には穏やかで、起きる出来事も多分他のお話に比べたら穏やかで、なのに続きが気になって仕方がなかった。
ふたりは決して似てはないし、すれ違いも多いけど、お互いを思う気持ちがあって、恋愛でもない友情でもない不思議な関係性が生まれてて、それにジェラシーを感じる夫2人もまたいいキャラクターだった。
藤野さんは