小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ「それでもわたしはここに来た。結珠ちゃんにもう一度会いたかったから」
そんな純粋さを、ただひたすらに眩しく思う。
「光のとこにいてね」というのはいつも果遠だけど、結珠にとっての「光」は果遠じゃないか、と思わせる数々の描写。なのに果遠の方から遠ざかっていく。
結珠はずっと、「光のとこ」を選べない。
もどかしいけど、大人になるに連れて増える自由と引き換えにしがらみもまた増えていく。
選ぶ自由ができたからこそ、選択に躊躇いができて選ぶことができない。
純粋に自分の気持ちを大切にできた幼い時とは違うということを、明確に表現してる。
忘れられない『特別な人』、誰にも教えたくない『特別な人』 -
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男なら、女なら、母なら、世の中には数えきれないほどの「普通」が存在する。
手芸が好きな高校一年生、松岡清澄。彼は「男の子なら普通は」と自分の好きなものを、世間から受け入れてもらえない。
かわいいものに抵抗がある姉の水青。彼女は「女の子なら普通は」と自分の怖いものを受け入れてもらえない。
この二人を見ていて、好きなものも怖いものもその人を形作る一部なんだと感じた。だから、否定されると自分ごとバツ印をつけられたような気持ちになってしまう。
シングルマザーとして子ども二人を育てる母、さつ子。彼女は「母親なら普通は」に苦しんでいる。ここの描写が私にはかなーりズシンときた。
母親=我が子に無限の愛を -
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ネタバレ「人生が上手くいかないと感じる時だけ母親のせいにして、苦しんでいるフリをして、ダメな原因はすべて自分の外にあるのだと、無意識のうちに自分に思い込ませようとしている」
短編集
湊かなえの書く短編集は長編よりもなぜかずっと好きで、この短編集も同様にどの作品も好きだった。
主人公?というかストーリーテラーの色んな人や出来事に対する主観や偏見のようなずれで事実と異なる認知が生まれてしまう様が丁寧に描写されていてどれも楽しめた。
最後の2編は連作もので、世間から見たら聖母のような母親とその母を自殺に追いやった毒親ならぬ毒娘のストーリー
個人的にこの母は外面は完璧だけど、自分の娘を自分の構想した -
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伊予の没落御家人、河野六郎は、襲来した元に命を懸けた海戦を挑む。理想を掲げて戦い抜く武士の姿が描かれる歴史長編。
自分にとって、また新たな時代の歴史の魅力を味わうことができました。
歴史的にいう「元寇」については学校で学んでおり、これまでは歴史の1ページに過ぎなかったものが、この物語と出会ったことで、鎌倉時代の空気感であるとか、御家人という武士の存在とか、異文化への思いとか、そして日本の一大危機であったこととかが伝わってきて、私の中で生きた歴史となった気がしました。
また、異国の女性と男性がクライマックスへ向けて主人公に大きな影響を与えていったり、争いを繰り返す身内たちと共に -
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まるで自分への戒めのような、踏み絵のような、そんな小説だった。
更年期障害を患った母の看病のため実家に戻ってきた32歳の都。
アウトレットモールのアパレルで契約社員として働きながら
寿司職人の貫一と付き合い始めるが、彼との結婚は見えない。
職場は頼りない店長、上司のセクハラと問題だらけ。
母の具合は一進一退。正社員になるべき?運命の人は他にいる?
ぐるぐると思い悩む都がたどり着いた答えは。
プロローグとエピローグの扱い方が秀逸だった。
途中でその仕掛けには気づいてしまったが、
まさに現実に引き戻す作用たっぷりで、
ラストの余韻に浸っていたところ、頭を殴られた様な感覚に陥った。
でもその内容 -
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ネタバレ前半は、健康法で自費出版してそうな医療エッセイを読んでる気になってしまった。
持論と経緯、そして改善した実例。
通販の医学博士がおすすめするような胡散臭さが漂っていて、繰り返すことで洗脳されるような怖さ。
後半はその原稿の編集者による取材で、一つの事実と二つの考え(漆原/マスコミと漆原へ悪意を持つ者)が解説される。
時折身体に痺れや可動域が狭くなっている自身の老化が進んで、麻痺して、自身の部位の不自由さに苦しめられる未来は確実にやってくる。
その時、切断して身が軽くなり晴々とした人が現れたら、私もそうなりたいと願ってしまう…
五体不満足(乙武洋匡)を参考文献に挙げて、無くなれば有るものを活 -
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ネタバレ町田その子の初サスペンスらしい。どこからどこまでがサスペンスなのかはさておき、殺人事件を追う雑誌記者、事件自体と記者自身の緊張感をしっかりと描きつつ、登場人物の内面や人間ドラマもしっかり含有させていて、きちんと「町田その子」小説だったのが良かった。
とんでもないクズ男が1名出てきて、そいつのせいで人生狂わされる人々が不憫で仕方なかった。現実世界でもこういうヤツがまぁまぁの数潜んでいるんだろうな、繁華街の人混みの中に数十人はいたりするんだろうなと考えると、自分のことはともかくも、家族や知っている子供たちが全く知らない間にクズの毒牙にかかることまで連想して心が苦しくなる。「人は人で歪む」
序盤 -
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三部全て読み終わりました❗️
3冊とも分厚かったのですが、挫折する事なく読み進められました。
三部は太平洋戦争が終わり、戦後が舞台です。
竹田志郎、矢野四郎、森村ノラ、五十嵐満の4人がそれぞれの分野で活躍します。検察、会社社長、ジャーナリスト、芸能事務所社長で。
しかしながら、ときどき顔を合わせます。今、こんなことをしてるなどと同窓会のような報告をします。
各々の成長が私も嬉しくなります。
志郎と四郎のライバル的な関係も、まさか最後にあのような対決となったのが、驚きです‼️
タイトルの『普天を我が手に』もそういう意味かと。
それ以外にも戦後のプロレスブームや東京オリンピック、日本赤軍の浅間
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