【感想・ネタバレ】小説のレビュー

あらすじ

我々は、なぜ小説を読むのか。

五歳で読んだ『走れメロス』をきっかけに、内海集司の人生は小説にささげられることになった。
複雑な人間の昇華体であり、人の心を掴んで離さない、人の心が作り出した物語の結晶。
そこには望むもののすべてがあった。
十二歳になると、内海集司は小説の魅力を共有できる生涯の友・外崎真と出会う。二人は小説家が住んでいるというモジャ屋敷に潜り込む。
そこでは好きなだけ本を読んでいても怒られることはなく、小説家・髭先生は二人の小説世界をさらに豊かにしていく。
しかし、その屋敷にはある秘密があった。
小説を書くことで失われる世界の均衡、読むことで広がる無限の心。

宇宙最高の愉悦のすべてが、今明らかになる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初め読んでるうちに、あれ?章とかないと気付いたが、テンポよく読めた。物語がどんどん流れ込んでくる感じ。「読みたい」「書きたい」に分かれたときの衝撃。「読むだけ」でもいい。意味として外に出した嘘を取り入れて、ひとつの人生では限界のある意味を増やしていく。それが小説。自分が小説をはじめとして、映画やドラマ等物語が好きな理由。中でも小説は受け取り側の自由度が大きい。素晴らしき小説の世界。後半のファンタジー展開に少し戸惑ったが、同じ地平にいると思ってたがここは小説の中の世界なので何でもアリでもあるというのを思い出させる、寧ろ小説の醍醐味的仕掛けに感心する。

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2025年12月19日

Posted by ブクログ

小説の小説による小説のための小説。

「殴られたような驚愕」なんて言葉、大袈裟すぎるじゃないかと思っていたのにこの本で経験してしまった。
大袈裟でもなんでもなく気づいたら息が止まっていて驚いた。

小説の意味、言葉の意味、読むこと、書くこと、感情、、
全てにおいて考えさせられた。


ここから下は個人的な感情ですが
本を読み始めたきっかけが同じだったため主人公が迷走した感覚などがわかってのめり込めた。
のめり込んで楽しめる、というよりは常に後ろから刺されそうな緊迫感があった本。
自省・自嘲の表現も多く、全てが自らにのしかかってくるので言葉が鋭かった。

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2025年12月17日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ面白かった。
SF要素もミステリー要素も科学についても触れることができて、小説の百科事典という作品だった。
よい意味で中身が濃く、感覚として100ページ位読み進めている時があったが、実際30ページしか読みすすめていなかった時もあった。
この小説を読む前と読んだ後でその人の読書に対する考え方も変化すると思う。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

読書が好きな少年・内海集司が外崎真と出会い、小説の魅力に引き込まれていくお話

わたしたちが小説を読む意味
そんなこと、考えたこともなかった
そこに本があるから、としか答えようがない

わたし自身が「小説を読む」という行為に漠然とイメージしてた「吸収する≒食べる」という感覚が腑に落ちた気がする

半の展開は「タイタン」同様「!?」となった

わたし、小説、読んでていいんだ

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2025年12月03日

Posted by ブクログ


なぜ人は小説を読むのか?
それに意味はあるのか?

小説好きがたぶん一度は不安になること。

読むだけじゃ駄目なのか?

私がこれまで言語化してほしかったことが見事に集約されている気がした。
深い印象を残して、心に残る一冊。
モジャ屋敷に本を読みに行きたいなぁ。

にしても、宇宙の研究者の寄合則世のキャラは、野崎まどさんらしさが出てていいなぁ。
正解するカドの品輪彼方を思い出しました。(分かる人はきっと分かる)

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2025年11月30日

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最後が私には難しかったが、2人の友人関係がとても心地良く、どんどん読みたくなった。
小説という題名、犬にいぬと呼び名をつけるような不思議な感じだったが、内容はまさしく小説だった。
本に逃げたり、現実から目を逸らすために本を読んだり、でも結局現実は自分の外にあって、現実逃避なんて思っていたけど、本を読んだことで得た気持ちや考えは実際に起こったことで、逃避はしているが、現実も生きていたなと思った。
面白かった。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

前半は行間変わらず急に主観が変わったり、大きなイベントも少なかったが、だいぶ後半のどんでん返しに興奮した!SFなんかい!あそこ、誰か詳しく教えて欲しい笑 ちょと自分には詳細の理解が追いつかんかったけど、何となくのイメージでも分かればこの興奮は味わえると思う。本の見返しに星空のような意匠が施されている点も気になってたが、しっかり繋がっていたし、このタイトルからここまでいくのかとスケールのでかさにも感心した。小説が好きな人は、本を読むことについて考えたことある人もいるかもしれない。自分も読むだけやとあかんのかなと思い、こうやってアウトプットし始めたっていうのもある。この本に出会って、こうやって小説について考えることができたこと、一つの答えをくれたことに感謝。小説っていいよな!

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2025年12月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は文章も行間とかなく急に他の人の話になって読みにく!何!
くらいに思ってて、
でも本屋大賞ノミネートの理由が知りたくて読み進めた。
だんだん哲学の話になっていって
哲学は好きなので、
ふむふむ
と読んでいたら…
髭先生が外崎だったと分かった瞬間
泣いた。
外崎の愛が溢れすぎてて感動したし、
今までずっとどんな気持ちで一緒に過ごしてくれていたんだと思うと無理だった。

生産はできない消費するだけの人の味方の優しい本だと思った。

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2025年12月19日

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小説というタイトルの通り、小説を題材にした話
書く才能がある主人公の友人がメキメキとその才能を発揮していく段階が面白かった
最後の方の所は少し難しくてよく分からなかったが、最終盤にまた戻ってきてくれてよかった

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2025年12月17日

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大変面白かったです
次が気になって途中目が滑り過ぎたほどです

なるほど小説の意味、読む意味について、考えたことはなかったです
テーマとしてもタイトルとしても、マッチしてると思います

ちょっと文体のテンポが合わないところはあるので、結構人を選ぶかなーとは思いました
あと唐突な場面転換もちょっと気になりました

読書体力は必要ですが、読んで損はないと思います
必読ではないですw

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2025年12月15日

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「小説」とはなにか?
この作品を読んで言葉の尊さを知った気がする。
難しい言葉も多かった(私の語彙力不足)が楽しめた。宇宙・意味、小説も書く・読むと言うこと。
咀嚼しきれてないが、きっと私の内側が増えた気がする。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

とっても面白い作品だったと思う
先が気になって一気に読んで…
それくらいには面白かった一冊…

ただ…
私にとっては心が痛すぎて
再読は数年後になるような気がする
いや、再読できるかも怪しい…

自分だけが置いて行かれる
すべてのことを静かに受け入れ
感情を激しくあらわにすることなく
声もなく涙を流
知らない人から意味も分からず悪意を向けられる
それは物語が進むにつれて分かってくるのだけど
小学生でその感情を向けれれるのは
心が傷つくのでは…

それもあり
読んでいる間中

とっても切なく寂しく心が痛い

最後の結末は
物語の流れとしては理解はできるけど
私の感情としては切なさを感じる

最後の内海集司のことを書いた一ページすら
私には切なく見えた…

小説が大好きな二人の男の子の成長を感じ
なぜ小説を読むのか
そこをあまり深く考えたことはなかったから
とっても興味深かった

が!
が!
いかんせん私には心が痛くて痛くて…

数日はこの痛みを引きずってしまった…

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2025年12月08日

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1章2章とか数字の区切りもないので読み進めるのに苦戦した。最後の方が難解で???となったが自分の理解力が乏しい故のこと。最後になって2人の苗字に気付いて納得。何とも不思議な読書体験でたまにはこういうのもアリ。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3分の2くらいまで面白くなりそうな雰囲気が続いて、最後は一体どう締めるのかしら?とワクワクしてたけど、ナナメ上の大暴投(?)からの綺麗な締め。テーマに対する結論については納得した。

虚構の最たるものがファンタジーだから、ファンタジーの要素が入っていることも意味があるのだと思うし、残念ながらこれが原因で好み分かれるのは本当に気持ち分かるけど、メタ的に見るとテーマは一貫していて個人的には唸らされた要素でもある。これが新しい文学の形なのかな、などと気取った感想を抱いたりしてみたり。哲学的で友人には薦めずらいけど、みんなに読んでみて欲しい本ではある。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

予想外。
『小説』と言うタイトルの小説。
野崎まどはSF作家だと思い込んでいたため、
そのタイトルから内容が全く想像できない中、
読み始めた。
そして、小説とはなにか?と言う疑問に、
SF的な解釈を織り交ぜて
ものすごくスケールの大きい
結論へ持っていく予想外の展開。
ただただ唸らされた。
面白い

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2025年12月06日

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つまり? 小説とはなにか?を説明する小説だった。わけだけど、気づけば哲学的な内容になってて、これからどうなる?って思いがスッキリしないまま終わってしまった。読解力が無かったってことなのかな。切ない。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

小説家と読者を賛美する作品。宇宙論や進化論から、フィクションへと繋ぐ論理が哲学的。インプットが枯れても、想像力で埋めていくという理論が面白い。個人的には、ここにアウトプットすることで次の本に進めます。

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2025年11月26日

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どこに連れて行かれるのだろうと若干不安な気持ちで読み始めて、髭先生が出てきてからはワクワクしながら読み進め、最後で完全迷宮入り。

最後の部分は分かるような、分からないような。

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2025年12月14日

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読後感はツインピークスやエバンゲリオン。
その心は、前半はわかりやすく面白いが
後半エンディングに近づくほどに抽象度難解度があがる。

読後の満足度はわかれそう。
なので、評価の星の数は、純粋に個人的な好みなので
絶賛派の人は、責めないでほしい。

2025年度本屋大賞ノミネート作品ということで
好きの人が推す作品、さもありなん。

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2025年12月14日

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小説とは何だろう。何のために読むのだろう。

主人公の青年が時空・次元を超えて、答えを探す旅に出る。

その行き着いた先には単純明快な一つの答えがあった。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本屋大賞にもノミネートされていて、斬新でありシンプルなタイトルに興味を持って手に取った。
小説好きの内海と小説の趣味を共有できる友達の外崎が出会い、髭先生が住むモジャ屋敷に潜入する。
小説漬けの毎日と少し不思議な話。
理解しないと少し複雑だったけれど、壮大なストーリーだった。
「本を読むだけでもいい」を肯定してくれる。
心が広く豊かになればそれでいい。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

途中展開が急すぎてびっくりしたが、話の流れや考察はとても好みだった。やや哲学的と言うか、純文学的な雰囲気。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

内海と外崎、二人の深い友情の話。
小説とは?
人の内面にある嘘を外側に出したもの。
小説を読むだけでいいのか?と言う疑問には、最後に答えてくれるんだけど、私には消化できてない。
初めは読みやすい文だったが、だんだんわからない世界に入り込む。
髭先生はタイムトラベルした外崎だということだよね?なんと。
読後感は良いし、嫌いじゃない。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

この本で言いたいことは分かった
最近たまたま、なぜわたしは小説を読むのか、小説を読むことに意味があるのかを考えていたのでタイムリーに納得できた
でも急にくる細かいSFチックな世界観と右往左往する話に上手く馴染めない
野崎まどさんの作品は「タイタン」も読んだことがあるが、それでも同じこと思ったなそういえば
本のテーマは素晴らしいけど、著者の作風がただ単に合わないのかもと感じた

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

 小説とは何かをテーマにしていると思うのですが、話があっちこっちに突然飛ぶなど、読みながら何かしらの違和感を感じていました。

 後半は、もっとぶっ飛んでいました。宇宙や原子、生命の誕生・進化の話が出てきて、哲学的な側面もありました。現実と虚構・幻想を行き来するファンタジー要素も盛り込まれるなど、ごちゃごちゃし過ぎていて、私の頭では追いつきませんでした。

 正直、何とも言えない読後感でした。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

“物語とは何か”を正面から殴りつけてくる一冊。
前半はそのメタ構造にワクワクしっぱなしだったが、後半は正直ついていけない部分も多く、理解よりも混乱が勝った。それでも、小説という概念自体を問い直す勢いと挑戦には圧倒される。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

小説を読む意味に正解はない、と思っている。
私自身は、小説だけではなく音楽にしろ観劇にしろ、何かに触れた時に内側に溜まっていくものをアウトプットしていくことでその体験や感情を整理しているだけなのだ。そうしないといけないとか、そうでなければ意味がないとも思っていない。ただ衝動的にそうしているだけ。
れど、人生で3つの作品を世に出せたことは自分を肯定する一つの理由となっている。
この物語は、本が好きな少年二人の物語であり、本を読む全ての人たちの物語でもある。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

なかなか先が見えず、でも何故か引き込まれ、やっと世界に入れたと思えばまた放り出され···なかなか難解でした。けどこの本の核心に、多分、遂に触れた瞬間「な~る!」ってなった。こんな拙い感想しか書けない私の内側にも何かがちゃんと増えたと思いたい。

作中に突如現れた森見登美彦氏の御名前!テンションあがりましたー。著者の野崎まどさんもファンなのかしらとか思ったり。

〈心に残った言葉〉
"人の心は皆、心を増やすものを欲してるんだ···。心ってそういう風にできてる"

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

小説とは何なのか 小説とは何なのか考える機会になりました。私に取って小説とはビタミンのようなものです。健康な身体を維持し、生活を豊かにする支えになるもの、そんな気がします。

小説に意味なんて要らんねん。バッテリィズのエースの声が聞こえてきます。記号に対しての意味が小説にはあると言う解釈より、小説には形のない心があると言う解釈の方が好きです。

少年時代の前半の前半の軽快さが中盤にも欲しかったです。後半のファンタジー感は途中からだったので違和感が拭えませんでした。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

面白いと言えば面白い、が、よくわからないと言えばよくわからないというのが率直な感想です。ちょっと期待し過ぎてしまったかもしれません。前半と後半で様相は一変する感じ。前半、主人公2人の幼少期から小説との出会い、小説にはまっていく様、とある人物との出会いと成長の中で見えてくる本人達の心境の変化やお互いの関係性。そして、小説を読むということとは、小説を書くということとは。今まで考えたことも無い視点から描かれていく物語は新鮮さもあり割と楽しんで読んでおりました、が、中盤あたりからはちょっと落ち着いてゆっくり読まないと見失う感があったかなと。言わんとしていることは最終的にはわかるわけですが、大雑把な感想にはなりますが、なんかちょっと難しかったです…どう捉えれば良いかの判断に迷いが生じ自分の中でどう消化すれば良いのかも迷ってしまった為、⭐︎3.5あたりの評価としたいと思います。面白くないわけではないです!恐らく賛否両論分かれる作品かと思います。

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2025年11月25日

ネタバレ 購入済み

面白かったけど

面白くよめたけど、自己憐憫というか自己満足というか、メンヘラが他人を巻き込んでウジウジしてる話。「本当は書きたい気持ちもあるけど天才を目の前に知ってしまい、負けを認めたくないから書きたい気持ちを抑えて書かないように徹してる。でもそれを認めてほしい」本を読む生活だけしたい、発信はしたくない、なら本屋で働くなよ。しかもなぜかわざわざ町田から横浜まで通って。

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2025年02月01日

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