【感想・ネタバレ】生殖記のレビュー

あらすじ

『正欲』から3年半ぶりとなる最新長篇。

とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。
体組成計を買うため――ではなく、寿命を効率よく消費するために。
この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、おそらく誰も読んだことのない文字列の集積です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

朝井リョウだった。とにかく。
サクッと読んで、あっはっは!って笑える時

言葉が難し過ぎて何回も読み返さないと
迷子になっちゃう時との緩急がすごい。

登場人物の中に
『うわー、この人私だー。』
『うわー、こんな人おるか!?…いや、私かもしれん。』
を繰り返していく感じがほんとに読んでて気持ちよかった。

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2026年02月28日

Posted by ブクログ

誰かの目がないと社会人として自己を律することが出来ない自分は彼らと同じように他人の目という監視カメラが無いからだった。

主人公は共同体の成長や発展ではなく、自らの中に次を見つけることができたが自分にはできるだろうか。颯ほど自分のために共同体に寄与する活動も、尚成ほど自己完結することも想像しづらい。

ただそれぞれのキャラクターの解像度がとても高いことから、モデルケースとして自分に取り込み化学反応を期待する。

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2026年02月26日

Posted by ブクログ

朝井さんの書き方で現代社会の不条理や、成長至上主義などなど、面白く皮肉っていて、考えさせられながらもサクサク読み進めることができた。
50を過ぎて尚成と同じように「省エネでいこっ」とか「自分とかないし」(どこかで読んだやつ)って生きてる。考えようによっては主人公は究極の進化体、行き着くところなのかもしれない。
以下首もげそうなくらいうなづいたフレーズ。

「きっと皆、実は気づいてもいるんですよね。企業も国家も個人も、永遠に"今よりももっと”を達成し続けるなんて、不可能だってこと。そのうえで、"今よりももっと”をやめるわけにはいかないということ」

「時代ごとに現れるスローガンって結局、資本主義社会の変動に呼応してるだけですもんね。わかってますよ、」

「今の妊娠可能な世代は"生まれてくる子どもがLGBTO+の可能性がある”ということを自然に認識しているわけで、そういう個体からすると同性婚すらできない共同体に次世代個体を発生させるなんて一種の虐待だよね?」

「たとえば殺人。現時点の日本で殺人は悪です。ですが死刑は認められています。国家という共同体の均衡を保つための行為ならば、特定の個体を殺す行為は悪ではなくなります。つまり、同じ行為でも、共同体にもたらす影響によっては善にも悪にもなるのです。そして、悪とみなされた場合、所属していた共同体から追放されうるのです。」

夫婦別姓は戸籍の問題が、とかLGBTは生産性とか、なんとか言ってて、なのに、動物の子宮使って子供を作ろうだなんて。ひつじの子宮で生まれた子供はカミングアウトする時はやはり謝るんでしようか?…。

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2026年02月25日

Posted by ブクログ

まさかの視点から書かれてる。
本書に出会わなければ、考えることもなかった視点から見える「ヒト」の姿。

自分自身が正しいと思う倫理観。これは子どもの頃から様々な経験を経て、その経験を自分なりに消化して積み上げてきたもの。…だと思っているが、
それは社会に流行してるブームのようなもので、世の中の空気次第で自分の倫理観も結局コロコロ変わるようなものなのかも。と考えさせられた。

資本主義のなかで、本当に必要なのか分からない新機能が追加された「新製品」を開発する会社と同じように、ヒトもすぐに「次」を求める。なぜなら「次」がなければヒトは暇、退屈になるからだ。そうなるとヒトは生きることが苦痛になる。だから、次に夢中になれるものを探す。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

とても新鮮でした。今生きるヒトの現状や課題、主人公を通してではなく、細胞が語る。
細胞からみれば、ヒトは生物の一種であるし、地球上の生命あるものと同じ。
だけど、ヒトは人間として人間が勝手に創り上げた価値や生き方の中にどっぷり浸かっている。
そこを気付かされる本だった。

人は成長、発展をとめないとあった。
確かそう思う。ただそれは勝手に人間が決めた価値観に合うものだけな気もした。

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2026年02月21日

Posted by ブクログ

なかなか刺激的なタイトル。
本書で語りかけるのは、擬人化した生殖機能。 その生殖機能が宿るのが、同性愛好者の主人公。
主人公の行動へのツッコミが面白い。
そして、ヒトは一人で子孫を残すように進化するかもしれない、と考える。
そんなギャップを楽しむ。

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2026年02月14日

匿名

購入済み

至って真面目な「生き方」の本

やっぱり自分は朝井リョウさんの本は好きなんだなと再認識出来ました。繋がりの意識を求める現代人の生き方を見事に表現されていて、朝井さんと同世代の自分にグサッときました。

#笑える #アツい #共感する

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2025年12月29日

QM

購入済み

独特な目線から話してるなあ、人間のことを「ヒト」と読んだり〇個体とカウントしたり、、、新鮮で面白くて次々読んでいったらいつの間にか最後のページに。フレンドリーな口調が読みやすかったのかも。

人間は成長とか変化しないことを恐れていて絶対今にとどまろうとしないし、後戻りなんてもってのほか、、、ほんとそうだよねぇ、と思いながら読んだ。脳が発展していて身の回りがある程度満たされているから、暇なときに「生きてる意味ってなんだろう」みたいなことを考え始めるの、すっごく人間らしいよねぇ、とも。
ある事象に対する人々の見方や風潮の変化についての描写が興味深かった。

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

正欲に続く朝井リョウの描く生きづらさとそれに向き合う人たちの物語。今回の客観視点が実に斬新で、没入感がたまらなかった。この本を読んでから、世界を見る目が変わる。
拡大、発展、成長を前提とした社会で、それに抗って生きること。『役割から降りる』こと、『子供が欲しいという気持ちはなんなのか』『監視の目によって生かされていること』『共同体感覚と幸福』がとても印象的だった。ちょっともう一回読んでこようと思う。
あまりにも達観した人生の書すぎるので、新書で買って正解だなあという気持ち。

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2026年02月17日

Posted by ブクログ

語り手のことも主人公のことも比較的好きになれたので、最後まで楽しく読み進めることができた。
主人公に対して、共感できるところも、まるで共感できないところもたくさんあったけれど、どれも理解することはできた気がする。
難しかったり拗れてしたりする話を、テンポよく・シュールに・軽快に表現できるのは、朝井さんだからこそ為せる業だよね、ということを再確認。まだ読んでいない他の作品も、早く読みたいなあ。

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2026年02月25日

Posted by ブクログ

この小説は、何を言ってネタバレしそう
強いて言えば、「この」主人公面白い過ぎる
一歩引いて見てるか思ったら
一個一個
ツッコミどころあり爆笑あり
「この」ヒトの続きも知りたい!

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

生き残る、子孫を残す。この二つの理由以外に生きることに意味を求めるのは人間だけ。
発展進化し続けなければ、社会に他人に、貢献しなければ生きる意味がないと知らないうちに意識下に刷り込まれている。
何が普通で何が良いのか、その時々や人数が多い方でその都度、考え方や社会の世相も変わっていく。

まさかの視点からのユーモアに富んだ文体で、人間について書かれていて、共感できる部分が多かった。というか普段、深掘りしない、生きること•他人についての気づきがあり面白かった。
作者のエッセイをよんでいるような軽やかさがある。言語化能力がすごく高い作者さんだと毎回脱帽する。

結局、自分に合った「しっくり」を探すのが必要なんだなと、今、何のために生きてるのか、何かの役にたっているのかと悩んでいる、「しっくり」が迷子の私にはとても刺さるお話だった。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

 「ヒト」に対して「生産性」という言葉が結びつけられるとは思わなかった。
 数年前、ある衆議院議員が同性カップルを念頭に「子供を作らない、つまりは『生産性』がない」と月刊誌の中で主張した、という記事を読んだ。少子化が問題になっている現在、子供を持たない、また今後子供を持つ可能性がないということはそういう発言をされてしまうものなのか。
  

この語り手によれば 「ヒト」は「生まれた意味とか生きる理由とか自分の価値とか、そういう 暇ゆえに生まれる余計なことを考え始めたり」する。「根詰めて考えると精神が病んでしまうような本質的な事柄に追いつかれてしまわないよう常に鬼ごっこをするように生きているように見える。亅

 同性愛個体である主人公の尚成。拡大や発展や成長を目指す共同体の中で「手は添えて だけど力は込めず」にいることで"しっくり"を見いだす。
 多くは共同体の中で共同体の発展や成長のために力を尽くすことで自分の価値を見出だそうとする。そして少数派への理解を示すような発言を 上から述べたりするのだろう。
何だかいろいろ考えさせられたが 結局自分の"しっくり"くるものを探すしかないのか。"人それぞれ"なんて言うと この語り手に 便利な言葉だと言われそう。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

ある意味生きるのが楽になった。
生まれ落ちた時点で役目は果たされてる。
主人公が成長しなくて一貫性を感じた。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

なるほど,そうきたか。
ある意味,実験小説っぽい感じの物語だった。

主人公は「個体」なのか,それともその「個体」に巣くっている「個体の中の生きもの」なのか。主人公の気持ちを代弁するように「そいつ」が話すこともあれば,まるで第三者のように主人公を突き放すこともある。
小者の身体の中で話し続ける「やつ」は,いったい何者だ!

取り上げた話題は「同性愛を隠して生きてきた30代の男性」の生きざま。共同性・協同性・協働性を求められる社会にうんざりしながらも,それなりに「お金」のために生きている社会人。
その彼の目を通して,成長し続けることを求められる社会に対しての違和感を,読者と共有しようとする。そして,その著者の作戦は,少なくともこのわたしには成功しているようだ。成長が当たり前の社会を求め続けるのは,違うのではないか…。

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2026年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

30代の家電メーカーの会社員である達家尚成に宿る生殖器が語り手となって描かれる。まさかの生殖器視点に驚いたが、徐々に明らかになる尚成の生い立ちや現状からどう転んでいくのだろうと思いながら読み進めた。人間社会の不思議さを感じながら、最後まで尚成の日常には派手な出来事は起きなかった。ただ、その中でも尚成自身が心地よく過ごせる生き方を見出した姿は他人にはくだらないかもしれないが、本人にとっては希望に満ち溢れていることがあるのだと思えた。自分も尚成のように人生を誰かに監視されたら、くだらないと思われるだろう。

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2026年02月12日

Posted by ブクログ

面白い。
「否定系の意思表示って、誰にも見えないんですよ。
だったらまずは、する、っていうほうの意思表示を選んでみようかなって。しない、を選ぶのはその後、ていうか最終手段でもいいのかなって。」

「モラハラ大黒柱に支配されてる家みたい」
社会に対するもんもんとした怒りとか疑問とか、普段隠れてるけど人の中につもりに積もった感情をこんな形で描きこなせるんだ…すごい…

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2026年02月12日

Posted by ブクログ

単純に主人公が生殖器という発想が面白かった。
本の中によく出てきた共同体感覚私も苦手です。
人の生き方の表現、常に人に監視されれている感覚すごく納得させられて楽しめました。

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2026年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

尚成のことを生殖器がポップに分析しひとりごつ感じがウケる。話し方がめちゃカジュアルで、朝井リョウがラジオとかポッドキャストで話してる口調で脳内再生されたし、話し方とかひたすら肯定するとことにチャットGPTみを感じた。
尚成の辛さはわからなくもないが、頑なな消極的生き方はなんだかなあと思う。颯みたいに強引でも積極的に生きていく方が精神衛生上いいのでは?と思ってしまった。あと、ラスト尚成がしっくりくる一方で、周りから引かれ始めてるのがキツい。
尚成は人と話す時びっくりするくらい何も考えてなさすぎて、そんなことある!???って思った。相手は気付かないのかな?まあ微妙に気づかれてたか。
お前さ?いやなんでもない、の件にになんかちょっと自分にも思い当たる節があって辛くなった。樹が本当は何がほしいんだろうみたいに悩んでるのがわかりみすぎて語り合いたい。私は私を肯定してくれて、世間で正常と思われるための結婚相手が欲しい。

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説を隠れ蓑にした哲学書?かな。って感じで少し内容難しかった。というか、ちょっと難しめの単語が多かったかな。

同性愛者である男性の主人公と、その主人公に取り憑いている(?)生殖器(ペニス)が語り手となっている。小説では神の視点という語り手がいるが、本作ではカミの視点ではなく、シモの視点の語り手となっているのが面白い。この小説はシモの視点が著者朝井氏の考えを代弁しているのかなと思った。
アドラーの考えを、青年と哲学者の2人の会話劇で説明した「嫌われる勇気」のように、本作は朝井氏の考えを、同性愛の青年と、そのペニスが代弁しているのではないか。と感じた。
最近、著者のエッセイやラジオも聴いていたので、ペニスの声(?)が朝井氏の声で脳内再生された。
いつも朝井氏の小説は、他の小説家とどこか違い、シニカルさだったり、意表をつく表現をするなぁと思っていたが、今作はペニスを語り手にするというやり口に、朝井節を感じずにはいられなかった。

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

まずは自由自在に過去から現在まで多様な生物と共に生きる語り手の設定が面白い。
ちょっとしたうんちくもあって
本の入り口では迷子になりそうにはなったけれど
重要な考えどころも語り手の軽やかさに助けられ、
文体に慣れてくるのか後半程面白くなって来ました。

読むのではなくページを見たイメージは漢字が多くて学術書のようでかたいけれど
納得する箇所も随所にあり
深く読めば読むほど面白さが増しそうです。

朝井さんの頭の中はこんな感じなんでしょうか。
スィーツ好きとは聞いていますが
実際に作っているのかな?

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2026年02月26日

Posted by ブクログ

虚無感という鬼に追いつかれないように「次」を見つける
暇になるた見えない未来について考えて不安になっちゃうよね
「次」を見つけていこうと思った

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2026年02月26日

Posted by ブクログ

知り合いが絶賛するから何気に初の朝井リョウ。
語りが誰か分かった時は驚いた。なるほど…尚成のことを良く分かっているわけだ…
尚成みたいなタイプはたくさんいると思う。
そっと手はそえるけどチカラはこめず…
現代社会をよーく反映しているし、分かる分かると思うところもたくさんあるし、変わった視点で面白いと思ったけど、同じ言葉を何度も繰り返す。ストーリーせいが弱い。のは、私にはあんまりだったかな。

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2026年02月25日

Posted by ブクログ

始め、何の話か分かりにくい…と思ったら、ほどなくして理解した。なかなか、面白かった。途中にちょいちょい挟まれる解説も慣れれば。結局、尚成って…どうなん?で終わった。

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2026年02月24日

Posted by ブクログ

拡大発展成長に向かう社会。
明日や未来に向けての今日。
これらを言語化してくれて、本当にそうだと納得。

未来を考えにくい体調になってしまった今、どう生きるかを考える機会になった一冊。

周りの人は未来を見る中、自分は違うという孤立感。それを支えてくれるのは家族の存在かな。

面白かった!

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

もう怪談YouTubeにハマってしまって久しぶりの読書!

生殖器が語り手って……さすが朝井リョウ!
読み始めから「その視点でくる!?」と驚かされました。

LGBTについての描き方も、私はとても自然に受け止めました。
誰かに迷惑をかけているわけでもないのなら、それがその人でしょ、と思うし、外側からとやかく言うことでもないよなぁと。作品を通して改めて「普通」ってなんだろうと考えさせられました。

「拡大・発展・成長への貢献!」みたいな価値観にも、うんうんと頷きつつ、
みんながみんな同じ方向を向いていなくていいよね、とも思う。
何も考えずに日にちを潰せることが“お菓子作りとダイエット”って、そんなに時間あるの!?とちょっと笑ってしまったり。
私のやること、少しあげるよって言いたくなりました(笑)

ただ、最後は少し突然終わったように感じてしまって、そこだけはちょっと物足りなさも。
でもその“投げっぱなし感”も含めて、やっぱり朝井リョウだなぁとも思います。

驚きと皮肉と観察眼。
今回もやられましたー!

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2026年02月20日

Posted by ブクログ

結婚するとかしないとか、子供を産むとか産まないとか、異性愛、同性愛などなどについて「普通」ってなんだろう、私たちは一体誰の価値観で生きているんだろう、生き方はひとつじゃないよねってことを考えさせられるような話。でも、語り手は「生殖器」。やはりぶっ飛んでるな、朝井リョウ様は。ぶっ飛びすぎて正直入り込めなかった(笑)

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2026年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・生殖器目線の小説。かなり変な話で、万人受けするような話じゃなく、読みにくい。社会やLGBT、生きる意味などについての論文を小説という形でアウトプットしてる感じ。物語を読んでる時間より哲学的な話を読んでる時間が長い。
・現代の日本で生きることの意義とかそういう概念に興味があれば、読んでてなるほどってなるけど、そうでもなければ読むのが苦痛になりそう。
・正欲とテーマが地続きな感じはするけど、正欲は希望を感じる読後感だった(個人的には)けど、生殖記は平坦な終わり方でそこも薄気味悪さを感じるような終わり方だった。
・生き物の存在の目的は、拡大、発展、繁栄、維持であり、種の多様性を拡大し、生存可能性を高めるために有性生殖がある。日本の人間は生きる、サバイブすることについては難しくないが、それでも存在目的は、かかわる共同体の拡大、発展、繁栄、維持が目的になっており、その目的に反する個体は淘汰される。という背景を元に、ゲイである尚成が存在する意味ってなんだろうってとこが大きなテーマ。
・尚成は、共同体の拡大、発展、繁栄、維持を目的とすることがしっくりこない。ゲイだから子供を残せない点、自分を殺してきた共同体に対して貢献したい気持ちが一切ない点が原因。最終的には、人口子宮による完全体外生殖という技術を見つけた尚成は、その技術が発達し、ゲイでも子供を残せる社会を心待ちにするという終わり方。
・全体的に共感できることが少ない本書だけど、やることがあると気が楽なのは共感できる。つまり、暇だと色々なことを考えて悩んでしまう。日々決断することって結構負荷があるから(だから管理職は平社員より給料高いとおもう)、自分のなかに指針(神)があって、それに従うだけっていうのは楽だよなあっておもう。だから尚成がたどり着いた結論である、時間がかかる趣味をもつことは理にかなってると感じた。

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2026年02月16日

Posted by ブクログ

生殖器の視点でなーに言ってんだ
って感じの冒頭だったけど
陰鬱な語り口から結びでタンポポの綿毛くらいフワッフワな足取りに変わっていく
そんなしっくりを手に入れていくサマが面白かった!

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

朝井リョウは恐らく自分と同世代。使っている言葉に「同じ時代を生きてきた感」が香る。『◯ネーの虎』のキャッチフレーズをもじった台詞が出てたし。懐かしい。

自虐ネタが爆笑を掻っ攫う、こちら側の人間だと感じさせる彼のエッセイが大好き。ただ最近は「馬面でカットモデルになることもびびってたくせに、遂に金髪にしたんか…そうか、君はそういう奴だったんだな」と、自分の中の脳内エーミールが発動するくらいで、彼の小説はあまり読んでいなかった。


自分たちの世代、とまとめるのも烏滸がましいが、なんとなく感じていることや、世間への違和感を言語化してくれるありがたい人だなあと、読むたびに思う。今回は語り手がライトなキャラだったこともあり、重たさはなかったけれど、人生に悩む今の自分には刺さる部分が多かった。


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2026年02月15日

Posted by ブクログ

主人公の生殖器を語り部にしてワンイシューで押し通す構造。

語り部は主人公本人ではないけれど、本人に限りなく近いから、主人公の思考にまで言及できる便利な存在。特殊な一人称小説? でも、制約が多い窮屈な設定なのは否めません。

視点を固定することにより、現代社会の歪みをより鮮明に描き出す意図があったのかもしれません。共感できる思考もあったのですが、正直、途中で飽きてしまいました。
話題が限定されているのも一因ですが、語り口が一辺倒過ぎたのが大きかったと思います。

面白かったけど、延々と作者の考えを聞かされているようで、もうちょっと小説にして欲しかったなと感じました。


語り部については、露悪的に生殖器にしなくても、視床下部とかでも行けた気がしますし、なんなら「脳内ポイズンベリー」とか「インザヘッド」のような設定でも成り立ちます。パクリと言われるだろうけど、、、

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

尚成とは違った理由で世界の拡大には寄与できないことにしょんぼりすることもあるから「何のために生きてるんだろ」みたいに自分の人生の意味を無意味に問いただすことがあるから気持ちがよくわかるよ!

周りのなんとな〜くの何かしらの雰囲気に加担している自分もいるのも事実だし、逆に少数派に属している時はそのなんとな〜くの雰囲気に悲しくなるのも事実

なんとな〜くの雰囲気が作る空気ってなんとな〜く変わるからこそ好きなことして死にたいね

人生死ぬまで暇つぶしだから

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2026年02月11日

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