【感想・ネタバレ】生殖記のレビュー

あらすじ

『正欲』から3年半ぶりとなる最新長篇。

とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。
体組成計を買うため――ではなく、寿命を効率よく消費するために。
この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、おそらく誰も読んだことのない文字列の集積です。

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匿名

購入済み

至って真面目な「生き方」の本

やっぱり自分は朝井リョウさんの本は好きなんだなと再認識出来ました。繋がりの意識を求める現代人の生き方を見事に表現されていて、朝井さんと同世代の自分にグサッときました。

#笑える #アツい #共感する

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2025年12月29日

Posted by ブクログ

上位存在めいた語り部が、主人公と社会の関係性を露悪的に提示していく。読み味は小説というよりエッセイに近い。ヒトにはそれぞれの幸福がある。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

異性愛者だらけの世界で生きる同性愛者の気持ちを考えてみたことはあるけど、どんなに想像をふくらませても尚成が考えてるようなことまでいきつかなかった。

立ち入り禁止の貼り紙を貼ってきたくせに、時代が変わったら「今は多様性の時代だから」といって同性愛者を受け入れる。

たしかにムカつくかもな。まずは謝れよってなる。

逆に、同性愛者が大多数の世界で、異性愛者の自分が生きることを想像したら、時代に伴うマジョリティの変わりようにモヤモヤする自信がある。

実際に同性愛者の方がこれを読んでどう感じたか非常に気になった。

あと、ずっと生殖本能が喋ってるだけっていう状況も新しすぎて面白かった。

そして、 「前から思ってたんだけど」と言って尚成に踏み込んだことを聞こうとしてる人物たちは本当は何が言いたかったんだろう。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

共同体の成長・発展に貢献したいとは思わない。私自身が所謂「普通の人」と考え方が違うなと感じていた違和感やモヤモヤを言語化してくれて心が軽くなった。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Audibleにて聴了。

​冒頭、主人公の尚成は「寿命を効率よく消費するため」に体組成計を買う。物語の最後、それがダイエットとスイーツ作りへと形を変えるが、彼の中に根付く「寿命を効率よく消費する」という姿勢そのものは、最初から最後まで変わらなかったのが印象的だ。

​本作で繰り返し問われるのは、共同体の「拡大・発展・成長」への寄与だ。
そこに寄与しない尚成に対し、システムの一部であるかのように寄与を促す上司が現れる。この構造が非常に現代的で生々しい。

​印象に残ったのは、尚成を取り巻く「他個体」たちのあり方だ。
共同体の拡大に寄与する「異性愛者」である同期の女性は、パートナーとの関係に悩み、挿入する側とされる側の不一致という身体的な断絶に苦しんでいる。
一方で、同性愛者であることを明かしている後輩は、共同体の拡大・発展・成長に寄与することこそが、自分にとっての「しっくり」だと語る。
​皆がそれぞれの場所で、共同体との距離感や、他個体との繋がりにあがいている。

そんな中、共同体の成長に寄与せず、ただ淡々と寿命を消費する尚成が「幸せだなぁ」と漏らす。
周囲から見れば閉塞的に見えるかもしれないが、その「変わらなさ」こそが彼の救いなのだろう。

​自分もまた令和に生きる個体として、尚成のその領域(プライベート)には踏み込まず、ただその幸福を静かに肯定したいと思う読後感だった。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

正欲は未読だけど、ゆとり3部作とトークイベントは体験済み。
なんだか、本作はご本人の口調というか、直接朝井リョウさんに話しかけられてる感覚になる…
あーわかるーの部分もあれば、新鮮な部分もあって、しゃべくりのお笑い芸人さんのトークをずっと聞いていたかのような、疲労感。笑い疲れか。

AIが作れない小説、と考えるときにこの人が思い浮かぶんだよなぁ。
星やどりの声とかの頃とはかけ離れた作風。直近の作品を他にも読んでみたい。

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2025年12月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

尚成が「どうでもいい」と受け流して生きていることに、「そんな人がいるんだ〜」と衝撃だった。でも、読み進めるうちに「確かにそう考えるようになるかも」と納得できた。今まで、自分自身が何も考えず、これが当たり前で疑いなく生きてきた事に気付かされた。

共同体の拡大、発展、成長の中にいる。
そして、私も「自分自身を良きタイミングで新商品化させよう」と思ってきたし、何なら「毎日でも自分自身を新商品化させたい」と思ってきた。
こういうことだったのかと、なんだかとってもしっくりきた。

ストーリー内に描かれた思考や感情の動きは「確かに」と納得できる、けれど私の思考の範疇にはなく新鮮なものばかりだった。ただ1つだけ、「我慢して自分を押し殺して色々溜め込んで、そのエネルギーを我慢していないように見える相手に向けて爆発させる」は自分自身も経験したことだったので「そうなんだよね〜」とリアルに思えた。

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2025年12月25日

Posted by ブクログ

色々と衝撃が。。
でも、普段の朝井リョウさんの顔やおちゃらけた姿を媒体で拝見していると、勝手なイメージではあるけど
この作品が割と
"素に近い"というか"思いがそのまま文面に乗っている"ような気がする。
なんというか、この世界への朝井さんの沸々とした理不尽さに対する怒りとか、強い違和感が
地球全員に伝われー!!と願って書き殴ってるような、筆致の強さを感じる局面がよく登場する。

その表明に近いものが、
あまりにも明け透けで、危うくて。
でも何よりも、
誰かに先陣切って言って欲しかった、
勇気出して言ってくれて有難う朝井さん。(拍手)


どうしても尚成と自分を比べてしまうけど
尚成は自分で見てない聞いてないものをあれこれ想像して悩まない(とくに最後の数ページ、自分の進むべき道が拓けて解放されるシーン。家に残してきた2人が手作りスイーツを前にどんな仄暗い会話を繰り広げているか想像しない)
かくいう私はめちゃくちゃ想像して落ち込むので、
そういう意味では私もなかなか生き難い。。

きっと尚成はそこにフィルタリングをして
自制して自制してシャットアウトできる技術を身につけたし、この生き難い世を過ごし通すにはそうせざるを得なかったんだけど

私はまだそこまで鍛錬が足りていない…


とにかく世の中の正義とか本質とか
角度を変えればコロコロ形を変えるようなものを
羅針盤にしてしまうと危ういよね、
と、分かってはいるものの結局正解などない甚大な虚無感に苛まれてる。

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2025年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校時代に読んだ『何者』以来の、朝井リョウ。
背表紙のあらすじやレビューなど特に見ず、タイトルに惹かれ読んだが、圧巻だった。
性別の性、各個体の性を身体的性の象徴と言える生殖器が語るという設定に思わず感嘆の声を上げた。

この本でも出てくる、同性婚の実現などについて、何故、施策や法整備がこれほどまでに進まないのか、何故反対されるのかと私自身も過去に考えたことがあった。この考えも、共同体の成長、発展、幸福を思ったものだろう。しかし、果たしてその共同体の主軸は?構成員は本当に全ての人なのか?資本主義的思想に傾倒していないか?など根本的、いわゆる足元は全然見ていなかったと、気付かされた。

自分が当事者でない限り、どこまで行っても平行線で、本当に理解、共感することはできないのだという話を聞いたことがあるが、まさにこの通りだと思った。尚成なりの幸福、可処分時間の過ごし方を100%理解できるのは、彼とその生殖器しかいないと思う。私に置き換えたって、そうだ。
「同じ種(ヒト)の個体でも、どんな”しっくり”を積み重ねるかで全く違う世界を生きる」
本当にこの言葉に尽きると思った。できるだけ多くの人が、この基本的なことを改めて認識し、理解できたら、性別的役割分担や、多様な性のあり方、人生観が認められて、広がっていくんだろうなと思った。

出会えて良かった、本当に良作だった。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

生殖器★4.5
ち◯ち◯が喋ってる?!全く新しいスタイルでめっちゃ面白かった。
終始小説の語りは生殖器の一人称視点。主人公尚成ですら三人称である。いやそれなら尚成は主人公ではないのか笑。生殖器が意思を持ってかつ生殖器の持ち主の個体を客観的に見て話してる状況が斬新。ワクワクして読めた。
話しているのは生殖器で生殖器は持ち主の個体が死ぬと次に別の個体(人間以外も)の生殖器として生まれ変わる。前世の記憶を持ち合わせており、過去の話も織り込んでくれる。トリカヘチャタテとていう生物が女性が男性にペニス状のものを差し込み、精子を受け取るという不思議な生態であることを知った。
主人公の個体は性同一性障害であり、前回読んだ朝井リョウの正欲と「性的マイノリティ」を題材にしている点では共通を感じた。

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2025年12月19日

Posted by ブクログ

相変わらず、浅井リョウの言葉の使い方が好きだ。

ともすればネガティブになりがちなテーマを、予想外の立場で捉えて俯瞰し、フラット、且つ興味深さを隠さない物言いが、新鮮でとても気持ちが良かった。

どう生きて行くかなんて人それぞれ、という「多様性」という言葉を初めて良い意味に捉えさせてくれた作品。
正欲」もそうだったが、この人の作品は、気付きと共感を、どちらも得られるので大好き。

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2025年12月24日

QM

購入済み

独特な目線から話してるなあ、人間のことを「ヒト」と読んだり〇個体とカウントしたり、、、新鮮で面白くて次々読んでいったらいつの間にか最後のページに。フレンドリーな口調が読みやすかったのかも。

人間は成長とか変化しないことを恐れていて絶対今にとどまろうとしないし、後戻りなんてもってのほか、、、ほんとそうだよねぇ、と思いながら読んだ。脳が発展していて身の回りがある程度満たされているから、暇なときに「生きてる意味ってなんだろう」みたいなことを考え始めるの、すっごく人間らしいよねぇ、とも。
ある事象に対する人々の見方や風潮の変化についての描写が興味深かった。

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

正欲といいこの本といい、色々と考えさせられることが多い。
特に今回の本は、人の当たり前、常識が常にコロコロ変わっていることのようなあまり俯瞰して考えないことが、とてもわかりやすく言語化されている。
今この時代を生き抜く自分は、この世の中の常識に対してどのような考えを持って行動しているのか。直感で動いてしまう自分を俯瞰で見てみたくなった。

まだまだ読み込めば新しい発見がありそうだが、
私の現時点でのレベルでは星4つまでの理解だったのでいつか読み返した時に星5つの理解度までいけるよう頑張りたい。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

『生殖記(朝井リョウ)』を読み終えて、まず強く残ったのは、「これは物語という形を借りた“思考の記録”だ」という感覚だった。奇抜なタイトルや設定に目を引かれるけれど、ページをめくるほどに、軽い好奇心では太刀打ちできない重さが静かに積み重なっていく。

語り手は、主人公・達家尚成の“生殖本能”そのもの。人間の行動や感情、社会の仕組みを、極めて冷静に、ほとんど感情を挟まずに観察し続ける存在だ。この視点が、物語を一気に特異なものにしている。人間が当然だと思っている「成長」「幸福」「共同体」「次世代」という価値観が、語り手の目を通すことで、次々と相対化されていく。

尚成は同性愛者として生きてきた人物で、社会の中で「普通」に擬態しながら、自分の違和感を押し殺してきた。大きな事件が起こるわけではない。ただ、日常の中で少しずつ、自分と社会とのズレが蓄積していく。その様子を、生殖本能という“人間の根源”が観察している構図が、読んでいて妙に苦しく、そして鋭い。

この物語が突きつけてくるのは、「生きる意味」や「幸福」といった言葉が、いかに無自覚に“多数派の価値観”に寄りかかっているかという事実だ。結婚、出産、成長、貢献。そうしたものを前提に組み立てられた社会の中で、それに当てはまらない人間は、どこで息をすればいいのか。尚成の人生は、その問いを声高に叫ぶことなく、淡々と読者の前に差し出される。

派手な展開や感動的なクライマックスはない。けれど、読み進めるほどに、自分の中にある「なぜか説明できない違和感」に触れられているような感覚が強まっていく。語り手の冷徹さが、逆に人間の脆さや不器用さを際立たせていて、気づけばこちらの価値観まで揺さぶられている。

読み終えたあとに残るのは、明確な答えではない。
「自分は、何を“当たり前”だと思って生きてきたんだろう」「その当たり前は、本当に自分のものだったのか」そんな問いが、静かに、でも確実に残る。

『生殖記』は、面白かった、共感できた、で終わるタイプの作品ではない。むしろ、読後しばらく考え続けてしまうことそのものが、この本の力なのだと思う。生き方に迷いがある人、社会の中で言葉にできない違和感を抱えている人ほど、この物語は深く刺さるはずだ。

これは、読者の価値観を優しく肯定する本ではない。
けれど、問いを突きつけ、考える場所を与えてくれる本だ。その不親切さも含めて、強く心に残る一冊だった。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

朝井リョウ作品の最新作ということで、気になって読んでみた。

朝井リョウの作品を読むのが2作目ということもあり、読み慣れてきて、その独特な視点の虜になってきた。

読み始めてまもなく題名の意味に気がついた。生殖記ということもあり、主人公はヒトの生殖器。

拡大、発展、成長が当たり前とされる世の中で、維持、縮小を目的とする主人公の主の、社会人何年目かの話。日々の目的が分からず、何をしたら良いのか手持ち無沙汰になる毎日から、少しずつ自分の「しっくり」が、自分で理解できるようになってくる。

僕自身も筋トレやボディメイクが好きで、日々取り組んでいる。栄養に気を使った食生活をしていると、たまに「ストイックだね」と声をかけられることがある。自分はストイックに取り組んでいるつもりは無く、なんならその方が楽な気がしていた。というのも、食べ物や、生活スタイルを全ての選択肢から自分の好みを取り入れることに比べて、ボディメイクの為とい縛りがあった方が選択肢が少なく、選択の余地が少ないため楽できているのではないかと思う。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白い、が、主人公がえらく特別だなぁ変わってるなぁという視点で書かれていたのが気になった
読者にもどこかにあるだろう、主人公と同じ「自分ははぐれもの」だという意識を出させるためのものなのかな

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2025年12月26日

Posted by ブクログ

1人の同性愛者の男性の生活を、性器の視点からみるというなんとも不思議な本です。
人生の考え方とか色々な視点で考える事ができる本な気がします…
あと、お話の字体というか展開が面白くて読みやすくてとても良いですね!オススメです。

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2025年12月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は何だこりゃと思ったけどw読み進めるうちに面白くなった!
語り手が朝井リョウのような気がして読んでいたから、なんか親しみを感じた。喋り方とか、お腹弱いところとか、、w

みんながみんな成長しなくたっていいし、世の中に貢献しなくたっていいし、なんなら幸せを目指さなくて別にいいんじゃないかと最近思っていたから、主人公がどんな結論になるのか興味深々で読み終えた。
NPOに参加して充実した人生を送るのかとおもったらそうならなかったのがなんかリアル。でもまだ主人公若いからまた考えが変わるかもなぁ。何年か経ったら続きを書いてみてほしい。

次、なんて探さなくてもいいと思うけど、ないと時間が進むのが遅いんだよね。わかる!!
あれこれ考えても結局どうしようもなかったりするから、毎日楽しく過ごすのがいいのかなぁ。

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2025年12月23日

Posted by ブクログ

『手を添えて、でも力は込めず』
自分も若いころは切にそう思っていたはずなのに、いつからこんなに力を込めるようになったのだ⁇

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間社会で過ごす中で、無意識に抱えている感情が言語化されていた。
読み終わった後に、自分は共同体と向き合うか考えさせられるが、こうしないといけない、と言うのもないと考える。
視点が男性器、テーマがLGBTで新鮮でサクサク読めた。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

・自分は必ず死ぬこと、死までの大体の期間を把握していること。これが人特有の悩みの原因。
→死から逆算して考えた時の理想と現実のギャップに不安や焦りを感じてしまう。

・学生時代と労働社会では、共同体から追放される対象が異常者から生産性の低い者に変わる。
・「他人の目は気にするな」は、個性を大切にではなく、他人の目自体がコロコロ変わるからという捉え方もある。

今まで読んだことないジャンルの本で新鮮だった。

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2025年12月20日

Posted by ブクログ

オーディブルで。
語り手の設定よく思いつくなあと笑
同性愛者で生きづらさを抱えている主人公。
生きづらいながらも、変にひねくれたり人にいじわるする人にならず立派。幼少期は辛い経験もしたようだけど、社会人になってからの仲間がいい人たちでよかった。

最後はオペラを作る計画、オペラを食べた分のカロリーを消費する筋トレの計画をたてて、こうして時間が過ぎて行く計画をたてている時が一番しっくりときて最大幸福値を感じられるって気付けていたこと。
いい風が吹いて「しあわせだなあ」と呟いけていてよかった!

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2025年12月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025/60

面白かった〜〜〜〜〜。
久しぶりにイッキ読みしてしまった。
朝井リョウさんの本をもっと読みたくなった。

生殖本能が語り手という斬新なアイデア
いったいいつどうやって思いつくんだろう。

生殖本能の軽口が面白いし可愛すぎて、笑いながら読んでた。この個体、レスどころかネバーなのに。

確かに何が欲しいか分からないとか、自分が子供が欲しいか悩んでるなんて「優雅な悩み」なのかもね。満開の桜の中にいる人は、自分が綺麗なものに囲まれているって気が付かないから。


日本には国教もないし、明文化されたルールは少ないはずなのに「なんとな〜くの空気」で決められたことがたくさんある。すごく分かるなあと思った。

生きていて虚しい、と感じるのは大体の寿命を人間は知っているから。必ず死ぬこと、期間を把握してること、それがあるから逆算して「○○までに〜しなきゃ」と思ってしまう。たしかに〜。
他の生き物は「今ここ」をどう生き抜くかだけで精一杯なのに、私たちは過去とか未来に思いを馳せたりして勝手に虚しくなってるだけなのかもね。

共同体での自分の立場や貢献度によって、幸福度が変わる。これってあるあるだけど自分軸で生きられていない気がして私は嫌だなあ。

国家、神様、人権など人が大切にしてるものって実在しないものばっかり。考えたことなかったけど、たしかに目に見えないものってなんでこんなに大切なんだろうね。星の王子さま的言い回しになっちゃった。

職場は媒介。拡大、発展、成長を求めているわけじゃないから、職場でなにいわれても「あんた火星でなんか言われてるらしいよ」程度の感覚。


とくに好きだった言葉は
人は生きてる状態だけが続くと「成長したい、生きてる意味とは」って考え始めるけど
それを「暇で、退屈そうです」と言われたこと。

私はガチガチのNF思考派でそんな自分が好きだし、悪いこととは思ってないけど
自分の人生をややこしくしてるのって案外私なんだよなと改めて気付かされた。なんかその事実笑っちゃったし気持ちがラクになりました。暇なんだね私。
悩むのが好きだよね〜人間。

幸福度を預ける場所を独自に錬成しないと、生きにくいという状況はよくあることなのかな。

人生や自分自身について、今までにない角度から考えさせられてとっても面白かった。

少し内容を詰め込みすぎていたので★4

「手は添えて、だけど力は込めず」ですね。

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2025年12月17日

Posted by ブクログ

作者の言語化能力が凄まじいと思う。多様性を求める現代にとって多様性とは何かを考えさせられる本だった。働くとは何か、人は何を求めて行動するのかを多少理解することができた。社会人になってもう一度読むとさらに理解ができるのかも。面白かったです。正欲と似たものを感じたものの語り口調が特徴的で読むのに時間がかかりました

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

正欲は今までの読者を失うかもしれない、かなりチャレンジな試みだったらしい。
桐島はピンと来ず、正欲で朝井リョウにハマったので生殖記は期待しすぎたのか、そこまで入り込めなかった。けど、すごい視点。これからもどんどん新境地を切り拓いていきそう。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の生殖器目線で、主人公の行動の解説・ツッコミが入るのが面白かった。
読みながら、私は、成長・拡大・発展に対してなんの違和感も抱えていない人間だなあと思った。
正欲に続いて、自分が当たり前に感じていることが、そうじゃない人がいるということを気づかされる作品だった。
序盤は斬新な設定で面白く読めたけど、中盤以降から主人公がどこに向かってるのか見えなくてちょっとしんどくなった。(こう感じしてまうということは、やっぱり私は、物事は成長・拡大・発展するものと信じてるんだと思う)

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

性器が第三者目線である男性の日常を観察してるという、設定がシュールな作品だった。

異国の人間や別の生物を担当していた経験から、男性の葛藤がその世界特有のものであることなど、客観的に観察しててそういう考え方もあるかーと妙に納得してしまった。

社会と距離を置いてしまったのが実は同性愛が原因ではなくそれまでのコミュニティでの関わりだったというところ、少し共感するところもあり胸がギュッとなった。

ユーモアがある作品ながら、新鮮な視点のコメントで考えさせられることも多く、なかなか読み応えのある小説だった。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

まるで朝井リョウ氏のエッセイのような小説です。
延々と著者の価値観を読み続ける一冊です。
なるほど、著者はこういう考え方で世の中を見ているのだな…と感じさせられます。
本作は表現方法が少し村田沙耶香作品に似ています。
(もちろん村田沙耶香作品ほどぶっ飛んではいませんが笑)

生きづらさを抱えた男性の同性愛者が主人公で、その男性の男性器が擬人化されて語り続ける物語です。
男性器の目線で語られますが、完全に著者の代弁者です。
共感できる部分もあれば興味深い視点もあり、女性への解像度が低いなぁ…と感じる箇所もありました笑
世の中に期待することを諦めて虚無に生きている省エネ至上主義世代の生き方を上手く表現しています。

ただ、全体的に冷笑系のような視点が続くので、冷笑系の人間に対して生理的に不快感を抱く私にはちょっとイライラさせられました。
まどマギのキュゥべえのような語り口でした笑

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2025年12月26日

Posted by ブクログ

軽快な語り口で、引っかかりなく読み進められる一冊でした。しかし、その語りの中身はかなり厭世的というかシニカルというか。。社会や人間関係、生き方そのものを斜めから見つめる視線が終始貫かれていて、読んでいて息苦しさを覚える場面もありました。
作品としての完成度や面白さは十分感じられる一方で、個人的には感情的に強く刺さるところまでは至りませんでした。共感よりも距離を保ったまま読み終えた印象となったのは、「共同体感覚」故でしょうか。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

誰目線で話が進んでるんだっけ? 
って頭が混乱してしまった。

異性個体と同性個体って、一文字しか違わないからこれは誰の主張だ?
そうか、内容的にこっちね。
みたいになった。

朝井リョウは皮を剥いて、剥いて、剥いた後の核心を書くのがうまいなーと思う。

その核心って、みんななんとなく気がついているんたけど、その言語化力がすごい。

一文に、
みんか自分の成果アピールしてる一方で、
それ以外の人を下げてる、見下してる
みたいなのがあるんだけど
まさしく私がそれな気がしてしまった。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

ストーリーは面白かったが、繰り返しの記述が多くくどいと感じてしまった。主人公にとっては、危機回避能力が高く核心に触れられないのは幸運だろうが、読者としてはその先が見たいと思ってしまう。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

最初は文体が面白くて呼んでたけど中盤までずっとその調子で正直飽きちゃった
奇しくも読者が物語そのものに対して「成長、拡大、発展」を求めているたいうオチですね……

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2025年12月29日

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